月への思い
深夜というべき時刻、思い立ったように残った(残しておいた)餌を食べる「くま(仮名)」さん。家の中に犬は自分だけ、という状態が3年ほど続いて、家中からちやほやされて、食べるものの心配なんてする必要もない、そういう環境で育った彼女。朝のお散歩から帰って餌を与えられても、そのときは三分の一ほど食べるだけで、あとは翌朝までに少しずつ食べ進んでいくのです。
どなたかのハンドルネームではありませんが、これが「御蓋の山に出でし月」です。奈良公園から見える若草山は三段重ねの山で、そのために三笠山と呼ばれることもありますけれども、御蓋山というのはそれとは別の、春日大社の裏山ともいうべき位置にあって、採集伐採はもちろんのこと、許可なく入山することも固く禁じられている山です。奈良大文字の点火を待っていると、「山の端少し明かりて」という感じになってきて、ついには見事なお月様が顔を出したのでした。
左がそのお月様で、右が奈良大文字。夏の夜の、昼間の暑さが抜けきらない、よどんだ空気の中ではありましたが、実に冴え冴えとしたお月様。あの月まで行ってみたい、という人類の夢は、60年代の終わりに実現したのでした。小学校2年生だったあの日、夜明け前に叩き起こされ、白黒テレビの前で眠い目をこすりながら、というよりは半分眠りながら、ノイズだらけの「アームストロング船長の脚」の画像を見ていたことを思い出します。
キッカーランドのロケットペンです。3本入りパッケージで売られているので、パッケージの表にはRocket Pensと複数形で書かれております。月へ行くような多段型のロケットではこういう形にならないわけですが、こういうサンダーバード3号のような形、いかにもロケット、という感じで違和感はありません。
パッケージに書かれているような握り方をするには、ある程度大きな手でないといけないようです。M400あたりがちょうど良い、M800だと少し大きく感じられる、という私の妻の場合、ペンの方が余ってしまうようです。このような握り方だと、推進用のロケットと思われる部分が少し邪魔になるような感じです。
ロケット本体の真ん中あたりに継ぎ目のような線が見えることからわかるように、ひねることでペン先が出てくるツイスト式のボールペンです。書き味は特に何ということもない安物の油性ボールペンのそれです。ふだんは机の上に立てておいて、サッと手にとってメモをとる、というような使い方が想定されているようです。
月の話をしているのですから、ここでOmasのMoon1969なんかをバシッと出してきたら最高なのですが、そんな高価なペンが手元にあるはずもないので、手持ちの中で一番ロケットっぽいイメージの萬年筆、MooreのFingerTipを引っ張り出してきました。このRocket Pens、握り方について説明しているパッケージの裏面はこんな模様になっているのです。
シェーファーのインレイドニブと同様、ガチガチに固いペン先ながら、先端部がスキーのジャンプ台みたいに反り上がっているおかげで、大変に気持ちよく、滑らかな書き味を堪能することが出来ます。柔らかなペン先にはえもいわれぬ味わいがあるのは事実ですが、固くてスムーズなペン先、というものの気持ちよさ、未体験の人には是非とも味わっていただきたいものです。20日のWAGNERに出開帳いたしますので、お気軽に声をかけてください。
宇宙と筆記具ってなんとなく相性いいものなのでしょうか。
フィッシャーのスペースペンは勿論ですが、宇宙でもどうのこうのと歌ったペンは非常に多く見かけますし、宇宙の何かを造詣としたペンも多く見かけます。ロケットペンシルなんかが好例でしょうか。
月はいつ見てもいいと思います。
春、月明かりの桜と見るもよし
夏、祭りの後に見るもよし
秋、兎を思いながら団子食べつつ見るもよし
冬、雪の積もる中で見るもよし
です。そして、各々の月には、なにか寂しい感じがあります。閑寂、と言う方が正しいかも知れませんが。
静かでさみしいから月はいいんだなって思います。
月面旅行も出来る現代ですが、私は地に足をつけて月を見たいと思います。
投稿: 達哉ん | 2011年8月17日 (水) 08時18分
達哉ん さん
陽に対する陰とか、表に対する裏とか、月にはそういうイメージがついて回りますが、そのことが逆に月の固定ファンを多くしているのではないでしょうか。
私は月の方にいたいと思っています。
投稿: つきみそう | 2011年8月17日 (水) 10時32分