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2011年4月

2011年4月30日 (土)

阿修羅06

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 寝そべった「三輪さん」の姿勢で熱心にご飯を食べているので、「おぉい!」と声をかけてみると、とっても涼しい目をしてこちらを見上げてくれた「くま(仮名)」さん。やっぱり美人は得なのよ、というのは妻の持論ですけれど、こういうのを見るとあながち間違ってもいないなぁと思ってしまいます。

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 糊しろに番号が振られているので、それをヘンタイルーペで確認しては貼り付ける、これなら楽勝、と思っていた阿修羅像製作ですが、やはり慣れた頃が一番危ない、というのは本当でした。写真のパーツは、一見きれいに出来ているように見えますが、実は表裏が逆になっている、見事な失敗作なのです。

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 黒い方が表なので、そいつを外側にして貼り合わせるのだろうとロクに確認もせずにすすめたのが運の尽き。幸いなことに、糊が完全に乾く前に気付きましたので、そろそろとはがして貼り直し、何とかリカヴァーできました。この部分のパーツだけを注文すると900円。そこに送料340円がのりますので、2回ほど失敗を繰り返すと元の本が買えてしまいます。

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 失敗したのは衣の土台部分。たとえは悪いのですが、スカートを下からのぞき込んだときに見える内側の部分、なのでしょう(のぞき込んだことがないので詳細は不明です)。

 その土台に写真のパーツを貼り付けていくと、ふんわりとした衣の裾の部分が完成するのですが、4ページにわたるパーツを順番とびとびに貼り付けて行く必要があるため、一気に4ページ分を切り取って並べてみたところです。

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 まっすぐな、平らな紙を使ってこんな複雑な曲面を作るなんて、反則ですね。貼り合わせる順序やおさえ方などを工夫しないと、紙自体の弾性が邪魔してうまく貼り合わせることが出来ません。しかもここからは衣の部分ですから、最終的には閉じた形になるわけで、あとへ行くほど貼り合わせたパーツをおさえることが難しくなってきます。

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 不器用な太い指で苦労しながら押さえ込んでいるの図、です。四角い箱の隅っこ、3つの平面が出会うところを貼り合わせておさえている感じに近いでしょうか。しかも、きれいな平面ではなくてでこぼこした面同士が出会うところなので、より一層難易度が高くなっております。チリをきれいに合わせるとか、そういうことよりもまずくっつけることが先決なので、できばえは小学生並みです。

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 右の方が失敗を乗り越えて完成した衣の土台で、左の方が衣の上の方になります。右に見える土台が完全に隠れるまで、この周りにパーツを貼り付ける作業を繰り返していくと、衣の裾の方が完成します。

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 非常に複雑な、訳のわからない面の連続ですね。衣の裾ですから、まぁそうなんでしょうけれど、全行程の中で一番難しいところなのだそうです。ぐるりと貼り合わせたあとで、手の入りにくい内側に衣の形を整えるための「矯正パーツ」なるものを仕込むのがまた難しそうなので、今日の作業はここまで。ゴールデンウィークを仏師として過ごしている私です。

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2011年4月29日 (金)

昭和の日

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 誰も遊んでくれないので、ふてくされて寝ている「ちち(仮名)」さん。ケージに食い込んでいるように見えますけれど、食い込んでいるのはほとんどが体毛なので痛くはないのでしょう。小学4年から中学3年まで飼っていた「ペス」という雑種犬も相当に毛深くモフモフでした。散歩の途中で土佐犬に遭遇し、背中にガブリと噛みつかれてもう駄目だと観念したのですが、傷ひとつありませんでした。

 その土佐犬の飼い主はいつもノーリードで散歩をさせていて、自分のところのバカ犬がうちの「ペス」に噛みついているのを笑って見ているだけでした。子どもが散歩させていると思って甘く見ていたというわけでもなく、いつでも誰にでもその調子でした。今だったら保健所にでも訴え出ていたでしょうが、当時はそんなことを思いつきもしませんでした。でも、良い面も悪い面も含めて、それが昭和という時代だったのでしょう。

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 去年も一昨年も、この日の記事のタイトルは「昭和の日」。昭和という時代の一番良いところだけを生きた私が昭和を懐かしむというのは、上の世代の人に言わせれば「エェ加減にせぇよ、シバくぞ!」ということになるのかもしれませんが、それでも私は昭和が好きです。

 明日が誕生日である父は昭和8年生まれで、子ども時代を戦争とともに過ごした世代です。どんな人?と問われれば、ゴルフの杉原輝男プロみたいな(見た目の)人、と答えます。会ったことも話したこともありませんし、ゴルフはやらず見もしない、けれど、寡黙で、小柄だけれども頑健。研究熱心で新しいものにもチャレンジする。そんな杉原プロに父を重ねてみてしまいます。

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 自分の仕事は後回しにしても、人のためになることをする。それに対して誰も感謝せず、誰がやってくれているのかさえ意識することはありませんが、それでもやり続けて、最後に自分の仕事を、それこそ寝る時間を削ってやる。それが父の日常でした。

 昭和という時代は、こんな大人が多かったように思います。PILOTのカスタムシリーズやエリートシリーズなどは、そんな寡黙な働き者たちに愛用されてその生涯を終え、あるいは今もどこかの引き出しの奥でじっと我慢しているのではないでしょうか。

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 カスタムやエリートの中でもヘンタイなものばっかりという私のコレクション。仏壇萬年筆なカスタムシリーズは当然のことながら軸が軽く、あまり好みではありませんが、PILOTペンドクターの広沢さんはバランスタイプのエリートが一番好きだと伺ったことがあります。そのとき、あぁやっぱり、と深く納得してしまったのは、広沢さんに「昭和」を強く感じていたからなのでしょう。

 うわべだけすばらしい平成という時代に首まで、いや頭の先まで浸かっているくせに、昭和の人でありたい、昭和の人になりたいという願いだけは持ち続けている私ですが、見果てぬ夢で終わるのかもしれません。

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2011年4月28日 (木)

阿修羅05

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 え、何なの? どうせ私なんかより、あの変な紙の像の方が見たいんでしょ、とでも言いたげな「くま(仮名)」さん。例によって快適な寝床をこしらえて、ピカチュウを枕にスゥスゥ寝ていたところです。

 目がヤバいです。昼間はPCのディスプレイを見つめて書類作成、暇があったらiPad2でゲームをして、夜が更けてから阿修羅像の作成。目が疲れてからの製作ですから、余計にできの悪いものになること確定です。何とも不良な仏師なのでした。

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 これだけ切り出すのに15分ほどかかりましたが、これで脚1本です。昨日セーラーの80周年と記念撮影をした右足に続いて、今日は左足と下駄を作ります。

 足の甲をまず作ってから、つま先やかかとの部分を補って足の完成。そこへ足首から下肢を積み上げていきます。切り出し、接着共に、比較的楽な工程です。

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 右足の甲の部分に足首を取り付けたところ。これだけで5つのパーツを組み合わせています。このあとは輪っかの形に作った「脚」を積み上げていくだけなので、ほとんど鼻歌交じりの気楽な作業でした。

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 むしろ、足に履かせる下駄を作る方が難しかったように思います。簡単な形の下駄なら良いのですが、途中がくびれたような形になっている、その部分の接着が大変でした。私が不器用だからそう思うだけで、ある程度器用な人であればちょいちょいっと仕上げてしまうような作業なのだろうと思います。

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 下駄一足分のパーツです。細長いのをぐるっと輪にして、その上に蓋を被せるような感じで作り上げますが、曲線部分などは小さな小さな糊しろですので、なかなかきれいに接着することが出来ません。下駄だからそんなに目立たないとはいうものの、このあたりでこれほど苦戦していたのでは先が思いやられます。

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 ぶつぶつ言いながらも、パーツが組み上がると、他のものと組み合わせてみたくてウズウズ、というわけで、台座にセットしてみました。上手に作る人なら、台座に下駄を「スッ」と置くだけですむはずですが、何せ加工精度が低い(苦笑)ので、切れ込みにベロを入れて裏側から引っ張らないとキッチリはまらない、という情けない状況です。

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 ある程度予想はしていましたけれど、実際目にしてしまうとガッカリです。左右の脚の長さがこんなに違ってしまったのは、おそらく糊しろの重ね具合など、一つ一つとってみると僅かなズレが、全部同じ方へ積み重なった結果なのでしょう。

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 幸いなことに、脚の長さの違いは外見に現れません。この脚の上に、衣を身につけた胴体をスポッと挿し込む構造になっているからです。けれどもその衣こそ、阿修羅像製作のハイライト、とでもいうべき難関のようです。複雑な3次曲面が連続する衣を紙で表現するのですから、謎の宇宙生物になるかどうかの分かれ目だろうと思います。

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 阿修羅像出来た出来た、と喜んでいても、子ども達の反応はけっこう冷ややかです。「阿修羅像っていうけど、まだ足だけやんか!」と言われてしまいました。悔しいので一言、「そや、足や。そやから ”あしらぞう” やんけ。」と言い返したのですが、軽くあしらわれてしまいました。

2011年4月27日 (水)

撫でさする

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 撮影しようと近づいてきた飼い主を、トロンとした目で見る「ちち(仮名)」さん。クッションに体をのせ、頭だけダランと落として寝ているのでこりゃオモロいと撮りに行ったのですが、気配に気付いて目だけ開けてご挨拶です。

 破れまくったクッションは彼女のお気に入り。噛みまくってボロボロ、さらにはケージの外に放り出したのを柵の隙間から無理矢理引っ張り入れるという遊びを繰り返してこうなりました。寝るときはこうやってトイレの上に運び、その上で丸くなるのです。

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 国産萬年筆好きな人ならわかります。どれか1本持って行って良いといわれたら答は決まってますが、問題はそういうことではなくて、色合いが似てますでしょ、ということ。白くひからびていたPILOTの楓、ラナパーを塗り込んで3日目の様子です。

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 写真で目立っている胴軸の「節」のような模様は、特に白かった部分で、パッと見、そこだけへこんでいるのではないかと思うほどでした。全体的につややかになった今も、やはりそこだけ目立ってしまっています。

 こうして並べてみると、やはり木軸というのはいいですね。1ヶ月後に発売になる超弩級の木軸、そちらも気になるところです。

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 セーラーのブライヤー3連。左から80周年、うめだ阪急限定、プロフィット30周年の順です。クリップ上部のリングの位置で合わせてみると、80周年が僅かに短いのかな、と思ったりしますが、濃い色なので締まって見えるだけなのかもしれません。出会い頭事故で我が家にやってきた80周年、こうして見るとなかなかいい模様です。

