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2011年5月

2011年5月31日 (火)

組み立て

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 寝起きの「ちち(仮名)」さん。これ、実は1枚の写真ではないのです。露出を変えて何枚か撮っていいとこ取りをしてくれるという、お節介にもありがたい機能なのですが、その間、液晶画面には「カメラ動かしたらあかんでぇ」というメッセージが出ます。

 「恥ずかしい」ことにお尻の穴が写っていますけれど、最近はこの穴を隠すグッズも売られているんですね。エラい時代になったものです。

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 いつものヘンタイな同僚から拝領したペーパークラフト本。まだ阿修羅像も完成していないのに、薬師寺東塔と共にまた作るべきものが増えました。紙を切って糊で貼るだけ、といいますけれど、その仕上がりの良し悪しは切るところで半分以上きまってしまいます。その上に貼り方がまずいと目も当てられません。

 どれから手をつけて仕上げていくか、ということもそいうですし、実際の作業の順番についても、「組み立て」が大切です。仕事は段取りが8割、といわれる意味が、遊んでいて痛感されるのです。

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 PILOTのくみたてペン。ペンクリと同時開催のイベントでお子様向けの萬年筆組み立て教室、なんてのよくやってますが、そこで使われるキットと基本的に同じものなのでしょうね。新発売、っていうぐらいですから、値段がついて売られていたものなのでしょう。

 なかなかよくできたもので、鉄ペンですが書き味もまずまず。親方に1週間バージョンで追い込んでもらえば、日々実用するペンとして文句なしのものになるはずです。

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 で、肝心の阿修羅像くみたてですが、まだまだ腕の製作にかかりっきりで、新しい展開はありません。6本のうちあと4本を完成させないと、次なる工程、頭部に入ることが出来ません。下手すると像の完成は7月にずれ込みそうです。

2011年5月30日 (月)

原点

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 おすわりをして飼い主の手元をじっと見つめる。飼い犬としての基本ですね。私も妻も、子どもの頃から犬を飼っていて、社会人になってから職場に迷い込んできた子犬を連れて帰って買い始めたのが、「クマ(実名)」さん。その前に飼っていたのは雄でしたが、彼女以降は雌ばかり。やはり、雄よりもどことなく優しいように感じられるのです。

 立派な本名があるのに、私は彼女を「くま」と呼びますし、彼女も返事をします。妻や長女、次男は私が「くま」と呼ぶとその都度「○○」と本名を口にして訂正をかけます。そのやりとりが高じて、「くまめくり」というWebページを作ろうという話になり、容量の関係でブログという形で実現したものです。

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 ものすごい名前が並んでおりますね。そう、例の本です。萬年筆ヘンタイたちの原点ともいうべき一冊です。ここに名前を連ねられている皆さんは雲の上の人で、一生お会いすることもないのだろうなぁ・・・・・なんて思っていたのはいつのことだったでしょうか。

 私自身は、小学生の頃から父親の持ち物であった萬年筆に憧れ、親の留守中に弄ったりしておりました。ちょうど同じ頃、自宅のすぐ近くで発掘調査が行われ、男女2体の縄文人の骨がほぼ完全な形で掘り出されたのを目の当たりにして、歴史大好き少年になったのでした。

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 そこから、ごく自然な流れで社会科の教師を目指すことになりましたが、大学を出て技術の教師として職を得ました。その後、社会科の教師であったわずかな期間を挟んで、今は数学の教師をしています。人間の一生なんて、何がどうなるのか、本当にわからないものです。

 一方で、仕事ではなく遊びの方では、90年代初めからハマりはじめた「パソコン通信」と、それを通じて知り合うことが出来た人々。これが大きな財産で、結局、その楽しさが忘れられないのでしょう。あちこちの萬年筆ヘンタイの集まりにちょこちょこ顔を出すのも、結局は同じ楽しさを求めてのことにちがいありません。

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 サブタイトルと本の装丁を別にすれば、どちらも「4本のヘミングウェイ」です。黄色い表紙のほうが古山画伯による自費出版本。「その1」で、刊行後に集められた記事を「その2」として世に出すおつもりだったのを、両者をまとめて刊行しようとなったのがこちらの本。

 かろうじて、この2冊共に手に入れられる時代に生きていたことを幸せに思います。あとから出た方があれば、自費出版本の方は要らないのだ、という意見もありますけれど、そこは「原点」ですから、やはり手元に置いておきたいものです。

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 手は2本、利き手に限れば2本しか無いのに数え切れないほど萬年筆を集めるヘンタイさんですから、2冊共に持っていても不思議はないのです。

 このブログを始めた2008年の9月頃から、お正月あたりに「7本のトレド」なんてのをやろうと考えておりました。結局それは、希代の悪習(笑)となった干支トレドの第一弾、トレド丑となって実現したのですが、その原点がこの表紙であることはいうまでもありません。

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 でも何より、ヘンタイや、とか、シバいたろか、などと言いつつワイワイと遊んでいる、結局はそれが私の原点。仕事より何より、しょうもない遊びが一番好きという、困ったオッサンなのでした。

 そんなこんなで、7月23日は第2回の y.y.Day です。大阪伊丹空港からリムジンバスでOCAT(なんば)や上本町に出て、阪神電車で西九条、そこから大阪環状線で一駅。関西空港からでも、「はるか」に乗って西九条で降りればあと一駅。関西一円から来られる地元の皆さんにとっても足場の良い会場です。皆さん、ご家族お誘い合わせて遊びに来ませんか。

2011年5月29日 (日)

埋めたろかっ!

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 前脚が複雑なことになっている「ちち(仮名)」さん。カメラを入れ替えたので、あたらしカメラに興味津々、いつものように顔を背けることがありません。AF補助光の加減もあるのでしょう。ペットの顔をばっちり捉えるペットモード、なんていう冗談みたいな機能も載ってます。

 しかし、どちらかというと古典的なRICHOのカメラを使い続けてきた私には、何でも自動でやってくれるカメラはむしろお節介というか、その心遣いが邪魔やねん、という感じです。こればかりは使い込んで慣れるしかありませんね。

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 ナガサワ文具センター創業129周年記念の「改」です。いつものようにミニサイズのセーラー萬年筆ですが、よく見るとお尻から何か突き出しています。通常の尾栓ではなく穴あきの尾栓をセットして、そこからコンバータのつまみの部分を飛び出させることで、このサイズでもコンバータの使用を可能にしているのです。

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 これからの季節、シャツの胸ポケットに挿して歩くのにいいサイズですけれど、そんなことをしたら大変、というのが現物を見た人の一致した意見。結局これはカートリッヂで使うのがいちばん良いのでしょう。ですので現在、この穴を埋めるべく、カボション代わりになるものを探しております。適当な大きさの綺麗な石をこの穴にのせて固定してしまおうというわけです。

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 通常のペンクリとは逆に、長原さんが作業されているところを手前から撮らせてもらいました。手帳仕様というか、出席簿仕様というか、とにかく細かな字を埋めていくのに最適なペン先にしてもらってあります。

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おまけについてくるメモパッド。中の紙は方眼になっていますが、それよりこの表紙、GT-Rだとか、柿本改だとか、そんな文字を入れてもそのままいけそうです。というより、そっちの方からインスパイアされてこいつができたのでしょう。

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 銀色の胴軸がいい感じです。こうしてみると、いかにコンバータが長いか、あるいは、いかにこのペンが短いのかということがよくわかります。

 今年は結構意欲作が多いナガサワの限定モデルたち。こんなんで、来年の130周年記念、ネタが残ってるのかどうか心配になりますが、出来がイマイチな方が購買意欲がそがれてお財布には優しくて良いのかもしれませんね。

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2011年5月28日 (土)

不易と流行

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 寝ております。トロンとしておりますね、「くま(仮名)」さん。人間であれば中高年なのですから、そんなにガシガシ動き回ったりしないのも当然といえば当然です。台風が近づいて大雨が続いておりますので、散歩にも連れて行ってもらえず、これはもう寝るしか無い、という風情です。

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 この大雨の中、飼い主はといえば、履きつぶし途中のスタッドレスタイヤで果敢にも高速道路に乗り入れ、神戸三宮のナガサワ文具センターまで行って参りました。時代は変わってもいつまでも変わらないもの、フエキのりを買い求めた・・・・・わけではないことは、何となく感じていただけるでしょうか。

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 濃厚な葛湯といえども、放っておくと冷めてしまいますから、蓋をして保温に努めましょう。あとで気づいたのですが、この蓋、帽子のつばの向きを逆に被らせてしまっています。もう少しよく観察してから写真を撮ればよかったと反省しております。

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 ナガサワ文具センターで出会ったHさんに教えられてついつい買ってしまったのですが、これが実に飲みにくいマグカップ。まぁ本気で実用してもらおうとは造った方も思っていないでしょうけれど、不易の動物のりそのままの形のカップですから、口をつける部分が内側にきつくカーブしている,それが飲みにくさの原因です。

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 何とか糊に見せかけようとして、通常の2倍ほどの濃度でつくった葛湯。甘いものが嫌いな人にとって、これを飲むのは苦行以外の何でもありません。今日一日、親方やしげおさんに拉致されてボケと突っ込みの練習をさせられていたMr.ブロックことケロリンさんも、きっと同じような苦しみを味わっていらっしゃったことでしょう。

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 電子レンジに入れて温めたりしないでね、という、マグカップとしては非常に不思議な注意書きがあったのですが、この取っ手の付き方なんか見ると、あぁそれもそうだろうなぁと変に納得してしまいます。

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 不易糊グッズといえども流行り廃りの波には勝てないようで、これも店頭で半額処分されていたものです。もっとも、そうであればこそ私の手元に来たわけですけれど。

 ということで本日は、久々に変なモンネタでお送りしました。

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2011年5月27日 (金)

尾翼

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 すねて寝ているところを撮ろうと忍び寄ったとき、台所の方でビニール袋をカシャカシャいわせる音に反応して顔を上げた「ちち(仮名)」さん。なかなかフォトジェニックです。だんだんと大人になってきたのか、こうしてドテッと寝そべっていることも多くなってきましたが、相変わらず飼い主の声、袋を開ける音などには敏感に反応して飛び起きる彼女です。

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 奈良の人が岡崎まで行って飼ってきた変なペン。だいたい、街の文房具屋さんのショウケースにこういうペンが並んでいる(それも複数)ことがおかしいのですが、そのおかしさに反応してしまう方はもっと重症なのかもしれません。

 存在は知っていて、1本ぐらいは・・・・・と思っていたのですが、そもそも店頭においてあるのをあまり見かけません。これでもかっ、とディスプレイされていたのと、ペンクリでお世話になったら何か購入、という基本方針があることからいただいてきたものです。

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 こんな感じで、ケースの中においてあったのです。まず思ったのは、この尾翼、とれるのかなぁ、ということと、尾翼がついたまま、ケースの蓋が閉まるのかなぁ、ということでした。完全にボールペンのことは無視してます(笑)。

