原点
おすわりをして飼い主の手元をじっと見つめる。飼い犬としての基本ですね。私も妻も、子どもの頃から犬を飼っていて、社会人になってから職場に迷い込んできた子犬を連れて帰って買い始めたのが、「クマ(実名)」さん。その前に飼っていたのは雄でしたが、彼女以降は雌ばかり。やはり、雄よりもどことなく優しいように感じられるのです。
立派な本名があるのに、私は彼女を「くま」と呼びますし、彼女も返事をします。妻や長女、次男は私が「くま」と呼ぶとその都度「○○」と本名を口にして訂正をかけます。そのやりとりが高じて、「くまめくり」というWebページを作ろうという話になり、容量の関係でブログという形で実現したものです。
ものすごい名前が並んでおりますね。そう、例の本です。萬年筆ヘンタイたちの原点ともいうべき一冊です。ここに名前を連ねられている皆さんは雲の上の人で、一生お会いすることもないのだろうなぁ・・・・・なんて思っていたのはいつのことだったでしょうか。
私自身は、小学生の頃から父親の持ち物であった萬年筆に憧れ、親の留守中に弄ったりしておりました。ちょうど同じ頃、自宅のすぐ近くで発掘調査が行われ、男女2体の縄文人の骨がほぼ完全な形で掘り出されたのを目の当たりにして、歴史大好き少年になったのでした。
そこから、ごく自然な流れで社会科の教師を目指すことになりましたが、大学を出て技術の教師として職を得ました。その後、社会科の教師であったわずかな期間を挟んで、今は数学の教師をしています。人間の一生なんて、何がどうなるのか、本当にわからないものです。
一方で、仕事ではなく遊びの方では、90年代初めからハマりはじめた「パソコン通信」と、それを通じて知り合うことが出来た人々。これが大きな財産で、結局、その楽しさが忘れられないのでしょう。あちこちの萬年筆ヘンタイの集まりにちょこちょこ顔を出すのも、結局は同じ楽しさを求めてのことにちがいありません。
サブタイトルと本の装丁を別にすれば、どちらも「4本のヘミングウェイ」です。黄色い表紙のほうが古山画伯による自費出版本。「その1」で、刊行後に集められた記事を「その2」として世に出すおつもりだったのを、両者をまとめて刊行しようとなったのがこちらの本。
かろうじて、この2冊共に手に入れられる時代に生きていたことを幸せに思います。あとから出た方があれば、自費出版本の方は要らないのだ、という意見もありますけれど、そこは「原点」ですから、やはり手元に置いておきたいものです。
手は2本、利き手に限れば2本しか無いのに数え切れないほど萬年筆を集めるヘンタイさんですから、2冊共に持っていても不思議はないのです。
このブログを始めた2008年の9月頃から、お正月あたりに「7本のトレド」なんてのをやろうと考えておりました。結局それは、希代の悪習(笑)となった干支トレドの第一弾、トレド丑となって実現したのですが、その原点がこの表紙であることはいうまでもありません。
でも何より、ヘンタイや、とか、シバいたろか、などと言いつつワイワイと遊んでいる、結局はそれが私の原点。仕事より何より、しょうもない遊びが一番好きという、困ったオッサンなのでした。
そんなこんなで、7月23日は第2回の y.y.Day です。大阪伊丹空港からリムジンバスでOCAT(なんば)や上本町に出て、阪神電車で西九条、そこから大阪環状線で一駅。関西空港からでも、「はるか」に乗って西九条で降りればあと一駅。関西一円から来られる地元の皆さんにとっても足場の良い会場です。皆さん、ご家族お誘い合わせて遊びに来ませんか。
コメント
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いやぁ、実は黄色い方しか持っておりません。
ははは。
投稿: 二右衛門半 | 2011年5月31日 (火) 08時18分
二右衛門半 さん
黄色の方しか、ではなくて、黄色の方を
お持ちの方がヘンタイ度が高いのでは?