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 同じようにクリップ上部のリングを揃えて撮ったキャップリング付近。それぞれの製品のお値段の違いがそのまま出ているような比較写真になってしまいますね。うめだ阪急モデルを手に入れたときに、80周年っていうのはだいたいこんな感じなんだな、と思い、代用品として撫でさすっていこう、と思ったものですが、やはり本物にはかないません。

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 そしてこれが、お尻のアップ。ブレてしまいましたが、うめだ阪急はやや短いのだな、というところです。左の2本は前オーナーがあるペンですから、それなりに撫でさすられて、あるいは使われて、いい感じの艶が出ています。問題はプロフィット30周年で、さてこいつをどういう風に熟成させようか、という、楽しくも悩ましい問題に直面している現状です。

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2011年4月26日 (火)

阿修羅04

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 大学生になった長女は、授業の組み方でゆっくり家を出る日など、こんな風に「くま(仮名)」さんの写真を撮っておいてくれます。長女に撮られるときは何となくリラックスした感じで写っているのが悔しいような羨ましいような・・・・・。写真は被写体ではなく自分の心を写すもの、というのはやはり真理であるようです。

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 家庭訪問期間の今、比較的早く帰宅できるので、阿修羅像製作、固め打ちというところです。写真は台座の骨格。先日完成した台座の表面を支える部分です。直線的な切り取った部品を組み合わせるだけなので楽勝、と思ったのですが、意外と難しい工程でした。

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 台座表面の周囲に、腰タオルのような感じに「壁」を貼り付け、内部に骨格を入れて接着します。見えている部分は下側ですので、完成したら床なり机の上なりに密着して見えなくなってしまう部分ですが、さすが、お金を取ってる商品だけのことはあるな、と思わせるパーツが附属しているのです。

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 しかし、こういう形に貼り合わせるのはけっこう手間がかかりますし、私のように手先の不器用で、なおかつ気が短い者には拷問に近い作業の連続です。

 糊をつけて紙を貼り合わせたら、しばらくの間、その部分を指で押さえておく必要がありますが、こういう貼り合わせでは指でつまむということが出来ないのです。

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 糊しろを定規で持ち上げて、その上から指で押さえることで、接着部分を指でつまんでいるのと同じ効果が得られます。接着するのに使っている「シワなしPit」はなかなかに速乾性ですので、モタモタしていると変な形でくっついてしまいます。スピードと正確さという、私に一番欠けているものが要求されるのです。

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 ようやっと、台座が完成です。10ページ分のパーツを切り取って組み立てるのに2日間、のべ4~5時間ほどかかったのではないかと思います。ただこの工程、数学でいえば代数より幾何が得意だった、という人ならもっと早く終わらせることができるでしょう。展開図を見て立体を思い描く力が弱いと、パッパとパーツを貼り合わせられないので余計に時間がかかるのです。

 この上に載せるべく、次の工程である右足の製作に入りましたが、足首から下の部分を作るだけで1時間。しかも、足の下に敷く台のようなものを作らないと、この台座には載せられないのでした。次回はいよいよ阿修羅像の足を作る工程の記録です。

2011年4月25日 (月)

○○の脂

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 端正なお顔で座る「ちち(仮名)」さん。この直前まで、偉そうにワンワンと吠えていたのです。おぉそうかそうかとカメラをもった飼い主が近づいて来たので、これはいかんとおとなしくしているところなのです。彼女を静かにさせるには、カメラをもって近づくのが一番、ということがよくわかりましたので、これから大いにこのワザを使っていこうと思っております。

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 師匠も試されたという「アレ」を塗りたくられそうになったカスタム楓ですが、その前に一度、八雲さんのページでたびたび紹介されている「ラナパー」を試してみようと思い至りました。革製品などでは絶大な効果を誇るラナパーですが、どんな革製品にも良いというものでもないようです。ル・ボナーさんなどで伺うと、革によってはそんなもの塗らない方が、いや、塗ってはいけないよ、なんていうお話もあります。

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 実際のところ、お手入れ無精の私の場合は、ほとんどの革製品がこいつのお世話になっております。日頃からメンテナンスするのではなくて、もうどうしようもないほどにくたびれたら塗り込む、といういかにも横着なやり方でも、そこそこ「見違える」ので、白く干上がった楓にも試してみたくなるのは自然な流れというものです。

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 どんだけ汚いスポンジなんだ、と突っ込まれそうですが、これでも靴ではなく鞄などを磨いてきたものなのです。とはいえ大事な萬年筆を磨くわけですので、下の方の、比較的綺麗なところに少しラナパーをつけて、まずは胴軸からこすってみました。小さなものですから、胴軸をもつ手もすぐにラナパーでつやつやになってしまいます。

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 お、これは・・・とすぐに思える絶大な効果です。この写真は、ラナパーを塗り込んでぬるぬるしている胴軸をティッシュペーパーでしごいて余分なラナパーを拭き取った状態です。蛍光灯の光が白く当たっていてもなお、キャップよりも深みのある色になっていることがわかります。私の下手くそな写真ではなく、肉眼で見るとその差はもっとはっきりしております。

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 いい艶が出ております。まだまだ、深みがあるとまではいえませんが、白くひからびてしまっていたものをスタート地点まで戻すことが出来た、という感じでしょうか。

 こうなると、ある程度ラナパーを吸わせた上で、例の「アレ」を試してみたくなります。匂いの少なそうなもの、あるいは色合いが気に入ったものなどを気長に探して、まぁこれなら、というものがあればぜひ挑戦してみたいと思っております。その気になれば、同僚の美術教師に頼んですぐにでも手に入るものなのですけれど・・・・・。

2011年4月24日 (日)

阿修羅03

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 静かにお昼寝をしていた「くま(仮名)」さん。そこで、起きてこちらに愛想を振りまいていた「ちち(仮名)」さんのところへ行って、おぉ可愛いねぇ、と思いっきり愛撫していたところ、背中に刺すような視線を感じました。

 振り返ってみると、デーモン小暮閣下ならぬ彼女が、普段よりちょっと精悍なお顔でこちらを見つめていたのでした。柴犬は静かに嫉妬する、っていうのは本当みたいです。

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 阿修羅像ペーパークラフトの本、綴じの部分をぐぐっと押し広げてみると、各ページにこのような線が入っております。この線でページを切り取ってから、それぞれのパーツを切り出すのです。

 この辺ですでにめげてしまいそうになりながらも、何とか完成した像を見てみたい一心で、とりあえず像がのる台座だけでも作ってしまおう、と作業に取りかかりました。

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 各ページは両面印刷です。他人事ながら、あるいは失礼ながら、表裏をぴったりと合わせて印刷するのって大変なんだろうなぁ、などと思いつつ、パーツを切り始めたのですが、これが実に大変な作業でした。なにせ老眼ですので、蛍光灯の下では切り取るラインがよく見えないのです。

 硬度の高い鉛筆やシャープペンシルで書かれた、要するに字の薄い答案を夜間に採点するのはとっても大変なのですが、それに匹敵するしんどさを感じました。これは作業用に何らかの照明が必要なのかもしれません。

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 たかが台座と侮ることなかれ、台座だけで10ページもあるのです。こんな風に紙を組んだものに更に補強用の紙を貼り付けて骨格とし、その外側に模様などが印刷された「ガワ」を貼り付けていきます。

 10ページのうち、外側の見える部分は2、3ページほどで、ほとんどが内側に隠れる骨格です。見えないところが多いので、作業に慣れるのにはちょうど良いのでしょう。

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 糊しろ付きで切り取ったパーツが右、それと組み合わされるパーツが左です。このように、どことどことを接着すれば良いのかということもすぐにわかりますので、難易度はまず第一にパーツの切り取りということになります。ただ、台座の部分は直線またはシンプルな形状がほとんどですので、その意味でも腕慣らしにはちょうど良い工程といえます。

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 台座に入れた切り込み。将来、この切り込みに阿修羅像の底部を挿し込むことになるのです。そう考えるとワクワクして、細かな作業の連続でもモチベーションを保つことができます。

 明日から家庭訪問ですので、比較的早く退勤できるのではないか、ともくろんでいます。目標として、週内には台座を完成させて、阿修羅像本体の製作に取りかかりたいと思っております。

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 本日は2ページ分のパーツを切り出して、成果はこの台座上面部分のみ。明日以降、台座の骨格となる部分を作り上げて、最後にこのパーツを蓋のように被せる、というのが目標です。

2011年4月23日 (土)

阿修羅02

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 雨に降り込められてお散歩に行けないので、少々ストレスがたまり気味の「ちち(仮名)」さん。飼い主の方も細切れに予定が入ってしまったので東京へのお散歩は不可となって残念無念。妻が部活動の引率に出かけるというので、駅まで送るついでにふらりと電車に乗ってみました。

 ホームに降りてみると、発車時刻の過ぎた京都行きの特急が止まっていたので、これも縁だと飛び乗りました。ネットで席を確保したら、さてどこへ行こうかと思案をめぐらせます。

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 気がついたらこんな風景。京都市内は大雨でした。いつもなら混雑しているはずの電車も、4人掛けの席を独り占めできるような閑散ぶりです。

 鞍馬に着くまでには雨がやんでいるといいな、などとおもいながら、車窓に目をやることもなくずっとウトウトすること30分、鞍馬駅もひどい雨で、いつもなら移動販売に出てきているはずのパン屋さんのクルマも見当たりません。

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 こんな雨の中を本堂まで上がるのもしんどいので、今出た改札を再びくぐり、乗ってきた電車に飛び乗って戻ります。何をしてるんだろうなぁ、と思いながら、このあと何をしようかなぁ、と考えている間に到着した出町柳もけっこうな雨降り。そのまま京阪電車に乗り継いで終点の大阪は淀屋橋へ向かいます。

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 毎年この時期に開催中の「教育書フェア」を目当てに某大型書店へ行ってみましたが、めぼしい成果もなく、それではともののついでに阿修羅像ペーパークラフト作成用の道具類を買い求めました。大まかにはさみで切り取ったパーツをきっちりとライン通りに仕上げるためにアートナイフ、ですが、手先が不器用なので細工用の小はさみも購入。これは頼りになりそうです。