 宇宙で書けるからと言っても、そうそう宇宙に行くわけでもありません。第一、飛行機に乗るのも怖い人が宇宙船なんてとんでもない話です。逆さまに角なんて状況も考えにくいですから、加圧された特殊インクの書き味がどんなものか、ということぐらいですね。

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 アメリカすなわちクローム、っていうイメージが強いのですが、これもしっかりクローム。ピカピカに磨き上げてもすぐに指紋でベタベタですが・・・・・。ちなみにこの尾翼、ジャンボジェットをイメージしたものだとか。名前もずばり、エアプレーンペン、です。品番も400ALって、できすぎた感じですね。

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 リフィルにアドレスが書いてあるんですねぇ。初フィッシャー、オモロイ発見ばっかりです。ネット上のアドレスもFISHERでなくてSPACEPENなんですね。で、エアプレーンペンですからして、この尾翼は外れません。そうなると、次のポイントはケースに収まるかどうかということになります。

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 はい、ただこれだけ。横倒しにしたら収まるようにできてるんですね、このケースが。尾翼が乗っかっているところは、成形された「上げ底」が他の部分より低くなっています。このアングルで撮るまで、胴軸のギザギザは何だろう、と思っていたのですが、これ、ジャンボジェットの客室にある窓なんですね。飛行機ですもんね。

2011年5月26日 (木)

白黒はっきり

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 自分を呼ぶ声に反応して顔を上げたところを撮られてしまった「くま(仮名)」さん。黒いところと白いところがはっきりと分かれているのが彼女の美しさのポイントなのでしょう。

 今日は久しぶりに午後6時前に退勤したのですが、周りの目が「変」でした。「さようなら」と挨拶したら「さようなら」と答えてほしいものですが、みな一様に「また来るの?」なんてことを言います。何か間違ってますね。

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 おなじみのPILOTカスタム、旧タイプです。キャップをとればシルヴァーン型のペン先が拝めますが、見る人が見ればわかる、こいつは外観を問題にすべきペンです。

 上のペンはかなり前から持っているものですが、下の方は、以前、某御大に見せていただいてからずっと気になっていたものです。縁あって手元にやってきたのが嬉しい限りです。

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 左の方は白黒のストライプではなく、溝の底に色がありません。一時期有名になった「雑巾トレド」と同じような見た目ですが、素材も価格も違いすぎます。

 興味関心を持って見なければ、すなわち、ヘンタイでなければ、この2本、同じようにしか見えないでしょう。特に蛍光灯の下などでは白い方にも黒いストライプが入っているように見えます。

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 少し陰になるようにして撮ったところです。下の方は、上の方で黒くなっている部分が白いのですが、逆にそのことによって、それ以外の部分が黒く見えてしまいます。

 もともと黒かったものがきれいに落ちてしまった、というわけでもなさそうですし、やはり、こういうものもあったんだ、と考えるしかないようです。

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2011年5月25日 (水)

中身よりも・・・

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 ケージから身を乗り出して台所の方をじっと見やる「ちち(仮名)」さん。台所では今、流し台の前に妻と娘が立って夕餉の支度をしているところです。おいしそうな匂いもさることながら、家族がみんな食卓の周りに集まってきている、その様子から「おいしい時間だ」とわかるのでしょうね。

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 いただき物のエンドウ豆を炊き込んだ「豆ご飯」、長男は大の苦手ということで少々物足りない様子。そこで、「夜中のジャンクフード大会」を開催することになりました。22時過ぎに最寄りの駅ビルにあるお店へ行きますと、お勤め帰りの皆さんで長蛇の列。23時には閉店するというのに揚げ物なんかがものすごいペースで次々揚げられていきます。列に並びながらあれこれ考えて、せっかくですので、キャンペーン中のオマケにつられてみることにしました。

 食べ余すほどのサイズを注文するとコップがもらえるというキャンペーン、現在はこの3食。きっちりコンプリートして並べてみると、箱の開口部を合わせているのに蓋の模様が合いません。でもこれ、どうやら「ワザと」こうしてあるようです。

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 これで、横から見たときにきちんと合いますね。このキャンペーン、グラスの色は全6色で、現在は前半期間の3色。これが終わると後半の3色なのだそうですが、6個をコンプリートしたら、グラスの入っている箱を大切に保管しておくべきでしょう。

 もうすでに集めている人ならわかることですが、マクドナルドのオマケですから、この箱になるんだなぁ、あたりまえだけどよく考えてあるよなぁ、と思わせてくれます。

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 で、最後に肝心のグラス。前回グラスをもらったときはコークボトルの形でしたが、今回は350ミリ缶そのままのデザインです。牛乳なんかを入れてみるといい感じになる、ということがいわれておりますので、そのうち試してみようかと思います。

 20日から始まったこのキャンペーン、グラスがなくなり次第終了で、6月上旬あたりからは残り3色が登場する予定だそうです。繰り返しますがこれ、全部揃えて箱を並べるところに値打ちがあるのです。

2011年5月24日 (火)

ファンシー文具

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 飼い主が食事をしている間、食卓の下で見守ってくれている「くま(仮名)」さん。何かおこぼれにあずかれないものかと、時折、飼い主の両脚の間からぬぅ~っと顔を出す、そのときの表情が実に可愛らしいのですが、残念ながらおっさんの脚が映り込んでいるので写真を公開することなどできません。

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 生徒の母親が亡くなり、今日が告別式。中間考査で午後から授業がなかったので、生徒会役員の生徒を連れて告別式に参列してきたのですが、生徒を車に乗せるために室内を片付けようとしたとき、ステップにかけた足が滑って「弁慶の泣き所」をしたたかに打ちました。話には聞いておりましたが、実に泣けます。

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 お葬式の間も、あちらこちらからすすり泣きの声。子どもにとって親御さんが亡くなるというのは大変なことですが、旅立たれたお母さんの方も、中学生の子どもを残してというのは実に哀しく、無念であったことでしょう。そのことに思いをして、参列者のお母さん方も皆さん涙を見せていらっしゃいました。

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 ズキズキ痛む脚で式場の片隅に立っている私は、ひょっとしてこれ、大難を小難で済ませた、ということなのかもしれない、などと考えておりました。生徒を何人も車に乗せて出かける、そこに何かの危険があって、それに遭わせないためにご先祖が脚の痛みに代えてくださったのだろうなぁ、と。人生半世紀、さまざまな加護と幸運だけで生きてきた私らしいことだなぁ、とも思ったことでした。

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 先ほどからノッファンシーな文具たちは、岡崎の竹内文具店にお邪魔した折に求めてきたもの。ペンクリニックにお世話になったら、わずかではあってもそのお店で何かを買う、というのが基本です。こちらの紙製品はそれこそわずかばかりですが、きっちりヘンタイの要素が入っているあたり、われながらなかなかです。

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 この、萬年筆でお手紙を書く、という設定のものは、シリーズの中でも最も平凡です。封筒を開けると中のカードがすぅ~っと出てくる、というものや、500円玉より小さいのにしっかり開き、書き込むことが出来るノートなどと比べれば、実に普通で面白味に欠けます。

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 お葬式から帰ったあと、ひたすら採点に励んでいたのですが、ここで岡本ピンクがまさかの大暴走。瓶の蓋をキッチリ閉めていなかったのでしょう。瓶を手にとったときにインクが漏れ出して、辺り一面ピンクの海。危ない人みたいに、おてても真っ赤、いや真っピンクに染まってしまいました。そんなこんなで採点が終わっていないし、答案を自宅に持ち帰ることも許されていないし、となると、学校に泊まるしか手はありません。困ったもんですねぇ。

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2011年5月23日 (月)

捨てがたい箱

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 お散歩から帰ってきて、足を拭いてもらうのを待っているところですが、なかなか出てこない飼育係の長女を気にしているのか、正面にいる飼い主がカメラを構えているので避けているのか、 何が出てくるのかな、という顔で室内に目をやる「ちち(仮名)」さんです。

 職場に届けてもらった荷物は、基本的に梱包材を捨てて中身だけ持って帰る、ということを先輩諸氏から学びましたので、今日もそうしようと思っていたのですが、どうしても捨てることができませんでした。

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 宅配便のラベルを剥がした状態。こんな妖しい箱,やっぱり持ち帰って家族に見せてあげるべきだと判断したのですが、こんな私は間違っていますでしょうか。

 何やら模様が刻まれた植木鉢みたいなものからが生えているのは、「パピルス」なのだそうです。パピルスを育てることで、古代エジプトに想いを馳せよう、というもののようです。

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 四角い植木鉢みたいなものの側面を付属のヘラでこすり取る、これが発掘の疑似体験。それ自体には楽しむ以外の意義はないのですね。で、あとはパピルスを栽培するだけです。こんな妖しい箱には一体どんな萬年筆が入っているのか、ワクワクしながら開けてみました。

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 やっぱりこれでしたか。この箱ですから、これしかありませんね。セーラーのヒエログリフシリーズ。ボールペンやシャープペンシルに混じって、萬年筆もしっかり入っております。ほとんど捨て値というべき値段でeBayに出ていたもので、以前にもちらっと登場したことがありますね。これ、ヤラセです。

 妖しいエジプト関連の箱からこんなペンが出てきたらおもしろいな、とか思ってやりました。ペンは何でも良かったのです。今は反省しています。

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 基本的にはエジプト模様のものと同じシリーズなのでしょうか。こういうパターンが一時期大流行だったのでしょうね。どこのメーカーからもこういった柄のものが出て、今はほとんどありません。まさしく流行り廃りですね。残念なことにこの個体、キャップが緩いので持ち歩くことはできません。カツラバネあたりを調整してもらえるものかどうか、一度尋ねてみなければなりません。

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 そしてこのペン先。やっと手に入れました。だからどうだというほどでもないので、縁があったら・・・・・というぐらいの思いでしたが、どうやらこのペンとは縁があったようです。

 このペン先、スイス銀行からやってきた、という例のやつなのです。

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 なんでGOLD FROM THE SWISS BANKなのかは不明ですけれど、一つぐらいは手元にあってもいいペン先でしょう。今週末は大阪に長原先生(息子さんの方)が来られてのペンクリニックがあると聞いておりますので、一度、そちらに持ち込んでみようかと思っております。久々に(ヘンタイでない)まともなペンをお願いすることになりますね。

2011年5月22日 (日)

触発される・2

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 飼い主が帰ってくると大騒ぎしておやつをねだり、それが一段落するとこうして爆睡モードに移行する「くま(仮名)」さん。よく寝てますが、脚がこんな風になっていて疲れないのでしょうか。おっぱいも少し見えておりますが、犬の場合、そこは別段恥ずかしいところでもないようです。

 人間の場合、寄生虫たくさん持ってたりしませんよ、というアピールとして腰のくびれが強調されたり、しっかりあなたの子を育てます、というアピールとして乳房の位置がお腹から胸に上がってきたりしたのだ、などという説を目にしたことがありますが、そんなとき思い出すのが「利己的な遺伝子」という本。目の当たりにするととても読む気にはならない本なので要旨を紹介していたのを読んだことがあるだけですが、生き物の体ってそれ自体がタイムカプセルのようなものなのかもしれませんね。