投稿: つきみそう | 2011年5月31日 (火) 09時57分
ハムスターの餓死以降、我が家では絶対にペットの飼育禁止と宣言しておりましたのに、長女がどうしても犬を飼いたい、ついては引き替えに自分が情熱を傾けて取り組んできた習い事を止めるから代わりに犬を飼わせて欲しいと懇願してきて困惑しています。
ペットショップで下見して来たようですが、雑種なんてお店では売っていないので、子犬の価格はどれも驚愕の20万円!そこでつきみそうさんにお尋ねしたいのですが、ワンチャン一匹の年間コストって、予防接種やらえさ代やらで、幾らぐらいかかるものでしょうか。
家は集合住宅の1F住まいなんですが、建物全体がペットの飼育OKの物件ではあるものの、大型犬を飼っても良いのは1F居住者だけ、という条件付きです。尤も、長女が欲しがっているのは、ミニチワワなんですが...ケージとかの初期投資もそうとう高くつきそうですね。
投稿: monolith6 | 2011年5月31日 (火) 18時00分
monolith6 さん
犬はけっこうお金がかかりますね。意識したことがないのでいくら、とは言いにくいのですが、まず飼い始めた頃はけっこうかかります。半年ほどの間は外にも連れ出すななどと言われて、ワクチン接種だの何だのとお医者さん通い。チワワは小さいので餌代はさほどでもありませんが、飼っている知人によると餌の他に何もかも入れて月平均1万円ほどだそうです。
お風呂に入れたり爪を切ったりを自分でするなら、ですので、業者に依頼すると1回3000円ほどかかります。
犬を飼うと、家族旅行に行きにくくなります。ペットホテルに預ければいいんですけれど、迎えに行ったときの喜びようを見るとちょっと可哀想ですね。
まぁでも、お金に代えられない良さはありますし、子どもさんの情操には確かに良いと思います。我が家でも、高校生だった娘が首都圏や地方の大学には絶対に行かない、犬と離れては暮らせない、なんて言ってたのを思い出します。
投稿: つきみそう | 2011年6月 1日 (水) 06時35分
monolith6さん こんいちは。横合いからごめんなさい。
ボクの家には、保健所から刹処分を免れてやってきた雑犬が居ます。やっと1年になりましたが、たぶん7才くらいだろうと思います。
インターネットで、里親、犬 とワードを入れて検索すると、沢山の引き取り手を待ち望むワンコの情報が手にはいると思います。ペットショップで購入するのも良いのですが、こうしたワンコを引き取るのも良いのでは?
犬は、市町村役場に登録するのに、3000円ほどかかります。又狂犬病のワクチン接種に4000円ほど。この時、登録鑑札とワクチン済みの鑑札を戴きますが、常に首輪にでもぶら下げておく事が方により求められています。
またフィラリア症の予防薬が月に1000円ほど掛かります。
ウチの犬は、下の始末を外で片付けますし、ゲージもスーパーで貰ってきたバナナの箱ですから、餌代くらいで済んでいます。ただ、家の中をウロウロするので、家中毛まるけです。
この辺は、家族で相談でしょうか。
お金はそれなりにかかりますが、可愛い家族をお迎え下さいね。
ところでYYクラブ 行きたいなぁ。でもおっかないの 嫌だしなぁ、、、というところで逡巡しております。
投稿: きくぞう | 2011年6月 1日 (水) 13時22分
きくぞう さん
y.y.penclubは、おっかなくありませんよ。
たしかに、親方とかしげおさんとか、北から来る
旅人とか、最近はケロリン君の謎の微笑とか、見た
目はけっこう恐ろしいのですけれど、本職は一人も
いませんから大丈夫です。
今は何をやってもややこしい世の中ですので、
そういうこと抜きに楽しめるように工夫してます。
投稿: つきみそう | 2011年6月 1日 (水) 15時15分
きくぞうさん、耳寄りなお話をどうもありがとうございました。
あれから家内がどこかで仕入れてきた情報もきくぞうさんのものと似通っていました。
ペットショップでは、生後4ヶ月を過ぎた子犬は、なかなか買い手が付かない一方でえさ代がかさむので、何と保健所行きになってしまうそうなんです。この話を聞くにつけても、動物の生命をもてあそぶ、人間の勝手な振る舞いに憤りを覚える訳ですが、そんな子犬ですので、20万円もしない、と妻。
嬉しいような悲しいようなのお話です。
投稿: monolith6 | 2011年6月 2日 (木) 12時56分
黄色い本を持っていたのですが、散逸してしまい残念なことをしました。
赤い方もアマゾンで見たら古書が最低5000円以上しています。
投稿: ペリカン堂 | 2011年6月 2日 (木) 21時29分
ペリカン堂 さん
そんなにしてるのですか。根気強くオークションでも
見張って、安く出てるときに買うしか無いですね。
この先、こういう本はなかなか出てこないでしょうから。
投稿: つきみそう | 2011年6月 2日 (木) 23時48分