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 いいですね。長く使えそうです。行方不明にならないようキッチリ保管できたら、の話ですけれど。メイドインジャパン、大好きです。

 あと、気になるのが接着剤。水糊系ですと、どうしても貼ったところが波打ってしまいます。それ以前に、糊の塗り方が下手くそなのでそこらじゅうがベタベタになってしまう、というのも大きな問題点です。

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 のりしろが小さいところもしっかりとつけられるように、というのでボールペン方の糊。面積の広いところや特に気にしなくても良さそうなところは普通のスティック糊、波打ってしまうと困るようなところは「波打たない」と明記されているスティック糊。奇しくも、すべてがトンボ製でした。

 ただ、糊については自分が思うようなものを見つけられていないのが実情なので、それを口実にハンズとかロフトとか分度器ドットコムとか、そこらへん行ってみたいなぁ、などと思ってしまう、根っから出好きで仕事嫌いな自分に苦笑してしまいます。

2011年4月22日 (金)

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 丸くなって眠る「くま(仮名)」さん。寝てる寝てる、あぁ可愛ぃなどとケージのそばで話していると、うるさいにゃあ、ってな感じでお顔を隠してしまったところです。

 犬はあんなに丸まって寝ていて固まってしまわないのだろうか、という疑問は、部屋の中で彼女を飼うようになって氷解しました。人間が寝返りをうったりするのと同じで、犬もけっこう寝ている間に動きますし、ぎゅ~んと伸びてひっくり返ったりもします。

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 同郷で同い年、しかも同じ職場に勤める同僚という畏友がお土産にくれたシール。以前にも紹介しました「天空」という列車内でのみ販売されているものです。

 高野山への行き帰りに天空に乗るのは、実はけっこう難儀なことなのです。何を思ってこんなダイヤを組んだのだろう、というほどに商売下手なところがまた南海電鉄らしいともいえるのですが、それはさておき、そんな天空に人を誘って乗ってきたというのですから、我が畏友も相当なヘンタイにしてしかも鉄、なのであります。

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 ようやく発刊された近畿日本鉄道の100周年記念誌。萬年筆ヘンタイの皆さんならよくご存じのPILOTの社史(ペン先が表紙にのっているアレです)の2倍ほどのボリュームです。まぁ年数が2倍なのですからそれも当然でしょう。

 昨日はこの本を受け取るために、「どこか悪いの」「家で何かあったの?」などと皆さんに暖かい言葉をかけてもらいながら午後7時前に退勤。近鉄本社のある上本町の近鉄百貨店まで行ってきました。店舗での販売はここ上本町の他に四日市の近鉄でも行われているのですが、私の地元と二右衛門マスターの地元というのが何とも・・・・・です。

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 例によって正誤表が入っていて、この写真のキャプションがその1番目。線路の勾配が急なことや、その線路のレールとレールの間に滑車が設置されていることなど、どう見ても電車というよりはケーブルカーなのですけれど、それをすぐに見て取れるのは鉄でありヘンタイであるということの証拠なのでしょう。

 よく見ると、駕籠が写っています。おそらくはこの山の上にある宝山寺というお寺に参拝する人が利用したものでしょう。金比羅さんへの参道でも同じような駕籠を見かけましたが、a氏も私も、お世話になることなく本殿までたどり着くことが出来ました。来る5月の高松大会の折には、某オリヂナルインクおぢさんがウサギ跳びで本殿のさらに先、奥社を目指されるとの未確認情報も入ってきております。

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 実はこの記事、当Blogでは滅多にない予定投稿なのです。皆さんが読んでくださっている頃には、歓送迎会も宴たけなわ。ということになっているかと思います。本当なら、早めに切り上げて東を目指すはずだったのですけれど・・・(しつこい!)。

2011年4月21日 (木)

籠の鳥

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 私も出して欲しいなぁ、という表情でこちらを見つめる「ちち(仮名)」さん。まだまだ若くて気性の荒い彼女をケージの外に出すと、部屋中を走り回り、目についたもの全てを噛みまくります。それが一段落したら、一番して欲しくないところで粗相をする、というパターンを繰り返しているので、出す場所、出す時間など、けっこう限定されているのです。

 今なら大丈夫、というところを狙って外に出してやるのですが、部屋中むちゃくちゃに走り回って飼い主と遊ぼうとはしないので、結局はお散歩や遊びでストレスを発散させてやっても同じなのです。いつになったら、彼女を隣に座らせて撫でてやりながらテレビを見る、なんてことが出来るようになるのでしょうか。

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 週末も間近、さぁあとひとがんばり、というところなのですが、「ちち(仮名)」さんだけでなく私も籠の鳥で、ペントレへの参加は断念せざるを得なくなりました。まことにもって残念至極ですが、交通費かけて東京まで行って、おまけに訳のわからん出費をする可能性がなくなったことは喜ばしいかぎりです(負け惜しみ)。

 東京へ行ったなら、市場の前で印刷出版業を営む会社に勤めている口の悪いオッサンに極上のお寿司や天ぷら、お蕎麦に鰻なんかを食べさせるお店に連れて行ってもらえたのに、と思うとこれも残念至極ですが、もし連れて行ってもらったなら諭吉さんが何人も家出してしまったことでしょうから、行けないこともまた喜ばしいことなのです(半泣き)。

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 でも、奈良には柿の葉寿司があります。鯖の生き腐れといわれるように、水揚げした時点ですでに何尾かは腐敗しているほどに傷みやすい魚、それが鯖です。100尾とれたと思っていても、傷んでいるものがあるだろうから少なめに80尾とれたと言う。「サバを読む」というのはそこからきているのだとか。

 その昔、和歌山の浜に上がった鯖は、浜塩を施され、ほとんど塩の塊みたいな状態にされてから内陸部に運ばれました。奈良県の山間部に届く頃には、全身くまなく塩分が回って、からくて食べられないような状態だったので、可能な限り薄く身をそいで、握り飯にのせてしばらくおいてから食べる、なれ寿司に近い食べ方がされていたようです。

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 柿の葉寿司は夏の食べ物ですから、腐敗を防ぐためにも殺菌効果のある柿の葉で包んだのでしょう。ちなみに、柿の木が生えていない地域では、朴の葉で包んだようです。単なる保存食ではなく、夏祭りの時期のご馳走でもあったようです。

 たなか、平宗、ヤマト、いざさ、といったところがメジャーな柿の葉寿司メーカー?ですが、私は個人的に吉野山のひょうたろうさんが大好き。しかし、なんといっても吉野山は遠く、柿の葉寿司を買うためだけに訪ねるのもなんですし、宅配便でお取り寄せというのも億劫です。

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 そこでこの「柿吉」さんです。薄めにそがれた鯖はしっかりと脂がのっていて、酢飯の味も私の好み。しっかりと酢がきいているものはそのときはおいしくてもあとで喉が渇いたりしますが、こちらのものなら大丈夫。ホンの少し小さめなのも食べやすくていい感じです。

 うかうかしていると、お昼過ぎには売り切れてしまうのですが、今回は何とか手に入れることが出来ました。ちなみにこのお店、持ち帰りで頼みますと「本日お召し上がりですね」と念を押してくれます。作りたての柿の葉寿司はそんなにおいしいものではないので、この一言で「お、わかってますね」と嬉しくなってしまうのです。

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 もし、奈良は生駒においでになることがありましたらお試しください。その日に食べることが出来る分が売り切れていても、「明日食べるのでもいいんですが」と言えば翌日に売る分を包んでもらえます。それをその日に食べても十分おいしいのですが、カレーと柿の葉寿司は1日おいてから食べなさい、という祖母の教えを守った方が良いと思います。

 それにしても東京は魅力的。行きたいですねぇ。泊まりがけは無理でも、散歩という手がある、なんてどこかの先輩がおっしゃってましたが・・・・・。

2011年4月20日 (水)

色あせた記憶

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 先ほどまでケージの外でうろうろしていた「くま(仮名)」さん。今は気持ちよさそうに眠っております。本当に幸せそうです。こうして、何の不安もないかのごとく眠っていられる、そして、そんな風に犬を飼っていられることの幸せをかみしめております。

 東日本大震災と、今も続く各地の余震は、西日本にも確実に影響を及ぼしています。西日本で暮らしていると、その多くは頭で理解するような内容ですけれども、それこそ「子どもにもわかる」ようなものもあります。私の勤めている学校でも、長野県白馬方面への修学旅行を予定していたのですが、教育委員会からの指導もあり、目的地を変更せざるを得なくなりました。

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 修学旅行に関して、教師が旅行業者からリベートをもらっているに違いない、などとおっしゃる方があります。パック旅行なら3、4万円ほどですむところへ行くのに、修学旅行だと7万円近くかかるのがその証拠だ、というわけですが、舞台裏では旅行業者も教師も、削れるところは1円単位で削るという努力をしているのが実情です。

 200人を超えるような規模の学校が3年生の5月に修学旅行を実施する場合、1年生の夏には宿泊施設や交通機関をおさえる必要があります。そこから2年近くかけて計画を練り上げて、ようやく3日ほどの旅行に出られるわけです。3年生の4月になってから行き先変更、というのは、想像を絶するほどに大変なことなのです。

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 幸運なことに、私の勤務校は、当初の日程から1ヶ月ほど遅れた時期に、長崎への修学旅行が実施できる運びとなりました。長崎への修学旅行は、一時期「流行」しておりましたので、私も何度か引率したことがあります。出張旅費なんてありませんから、下見もままならない状況の中、かつて引率したときの記憶や資料を頼りに、大慌てで計画を練り上げているのです。

 それでも不安は不安ですので、自腹を切って下見に行こうとしている教師もいます。今どき、本番の修学旅行ですら、出張旅費が出ないので教師は自腹で、ということも少なくないのです。まぁ、不安を抱えて行くことを思えば、旅行を兼ねての下見、私はアリだと思ってしまう方ですが・・・・・。

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 帆布製のペンケースに入れていたPILOTの楓もまた、色あせてしまっています。最初はもう少し濃い色だったのになぁ、という記憶も、今となっては曖昧なもの。同様に、長崎の街も、かつて引率していった頃からは変わっていて当たり前ですから、やはり下見は必要なのです。

 あそこは確かこんな風だったはず、という曖昧な記憶を頼りに計画を立てて、現地に行ってみたら大きく違っていた、ではお話になりません。いっぺんに200人以上の子どもを連れて歩くのですから、責任重大なのです。