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 ヘンタイエプロンの上に整列した、少し古めのPILOT萬年筆。上の2本がスーパー500、いわゆるウルトラスーパーというやつで、1959年発売といいますから私より年上です。一番下の1本は1995年に創業77周年記念として復刻されたもので、これはPILOTウルトラ、で良かったのではないかと思います。

 これ、3本とも現役です。こんな貴重なペンを使うなんて、という声もありますけれども、萬年筆は使ってこそ、です。とはいえ、いちばんよく使うのは3本目のウルトラ。軸が重く、書きやすく感じられるためです。

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 みずうみのほとりに生息している「静かなる悪魔」さんのブログに触発されて、そういえばスーパー500の方は最近使ってないから洗わなくては、とキャップを抜いてびっくりです。

 インナーキャップが首軸にくっついて出てきてしまいました。こういうのは珍しいので、この際、じっくりと観察してみることにしたのですが、事態はそれほど楽観的でもなさそうです。

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 細い金属部分がもともとこういう構造なのか、破断しているのかは不明ですが、長さの短いものもあるので、金属疲労で折れてしまったのかもしれません。べっとりとインクがついているあたり、洗ってもこすっても落ちませんし、少し盛り上がっております。

 樹脂製と思われるインナーキャップの先端が「みぞ」になっているのは、凝ったスプリング式のクリップを逃げるためでしょうか。滅多に見られないものを見せてくれてありがとう、というべきなのでしょうね。

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 正しい抜き身の整列。ある程度萬年筆を知っている人が初めてこのペンを見ると、ペン先に続くように巧い具合に「描いて」ありますね、などとおっしゃることが多いのですが、ペン先に見える部分はすべてペン先です。

 首軸を作ってからペン先の分だけ削った、とか、射出成型する機械の中にペン先を入れ、そこに樹脂を射出した、とか、時代ごと、部位ごとにいろいろな作り方がされたようですが、その辺は工場の人に聞いてみないとわかりませんね。

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 スーパー500の方は、この時代のPILOTらしく、レバー式の吸入機構。金色の筒の中にはゴムサックが入っていて、お尻のレバーを90度倒しては起こすという操作を2、3度繰り返してインクを吸入します。

 ウルトラの方はCON-70相当の吸入機構。このこともあって、ガシガシ使うならウルトラの方に軍配が上がります。ただ、金属製の軸がやや重たい上にツルンとしていますので、汗をかくとよく滑ります。娘が高校受験の年、父の喪中で神社にお参りに行けなかったので、安倍文殊院にお参りし、般若心経を写して奉納するのに、このウルトラを使いましたが、気合いを入れたので良く滑りました。おかげで、本番の方は合格となりましたが・・・。

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 自動車業界でいえば間違いなくトヨタなPILOT。トヨタ車はもらっても乗らない、というほど嫌いな私がPILOTをたくさん集めてるなんていうのも、おもしろいものですね。

2011年5月21日 (土)

李炳憲

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 それは、旅人の何気ないつぶやきでした。「こんなことうたってるって、普段はどういう生活してるんだろう???」というような、本当に何気ないつぶやきでした。

 こういうものが部屋にあると、あぁ、この部屋の主はイ・ビョンホンが好きなんだな、とか、ハンガーをうまく使ってディスプレイしてるよな、とか、そういうことを考えるのが普通の人というものでしょう。でも、旅人は月に4~5回は北海道へ飛ぶという非行飛行ヘンタイですから、普通の人とは着眼点が違うのです。

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 かく言う私は、お天気が良かったので名鉄電車に乗りに行って、偶然にも旅人に出会ったのです。そこには、自転車に乗る保険屋さんとか、ペン先としげおちゃんをシバきまくる強面の人とか、たまたま着ていたTシャツに書いてあったロゴを名前にされた人とか、仕事がある土曜日なのにフラッと散歩に出てしまう社長さんとか、魑魅魍魎も遠慮して引き返すんではないかというほどのヘンタイさんたちが、ほんとうにた~っくさんいらっしゃいました。

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 旅人が「うたってる」と言ったので、あぁ、人気俳優ともなればCDも出してるんだな、とか思って、たいして興味は無かったのにのぞき込んでしまいました。今思えば、軽率な行動だったと反省しています。

 そこに書かれていたのは、そんな甘っちょろい予想を吹き飛ばしてしまうほどのインパクトあふれる言葉だったのです。

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 うっわぁ~、こらアカン。そら、わざわざこんなこと書かなあかんって、普段どんな生活してんねん。女の人にキャアキャア言われるから調子乗ってんのとちゃうか・・・・・と、さまざまな思いが頭の中を駆け巡ります。

 そうや、これはやっぱり、赤いエプロンしてるあの人にも見せて反省を促してやらんとあかんな、と思って、本文を読んでみました。

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 え、何、たまごぉ?あの大事な卵を、白身だけしか食べへんとか、何考えてるねん、と今度は別の怒りが込み上げて参りました。黄身がほどよく半熟になったゆで卵を食べる幸せを捨てるなんて、大馬鹿ものです。

 と、言うわけで、あまりにもアホくさいのでブレてる犬の写真を載せて今日はおしまいです。

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2011年5月20日 (金)

触発される・1

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 お散歩から帰ってきて「笑って」いる「くま(仮名)」さん。専門家によると、この表情は笑っているのでも何でもないのだそうですが、人間の基準でいえば笑っているとしか見えません。飼われることに馴れている犬ともなると、こういう表情をすると飼い主が喜ぶのでやっている、ということもあるんじゃないか、といわれているようです。いずれにせよ、こういう表情を見るとこちらも思わず頬が緩んでしまうものですね。

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 こちらは頬が緩むどころか背筋が伸びてしまう1枚。齢80を越えてなお矍鑠たる大先輩からいただいたお葉書です。この大先生、いつもはブルーのインクでくださるのですが、どうしたことか今回は黒インク。萬年筆を使っていてこのような文字が書けたらすばらしいものですが、私なんかは80回生まれ変わっても無理なことでしょう。

 一緒に写っているペンは、師匠のBlogでセーラーの80周年記念萬年筆に言及されている記事があった、というだけのことで引っ張り出されてきたものです。

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 1万円トレドとか、リサイクルショップの奇跡とか、長いこと萬年筆を集めているとアンビリーバボーな出来事に出会うものですが、これもそうした類に入るものです。オークションで見かけて、相場より安めの開始価格にウォッチリストに入れるぐらいの気持ちで入札しておいたら忘れている間にそのまま終了、という、奇跡の中でもいちばんよくあるパターンですね。

 薄い方の軸色だったらもっと良かったのにね、などと言ってくださる方もありますが、私自身、しげしげと見ている間にどんどん濃い軸色が好きになってしまいました。

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 さんざん言われているように、このモデルの魅力のひとつでもあり、ほかのものに真似できないのがこのキャップリング。間近で見ると、本当に美しいものです。さらにこの個体は売れ残りを捌くためにペン先が付け替えられたヘンタイ仕様ではなく、18Kのペン先がついているのも嬉しいところです。

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 何で首軸を緩めて写真を撮ったのか、関西の人ならわかるかもしれません。緩める必要もなかったのですが、緩めた方がネジのところが強調されますしね。要はこの緩めてあるあたりにこのペンの値打ちがある、ということなんですが、そのあたりは私が語ることではありません。親方を見かけたら怖がらずに寄っていって教えを乞いましょう。

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 ここまで書いてたので安心してたら、そのまま突然死してアップできてなかった・・・・・。金曜日に2教科のテストを仕上げて開放感あふれる私です。

2011年5月19日 (木)

放置?熟成?

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 ほったらかしにされてスネている「ちち(仮名)」さん。こうやって放置プレイを続けていけば、いずれは賢い犬になるのでしょうか。おそらく答は否。やはり飼い犬は愛情を持って「すきんしっぷ(和製英語)」を第一に接してやることが大切だと思います。

 月曜日からテストだというのに、問題が全くできあがっていない木曜日。職員室の机上に置いていた自前のPCを撤去して、執務用の別室においてある自前PCだけが頼りなのですが、高性能で使いやすいからとテスト作成に使う同僚に占領されて1日まるまる使えなかった火曜日。同僚の問題作成が終わり、やっとPCが空いたと思った水曜日から今日にかけて、あぁでもないこぅでもないと結論の出ない相談事を持ちかけてくる同僚が複数押しかけてきたので、問題作成に取りかかったのは夜も10時を過ぎてみんな帰ってしまってからでした。

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 ひとりぼっちの職場で集中できたのが幸いして、数時間で問題が完成したので帰宅。変に体調が良いので、萬年筆のメンテナンスでもしようかと取り出したのが杉綾模様のプラチナ・プラチナです。この写真は大失敗作で、実物の色や雰囲気を全く写し取れておりません。実物は、もっともっと美しく「熟成」されているのです。

 偶然とはいえ、この写真は銀の軸がいい具合に硫化する前の状態そのものです。このペンはここ半年ほど使っておりませんので、すでに銀色ではなく、飴色に変色しているのです。

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 胴軸を外して現れたコンヴァータが綺麗に透き通っているので、あぁ、これは洗ってあったんだ、とつまみを回すとこの有様。ピストンがおりてくるのに合わせて、このペンに入れてあったスティピュラのグリーンインクが降りてきました。

 このインク、紙の上に置いた当初は黒っぽい緑色で、時間がたつとパッと見には黒に見えます。それなのに、洗ったときに出る水の色や、ペン先をぬぐったティッシュにつく色は、お好み焼きにふりかける青海苔そのものです。また、非常に渋いインクで、フローの良くないペンに入れますと、全くといっていいほど降りてきません。

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 ガチガチに固いニブですが、そのことが幸いして、非常にかっちりとした、言うなればビジネス向けの文字が書けます。私のように筆記具を旨くコントロールすることができない者にとっては、非常にありがたい特性です。

 ただひたすら、闇雲に柔らかなペン先を珍重し、追い求める人があります。私より数倍筆圧が高いのに柔らかいペンを愛で、ぱっかとペン先が開くほどの筆圧をかけて字を書かれているようすを拝見するたび、あぁ、ペン先が悲鳴を上げている、とかわいそうになります。

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 で、こちらが現在の状態をほぼ忠実に写し取ることができた1枚。赤っぽい感じに黒くなっている、というと訳のわからない表現かもしれません。銀軸がまず金色っぽくなって、最後にはいい感じに黒くなっていく、その金色の段階を過ぎて、さぁこれから黒くなっていこうかというところなのでしょう。

 久しぶりにインクを吸わせて、そっと握って書いてみると、これこそプラチナ、というべき、硬質な、それでいて気持ちの良い書き味です。ぐるぐるといたずら書きをしながら、あまり長く触っているとせっかくの熟成が台無しになりそうな気がして、再び洗浄してもとのペンケースに戻ってもらいました。この次に見るときには、もっとすばらしいものになっているのだろうな、と今から期待に胸を膨らませております。

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 最後は阿修羅像の近況報告ですが、ご覧の通り、グッと傾いております。紙を丸めて作った腕を2本取り付けただけでこれだけ傾いてしまうとは想定外でした。テストさえできあがればとりあえず無罪放免ですので、仏師に復帰する日も近いことでしょう。

