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2010年10月

2010年10月31日 (日)

ジャパンリミテッド

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 帰宅した飼い主に甘えまくる「ちち(仮名)」さん。日曜日だというのに家族も少なく、雨でお散歩にもいけない、というストレスの中、遊んでもらうことぐらいしか嬉しいことはないのでしょう。

 今日で10月もおしまい。明日から11月となると、とたんに「今年も終わりやなぁ」という感じが強くなってきます。毎年このあたりで「まだ11月やし」と多寡をくくっては年末にエライ目に遭う、ということを繰り返していますので、今年は何事も早め早めに手を打っていきたいところですが、はたしてうまくいくのでしょうか。

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 いつも家事と仕事に追われている妻を連れて、そぼ降る雨の中、京都方面へお出かけ。かえって疲れさせているようにも思いつつ、気分転換にはなるかもしれない、ということで、まずは洛北、鞍馬方面へ紅葉のチェック。

 京阪電鉄系列の叡山電車沿線に「紅葉のトンネル」という、線路の両側に紅葉する木がびっしりと生えている、切り通しのようなところがあるのです。見頃ともなればライトアップされて、そこを通る電車は車内消灯で徐行、というのが11月恒例のイヴェントです。

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 電車を降りて外から写真を撮れるような場所はあるか、というのがいちばんの注目点でしたが、春の嵐電、桜のトンネルとは違ってとても山深いところで、11月の夜にそんなところを歩きたいとも思いません。

 やはりここは、電車沿線の適当な駅までクルマで行って、そこから電車に乗って紅葉のトンネルを鑑賞したのち帰宅、ということになるでしょう。遅い時間だと、洛北から奈良まで帰る途中で電車がなくなってしまいそうです。

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 鞍馬駅前で例の移動販売のパンを買う、というのも今回の目的のひとつ。お店もあるのですが、駅から相当に離れた辺鄙なところらしいので、叡山電車に30分揺られて鞍馬まで買いに行く方が簡単、というわけです。

 見事パンも手に入れて、次に目指したのは兵庫県西宮市にある分度器ドットコムの実店舗。いろいろと変なモンも仕入れましたが、LAMYサファリの発売30周年記念とかで出されている日本限定品をゲット。200本近く仕入れられたんではないでしょうか、非常に潤沢な在庫。裏を返せば、それだけ売れる見込みが立つペン、っていうことですね。

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 クリップと天冠が赤いだけの白い萬年筆。そういってしまうと実も蓋もありませんが、実は白いだけ、蓋は少し赤いところがある、というものですから仕方ありません。

 合成皮革製ながら専用にデザインされたペンケースがつくこのようなものであれば、もう少し限定品っぽい感じも出るのでしょうが、それでもペン自体は「なんの変哲もないサファリ」です。

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 実はサファリをカートリッヂで使ったことがないので、わくわくしながらの「儀式」です。職場では師匠調整のM800、親方調整のルックオブレザーと、ともに細字で黒インクのペンばかり使っているので、こいつは青で、ペン先も太さを期待してFにしました。

 付属のカートリッヂがうまい具合に青でしたので、はい、ブシュッとやりました。初体験です。そして、待つことしばし。LAMYらしく、なんの引っかかりもない、すらすらと退屈な書き味。やはりサファリです。

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 これ、一体何と言えばよいのか。LAMYを手にして調整が必要だと感じたことはありません。けれども、LAMYの萬年筆はすぐに手放してしまいます。要するに退屈なんです。クルマで言うなら昔のカローラみたいな感じ。

 けれども、カローラをバカにしてはいけません。すごいクルマです。だから、サファリもすごいペンなのだろうと思います。好き嫌いは別として、ね。

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2010年10月30日 (土)

Trick or Tweet

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 お姉ちゃんばっかり外に出して、私はダメなの? おやつでもくれないとグレちゃうわよ、なんて言うような表情で吠えるので、おやつをもらった「ちち(仮名)」さん。その前で、うらやましそうにあたりの匂いをかぐ「くま(仮名)」さん。

 奇跡的にも週末にトリミングの空きがあったので、2頭揃ってきれいにお風呂。プロに毛をすいてもらった彼女、黒さが引き立っています。

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 Bicのお手頃価格のシャープペンシル。お尻の消しゴムがむき出しですが、それもまたデザインのうち、という感じがします。おそらく、分度器ドットコムさんに行ったときに見つけて買ったものでしょう。

 Twitterでつぶやいてばかりで、ついつい更新がおろそかになりがちですが、今日もまた、身近にある変なモノのご紹介です。

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 パッケージの裏側は一部くりぬかれていて、商品名でもある「Grip」を確かめることができるようになっています。ブルーとグリーンだけ、グリップの表面形状が違っているという芸の細かさです。