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 自分自身の充電もかねて長崎への下見旅行をすることで、色あせた記憶は鮮やかさを取り戻すことでしょう。ではこちらの萬年筆はどうすれば良いのでしょうか。一か八か、師匠がプロフィット30周年に塗り込んだというアレを試してみようか・・・・・などと恐ろしいことを考えているのですが、やはりネックはその匂いですね。

2011年4月19日 (火)

そっくりさん

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 優雅に横たわる「ちち(仮名)」さん。この直前まで、ウォウウォウと鳴きわめいていたのですが、誰も相手にしてくれないので諦めて寝ようかというところでした。

 そのとき、テレビを見ていた家族が、目の前のお菓子に手を伸ばした、その瞬間を見逃すことなく、サッと頭を上げるあたりはさすがでしたが、残念ながらチョコレート系のお菓子でしたので、犬には良くない、と言われてもらうことができませんでした。

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 ピンクの方は妻が普段使いにしているセーラーのホスカル。スチールのペン先ですが、良く調整されていてスムーズな書き味です。おそらくはこの系統のペンをベースに、キャップと胴軸を銀張りにしたものが上のペン。正確なモデル名は何というのでしょうか。

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 ペン芯を包み込むようにしてかしめられたペン先も同じような形。よく使われているせいもあってか、鉄ペン先の方が見た目が綺麗ですが、銀張りの方はしっかり14Kです。また、軸とキャップが銀張りである分、しっかりとした重みがあって、ピンクのホスカルよりは書きやすく感じられます。

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 ペン芯も同じもののように見えます。現役で使用中のピンクの方は、しっかりとインクが降りてきているのがわかります。

 普段使いにもちょうどよさそうな、そして大好きな銀のペン。だんだんと暑くなるこれからの季節にぴったりという感じがします。

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 キャップの天冠もこの通り。色が違うだけでそっくりです。クリップの造形が若干違いますが、ほとんど同じペンといってもいいぐらいです。

 常々思いますけれど、セーラーというメーカーは本当に不思議です。ほとんど思いつきでペンを作ってるんじゃないか、という気がするほどに、おかしなペンがたくさんあるように思います。

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 早く阿修羅像造りに取りかかりたいのですが、本業の方がなかなかはかどりません。そうは言っても、暇が出来たらすぐに取りかかれるように道具だけは揃えておかなければ行けません。とりあえず明日あたり、良く切れるカッターナイフと上等な糊を買いに行かなくては。

2011年4月18日 (月)

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 ちょっといけないおやつをいただいている「くま(仮名)」さん。家族の者がアイスクリーム類を食べていると、我が家の犬たちは大騒ぎなのです。乳製品やらチョコレートやら、犬にとっては良くないものですけれど、まぁ、ごく少量ですので・・・・・。

 それにしても、この崩れた座り方。ケージの床が滑りやすいということもありますけれど、彼女の場合、正座していてもいつの間にかこうやってずれてきてしまうのです。

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 京都東山の一澤信三郎帆布さんへ行きました折に、買うべきか買わざるべきかとひとしきり逡巡したのが こちらの鞄。ご存じ、阿修羅男爵鞄です。背中合わせに2つの鞄を縫い合わせたような構造になっていて、萬年筆ヘンタイの中でもその筋で知られる○○○兄弟のお二人がお仕事に使ってらっしゃる、今に制式になるんじゃないかというものです。

 実物は実に良い感じでしたけれど、私にとっては持ち手の長さが微妙なところでした。スリムな人なら肩にかけることもできる長さですが、私には無理。手に提げるとなると微妙に長すぎる感じがして、何度も手に取りながら、結局は断念したのでした。

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 そのかわり,というわけでもないのですが、こちらの本を買ってまいりました。奈良ホテル前に店を構える土産物屋さんで売られていて、「27日間でできるか!」みたいな挑発的なPOPが貼られていたので、それではと挑発に乗ってしまったのです。

 ページを切り取っては組み立てるペーパークラフト本で、部品が印刷されたページが27ページ。1日に1ページのペースで組み立てていくと27日で完成、というわけです。

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 この本の著作者であるこの会社、なかなか気になるというか、期待させられます。なるほど、次は半跏思惟像が出てくるなと思わせてくれますし、それまでに阿修羅像を完成させなくては、という気持ちにさせられてしまいます。

 薬師寺東塔の場合、使用する道具についても細かく指示されていましたが、こちらの本ではカッターナイフとノリ、というあっさりした指示。20年以上の歳月を経て、文房具全般のレヴェルが上がったということもあるのでしょう。

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 最初はこんな感じで、切り取りも組み立ても簡単な台座から作り始めます。とはいえ、すでに曲線ですから、不器用な私には切り取るだけで脂汗もの。また肩が凝ってしまいそうですが、不思議とこういう作業では肩が凝らない・・・・・というのはなんとも身勝手なものです。

 古都遊びに同行していた人も、一冊お買い求めになりましたが、本を手に取るときから「では保存用に」と、萬年筆と同じく、買ったまま積んでおく、ということのようでした。

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 阿修羅像の頭をつくるところは、何ページかにわたっていて、微妙な曲線切り、無数に飛び出しているノリしろ。もう気が狂いそうになるほどです。これを切り取るだけでも休日ひとつ潰れてしまいますね。

 ということで、果たしてこのシリーズ、最後まで行くのでしょうか。もちろん、そうなることを期待して記事にしているのですが、なにせ不器用な私。阿修羅像を作っていたはずが謎の宇宙生物になってしまった、なんてことにならなければよいのですが・・・・・。

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2011年4月17日 (日)

古都で遊ぶ

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 ケージの扉をとめている部品をじっと見つめる「ちち(仮名)」さん。この状態で放置すれば、半円形の茶色い部品は彼女のおもちゃとなって、数日後にはその形を失ってしまうことでしょう。また外れそうだ、遊べるかな、と近寄ってきたところなのです。

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 京都は京阪三条駅近くで撮った「桜吹雪」です。近くの保育園の職員の方でしょうか、竹箒でがっさがっさと掃き集められていらっしゃいました。美しい桜の花びらですが、アスファルトの上に舞い落ちると程なくしてゴミになってしまうのです。其のはかなさがまた、桜らしくてよろしいのでしょうけれど。

 一澤信三郎帆布さんが「もとの」お店に戻られていて、一澤帆布製、という懐かしいタグがついた商品も復活しておりました。煩悩の固まりみたいなオヂさん3人でお店を訪ねた帰りに撮ったものです。

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 朝の光の中、お食事中の鹿さん。草の芽を食べているのか、桜の花びらを食べているのかはよくわかりませんでした。このあたりでも、もう桜はおしまいです。

 今回、古都で遊ぼうという話になって、きっとあの人も来るはずだと思っていたのですが、お仕事が忙しすぎるという理由で帰省はかないませんでした。本拠地三宮からは電車で1時間あまりの距離ですから、今度は紅葉の季節にでも帰ってきていただければいいなぁ、などと話していた、ちょうどそのときでした。

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 若草山に突き刺さる、一条の飛行機雲。「さすがダイヤモンドともなると、航路がなくても飛んでくるんだ(名古屋市 foolsbook氏談)」などと一瞬思いましたけれど、仕事の山を越えることはついにできなかったようです。

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 鹿の向こうに見えているのが、春日大社の聖域として狩猟や伐採はもちろんのこと、一般の入山も禁じられている 御蓋(みかさ)山です。阿倍仲麻呂が日本を懐かしんで詠んだ歌にある「三笠の山に出し月・・・」というのは、この山の上にかかる月のことです。

 若草山がラクダのこぶをひとつ増やしたような山なので、三笠山と呼ぶ人がけっこうおります。ですので、区別するために 御蓋山とか春日山と呼ばれるようになっているのです。

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 大仏殿の柱に開いた穴をくぐる、と宣言していた同行者ですが、年の頃なら3、4歳の子供たちがくぐっているのを目の当たりにして即座に断念。ちなみに、この穴の大きさは大仏さんの鼻の穴と同じぐらいだと言われております。

 

 あわせて、大仏さんが萬年筆を持っているかのような写真を撮る、という計画も、萬年筆ヘンタイが大量に集まったのに誰も萬年筆を持っていなかったために失敗。金比羅さんに続いて2回目の挫折です。はたして、5月にはリベンジできるのでしょうか。

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 もう20年以上も前、この本を買って「作って」いたのです。たしか2層目あたりまでできたところで部品を紛失するというミスを犯してしまい、一気に嫌気がさして中断してしまいました。この本、いまだに中古で手に入りそうなので、また取り組んでみたいと思っています。

 なんでそんな気になったのか。それは、古都散策の途中で立ち寄った土産物店で見つけた一冊の本に触発されてしまったからなのですが、それについてはこちらの塔とともに、半年ほどかけてぼちぼちご紹介したいと思っております。

2011年4月16日 (土)

はまるとキチキチ

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 お習字をしている妻に寄り添って、舌なめずりをしている「くま(仮名)」さん。妻は手習いをしながら、私がさる方にいただいた花林糖をパリポリ食べているのを見て、いそいそとそばに寄ってきたのです。

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 モレスキンのようなこれは、iPad2のケース。こんな記事を読んで、これはいかんと慌てて手に入れたものです。

 アメリカはサンフランシスコで作られているDODOケース。基本的には、初代iPad用とまったく同じです。そのモレスキン風、というよりはモロにモレスキンな外観と、構造材として使われている素材が大きな特徴です。

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 すでに絶滅してしまった鳥、ドードーをロゴにしているこの会社。ドードーの絶滅というと、いかに人間が酷いか、というお話になるのですけれど、だからこそ、地球環境を大切にしなければ行けないんだよ、ということなのでしょうか、このケースには環境に優しい素材が使われております。

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 主な構造材は竹。成形した竹をフレームにして、その中にiPad2をはめ込む方式です。中古で手に入れましたので目にも鮮やかな真っ赤な内張ですが、新規に注文するのであれば何色かある中から選べるようです。

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 竹の枠にiPad2をはめ込んで、固定はどうするのかと思ったら、枠の4隅にあるゴムのようなもので支えるだけです。しかし、これが思いのほか強力で、一度はまり込むと少々のことでは外れません。

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 各種ポートやスイッチにアクセスするための切り欠きも、非常に丁寧に削られています。失礼な言い方ですが、アメリカの人がしたとは思えない緻密な仕事ぶり。竹のフレーム同士の合わせ目なんかも、ずれたり隙間が空いたりすることなくぴったりと合っています。日本人の仕事だと言われても納得してしまう仕上がりです。