2011年5月18日 (水)

今月のちょこちょこ

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 変にオッサン顔に写ってしまった「くま(仮名)」さん。こういうのを見ると、言語によっては犬が男性名詞になっているということに納得させられます。

 遅く帰宅したせいでしょうか、おぉ帰ってきたか、遊ぼう、おやつ頂戴とワンワン騒いで迎えてくれたのは「ちち(仮名)」さんだけで、彼女は横たわったまま薄目を開けただけ。飼い主が食事をはじめても反応することもなく、しばらくたって起きたと思ったらこの姿勢です。よほど眠たかったのでしょう。

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 ここしばらく、見てもあまり感動することのなかった「ちょこちょこ」ですが、今月は箱からしてこんな感じで、開けてみてみようか、という感じにさせられました。どういう形でドーナツがらみのグッズが入っているのか、と思って開けてみたのですが、中身は意外としょうもないものでした(失礼)。

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 スイーツ専用の袋だそうです。おうちでお菓子でも作って、この袋に入れてお友達に進呈すると、まぁかわいい、ってなことになる、というそういう使い方でしょうか。ドーナツに関係あるのはこれだけで、そのほか一緒に箱に入っていたものは文房具だけでした。

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 お鼻が伸びるゾウさんテープカッターというのでおおいに期待したのですが、引き出したセロハンテープをお鼻に見立てる、というものでした。赤と緑のセロハンテープが付属しますが、特に模様などもありません。

 このシリーズ、ごく普通に文房具が好きな人を対象にしているわけですから、ヘンタイ化してしまっている人にはインパクト低めというのも当然ですね。

2011年5月17日 (火)

ヴァレンチノ

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 まどろむ「ちち(仮名)」さんをのぞき込んでパシャリ。体に触れてもほとんど無反応なので、意識レヴェルは相当低いのでしょう。そこで調子に乗って触りまくっていると、次第に目が覚めてきて、「おっしゃ、遊んだろ」となって、甘噛みの嵐ですので、そうなる前にやめておくのがポイントです。

 中間テストが近づいてきて、あぁ問題を作らなければ、と思うようになると、PCに向かっていても部屋の汚いのが気になり始めます。あんなところにCPUのファンが転がってるなとか、ここにあるメモリは何から外したやつだろうとか、このDVD、中身は何だったっけとか、どうでもいいことが気になり始めて、気がつくと部屋の掃除を始めていたりします。要は試験問題作りたくないから現実逃避しているわけですね。

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 そうやってごそごそやっているときに、このペン、目が回るなぁと手に取ったのが写真下の細い1本。インクカートリッヂを外して洗浄してみようと胴軸をくるくる回していると、V字の模様がちらちらして目が回るような感覚を覚えます。キャップリングには、ジョバンニ・ヴァレンチノと刻まれています。

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 どこにピントが合っているのかわかりませんが、とりあえず太さの違いはわかります。モリソンLLペン参入まで、おそらく我が家でいちばん大きかったであろうヴァレンチノのペンと、カートリッヂを挿してもその外側に何もない、という細さのペンとの比較です。

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 どちらも鉄ペンですが、右の方、ほったらかしにされていたのがよくわかります。こいつにインクを入れて使っていた記憶がないので、おそらく手元に来たときからこんな状態だったのでしょう。超音波洗浄機にかけるとメッキが剥げそうな感じもしますが、PILOTのカートリッヂが嵌まっているので多分大丈夫でしょう。

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 それにしても、ヴァレンチノ、って名乗るブランドはいくつあるんでしょうか。萬年筆でコラボするぐらいですから、けっこう知られたブランドなのでしょうけれど、当方、私も妻もそういうことは全くわからない、知らない人ですのでお手上げです。あちこち探せば、ヴァレンチノを名乗る筆記具がまだまだ出てくるはずなのですが、あ、これはあのメーカーが作ってるのね、ぐらいのことしかわからないのが難儀なところです。

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2011年5月16日 (月)

萬年筆@神戸0514

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 撮られていても知らん顔で眠り続ける「くま(仮名)」さん。手前の白っぽいのはトイレ用のシーツで、土を掘るかのごとくシーツを取り除いて、できたスペースにデンと横になっているのです。仕事もしなくてはなぁ、などと思っているときには、本当にうらやましい寝顔です。

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 WAGNERの神戸ペントレに参加して、変なモンをもらい増したという報告しかしていない私。まずは、いちばん大きな目的であった、モリソンLLペンの集合写真です。二右衛門マスターのお話では、このほかに赤いのも作られたのだそうです。さて、誰か赤いのを持っている人を見つけるか、自分で手に入れるか。気の長い話になりそうですが、いつの日かコンプリートしてみたいものです。

 一緒に写っているのはM800のデモンストレータ。非常に可愛らしく見えます。一番手前は二右衛門マスターがこのLLペン用のケースとしてお使いの、姫路白なめし革の扇子入れです。手っ取り早いのは、京都あたりへ行って西陣織の扇子入れか何かを買うことでしょうね。

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 こちらはwavioさんにお願いしてあったプラチナの津軽塗り。ほぼ問題なし、だったのですが、何となくペン先に違和感が感じられる、ということで調整をお願いしてあったものです。微妙な引っかかりがなくなって、スムーズな、プラチナらしい書き味になって戻ってきました。

 将来、wavioさんが日本を代表する調整師となられた暁には、プレミアがつきますね、これ。

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 こちらのペリカン、キャップは閉まらない(緩すぎる)は、ペン先は波打っていて引っかかりまくるわで、正直、部品取りにするしかなさそうなものでしたが、これまたwavioさんに生贄志願して、見事再生されて戻って参りました。

 さすがにキャップの緩いのはどうしようもありませんが、ペン先の「再生」ぶりはお見事の一語に尽きます。

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 どうでしょう、このツルンとした美しさ。目で見てわかるほどに波打っていたものと同じペン先とは思えません。きちんと調整されていますので、この時代のペンらしく、柔らかくてとても気持ちの良い書き味です。筆圧の大きな人には試筆させたくない、させられない1本です。

 ところで、これほどまでに見事に調整されたペンを2本も受け取りながら、義援金を出すのを忘れてしまいました。次回、おそらくは金沢あたりでお願いすることにいたします。旨く仕事が片付いて、さよならEBISU303に参加できるといいのですが・・・・・。

2011年5月15日 (日)

変なモン@神戸・特濃男性編

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 お散歩から帰ってきて足を拭いてもらうのを待っている「ちち(仮名)」さん。とっさに撮った1枚で、逆光だとかそんなこともお構いなし。昔だったら現像だけしかしてもらえなかったであろう1枚です。狙ってこんなのを撮れたらすごいんですけどね。

 高校生の頃、いつもDPEをお願いしていた駅前の写真屋のおやっさんは、物腰こそやわらかいものの、こういう写真はダメ、っていうのをはっきり持っている人で、こんなのが入っているとしっかり説教されたものです。当時でもカラー写真はラボに出していたと思うのですが、ラボの方でもこんな白ぼけたのは焼いてくれないことが多かったように思います。

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 腕の確かな鍼灸師であるMさんからの頂き物がこちら。絵心なんてまるでない私ですが、こういうのを見ていると無性になにか描きたくなってきます。でも、描けないですけれどね。もし字と絵が人並みに描けていたら、もうちょっとはマシな人になっていたかもしれませんね。それほどに私の絵は絵ではなく、文字は文字でありません。

 この「彩」は、奈良県の筆屋さんが売り出している商品なのです。阿修羅像で、白いところが目立つ部分を塗るのにちょこっと使ってみたことがあるのですが、筆と同じ穂先でひょいひょいと色を塗っていく感覚が、とても気持ちよく感じられましたのを覚えています。妻は上手に絵を描きますので、そちらでかわいがられることになりそうです。ありがとうございました。

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 こちらはおなじみ、愛知県豊田市から遠路はるばる運ばれてきた品です。いつもその、角度にして57度とか、そういう微妙にひねったブツをくださるので、そのうち何かおもしろいものをお返ししなくては、と思いながら、まだ果たせておりません。もらいっぱなしです。いつもありがとうございます。

 日本一周歩数計の旅、と題しておきながら、「いったい何年かかるんだっ!?」と自らツッコミを入れているあたり、よくわかってらっしゃいます。伊能忠敬ではないのですから、日本一周歩いて回ってどないすんねん、ちゅうことですが、もう何回も名古屋まで来た、とか、知らん間に大井川越えてたで、というような楽しみがありますね。

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 糖尿病の治療で総合病院に通っていたとき、主治医の先生が来られるのが月曜日で、いつも体重が増えていて叱られていました。金曜に診察があれば優等生なのになぁ、といつも思っていたほどに、月曜から金曜までは実に良く歩きます。扁平足で外反母趾の私にとって、歩くことは結構大変なのですが、こいつを持ち歩いて距離を伸ばしてみようと思います。ありがとうございました。

 WAGNERといえばじゃんけん大会です。全員強制参加で、一度勝ってしまうとそれ以降参加できなくなるというルール。ちなみに、こんな罰ゲーム景品はいらないから今回はパス、っていうのが見つかると、不戦勝になるという恐ろしい規定もあるのです。最後を締めくくるじゃんけん大会で私がゲット!した下敷きは、それこそ変なモンの家元らしい逸品。これでこそ、特濃男性編、ですね。

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2011年5月14日 (土)

変なモン@神戸・女性編

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 ヘロヘロ感あふれる「くま(仮名)」さん。こんな状態でも、家族が昼ご飯の支度を始めるとしゃきっと起き出して、家族それぞれの顔を見比べながらおすわりをして待機するという、そこだけ切り取ってみればパトラッシュより賢いのではないかと思われる彼女です。今度、腰蓑でも着けておどらせてみようか、などと思ったりして・・・・・(それではフラダンスの犬です)。

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 WAGNER主催のペントレーディングin関西、諸事情ですっかり出遅れてしまって、会場に到着したのは3時過ぎ。受付でさっそく手渡していただいたのがこちら。ご本人とお会いできていないので明記しませんが、いつもお世話になっている方、そして猫の絵ですから、ね。きっとこれは、変なモンに違いない。そう思って中を確かめると・・・・・

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 カモミールの紙、ですかぁ。いい匂いがする紙なのですね。25パーセント長くなってます、なのでしょうか。よくある、今だけ増量、みたいな感じでしょうか。これ、まごうことなきトイレットペーパーです。

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 これ、握ったと手の中に隠れてしまうほどの大きさなのです。やられましたねぇ.お会いしてお話しできなかったのは残念ですが、次回のy.y,あたり、暑い夏ですからこそ涼しげな和服で、文字通り颯爽と登場されるのでしょうか。ありがとうございました。またお会いしましょう。

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 普通梅田行きというのが、「鉄」的には唸ってしまうところです。阪急5000系はモーター出力が大きくて4M4Tと、加減速力が大きいですから、特急が運転されている時間帯には普通を中心に運用されています。基本は大阪万博前に登場した車両ですが、リフレッシュ工事がなされているので、窓の日よけがロールカーテンだったり、パワーウィンドゥがついていたりと、知らない人なら最近の車両だと思うことでしょう。