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 難点としては、当然のことながら少しかさばってしまうことと、蓋というか表紙というか、その部分を裏側に折り返すことが出来ないので基本的には机の上に置いて使うように限定されてしまうことぐらいでしょうか。でも、iPadなんてデカくて重たいものを手に持って使うこと自体、落として壊す危険性が高まるわけですから、それはそれでいいのかも知れません。

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 あと、この仕事の丁寧さもあって、注文してから手元に届くまで、1ヶ月から1ヶ月半かかるというのもしんどいところですね。待っている間にiPad2を壊してしまうことだって十分考えられます。でも、よくよく探してみると、たとえばここのように、早々と修理サーヴィスを開始しているところもあるようです。ありがたい話ですね。

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2011年4月15日 (金)

きちきち

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 クッションと一体化して眠る「ちち(仮名)」さん。明け方の様子です。なにかこう、生活の時間帯がずれてしまったようで、遅くに帰ってきてはPCの前で突然死、いわゆる丑三つ時に目覚めてから風呂に入って朝を迎える、という、はなはだよくない生活を続けています。

 小学生だった頃、身近な人が何人か心臓麻痺で亡くなったせいか、明け方に入浴するときは緊張します。足の先からそろっとお湯をかけて、大丈夫、大丈夫と確認しつつの入浴。常日頃自分なんてこの世にいなくても、なんて言ってますが、とりあえずお金を家に持って帰ってくる人としての値打ちだけはありますので、子供が成人するまでは何とか生き延びなくてはなりません。

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 以前pen and message.さんの委託ケースの中にオマスのセルロイドコレクションか何かが入っていて、その軸色の美しさに妻が惚れ込んだことがありました。しかし、軽い軸ゆえのカサカサした書き味に躊躇している内に、誰かの元へお嫁に行ってしまったようです。

 「あれ、綺麗やったなぁ・・・・・」と諦めきれない様子の妻を見ていたある日、eBayで見つけた似たような軸のペンがこれなのです。

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 オマス自体、謎の多いメーカーですが、このペンはもっと謎で、名前すらよくわからなかったのですが、どうやらこちらのペンと同じもののように思います。レヴェレーション、って何なのかもよくわかりませんが、セルロイド軸の吸入式というところ、各部のディティールなど、酷似しておりますから多分そうなのでしょう。

 オマスだから仕方ないのかもしれませんが、このペン、インクを吸入するときが苦痛です。尾栓を回すとギシギシ音が聞こえるのがなんとも嫌ですし、水の吸入を繰り返して洗ったりすると指の皮が剥けるんじゃないかと思うほどです。

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 それでも悪いことばかりではないようで、蛇口から流れ出る水にペン先を突っ込んで吸入させると、ソレックスかウェーバーか、というような吸入音を聞くことができますし、反対に水やインクを排出させると水鉄砲さながらに勢いよく飛び出してきます。

 ちょうどプラチナの70周年記念がこんな感じでしたが、あちらはもっと上品で、ピストン周りの精度の高さを感じさせるのに対して、こちらはとにかくキチキチなんだなぁという感じです。

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 でも、このペンの真骨頂はその書き味。毛足の長い絨毯に足を沈み込ませながら歩いて行くような、ただ滑らかというのでもない、実に気持ちのよい感触です。そんなことはあり得ないのだけれど、ペン先が紙に潜り込んでいるような、それでいてスムーズな感じです。

 肝心の妻にとっては軸が太くて大きいということで愛してもらえなかったこのペン。ほとんど使わないし、手放すべきかと思いつつ、この書き味ゆえに思い切りがつきませんでいた。渋い渋い吸入が多少なりともスムーズになればと思いつつも、オマスやからなぁ・・・・・と。ヘンタイをも悩ませるヘンタイなメーカー、それこそがオマスなのでしょう。

2011年4月14日 (木)

ぴったり収まる・その2

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 出勤前の慌ただしい時間に、突然聞こえる娘の嬌声。何事かと見てみれば、「くま(仮名)」さんがお顔を洗っていたのでした。別段珍しいことでもないのですが、今日はいつもより多めに洗っておりました。

 朝ご飯ももらったことだし、家の人たちはお出かけだからどうせ遊んでくれないし、という、歳を重ねた犬ならではの余裕を感じさせます。

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 懐かしいものが出てきました。ヘタレなアプリユーザの私が、Nifty-Serveに加入したのは結婚した頃。当時住んでいたマンションは、キッチンにカウンターがあって、そこには電源とモジュラージャックがついているという、今思えば悪魔のような環境でした。

 Air-Craftを使って、MS-DOS環境で楽しむネット。夜ごと繰り返されるリアルタイム会議。当然のことながら電話代がかさんで、妻に大目玉を食らったのもこの頃です。

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 いつもらったものか不明なカード型筆記具。無事手元にあるところを見ると、案外、最近のものかもしれません。PC-VANはあまりなじめませんでしたが、最後に加入した日経Mixにはハマりました。ごてごて書かずに、短い言葉でパパッとコミュニケーションする、その感じが大好きでした。

 一方のNifty-Serveは、やはりリアルタイム会議とOFF会。けっこう盛り上がってまして、WAGNER地方大会のノリに近いものがありました。まぁマズいこともいっぱいありましたけれど、思い出は美しいもので、いいことしか印象に残っていないものですね。

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 赤と黒のボールペンに、シャープペンシル。小さくて書きにくいものですが、名刺大のカードに3機能。今の時代なら、もっと高機能なものも作れそうな感じもしますが、グレーの公衆電話にモデムをつないで「モバイル」していた時代のものだとすれば、これはこれでなかなかのものです。 

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 UAE・修復不可能なアプリケーションエラーを吐いては落ちまくるWindows3.1なんかはソリティア専用でしたので、私はず~っとMS-DOS環境でPCを使い続けていました。Windows95時代になって、インターネットなんてものにもつながるようになりましたが、まだモデムを使っていたように思います。

 ThinkPad s30を手に入れたあたりから、本格的にWindows環境で仕事をするようになって、ばっさりとMS-DOS環境は切り捨ててしまいました。アプリユーザですから、やはりUNIX系へは行けなかったのです。

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 しっかりとノックボタンがあるので、おぉ、シャープペンシルもあるんだ、と気づきました。普通こういうものは、1本か2本のボールペンがカードに仕込まれている、というのがほとんどですから、これは結構気合いが入っています。

 思えば、活力にあふれた、いい時代でした。何でも揃っている今の方が、かえっておもしろくないというのは皮肉なものです。でも、変わらないのは人とのつながり。コンピュータとか萬年筆とか、そういう趣味を通じてお近づきになれた人の何と多いことか。

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 そんなつながりでお付き合いさせていただいている方が、今週末、奈良へ来られますので、頑張って仕事を片付けております。けっこうキツかったのですが、だいたいの目処がついてヤレヤレというところ。週末限定ながら、これからは遅めの春を楽しめたら、と思っています。

2011年4月13日 (水)

遺伝?

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 もっと可愛がって頂戴とひたすら頭を突き出している「ちち(仮名)」さんです。ケージの縁に手をかけて極力前に出ようとすると、思わず頭が下がってしまう、ということのようです。

 もちろん、この状態では彼女の大好きな甘噛みが出来ませんので、飼い主の手が十分に近づいたところで「カプッ」と来るわけですが、飼い主もそうならないように押さえ込み気味に頭を撫でてやるという、静かな攻防が繰り広げられている場面なのです。

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 もはや紙の辞書なんぞ過去のものになってしまったのでしょうか。私の職場でも、英語の先生はほとんどが電子辞書派になりました。廊下を歩いていて生徒に質問されたときなんかも、電子辞書ならササッとひいてパッと答えられます。検索の素早さに関しては、紙の辞書も慣れるとかなりのものだと思いますが、何より重たいのが致命的ですね。

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 キーボードを見たときに感じてしまうこの違和感は何だろう、と目を凝らしてみれば、見たことはあるけれど発音もわからない変な文字がプリントされていることに気付きます。これ、何やと娘に問えば、キリル文字、という答が返ってきました。

 あろうことか我が娘、大学の授業でロシア語なんてものを選択してしまったのです。昔から第2外国語といえばドイツ語かフランス語、ちょっとひねって中国語だろう・・・・・というのは、遙か昔に大学を出たオッサンの感覚なのでしょうか。

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 カシオだけが、電子辞書のラインナップにロシア語モデルを擁しているらしく、型番でいうと7000番台が「ヘンタイ」なシリーズのようで、ロシア語モデルは7700番。ネットショップなどを探してもほとんどが「お取り寄せ」で、納期もわからないという状態。けっこうレアなもののようです。専用のボタンが変なモン臭を発散していていい感じです。

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 それにしてもロシア語とは。なんでもうちょっと履修人口の多い外国語を選択しなかったのか、我が娘ながらそのヘンタイな選択には参ります。

 なんでも、授業を担当されている先生は学生一人一人にロシア語名をつけて、授業の中ではその名前が使われるのだとか。いいですねぇ、このヘンタイぶり。思わず、学生時代に戻りたいと思ってしまったことでした。

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2011年4月12日 (火)

この忙しいときに・・・

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 ゆったりと体を伸ばして眠る「くま(仮名)」さん。まず手始めに敷物を広げてから、その長さに合わせて体を横たえるのです。すでにアザラシみたいな体型ですので、横向きですと転がってしまいます。写真のように足をケージの隙間から出すことで、ごろんとなるのを防いでいるようです。

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 上と下、どちらのキーボードを使いたいかと聞かれたら、やはり下でしょう。一説によると、便座を舐めても平気だけれど、キーボードを舐めるとけっこう危ないのだそうです。私一人が使っていたキーボードの汚れがこれですから、共用PCのキーボードなんて、見るだけでも身震いするほどです。

 職員室内の配置換えを機に、机上に置いていたPCを撤去したので、私の机の上はとってもすっきりとして気持ちよいのですが、このPCにチャイムを鳴らす機械の設定ファイルが入っていたのをコロッと忘れておりました。

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 なんの、機械本体で設定すればいいや、と多寡をくくっていたのが大間違い。今どきの機械は、本体だけでは何一つ出来ないのです。チャイム吹鳴時刻を設定するには、PCで作成したスケジュールをUSBフラッシュメモリ経由で本体に読み込ませるか、PCと本体をLANでつないでデータを転送するか、そのいずれかの方法しかありません。