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 最近よく出てきている、書類の文字を読めなくしてしまう文具、です。読めないようにしたい文字の上で電車を走らせると、線路の模様がスタンプされてその下の文字が判読不能になるというもの。これ1両で走れるところを見ると電動車ということになるので、これは梅田寄りの先頭車ですね。まぁ、そういうどうでもえぇところにこだわってあぁだこぅだ言うのが「鉄」の楽しみのひとつでもあります。

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 女性でこういうマニアックなものを見繕ってくださるなんて、最近関西地区のWAGNER大会でオッサンたちのアイドルと化しているあの「虎の子」を連れたおかあさんしかありません。自らオバチャンなどと名乗られていますが、いえいえ、十分にお若く、美しいお母さんです。

 こちらのプリッツ、存在は知っていたものの手にするのは初めて。正しく使うように、と念を押されましたので、ちょっと使ってみました。

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 いかがでしょう。やっぱりヘンタイの集いでいただいたものですから、ヘンタイ御用達のル・ボナー製タンクトートに引っかけてみました。A4ファイルが楽に入るこのバッグでも、二つ同時にかけるのはちょっと無理があるようです。

 大阪のオバチャン さんには、オリヂナル萬画入りのお名刺もいただきましたが、これがまた実によろしい。萬年筆でサラサラっと絵が描けるなんて、うらやましい限りです。私など、萬年筆は山ほど持っていても、字も絵もロクなものがかけないのですから。

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2011年5月13日 (金)

ヘンな抵抗

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 飼育係の長女が、このところ朝早く家を出るようになったので、運が悪いとお散歩に連れて行ってもらえない「ちち(仮名)」さん。今日は「くま(仮名)」さん担当の長男にたっぷりじっくりお散歩をさせてもらって満足げな表情です。

 こんな風に、何も考えないで撮るとてきめんに飛んでしまいます。実物を見ると結構茶色いのですが、光の当たるところでは白さが映えるので、2頭並んで歩いていても「まぁかわいい!」などと嬌声を浴びせられるのは「くま(仮名)」さんではなく彼女の方なのです。

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 本日届いた本をアップで撮ったところ。端の方がすり切れて色が消えているのを見て、何と古い本やなぁと感動する妻と娘。1986年刊行ですから四半世紀前のものです。で、こいつを切り刻んで塔の模型を作るのだと宣言したら、「もったいな~いぃ!」の大合唱。絶版になってしまっている本を切り刻むなんて、ということです。

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 こいつは20年以上前に一度挑戦して、途中で放り出したものですから、今度はぜひ、と思っているんのですが、たいした曲面はないのに阿修羅像よりも難しいように感じられます。部品の数も膨大なもので、できあがるまでに軽く半年、いや1年はかかるのではないか、という感じです。

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 そんなことより何より、薬師寺東塔と聞いてヘンタイさんが反応するのはこの部分ですね。薬師寺の中にあるお土産物売店でこいつのレプリカがないかと必死で探している人を何人か見ました。あってもよさそうなものですがないのですね、これが。

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 その部分だけ、パーツを写させてもらいました。いちおう飛翔天人の描き込みはされているようですね。もっとも、完成しても阿修羅像より小さな高さ45センチほどの塔ですので、この水煙もさほど目立つわけではありません。

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 この用紙をなぞるようにお写経をして丸め、塔の模型に収めるのだそうです。塔の模型を作ることで、塔を建てた古の人たちの心を知る、ということも、この本の大切な要素のひとつなのです。

 しかし困りました。もう1冊、どこかで調達してこないと、簡単に切り刻むわけにはいかないようですので、古本屋さん回りでもするしかなさそうです。

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2011年5月12日 (木)

エルエルペン

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 雨が続いたので、もう2日ばかりお散歩に連れていってもらっていない「くま(仮名)」さん。お気に入りのピカチュウをなめ回すことでストレス解消を図っているようですが、よく我慢しているものだと思います。

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 我が家にある大きな筆記具たちの比較写真。一番手前は、以前の神戸大会でじゃんけん大会の景品にもされた巨大ボールペン。一番奥が「普通」の萬年筆の中でも大ぶりな方に入るペリカンのM800です。

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 萬年筆ばかり3本での集合写真。真ん中にあるのはずっと以前にご紹介したヴァレンチノブランドの木軸萬年筆です。M800や木軸のものが小ぶりに見えますが、それはこうやって並べているから。私にはM800は大きすぎる、という人も少なくないのは皆さんよくご存じの通りです。

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 その名もモリソン エルエルペン。そのまんまです。奈良県御所市で萬年筆を製造・販売していたモリソン萬年筆。現在は販社へとその業態を変えていますが、ちょっと前までは製造・修理もやっていた会社です。販売店経由でこの会社で修理を受けた萬年筆というのが、我が家にも何本か転がっています。

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 このペンの存在を知ったのは、かの有名な二右衛門マスターのコレクションを見せていただいたときでした。以来、いつかは手元に置きたいと思っていたのですが、先日、阿修羅像製作に疲れてふっと覗いたネットオークションに出ていたので、ついポチっとやってしまいました。

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 もちろんペン先はスチールですが、なかなか立派な大きさです。二右衛門マスターのコレクションは金属感あふれるキャップのものだったと記憶していますが、こちらは正統派の仏壇萬年筆。こんな「色モン」な萬年筆にバリエーションがあったということが驚きです。

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 こうしてみると、ペン先は普通より少し大きいという程度なのがよくわかります。異様に大きく作られてはいますけれど、カートリッヂを挿せば普通に筆記できるものですから、そこは自ずと普通の大きさになってしまうのでしょう。

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  一番上の詳細不明な木軸萬年筆はウォーターマンの長いカートリッヂを、一番下のモリソンエルエルペンはプラチナ製のカートリッヂを、それぞれ挿した状態です。これなら普通サイズのカートリッヂをもう1本入れて、「ダブル」として使えそう、と試してみましたら、予備のカートリッヂが5本、余裕で入りました。うまく入れれば6本いけそうな感じですが、さすがにちょっと怖いので試しておりません。

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 この大きな萬年筆、週末の神戸にも連れて行きます。もし二右衛門マスターがコレクションをお持ちくだされば、2本並べて記念撮影をしてみたい、と期待に胸膨らませているのですが、さて、無用に大きなツーショットは実現するのでしょうか。

2011年5月11日 (水)

白衣は?

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 珍しくお顔が来ている「ちち(仮名)」さんの写真が撮れました。新しい敷物をもらった彼女、上機嫌で寝ていたところなので、飼い主に気づいて顔を上げたものの、まだ寝ぼけているのです。暑い季節を迎えて、犬の敷物も投げ売り状態です。

 大型連休が明けてから一気に蒸し暑さが増したので、ここ数日は白衣を着ないで授業に臨んでおります。教室に向かう廊下で、すれ違う生徒たちは皆「アレッ?」という表情。特に入学して間もない1年生たちは、私のことを「白衣の天使」と認識していますから、なんで白衣を着ていないのだ、と怪訝そうな顔で見ています。

 同僚たちからは「白衣のペ天使(ペはいらん、ペは)とか、白衣のけーしー(高峰とちゃうっ)などと呼ばれておりますが、生徒たちはわかっていてくれたんだなぁ、と満ち足りた気分になります(笑)。でも、これから暑くなる一方ですから、秋が来るまで白衣とはお別れです。

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 漢字の変態さんにとって白衣というのはアレですけれど、萬年筆のヘンタイさんなら白衣といえば「ペンクリニック」となるはずです。写真は先週末、大阪なんばの高島屋でのペンクリニックで、インクの出ないペンを調整していただいているところです。数珠やヘンタイルーペが見えますから、あぁ、あの系列のペンドクターなんだ、ということがわかるでしょう。

 

 このペンクリニック、ヘンタイが2人も目の前に座って、大きなペンを2本も3本も差し出したものですから、ドクターにとっては大変な作業の連続だったことと思います。

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 机で隠れて見えませんが、ドクターの白衣には直径10センチほどのインクのシミができています。それというのも、イカついヘンタイのおっさんが、インク吸入式の大きな萬年筆を差し出して「ペン先抜いてみて。抜いてくれへんかったらシバくで」などと言ったからなのです。ペン芯のフィンが倒れないように気を遣いながら、思いっきりシッカリと嵌まってなかなか抜けないペン先に渾身の力を込める。ペン先が抜けたと同時にインクも噴き出してきたというわけです。白衣が汚れただけですんだのは不幸中の幸いでした。

 ここまでの文章で、誰がどんな萬年筆を差し出してペン先を抜いてもらったのか、だいたいわかったという人はヘンタイ度が相当高いと思って間違いありません。いっぽう、いやそれよりこの写真の方が問題やろ、などと思った人は、ヘンタイを通り越して二右衛門半(普通名刺)になってしまっている可能性があります。

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 今日はサーバが異常に重く、写真1枚アップするにも5分以上かかるという状態ですので、これ以上の更新は諦めます。本日は、ペンクリニックの様子がよくわかるように、萬年筆を拡大してお送りしました(笑)。登場したペンたちについては日を改めてご紹介いたします。

2011年5月10日 (火)

阿修羅09

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 眠っている「くま(仮名)」さんの前脚が、何ともいえない曲がり具合です。大型連休が明けて通常の生活に戻ると、とたんに阿修羅像の製作が滞り始めました。仕事を終えて帰ってきたらヘロヘロ。1ページ分ほどパーツを切り出したところでダウン、という日が続いておりますが、今日は志を強くもって(そんなたいそうな!)2本ほど腕を作りました。

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 切り出したパーツをくるっと丸めて管状にしたものをつないでいくと腕になります。こう書いてしまうと簡単ですが、「くま(仮名)」さんの前脚のようにカクッと曲がった形状に仕上げなければいけませんので、不器用な私にとって、貼り合わせる作業は困難を極めます。

 上の写真で180、195と番号のあるところに糊を塗ったら、ググッと曲げながら接着します。糊が乾くまで、管状のパーツの中と外から糊しろの部分をおさえていなくてはいけませんが、太い指ではなかなか思うようにいきません。

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 うまくいくとこんな感じです。このパーツの仕上がりは、肩からもげたお人形さんの腕のような感じですが、次第にそれらしい形になっていくほどに作業の難易度も上がっていくのです。

 どんどんパーツをつなげていくうちに、管状のパーツの中に指が入らなくなるので、糊しろをしっかりとおさえることができなくなります。

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 この写真はヤラセの1枚。管状の腕の中に入れたアートナイフの柄と左手の親指とで、糊しろの部分をぐぐっとおさえてしっかりと貼り付けようとしている、そんな作業のイメージです。左手の薬指のあたりを見ればわかるように、このパーツはまだ完全に貼り合わされていませんから、こんなややこしいことをする必要はありません。

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 同じパーツを反対側から見たところ。人差し指と親指とで挟んでいる部分がしっかりと接着できたら、他の糊しろ全てに糊を塗り、一気に接合してしまいます。そのとき、前の写真のように腕の中に棒のようなものを挿し込んで内側から糊しろを押しつける必要が出てくるのです。

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 指を糊でベトベトにしながら悪戦苦闘すること小一時間、ようやく何本かの腕が出来上がってきたところです。左右合わせて6本ある腕のうち、本日完成したのは右腕2本だけ。この調子でいくと、今週末までに6本の腕が出来上がれば御の字、という感じです。

 腕が出来上がったら次はいよいよ頭、そして最後に手を作って完成となりますが、この調子では今月中の完成は難しいかもしれません。

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2011年5月 9日 (月)

うらがわ

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 お目々はトロンと、お手々はダランと、それでいて首だけはなぜか逆エビぞって寝ている「ちち(仮名)」さん。一応女の子ですから、これ以上は見せてはいけないかも、と思いつつ、仮名であるのを良いことに公開してしまいましょう。彼女の寝乱れ姿です。

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 おぉっ、これはすごい姿で寝てるとおっとりカメラでパシャっとやったので、こんなけったいなアングルになってしまいました。こういう姿で寝るなんて、これでも気持ちいいのでしょうか。かえって疲れるような気がしないでもありませんが・・・・・。

 初めて拙Blogを見てくださった方は、「このワンちゃん、まだ名前決まってないんですか?」という反応をされることが多いのですが、この(仮名)っていうのは、ネット上にみだりに個人情報を流さない、ということでの(仮名)なのです。少年Aみたいなモンですね。WAGNERの大会やらy.y.Dayなんかで出会った人にはあっさり本名をお教えしていますが、仮名からの推測はするだけ無駄だろうなぁ、と思います。

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 さぁて今日はどんなネタで記事を書こうかな、と思いつつ帰宅してみると、玄関に大きめのDHLのパック。何だろうと思いつつ差出人を確認して、改めて感心してしまいました。

 地球の裏側、アルゼンチンからやってきたこの荷物は、iPad2の革ケースです。Vaja社のWebページを見ていると、「今注文すれば35日でできあがりますよ」と書いてある(ように思えた)ので、それではと注文したのが4月4日で、届いたのが本日5月9日。計算の仕方にもよりますけれど、4月5日を第1日として今日が35日目です。実際には配送の時間が含まれていますので、製造そのものは約束より短い時間で完了したことになります。

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 親方の禁色でもあるオリーブグリーンにしようと思っていたのですが、近くにいた娘に「そら赤やろ、やっぱり。」と言われて、ついつい赤を選んでしまいました。このカヴァーをつけたからといって動作速度が3倍になるわけでもないのですが、iPad2がホワイトということもあって、そんなに悪くない感じです。

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 いそいそとiPad2に装着しようとして、「あ、あかん。サイズが小さすぎる!」と思わずアルゼンチンの工場の人に恨み言を言いそうになったその刹那、iPad2は吸い込まれるようにケースに収まったのでした。ごらんのように、ケースの縁の部分はiPad2の表側にほとんど回り込んでいませんが、この状態で外すのに苦労するほどぴったりと嵌っているのです。古くはPalmの時代からこの会社のケースをいくつも使ってきましたが、ハズレはひとつもありませんでした。今回もまた、大満足の仕上がりです。

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 さっそく設定画面から「カバーによる自動ロック」を有効にして、パカパカと開けたり閉めたりして喜んでおりました。カバーをとじると、カチャッっというロック音がしてスリープに入るのですね。この感じ、とっても気に入ってしまいました。純正の「風呂蓋」カバーを買わずに我慢した甲斐があったというものです。

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 裏側にあたる部分に「ベロ」がついていて、そこに蓋の部分を挿し込むことで、このように角度をつけてiPad2を置くことができます。もはやこの機能、iPadケースにはあたりまえのものですね。iPad2自体の画面がくるくる回りますから、この状態から90度右に倒すと、iPad2がもっと立った状態にできるわけです。こういうのを考えたappleの中の人はエライですね。

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 これまで使ってきたDoDoケースも悪くなかったのですし、もし落下させたときのことを考えるとそちらの方が良いのかもしれませんが、iPad2の薄さを実感するにはこちらの方が向いていますので、こちらをメインに使っていくことになるかと思います。iPad2を購入予定の方で手っ取り早くDoDoケースを手に入れたい方、ご連絡をお待ちしております(笑)。

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 iPad2を保護するということをメインに考えるなら、このケースは最適とは言えないかもしれません。スイッチやカメラ、スピーカーなどはしっかりと露出していますので、この部分に傷がついてしまうことは避けられませんが、DoDoケースに入れた状態では背面カメラが使えないことや、側面のスイッチが操作しにくいことなどとのトレードオフですので仕方のないことでしょう。がっちり保護すればそれだけ使い勝手も悪くなるという、至極あたりまえのお話です。

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 グッと身軽な感じになったiPad2。こいつを抱えてあっちへこっちへ。颯爽と仕事をこなす自分・・・・・というのは、多分ありえないのでしょうけれど、今よりもうちょっとは、お仕事に役立つアプリを入れていかなくてはいけませんね。

2011年5月 8日 (日)

長い?短い?

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 全国の肉球フェチの皆さんこんにちわ、とメッセージを送りつつお昼寝する「くま(仮名)」さん。飼い主からすれば肉球なんて珍しくもないのですが、体を横にしたときに上の方になる脚がこんな風にぴーんと伸びるのは、やっぱり犬の体の構造ゆえなんだろうか、などと不思議に思いつつ撮った1枚です。

 10日連続という人もあったであろうこの連休もとうとうおしまいです。明日あたりはフヤけた顔で半分眠ったような状態の生徒を前に授業をしなければなりません。私の勤務先では専修の金曜日までが家庭訪問期間で半日の授業でしたので、飛び飛びとはいえ長い連休が明けていきなり5日間連続で6時間授業ですので、発狂しそうになる生徒や先生続出だろうと思われます。

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 大学生になった娘はコンビニエンスストアの店員というありがちなアルバイトを見つけてきましたが、早朝シフトという勤務条件を受諾したというから驚きです。全日本小原庄助さんを見習おう連合副会長という立場でありながら早朝シフトとは、神をもおそれぬ暴挙というほかありません。

 明日はその早朝シフトだそうで、バスも走っていない時間に駅まで出向いて入店なのだとか。そうなると叩き起こされて送らさせるのは目に見えているので、昼間は阿修羅を作りつつ、夜も更け始めた今頃から明け方まで仕事をするという、どこかの大学教授のようなシフトになってしまった私なのでした。

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 実にメカメカしい、男の子大喜びなプラチナ・サスペンションボールペンです。先端を紙に押しつけてググッと押すと、先端部は凹み、胴軸の後の方がスッと伸びます。ショックアブソーバーのような造形とこのメカニズム、卵が先か鶏が先かというような話ですが、個人的には初めにこの造形ありきだったのではないか、とそんな気がしています。

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 伸びるといってもこの程度で、たいへんに短いものですから長時間の筆記には向きません。サスペンションメンバーに取り付けるための穴をストラップホールとしてどこかにぶら下げて持ち歩き、必要なときにメモをとる、そんな使い方が想定されているのでしょう。

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 リフィルの先端がのぞいているようすを見る限り、あまり書き心地が良さそうには思えませんが、そこはプラチナの製品ですから一定の水準には達していることでしょう。すでに廃盤となってしまったものですが、この手の遊び半分の文具というものは、パッと出ていつの間にか消えている、そういう定めなのでしょう。

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 さて、明日は職員会議。この1年間の定期テストの時間割を提案するのですが、これがまた毎年大もめに揉めるのです。2日あるいは3日あるテスト期間中、できるだけ早くにテストを実施して、昼から授業も部活動もないテスト期間中に採点してしまいたいということで、1日に3教科しか実施しないのに4つも5つもの教科から「なんでウチの教科が1日目じゃないんだ!」と苦情が寄せられるのです。

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 担当者一人あたりの採点量が多い教科を優先的に早く実施するように計画してるのですが、最近は放送を使った聞き取りテストなんてのもあって、そういう教科は3学年通して1つの時間に1つしか入れられません。「でもそこを何とか」って哀願されるのですけれど、いかに頑張っても物理的に無理なものはどうしようもありません。提案したらぼろくそに叩かれるのがわかってるのに、今から夜通し頭ひねって考える、これはどうにもモチベーションが上がりません。グッと押したらテスト時間が延びたり縮んだり・・・・・したらいいんですけどねぇ。

2011年5月 7日 (土)

しんもんくい

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 フテ寝している「ちち(仮名)」さん。クッションを噛みまくって引っ張り出した中綿が散乱しているあたりに、彼女の「オモロなぁい、遊んでぇ~」という気持ちが良く出ているように思います。

 暖かくなっては来たものの、やはり寝るときにはクッションが欲しいようで、洗い替えの代用品として与えられた古いバスタオルは今ひとつ気に入らないようです。でも、彼女のクッションは何度洗っても強烈な匂いが消えないので、新しいものを買ってやるしかなさそうです。

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 大阪市交通局関連の駅売店、サブスタ。飽きるほど見ているのに、いまだにこのロゴを見るたび「スブタ」と読んでしまう私は、一生英会話なんて出来ないことでしょう。あろうことか、休日に大阪市内へ出向くという、ゴキブリの次に人混みが嫌いな私とも思えない暴挙に出てしまいました。

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 知名度という点ではこれからながら、確かな実力をおもちのペンドクター、仲谷氏によるペンクリニックがなんば高島屋で開催されていましたので、まずは2本ばかり、インクの出が悪いペンを診ていただきました。

 2本ともきれいに治していただいたのですが、揃いも揃って人前に出せるようなペンではないので、今日のところはチラ見せだけにしておきましょう。もしこれをみて「ん?」なんて思ったら、相当ヘンタイ化が進んでます。せめて人に伝染さないように気をつけてください。

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 高島屋をあとにして、JR大阪三越伊勢丹でペンクリニックをされている川口師を表敬訪問するため、決死の覚悟で大阪ステーションシティを目指します。この4日にオープンしたばかりの施設ですから、大量の「新モン喰い」が押し寄せておりました。新しいところはとりあえず行ってみて、まだ行ってない人に「行ってきたでぇ」と自慢報告する、それこそが大阪人ですから、もう絶望的に混雑しております。

 加えて、伊勢丹の中でエレベーターに乗ったはずなのに、降りてみるとルクラの中、という、訳のわからない迷路のような建物なので、同行の親方がなんぼシバいてみても、目指すペンクリニック会場までなかなかたどり着くことが出来ませんでした。

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 ようやくたどり着いてみると、オープン記念のオリヂナル萬年筆が売られていたのでチェック。よく見ると、いやよく見るまでもなく、附属するコンバータの金属部分が金色ではありませんか。萬年筆自体はお値段4桁の鉄ペンですけれど、コンバータとおまけのインクにやられていただいて参りました。

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 おまけのインクは全6色から選ばせてもらえます。いずれもパステル系のカラーでしたが、私は水色をチョイス。この小さなボトルが何とも可愛らしいではありませんか。