 以前なら、本体を直接操作することで全ての操作が出来たので、今でもそうだろうと思ったのが間違いでした。おかげで、朝からチャイムの機械の前に貼り付いて時計とにらめっこ。時間が来たら緊急手動放送のボタンを押してチャイムを鳴らす、という情けないことになりました。

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 その間をぬって、物置に放り込んでしまったPCを探し、適当なディスプレイやキーボードなんかをつないで仮復旧。最大の謎であったチャイムを鳴らす機械のIPアドレスを発掘することに成功しました。このアドレスを稼働している別のPCに打ち込んで、ようやくLAN経由でのチャイム設定が出来るようになったのです。実にバカバカしい時間の使い方ですね。

 さてそれではと書類の山に立ち向かおうとしたところで、写真のような汚いキーボードに嫌気がさしてしまいました。猛烈に時間のかかる印刷を指示してからキーボードを取り外し、全てのキートップを外して洗剤液に投入。スコッチたわしでゴシゴシこすってからすすぎ、一つ一つ水気を拭き取って元の位置にセット。同じキーボードを2枚持っていると、こんなとき便利です。

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 結局、2枚とも綺麗に洗浄して、それでもまだ終わっていない印字にあきれつつ、仕方がないので机の引き出しの整理をしておりましたら、萬年筆がこれだけ出てきました。キャンディスリムはもう1本あったようにも思うのですが、どうやら別の場所で暮らしているようです。

 これまた1本1本ペン先を洗ったりしているうちに、ようやく印字が終わりました。深夜と言うべき時間に職場を出たのですが、その時点でまだ仕事を続けている同僚がいるのには参ります。からだ、大丈夫なんでしょうかね。私はとても持たないので、見つかったペンについては明日以降に取り上げます。

2011年4月11日 (月)

これで・・・いいのか?

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 何とも不自然な姿勢の「ちち(仮名)」さん。飼い主がケージの前に座っているので、喜び勇んで、できるだけ飼い主に顔を近づけようとしているところです。でも、意地悪な飼い主がカメラを構えたので、飼い主の斜め後ろに立っている長女の方へと目をそらしたところ。ケージの枠に頭をのせるようにしてなでなでしてもらうのが最近のお気に入りなのです。

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 かつて学校では、大きめの木片を鍵につけておりましたが、けっこう場所をとることもあって、ごくごく普通のネーム入りプレートをつけるようになりました。その分、鍵をポケットに入れたまま忘れてしまう人が続出して、鍵がないという声がしょっちゅう聞かれるようになります。

 そこで、何かないかと探していたら、引き出しから出てきたのがこれ。レレレのおじさんとかバカボンのように、大きくて特徴的なキーホルダーをつけることでポケットに入れたときの収まり具合を「改悪」し、鍵が行方不明になるのを防ぎたいところです。

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 ほら、そんな萬年筆以外のこと書いてると、誰もコメントしてくれないよ、と妻に言われて苦笑。これは犬のブログです、などと主張していても、なぜか萬年筆関連の記事はないのかいなとのぞきに来てくださる方がけっこう多い、というのがおもしろいところです。

 そうは言っても、手持ちの萬年筆の数など多寡がしれていますから、そうそう毎日ネタがあるわけでもありません。結局、再登場っていうのが多くなるわけです。

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 で、それだけではおもしろくないので、せめて背景だけでも、ちょっとだけおもしろくしたい。そう思っていましたら、駅中の土産物屋さんで変なモノを見つけてしまいました。

 ごくごく普通のチーズケーキに、白いチョコレートパウダーで鹿の顔(頭部正面)を描いただけで「奈良限定」なんてうたっているものもありますが、同じ鹿でも、鹿の大好物を描いたものがあります。

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 バカボンのパパさんが鹿になってしかせんべいを持っている図柄のハンカチ。ご当地、ってことは、よその観光地にもおなじようなものがあるのでしょうね、キティちゃんとか、キューピーさんとかがこの手のグッズの老舗ですけれど、バカボンのパパもあったのですね。

 ちなみに、奈良公園周辺に住んでいらっしゃる方は、けっこう鹿の被害に遭っているようです。鹿が庭に入り込んで草花を荒らしたりするので、しっかり鍵をかけておかないと・・・・・と何とかお話がつながりましたね。

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2011年4月10日 (日)

ぴったり収まる・その1

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 せっかくいい表情が撮れたと思ったのに手ぶれしていた、というのはよくある話。手ぶれ補正なんてメカはおろか、AEもAFもなかった銀塩カメラの時代に、よくも写真が撮れていたものだと思いますが、今よりは若くてしっかりしていて、カメラのホールドも良かったのでしょう。

 

 2室に分かれたケージの狭い方、トイレスペースがお気に入りで、ここにぴったりと収まって寝ることが多い「くま(仮名)」さんです。

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 ル・ボナー謹製のショルダーバッグ、ペーパームーンにぴったり収まる紺色のiPad用のスリーブ。買ってきたその日はとっても固くてキツキツで、初代iPadが入るなんてウソでしょう、と思っていたのですが、風呂に入るぐらいの間、妻にぐにゅぐにゅと広げたり縮めたりしてもらったところ、なかなかいい感じになりました。手前のポケットにはクリーニングクロスを入れています。

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 入れる向きが反対なのじゃないか、と思われるかもしれませんが、私としてはこれで行きたいな、と。このスリーブに収めて机の上に置く,という状況を考えたとき、液晶面が下になる方が良いだろうということです。

 このスリーブのメーカーロゴが入ったプレートが上になるように置くことで、職場の机の上という最も危険な場所で液晶を上に向けなくてすみます。

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 それにしてもキツキツです。いったん収めてしまうと、けっこう力を入れないとスリーブから引っ張り出すことができません。これ、予備知識無しで誰かにやらせると、引っ張り出すときに勢い余って本体をどこかにぶつけたり床に落としたりするのはほぼ確実です。

 地球の裏側で製作中のケースが届くまで、大きなダメージなく元気でいられるか、なかなか心配なところ。日本未発売ですから壊れても修理してもらえません。購入元へ送り返して修理を仲介してもらうしかありませんので、ここは慎重にいきたいところです。

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 メーカーロゴの入ったプレートを撮影してみて、初めて気づく衝撃の事実。なんと、プレートに保護フィルムが貼られてます。このままだと、「ケース大事にしてどないすんねん」と突っ込まれそうです。老眼って哀しいものですね。

 で、本日の記事、iPad2ではなくて他の「ぴったり収まる」ものを紹介する予定だったのですが、例によってダラダラと長くなりましたのでタイトルに「・その1」をつけて、今日はここまで、といたします。

2011年4月 9日 (土)

読めん・・・

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 ちょっとローライダー風におすわりしている「ちち(仮名)」さん。普段はもう少し腰のあたりが高くなった感じで座るのですが、敷物の上にある後脚が開き気味なので腰が落ちているのでしょう。どこを見るでもなく、この姿勢で座り続けているのですが、さて、何を考えているのでしょうか。

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 お、Royal Mail、何だろう・・・・・と開けて見ると、このカード。eBayで落としたボールペンが届けられたのでした。異動していく同僚への餞別代わりに何かないかなぁ、と探していて、お手頃価格な者が見つかったのでBuy it Nowしてしまったものです。で、このカード、裏返してみると、ちょっと難儀です。

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 数字は判読できますけれど、一番最初、これ、なんて書いてあるのかわかりません。youってのがはっきりしてるので、最後のはサンキューなんでしょう。

 中学校1年生の夏休みに筆記体を練習したときには、そりゃもう綺麗な筆記体が書けるようになったものです。英語の筆記体は、日本人が書くのが世界一綺麗なのかもしれない、なんて言われたものですが、いまやそれも必修ではなく、筆記体の読み書きが出来ない生徒がほとんどです。

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 転出していく同僚は大のゴルフ好き、というよりゴルフ狂い。そうなるとM800のゴルフ、といきたいところですが、如何に不人気とはいえ、あまりの値段に手に入れても自分で使ってしまいそうです。第一、今どき萬年筆使う人なんてほとんどいません。特にウチの業界は文房具に関しては情報弱者という人ばかりなので、萬年筆なんて知らない、という人もいそうです。

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 クリップはアイアンとパターとボール、なんでしょうか。私はゴルフをやらないのでよくわかりませんが、ドライバーの形で玉クリップ、なんてのもおもしろかったのに、とすぐにヘンタイ志向に陥ってしまうのが難儀なところです。

 肝心のボールペンとしての使い勝手ですが、これが望外に良いもの。文具マニアでも何でもない元同僚にとっては、ツイスト式というのがどうかなは思うものの、リフィルの書き味は滑らかでとても気持ちの良いものでした。これなら愛用してもらえるでしょう。

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 いけませんね、このショップカード。萬年筆の写真ですよ、これ。思わず、またのぞいてしまいそうなお店ですが、基本的にこういったカスタムメイドの萬年筆には興味がないので、ぎりぎりセーフ、ですね。

2011年4月 8日 (金)

ブラックホール

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 餌鉢を被って眠る「くま(仮名)」さん。我が家では見慣れた光景で、家族の者は彼女がこんな風にしていても気にもとめないようになってしまいました。

 でも、改めてじっくり見てみると、変な姿です。餌鉢の縁を枕にして寝ていたのが、寝返りをうったらこうなった、という理屈はわかりますが、しょっちゅうやっていることを考えると、本人(犬)は結構気に入ってやってるのかも、と思ってしまいます。

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 2、3日前に届けられて、部屋の片隅に放置されたままになっていた巨大な段ボール箱。箱のままおいておくといえば、Penカタログのトップをアキュラにとられちゃったと嘆いていたa氏がつとに有名です。

 誰かがブログかつぶやきの中で、a氏のことを「箱様」などと書いていて吹き出してしまいましたが、このa氏のおうちはさながらブラックホール。いったん購入されてしまったが最後、箱のまま永遠の眠りにつく煌びやかなペンたち。すばらしいですね。

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 「座敷廊」の一角を占めるDVDたち。これが、先の段ボール箱の中身に収まる予定です。ディアゴスティーニにまんまとのせられたこのシリーズも、DVDラックが来たということはこれで完結。もう2度と手を出すまいと(今は)固く誓う私なのでした。

 春は異動のシーズン。私の県では、異動にあたっていちおう本人の希望を聞いてもらえるのですが、私の勤務先を転勤先として希望してくれる人が非常に少ないのが不思議です。結果として、一度この学校に着任したら最後、退職や昇任(栄転)、定員オーヴァーでの強制排除、不始末起こしてトバされる、配偶者や近親者の転入といったことでもないかぎり転出できない、ブラックホールのような職場といわれております。

 そんな中、今年は大幅な定数増でしたので、新卒者を含む新任やら講師やらでとってもフレッシュな人がたくさん着任してくれて、もともと明るい職場でしたが、さらに明るくなった感じです。よそから異動を希望する人がいないので、こうなってしまうんですが、いい感じです。

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 今から23年前、担任していたクラスの生徒が卒業式の日に贈ってくれたぬいぐるみ。真っ白なクマの親子でしたが、ホコリにまみれて真っ黒です。本来、親1頭と子供が2頭の3つセットだったのを、お金が足りないからと店主に頼み込んで2つだけ売ってもらったのだとか。親子は赤いリボンで結ばれていたはずですが、いつの間にかなくなっています。

 汚いからもう捨てようと何度も妻に言われながら、捨てちゃダメと言い続けてきました。何でもすぐになくしてしまう私が、ひょっとしたらいちばん長く持ち続けているものかもしれません。新しく教師になった皆さんに、これを見せてあげたいなぁ。ふと、そんなことを思いました。

2011年4月 7日 (木)

風を感じて

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 喉を撫でられても、おとなしくじっとしている「ちち(仮名)」さん。けっこうレアなショットです。彼女は若くてガサツでとにかく噛みたい、っていう子なので、飼い主がそばにいて手を伸ばしているのにじっとしているなんて滅多にありません。

 例によってPCの前で突然死。ナマクラな私は、家に帰るとついつい寝てしまい、鞄に詰めた書類とたまった仕事、さらには疲労だけが蓄積されていくという負のスパイラルに陥っております。そんな飼い主がハッと目覚めて、いかん、更新だ! まずは犬の撮影、ということで、春眠暁を覚えず、と気持ちよく寝ているところを触られて難儀そうにしているところなのです。

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 生きていれば毎日なにがしかのネタはあるものですが、それを記事にするのにけっこうエネルギーがいるものです。アレも書きたい、こんなこともあったなぁなどと思いつつ、とりあえずは身の周りの小ネタに走ってしまう、例によって意志薄弱な私です。

 ハンス・オスターのペンケース、相変わらずしっかりと堅くて、熟成というにはほど遠い状態。まだまだですねぇ。もっとしっかり。あちこち持ち歩いてハードに使わないと、本当の良さは出てこないのでしょう。

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 今日は身体測定で、生徒諸君の身長を測っていたのですが、コンマ何ミリにこだわる生徒たちに思わず頬が緩みました。デジタル式の身長計、正確なようでいて、じつは測定者の手加減目加減、あるいは被測定者の姿勢その他でどうにでも測定値が変わります。ある者は昨年より背が低くなってしまったと首をかしげ、またある者はミリ単位で身長が伸びたと言ってガッツポーズ。こういう連中と日々過ごせるのは本当に幸せなことです。

 測定が終わって外に出たとき、渡り廊下を吹き抜ける風に撫でられました。ものは言いよう感じようで、「なまあたたかい風」ではなくて、「春を感じさせる風」なんですね、これが。そんなとき、ふと頭の中に「風を感じる」なんて言葉が浮かんで、そこから浜省の曲を連想。なので、ブルゥー、レッド、イエロォ~・・・・・というわけです。

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 この3本、いつかのWAGNERで「みせびらかし」たものなので、現状、Ready to Writeです。これはいいぞ、ということで、さっそく明日から職場へ持って行くことにいたしました。疲れたとき、これでいたずら書きをするためです。

 明日は金曜日で、とっても長かった1週間がとりあえず終わります。土曜日曜の2日間は、仕事の遅れを挽回する最後のチャンス。ここを乗り切ることが出来れば、ひょっとしてペントレーディング in Tokyoに行けるかもしれない・・・・・と、邪悪な思いで「頭の中、飽和状態」です。でもペントレやってる東京は「欲望の街」なので、危険ですねぇ・・・・・。

2011年4月 6日 (水)

春の色

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 カプッ、という効果音が聞こえそうな一コマ。ケージの中で眠たそうにしていて、見ようによっては元気のない「くま(仮名)」さん。彼女が本当にしんどいのか、はたまた横着をしているだけなのかをたしかめるべく、飼い主が食事をしているところでケージを開けてみるとこの通りです。

 いつもの特等席である食卓の下に陣取って、「何かちょうだいっ(はぁと)」ってやるので、ついついおやつを与えてしまいました。犬の飼い主としては失格ですね。

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 春らしい色、とりどり。穂先に光を当てるともっと綺麗に写るのでしょうけれど、色の名前の部分が飛んでしまいますのであえて暗い目に撮ってみましたが、それでもやっぱり綺麗です。

 いつもいつも、変なモンを見つけてきては与えてくれる、そんなありがたい同僚が先月買ってきてくれたもの。他の季節の色もあるそうです。

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 チラッと見えている「あかしや」というのは、私の勤務先にほど近いところにある毛筆などのメーカーさん。ですので、穂先は当然、伝統的な製法で職人さんが作ったもの。水性顔料のインクが仕込んであるので、小筆でサラサラと書く感覚をサインペンの手軽さで味わうことが出来ます。

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 キャップ付きですから、このまま筆入れなんかに放り込んで持ち歩くことも出来ます。春の1日、こんな綺麗な筆たちを持ってスケッチに出かける、なんて素敵ですが、今の仕事をやっている限り、そんなことが出来る日は来ないでしょう。

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 でも、そんなことよりもっともっと大きな問題は、自分自身の中にあるのです。萬年筆やボールペンみたいに「しっかりした」筆記具ですら、満足な線が引けないのに、毛筆のような柔らかいものでかくなんて、それこそ500年早いのです。まぁ、だからこそ憧れるのですけれど。

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2011年4月 5日 (火)

メトロポリス

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 眠くて仕方がない「ちち(仮名)」さん。とってもやさしくて穏やかなお顔です。顔の前にカメラを突き出しての撮影でしたが、ピクリとも動きませんでした。こんな風に楽に寝てみたいなぁ、と思うのが毎年この季節の常ですが、今年は時間割作成の達人がいますので、そちらに手を取られない分、忙しいとはいいながら例年よりかなり穏やかな年の初めです。

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 多くのヘンタイさんがそうしているように、私もふだん使いのペンを定期的にローテーションしてみようかと思い立ちました。この冬、背広の内ポケットにはいつもM800が収まっていましたので、春でもあるし、ちょっとヘンタイな萬年筆に替えてみることにしました。ヴィスコンティのメトロポリスです。

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 ガンメタリックの軸に、さりげなくメーカーロゴやら、モデル名などが入っていて、見た目はごくごくおとなしい、鉛筆みたいな「棒」に過ぎませんけれど、なかなかに過激なペンであることは確かです。

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 通常の状態ですと,お尻のあたりはこんな感じ。で、お尻をグッと押し込んでみると、非常に控えめに、ぼんやりしていると気づかない程度に吸入用のノブがせり出してきます。けっして、飛び出す,という感じではありません。

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 このノブを回してインクを吸入するのですが、写真のモデル名の部分より右、このお尻の部分全体がペン先を出すためのノブになっていますので、インクを替えるときなど、吸入用のノブを何度も回すような場面では、あまり使い勝手が良いとは言えません。

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 キャップをとったときには、こんな風にペン先が隠れています。これはただ隠れているだけで、大昔のセーフティー機構を持ったペンとは違います。この日の記事にも書いたように、まがい物のセーフティ機構というか、雰囲気を楽しむものです。

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 ひとしきりペン先を洗ったところで、手近にあったプラチナのボトルインクを吸わせようとしたのですが、蓋が固くてどうしようもありません。困ったなぁと室内を徘徊していると、冷蔵庫の扉に強い味方がくっついていました。これがあれば開かない蓋の方が少ないぐらいです。

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 インクを吸わせて書いてみると、なかなかいい感じ・・・・・でしたが、少々気になったことがひとつ。謎のボタ落ちです。萬年筆でインクのボタ落ち、珍しくないじゃないか、という人も多いのでしょうけれど、実は私、体験したのはこれが初めてです。

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 なんか嫌な感じです。これ、背広の内ポケットに挿している間に何かあったら、ちょっと困りますし、取り出してさぁ書こうというときに手がインクで黒く染まる、という可能性もあります。様子を見ながら、ぼちぼち使っていかないと、忘れた頃にエラい目に遭いそうです。

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2011年4月 4日 (月)

夜が明けまっせ

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 会議は退屈なもの。思わず欠伸が出てしまうことも少なくありませんが、土曜日と今日の会議は緊迫感あふれるもので、欠伸どころではありません。これからの1年の基本となる事柄を提案しつつ議事進行する、という役割なので、さすがの私も欠伸の出るところがありません。

 例によって敷物で枕を作ってゆったりお休み中の「くま(仮名)」さん。実にうらやましいお姿です。長い長い会議のあとは、本年度最初の大宴会。電車がなくなるまで呑んでいた皆さんをそれぞれのご自宅に送り届けて、朝刊を配達するバイクが行き交う中、ようやく帰宅した飼い主ですが、玄関に届いている荷物を見てニンマリ、です。

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 Fedexと佐川急便。子ども達に言わせると、Fedexとか国際郵便とか、もうそんなものには驚かない、のだそうです。普通の子どもはそういうものを見たら興奮して騒ぎそうなもんですが、おかしいですねぇ。

 今回は関税ないの?なんて言い出しそうな慣れた対応。そう、Fedexは関税を立て替え払いしてくれますから、おそらくは後日、請求書が来るのでしょう。

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 香港モデルということで覚悟はしていましたが、しっかり変換プラグがついてきてしまいました。まぁ、しゃあないか、とおもいつつ、シュリンクを破ります。いつもながら、ワクワクする瞬間ですが、箱がずっしりと重いのは残念なところ。初代より軽量化されたとはいえ、やはりiPadは重たいのです。でも、冷静に考えると、10時間も電池がもつのですから、ある程度の重さがあるのは当たり前の話です。

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 iPadは初めてなので、このキチキチに詰まった箱に感動。これ、正直危ないでしょう。エアパッキンの袋を3重に被せて送られてきたのも納得できます。初代はもう少し余裕のあるパッケージに入っていたのでしょうか。