 肝心のペンの方も、その場で川口師に仕上げていただいて、鉄ペンとは思えない書き心地。普段使いにするのにちょうど良いペンです。皆さんもお一ついかがでしょうか・・・・・と、結局自分が一番新モン喰いやないかぃ、と思い知ったことでした。

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2011年5月 6日 (金)

阿修羅08

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 いつものようにトイレトレーの上に寝そべって、玄関の方を見つめる「くま(仮名)」さん。飼育係の長男が寝坊したために、朝のお散歩がまだなのですが、階段を下りてくる足音を長男と知って今か今かと待ち構えているところなのです。

 犬というのはたいへん規則正しい生活をする動物なのだそうです。だから散歩の時間はキッチリ守らなければいけないという説と、あえて日課の時間をずらす方が良いのだという説とがあります。日課の時間を揃えないことで、犬は、自分の思い通りにはならないのだということを覚えるから、ということらしいです。結果として我が家では、後者の説に従った飼育をしています。

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 小さな小さな糊しろを立体的に貼り合わせる、胴体もやはり難作業の連続なのでした。この状態ですでに立体的に貼り合わしてありますが、左の方に飛び出している部分など、ほぼ直角に曲げて糊付けします。ひとつひとつの作業は退屈で難儀なだけですが、次第に立体的な胴体の形が明らかになってくると、俄然やる気が出てきます。

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 阿修羅像の首のあたりが見えてきました。胸板がグッと膨らんでいるところ、私の下手くそな貼り合わせでもそれらしく見えます。それだけ、このペーパークラフトの設計が優れているということなのでしょう。

 もう20年以上前に製作途中で挫折した薬師寺東塔の紙模型は、そのほとんどが直線的な造形であったにもかかわらず、製作を続ける意欲が保てませんでした。その点、作るほどにオーガニックな曲線があらわになってくるものは、くじけそうになる気持ちを奮い立たせてくれます。

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 胴体部分の最後の工程で、腕の付け根の部分を作ります。輪っかの形に貼り合わせたパーツを、胴体に開いた穴に接着するのですが、これが何とも難儀な作業でした。写真のように、いくつかある糊しろのうち、まず一カ所だけを接着して、完全に固着するのを待ちます。その後、残った糊しろをひとつずつ接着していくのです。

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 接着しようとして力を入れすぎると、写真のようにすでに接着した部分が外れたり、別の場所が破れてしまったりします。アラを探せばキリのないわが阿修羅像ですが、とりわけこの腕の付け根の部分はじっと見て欲しくないところです。もう投げ出してしまおうかというほど、あちこち失敗しては補修する、ということを繰り返して、なんとか形になった、という感じです。

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 変に歪んでいるように見える上半身。そのとおりで、実際に歪んでいるのです。6本の腕の付け根を接着する作業で、あっちをおさえ、こっちをひっぱり、とやっている間に、すっかり歪んでしまったのです。これが生身の人間であれば、よほど優秀な整体師にかからなければ痛くていても立ってもいられない状態、であろうと思います。

 で、どうにかこうにか胴体までが完成して、あとは美しい6本の手と、肝心要の頭部の製作です。完成すると高さ75センチほどになるという阿修羅像。とりあえず、謎の宇宙生物になってしまうことはなさそうです。

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2011年5月 5日 (木)

きれいきれい

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 南向きのウィンドウのガラスが綺麗で、しかもお天気が良いので光りまくっておりますが、やった、飼い主が迎えに来たっ、と喜んでいる「ちち(仮名)」さんと、少し余裕をかましている「くま(仮名)」さんです。「くま(仮名)」さんの余裕は、トリマーさんが好きなのと、そのそばにいれば「ちち(仮名)」さんがちょっかいを出してこないという安心感によるものでしょう。ガラスに映っているのが飼い主の足で、「ちち(仮名)」さんは長男の方に気をとられております。

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 自宅の近く、歩いて行けるところにオープンしたペットサロン。もとはなかなかおいしいパン屋さんで、それが閉店したことを悲しんでいたのですけれど、ペットサロンができたとなると話は別です。これほど自宅から近ければ、飼育係である子供たちだけで連れて行くことができます。オーナーご自慢の「世界にひとつしかない」ドアと、その手前のベイピングに注目です。

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 トリミング中にお店のオーナーが撮った1枚。喜んでいるのではなくて、緊張して欠伸をしているところでしょう。しっぽがだらしなく垂れております。台の上にのせられて、これからどうなるんだろう、とたいへん心細く感じている「くま(仮名)」さんの心中、察するにあまりあります。

 ここからブラッシング、爪切りなどを経て、そのあとは(おそらく)大嫌いなシャンプーへと進むのでしょう。

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 一方の「ちち(仮名)」さん。この子があまりにもヤンチャなので、お泊まり中の小さなワンコが右下奥のケージに待避させられてしまったのですが、彼女はそんなことお構いなし。家では甘噛み大王のくせに、トリマーさんにはクンクン鳴きながら甘えていき、黙って頭を撫でられているという、いつもの内弁慶ぶりを遺憾なく発揮しておりました。やはり犬というのは飼い主に似るのですね。

 見ていると目が痛くなるようなピントの甘い写真ですが、昔の女優さんのブロマイドみたいで、かえって可愛く,綺麗に見えてしまうものです。そういえば、こんな効果の出るフィルターなんてのもありますね。

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 こどもの日ですので、それらしい筆記具を。いつものヘンタイな同僚がくれたペンとメモパッドのセット。トイストリーものです。こんなのを出しますと、すわ、来週末の神戸でじゃんけん大会に、と危惧する方もあるでしょうが、ご心配には及びません。

 こいつは7月のy. y. Dayに持って行く予定です。 y. y. Pen Club主催の会合は「ご家族みんなで楽しんでね」というのがひとつの柱なので、もし会場にお子さんが来られたら、こういうものでご機嫌をとろう歓待しようというわけです。

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 おっ、これ萬年筆か、とか、メモパッドは裏抜けせぇへんのやろか、なんて思っているそこのあなた、立派なヘンタイです。永平寺にでも行って修行しないと、骨の髄までしみこんだヘンタイは抜けません。諦めて7月のy. y. Dayに参加しましょう。もちろん、ご家族連れで、ね。

 で、当たり前ですがこれ、ボールペンです。でも、パチモンというわけでもなさそうで、しっかりとネズミーの認証シールも貼ってあります。

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 なかなかお子様向けにはいい感じです。小さな手の子供には少し軸が太すぎるような気もしますし、ボールペンですから殴り書きとかには向いていないのかもしれませんが、小さな子供だからといって侮るなかれ、です。

 未来をしょって立つヘンタイ候補なのですから、今から大切に育てていく必要があります。その第一歩として、別に飾りも何も必要ないメモパッドと筆記具、その辺から入るのもひとつの手でしょう。

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 軸に書かれた文字、ひょっとしてメーカー名かも、と検索してみたら、見事ヒット。この会社、 結構手広くネズミー系のキャラクター文具を作っているみたいです。意外と意識しないでここが作った製品を使っていたり、目にしたりしているのかもしれませんね。

 明日はまた、連休に挟まれた谷間の1日。けれど、明日が提出期限の書類なんかもありますので、結構せわしい1日になりそうです。連休なのに肩や頭が痛いというのは、やっぱり阿修羅像製作に入れ込みすぎているからなのでしょうか。

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2011年5月 4日 (水)

そして、謎が、残った

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 エスカルゴの助手席で自宅の玄関を見つめる「くま(仮名)」さん。シャンプーから連れて帰ってもらって、ようやく自宅ガレージの到着したところです。彼女は車に乗るのが苦手で、必ずといっていいほど鼻を鳴らしながら運転している私の膝の上にのってくるので、正直困ります。

 クルマそのものも大嫌いですが、車に乗せられるということはすなわち医者やシャンプーに連れて行かれる、もしくは最悪の場合、家族が旅行から帰るまでホテルに預けられる、ということも知っているのです。

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 あ、この風景、見たことある、っていう人も多いのではないでしょうか。来週末に迫ったWAGNER神戸大会、もし二右衛門半(固有名詞)さんが自力参加されるならば、車窓にこの風景を見ながら近鉄特急で難波へ、そこから阪神電車に乗り継いで元町へということになりますね。

 近鉄大阪線の榊原温泉口駅下り(伊勢中川方面行き)ホームから撮影したもので、ピラミッド型の屋根をもつ建物はルーヴル彫刻美術館です。自由の女神もまぁフランスつながり、ということなのでしょう。奥には金色の大観音像が見えますが、そこには宝珠山大観音寺というお寺があるのです。

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 全長108.9キロメートルに及ぶ近鉄大阪線のなかでも、伊賀上津からこの榊原温泉口、そしてその東の大三駅までの区間は山深く、特急列車をのぞくと列車密度もきわめて低い区間です。西青山駅などは年間の乗降客数が一桁という年もあるほどですし、東青山駅もかつて線路が通っていた土地を活用した「四季の里」というのどかな自然公園があるほかは、近くの私立高校の最寄り駅というほどの意味しかないように見えます。

 この両駅、その間にある全長5652メートルの新青山トンネルを守るための駅、という性格が強いように思います。営業的には無人駅でもいいはずなのに、どちらの駅にも人がけっこういるのはそういう意味があるのでしょう。

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 大観音寺のことは知っておりましたが、その手前の妖しいものは何なんだ、とずっと思っておりました。あまりにお天気が良かったので、ついふらりと電車に乗って、気がついたらいつものように宇治急に乗っていたのです。しかも本日の宇治急は5200系というおまけつきでご機嫌でしたので、榊原温泉口でいったん降りて妖しい風景を撮影し、駅員さんにアレは何ですかと尋ねて積年の疑問が解けたというわけです。

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 大三駅から伊勢石橋駅あたりになると、再び風景が開けてきます。このあたりは三重県一志郡、かつて松阪から名張を目指して建設が始められ、伊勢奥津で途切れてしまったJR名松線と最も接近するあたりで、またも車窓に妖しいものが現れます。

 伊勢中川方面に向かって右手の車窓に、一瞬、ピラミッドが見えるのです。これを過ぎるとすぐに川合高岡駅、そしてその次の伊勢中川駅までが大阪線、そこから先は山田線となります。

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 これはぜひ調査せねば、と伊勢中川駅に降り立ったその刹那、大阪方面行きの普通列車がホームを出て行きました。次の列車までは小一時間。それでは日が暮れてしまいますので、変に近代的な駅前からタクシーを雇ってピラミッドを目指そうとするも、あんなに妖しいものなのに客待ちの運転手さんたち、誰もご存じないとか。ちなみに、乗せてくれた運転手さんは上流へ行って川を見るのがご趣味という「川をたく」だとかで、「変わったモン好きな人はよそにもおるんやなぁ。」と感動されてしまいました。