 写真ではそうも思いませんが、実物はやっぱりApple製品の色。やはりAppleは白なのでしょうね。クルマだったら絶対に白は選びませんが、せっかくのiPad2、ここはやっぱり白ですね。

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 で、箱の中身を確認すると、充電用のアダプタは日本や北米用の平刃タイプ。附属してきたのはUSモデルを中国で使えるようにするアダプタなのでしょうか。海外に行ったこともなく、これからも行く予定はないので、さっぱりわかりませんが、とにかく、何も考えずとも普通に充電が出来ることに感謝しつつ充電開始です。

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 OKです。いけてます。自宅のPCではUSBポートからの充電は出来ないでしょうから、とりあえず満充電にしてからiTunesと同期させることにします。

 iPad2といえばやっぱり「アレ」でしょう。ヘンタイという疑いをもたれている私の場合は特に、「アレ」をつけたがるはず、と思われるかも知れません。

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 でも今回は、極ありきたりな、背面を保護するカヴァーと液晶面に貼るシートの組み合わせで運用開始です。風呂蓋の異名をとる純正スマートカヴァーよりも良いと思われるものを見つけましたので発注済み。端午の節句あたりには届くんではないかと思います。

 さて、うれしがって触りまくっていると夜が明けてしまいます。明日もお仕事。仕事が一段落するまでおもちゃはお預けです。

2011年4月 3日 (日)

さくら夙川

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 抱っこされて無抵抗の「ちち(仮名)」さん。これはお散歩から帰ってきたところで、この状態で足先を綺麗に拭いてもらいます。ただでさえ肉球を触られるのが嫌いな彼女のこと、バタバタと暴れるのですが、さすがに飼育係だけあって、長女の抱っこは巧く、逃げることは出来ないのです。

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 仕事は山積していますが、こういうときこそ息抜きをしないといけませんので、妻と2人、異動される方への餞別の品を探しに出かけました。ついでにお昼ご飯を食べようと夙川で電車を降りましたが、運悪く(!)すでに桜が咲いていて、例年のごとく結構な人出でした。

 これではアルテ・シンポジオさんはいっぱいだろうな、という予想が的中してしまったので、駅から少し離れた馳走侘助さんでお昼をいただくことにしました。写真はコースの中の一品、筍真薯とうすい豆のすり流しです。真薯の上に添えられた桜の花が春を感じさせますね。

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 お漬け物が載っていた小皿。そうですね。今日一日に感謝。ゆっくりさせてもらいましたから、明日もまた乗り切れそうです。

 おいしいお昼をいただいて駅に向かうと、ホームに電車が滑り込んできたので少しだけ駆け込んで乗車。条件反射みたいなもんですが、そのせいで分度器ドットコムさんを覗くというのをすっかり忘れてしまいました。たまにはそういうのもいいでしょう。

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 ぜひ見ていただきたいので、ちょっと画像を拝借してしまいました。三宮のナガサワ文具センターで見つけてしまったこれ、キングジムのポメラです。

 キーボード付きのメモ取りマシンとしてけっこう人気のポメラ、昨年末にガンダムとのコラボモデルが出たという噂は聞いておりましたが、ここまで気合いが入っているとは参りました。詳しいことはこちらのページ(写真の拝借元)にまとめられておりますが、3種類とも自分のものにしてしまいたいほどです。ポメラ自体にはそれほど興味がない(失礼)のですが、この外箱が欲しい、と思ってしまったことでした。

2011年4月 2日 (土)

製図器

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 ペロリ、とおいしそうなクチをしている「くま(仮名)」さん。ケージの床に寝そべっている彼女は、嵩が高くなるように敷物を盛り上げて「お膳」をつくり、そこに餌鉢を引っ張り上げて、ベストポジションでのお食事中なのです。この至福のひとときのために、毎朝与えられる餌を一度に食べてしまわずにとっておき、夜になって小腹が空いたなぁというタイミングでおもむろに食べ始めるのです。BGMは「おまえだけ何食べてるねん!」という「ちち(仮名)」さんの叫びです。

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 昔は中学生の必需品であった製図器。今では、工業系の高校生ですら持っていない人が多いのではないでしょうか。この、黒いケースにコンパスやディバイダがいくつか入っている、その何とも言えない雰囲気というか、たたずまいというか、そういったものが大好きです。昔はそんな表現がありませんでしたが、今なら「萌える」というところでしょうか。

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 この留め金にも萌えてしまいます。製図そのものはそれほど楽しい作業ではなく、むしろ苦痛ともいえるものでしたが、そういうことを抜きにして考えると、やっぱりこの製図器(セット)というものが大好きです。父親が技術や数学の教師でしたから、我が家にはこんなセットがいくつもあって、幼稚園児の頃からあこがれの目で見ていたものです。

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 製図器としては比較的シンプルな構成ですが、コンパスやディバイダの古典的な姿がたまりませんね。丸いメダルのようなものは、製図用のケント紙を製図板に固定するための押しピンのようなものですが、私が製図を習った頃にはテープで固定するのが主流でしたので、こういうものを使ったことはありません。

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 何という名前なのでしょうか、コンパスのねじを締めたり緩めたりするための道具。この写真で気になるのは、何やら破片のようなものが散らばっていることです。これは何の破片なのでしょうか。コンパスやディバイダなど、目に見えるものはすべて金属製ですが、破片のようなものは樹脂っぽい感じです。

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 おそらくは分度器だったであろうと思われるものの残骸。破片のようなものはこれに由来するのでしょう。加水分解っていうやつでしょうか。ケースはどこも焦げたりしていませんから、萌えて燃えて溶けたというのではなさそうです。オカルト系の雑誌などでよく見る、人体発火現象の燃え残りみたいな感じになっております。

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 こういうものを見ていると、ものをコレクションしていくことの難しさを感じます。愛すべき萬年筆たちも、手入れが良くなければこんな風に朽ちてしまうのかと思うと、使わないものはどんどんお嫁に出してやらねば、という焦りのようなものを感じてしまいますが、さて、どれを放出しようかと悩み始めると、結論の出ない堂々巡りになってしまう、優柔不断な私です。

2011年4月 1日 (金)

初心

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 吠えまくっている「ちち(仮名)」さんです。いえ、写真を取り違えたわけではありません。おぉ~い、私のおやつはぁ~?、と食卓に座っている長男に呼びかけている最中に、花粉症でしょうか、目がかゆくなって瞬いたところなのです。彼女は普通の犬以上に毛が抜けやすい感じで、その抜けた毛があちこちにくっついて悪さをすることがよくあるのです。

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 今日から新年度。私の職場でも、4人のフレッシャーを迎えました。彼ら、彼女らにとっては、朝から教育委員会に呼び出されてあぁだこぅだと言われたあと、夕方にやっと解放されたと思ったところへ、勤務先の校長が現れて「さぁ、行こうか」と拉致された、という感じでしょうか。

 一方、職場の方ではフレッシャーの到着を今か今かと待っているわけです。私なんかは、彼らが帰るときに駅までの近道を教えようと一緒に歩いて行ったほどで、まぁ、それだけの思いを持って職場に迎えようと誰もが思っているわけですし、新人さん達もフレッシュな気持ちでさぁ頑張るぞと思っていることでしょう。そういう初心に立ち返って、今日はありきたりに萬年筆の基本、仏壇萬年筆を引っ張り出してきました。

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 これまた吸入方式の基本、レバーフィラーです。釣りはフナに始まってフナに終わる、ということですが、吸入方式も色々ある中、やっぱり壊れにくいこいつがいちばんです。かなり高い競争率を乗り越えて教師になったのに、すぐに壊れてしまう人が結構います。それはとっても残念なことですし、職場としてはそういう人を出さないようにがんばりたいと思うわけです。本人にとっても職場にとっても、やはり初心忘れるべからず、無事これ名馬というのは基本である訳です。

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 萬年筆の基本のひとつが、クリップの美しさでしょう。胸ポケットに挿した場合、露出しているのはクリップと天冠だけですから、某M社みたいにここに石をはめ込んだりするあざとい会社が出てくるほどです。ごくごく普通の形をしたクリップに、メーカーの名前が彫ってあるだけ。それでいて、とっても美しい。やはり、こういうのがクリップの基本でしょう。

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 ペン先はもちろん大切ですが、ペン芯もおろそかにはできません。カトウセイサクショカンパニーがセーラーの金ペン先を導入する際、ここはやはりペン芯も一緒に、とすすめられたのを断ったという噂がありますが、それを聞くととっても残念な気持ちになります。名にし負うセーラーのペン芯、そいつがついていたら、もっと魅力的な(すぐにインクの出る)ペンになっていただろうに、と思ってしまうのです。

 その点このペンは基本に忠実ですから、大切なペン芯をステンレスでがっちりガードしてあります。やはり初心とか基本とかいうのは大切にしたいものですね。

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 ペン先は鉄板の14金(変な言い方?)です。萬年筆のペン先としては、やはり14金が最高というのは、その道の達人、どなたに伺っても必ず出てくるお話です。忘れられがちではありますが、ペン先の切り割りの先に開いている穴は、形にかかわらず「ハート穴」と呼ばれております。それがこのペンでは、しっかりとハートの形に開けられている、これまた基本に忠実なペンということになりましょう。

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 宝石の重さはキャラット。表示はCですが、金の品位は純金で24カラット。ドイツ系では14C、あるいは1000分率での表記。英語圏では14Kあるいは14KT、日本では14K(キン)ですね。広島の二右衛門半さんが某団体に加入するときに、会員番号を選べると聞いて「じゃ、わたし、750ぅ!」と叫んだのが二右衛門マスター継承順位1位の奥様。それを聞いてとっても難儀な顔をしながら「まぁさかぁ、585はあいてないよねぇ・・・」と控えめに聞いてみる広島半ご本人。奇跡的にあいていた585をゲットしながらも、こういう団体でこの番号があいてるなんて、と不満そうにされていた表情が忘れられません。

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 ヘンタイ度満点のフィンガーチップのペン先に、基本に忠実なネジ式嵌合のキャップ。やはりこのペン、どこまでも基本に忠実な、萬年筆の初心を忘れていないペンなのでした。そして、冗談とも本気ともつかない駄文を四月馬鹿の日に垂れ流す私は、これもまた基本に忠実、初心を忘れていないと言えるのでしょうか。その点だけが、とっても心配です。

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