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 仕方なく川合高岡の駅前で降ろしてもらい、近所の人に聞きまくるも「?????」の連続。ようやくガソリンスタンドのお兄さんに「あ、マックスバリュの裏。何もやってないけどね。」と教えていただいてたどり着いたのでした。マックスバリュというスーパーを背にして撮った1枚です。駐車場の奥に、件のピラミッドが鎮座しております。

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 左奥、青いクルマとワンボックスカーの向こうに見えるのがマックスバリュの壁。駐車場の反対側、ピラミッドの周辺は、建築関係の資材置き場みたいな感じになっておりました。このブログ記事で取り上げられているほかは、何の情報も見つけられなかったのですが、たしかに、この中には何かがお祀りされているようです。

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 この中、とにかく乱雑にものが放り込まれている感じで、こんなところにお祀りされたらかなわんだろうなぁ感じです。エアコンの室外機が見えますので、この中に人がはいって活動することもある、あるいはあったものと思われます。

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 おそらくは地域の人たちが何かをお祀りしているものなのでしょうけれど、普段はこういう状態、あまり手がかけられているとは思えません。夕日を浴びて輝くこのピラミッド、何かうら寂しい感じすら漂います。手前のゴミが何とも、ですね。

 まぁそれでも、片道1300円ほどの電車賃であぁだこぅだと遊べたんですから、良しとしなければいけないのでしょう。晴天に恵まれたみどりの日は、こうして暮れていったのでした。

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2011年5月 3日 (火)

阿修羅07

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 あぁ何と可愛い姿で寝ているのだろう、と写真を撮りに近づいたら、ささっと顔を上げてしまう「ちち(仮名)」さん。現在の獲物はRICHOのCX3ですが、パッシブAFもついているCX5に換えたらちょっとはマシなのかな、などと思いつつ、やはり安定して動いているカメラは手放せません。

 デジカメ用にとEye-Fiカードなるものを買ったのですが、なぜかアカウント登録でハネられまくり。けっこう環境を選ぶようです。カメラに入れる前にこれですので、動作検証もされていない新しいカメラで使うのはちょっと怖い、という事情もあります。

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 阿修羅像の下半身を上からのぞき込んだところです。赤いラインが見えますが、このラインにあわせて「矯正パーツ」なるものを入れなくてはならないのだそうです。要は、阿修羅像の下半身がきれいな形(本来の形)になるように、出るところは出して、へこませるところはへこませるということなのでしょう。

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 これが矯正パーツです。もし難しければ、オレンジ色のところを切り取ってからはめ込んでみるように指示されているのですが、そう言われると切り取らずに入れてみたくなるもので、無謀にもそのままはめ込む道を選んでしまいました。

 このパーツの下端を、胴体内部に見える赤いラインに合わせて接着します、とあるのですが、上からこんなリングを入れて、どうやって赤いラインに合わせるのでしょうか。このパーツに隠れてラインなんて見えないのですから。

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 とりあえず、無理矢理はめ込んでみたところです。矯正パーツの高さがおよそ2センチですので、あらかじめ赤いラインから2センチ上に何カ所か印をつけ、そこに矯正パーツの上端を合わせます。でもこれ、このペーパークラフトを作った人がやってくれていたらもっと楽だったはずですので、もし改訂版が出るならば改良していただきたいところです。ちなみにこの本の表紙には、Ver1.2という表示があります。

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 で、そこから5月1日の記事の最後に登場したこの写真の状態になるまでの間、それこそ一心不乱に製作していて、写真を撮っておりません。ちょうど腰のベルトあたり、段がついて出っ張っていますが、その部分の造形が非常に複雑で、糊付けが異常に難しかったので、写真を撮る余裕がありませんでした。

 この先、胴体、手、顔といくわけですが、ざっと見る限り、この下半身が一番難しい工程、トンネル工事でいえば破砕帯にぶち当たって大出水、という感じでした。近づいて見ると、あぁここも、そこもという感じで、あちこちに破綻した部分がありますが、ありがたい阿修羅像、離れて拝むべきものですから大丈夫、ということにしておきましょう。

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2011年5月 2日 (月)

谷間

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 あご枕をして寝ていたのに、次第にアゴがずり落ちてこんなことになってしまった「くま)仮名」さん。休みの日が続いて、昼間、家族が家にいることが多いと、犬たちも気持ちが落ち着いてくるようです。赤ちゃんの時から慣れていたこととはいえ、やっぱり一人でお留守番というのは寂しいことなのでしょう。

 今年の黄金週間は10連休、という人の話を聞いて、へぇ、いぃですねぇ、と感嘆していたら、身近なところにもおりました。我が息子の通う独立行政法人なんとか機構に属する学校、いわゆる国公立ですからカレンダー通りかと思っておりましたら、2日と6日は特別日課ということでお休みなのだそうです。なかなかに賢明な措置だと思います。

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 PILOT スーパーですね、たしか。モデル名を失念してしまいました。けっこう熱心に集めるくせに忘れてしまうあたり、何をやらせてもだめだめな私らしいところです。こうして写すと、やっぱり目立つど真ん中の金の帯。22KAGMと刻印されていますので、この帯は22カラットということになるのでしょうか。純金まであと少し、ですね。

 キャップを抜いてみると、ペン先は14K。このペン自体、引き出しの奥から出てきたものですので、二右衛門半(普通名)である可能性も否定しきれません。手にしたときには本体とキャップが別のモデル、別のメーカー製だった、というやつです。

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 スーパーシリーズと言えばこのギボシ型の天冠、ですね。お尻の方も同じようにギボシ型になっていますから、軸とキャップは同じモデルなのかなぁ、とも思います。信じているのが一番幸せ、ということですが、だいたい、由来もわからんようなものが手元にあるなんて、ひょっとしたら自分は二右衛門半系統なのかも・・・・・という恐怖心を感じてしまいますね。

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 それにしても、3連休のあとで1日仕事をして、また3連休。こういう谷間の1日、学校によってもいろいろです。クラスに何人か、「都合で休みます」なんて事前に言ってくる生徒がいて、連休明けには「モナリザの実物見たよ」なんて言ってるとか、過去にはそんなことも良くありました。

 最近では、経済状況のこともあってか、そういう派手なのはなくなりました。何より、部活動に精を出す生徒が多いので、はっきり言って連休でも何でも関係ないのです。いずれにしろ、家でゴロゴロ、とはならないのですから。そういう運動系の部活動を指導されている先生方は、当然のことながら連休なんて関係なしで、むしろ試合のために普段より早起きして、ということも多いようです。

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 私はといえば、明日からの3連休、たまった仕事を片付けるために使うことになりそうです。もうすぐ私物PCの使用が全面禁止となるので、職員室の机上に置いてあったPCをこの4月に撤去して、別室にあるPCで仕事をするようにしているのですが、この部屋にとってもお話好きな人が頻繁に訪ねてくるので、まぁ1時間PCの前に座っていて10分ほど進むかどうか、という状況なのです。

 職員室にいる人から見れば、あの人、ずっとこもってるから仕事はかどってるんだろうなぁ、ということなのですけれど、実態はまるで駄目。いっぽう、肝心のお仕事用PCの方はサーバ構築がうまくいかず、業務には使用できない状態が続いています。おそらくはこの連休も返上でSEさんたち頑張ってくれているのでしょうけれど、どうも根本的なシステム設計がおかしいようで、約束の連休明け本格稼働、というのは実現が危ぶまれております。普段の業務が止まる分、集中的に別のことをやらなければならない、連休っていうのも厄介なものですね。

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2011年5月 1日 (日)

ちょうど良い?

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 おやつを目の前にしながら、じっと待つことしかできない「ちち(仮名)」さん。実は彼女、こういう高いところに乗っているものをとって食べる、ということができないのです。どんな好物が載っていても、ただじっと見ているだけです。

 この桟に前脚をかければ簡単に食いつけるはずなのに、なぜかできないのが不思議なところです。元気すぎるほどの彼女ですから、こういうところがひとつぐらいあってもちょうど良いのかもしれません。

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 私のところは「犬のブログ」なのだと主張しておりますが、ほとんどそう思われていないようです。良識あるヘンタイ倶楽部の面々が「犬のブログの人」などと呼んでくれているのが、その何よりの証拠です。読んでくださっている皆さん、ほとんどが萬年筆趣味を通じてお近づきになった方々ですから、無理もないところです。

 オークションで変な萬年筆を見つけたときに,とりあえずネットで検索してみて、そこで得られた情報をもとにして頑張るかどうかを決める、なんてことがよくありました。ならば恩返しの意味を込めて萬年筆などの情報提供をしよう、というのがブログを始めた動機でした。やるからには毎日更新でいこう、というので、日めくりならぬ「くまめくり」なのです。

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 昭和の日にお見せしたお粗末なコレクションの中で、「アレは何だ?」とお問い合わせをいただいたものがありますので、本日はその中の1本、久しぶりに登場のPILOTジャスタスです。今現在、販売されていた当時の店頭ディスプレイともどもでオークションに出ておりますが、なかなかいいお値段ですね。

 このペン、神戸の名店、ル・ボナーの松本氏も大絶賛で、一時はこればっかり使っていらっしゃったというほどのヘンタイなペンなのです。1本の萬年筆で固いペン先と柔らかいペン先、両方味わってもらおうという意欲作でありました。

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 セーラーのヘンタイペン先としてつとに有名なエンペラーと同じようなものがペン先についていて、首軸のローレットが刻まれた部分から先をつまんで回すことで、其の金属板が長くなったり短くなったりするのです。エンペラー様のものが長くなればペン先は固くなり、短くなれば柔らかくなるというわけですが、その機構ゆえに、設計思想と相反するかのような問題点が潜んでいるのです。

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 これが最も長くエンペラー様のものを出した状態、すなわち最もペン先のタッチが固くなる状態です。こいつはペン先が撓るのを邪魔するのが目的でついているわけですので、その形状も、折り目が入った、いかにも曲がりにくそうなものとなっています。それでも、この状態で実際に書いてみると、今時のペンよりもはるかに柔らかい感じがいたします。

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 ペン先が最も柔らかく感じられる状態にセットしたところです。エンペラー様のものが退いたあとに、べったりとインクが残っていることから、この金属片はしっかりエンペラーとして働いていることがわかります。逆に、ペン先が柔らかく感じられるというこの状態では、インクの供給が心許ない感じがしないでもありません。ペン先が撓る分、ペン芯からも離れがちになって、早めに書く人ですと実際にインクが途切れてしまうこともあるようです。

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 紙に降ろして,グッと筆圧をかけてみたところです。ほとんど撓っていないように見えますが、手にはそれなりに撓っている感覚が伝わってきます。で、期待しつつエンペラー様のものを下げて同じことをしてみると、これはもう、ボンジョルノ松本氏が「なんだこれ?」と叫ぶのも無理はない、と思えるヘンタイぶりなのです。

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 目に見えて撓っておりますね。けれども、こうやって撓ることが仇となって、インクが十分には来ないのですから、世の中うまくいかないものです。

 車のメーカーでいえばトヨタにもたとえられる、ある意味面白みがないように思われるPILOTですが、結構ヘンタイなペンを世に送り出しているのです。そういったものを、しばらくは阿修羅の合間にご紹介していこうと思います。

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