 こういうカラフルな文具は仕事を楽しくしてくれますが、だからといってシャープペンシルは5本もいりません。なので、まだ未開封なのです。

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 仕事の合間に、こんな遊べる消しゴムで気分転換、というアニマルバランス。アニマルといっても海の生き物の形をした消しゴムで、これを土台の上に倒れないように積み上げて遊ぶ、というものです。

 パッケージの写真の通りに積み上げると、安定感ある積み上がりになりますが、それではおもしろくないので適当につまんだものからどんどん積み上げてみました。

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 土台になっている黒いのがぐらぐらと揺れますが、意外と踏ん張ってくれる感じで、何度かチャレンジするうちに積めてしまいました。けっこうしっかりしています。

 同じようなシャープペンシルの5本入りとか、実際に使ってしまうと台無しになる消しゴムとか、おもしろい、と買ってはみたけれど実用していない、そんな文具の特集でした。

2010年10月29日 (金)

ちょっとだけよ

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 ウィンクする「ちち(仮名)」さん。立ち上がったときに自分の抜け毛が目にかかって気持ち悪かったので瞬きしたその刹那、です。娘が携帯電話でとらえました。

 やはり道具というもの、使い込み、慣れることが第一ですね。私などは機械オンチなので、携帯電話などいまだに使いこなせておりません。通話して、飛んできたメールを見るのがやっとです。

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 主に妻や子ども達が使っているPCのネット接続が絶不調。ブラウザを立ち上げても最初のページがなかなか表示されません。2階に設置したルータと無線LANでつないでいるのですが、電波は飛んでいるのにネットに接続できない、という状態が続いておりました。

 写真の通り、PC周辺にはかなりホコリがたまっています。今日は10(て)を29(ふく)ということでおしぼりの日だそうで、綺麗にお掃除すれば治るかも、と一瞬思いましたが、日頃、おしぼりをインクまみれにしている現場によく立ち会っている者として、今日ぐらいはおしぼりにゆっくりしていただきたいところ。第一、ホコリを取ってネットに繫がるぐらいなら誰もPCで苦労したりしませんね。

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 同じ場所で他の機器はWiFi接続できていることから、このPCに内蔵されている無線LANアダプタがおかしくなっていると考えられます。そこで、職場に持ち込んでいる自作PCに取り付けて使っていた無線LANアダプタを持ち帰って試してみました。結果、あっけなく接続できて、ここ1ヶ月ほどのイライラはなんだったんだ、という感じです。

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 コントロールキーほどの大きさしかない小さなユニット。これで全て解決、です。あぁだこぅだと重いながら何もしないより、とりあえず何か試してみる、ということがいかに大切か、ということですね。

 あとは、いったんPCを引き出して周囲を掃除して、本体裏側にあるUSBコネクタにこれを挿すこと。現状、PC前面のコネクタに挿してあるのですが、これな何とも邪魔。とはいえ、PC周りはケーブルでがんじがらめになっていますから、これが案外難儀な作業。この週末はお掃除に捧げることになりそうです。

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2010年10月28日 (木)

緑茶

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 寝ているところを娘に「襲われて」猫のような鳴き声をあげる「くま(仮名)」さん。黒と白、そしてところどころに入る茶色。柴犬というと赤(茶色)が一般的ですが、赤ばかりでは駄目で、彼女のような黒も交配していかないと色目が維持できないそうです。

 職場の同僚、それもかなり年配の女性が車を買った時の会話。「黒ならすぐに入るっていうんだけど、黒いクルマなんて、普通の人は乗らへんし・・・」って、私は今まで、黒い車を3台乗り継いでますけど、やっぱり普通じゃないんでしょうか。

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 百貨店。古き良き、っていうイメージですが、やっぱりいいものですね。学生時代、百貨店でアルバイトをしていたときに、同年代のデパガたちが鮮やかな手つきで包装するのを憧れに近い思いで見ていた記憶があります。

 百貨店の包み紙。私らの世代ですと、まだまだ「良きもの」というイメージがあります。見ていてワクワクするんですね。

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 包み紙を丁寧に開いて出てきたのがこちら。セーラーのプロフェッショナルギア/マイカルタです。春先に購入した黒軸と一緒に、広島つながりで、エトランジェ・デ・コスタリカのノートの上で記念撮影です。

 上が黒、下が緑ですが、光を当てるとテカりすぎるため、抑え気味に撮ったらこんなことに。違いがよくわかりません。何より、緑と言いながらかなり茶色く熟成してきております。

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 黒軸はすでに半年ほど使い込んでおりますので、けっこうテカりが出てきているのに対して、緑の方は繊維がしっかりと見えています。黒が新品であったときにも、これほどはっきりと繊維が見えてはいなかったように思います。

 この緑のマイカルタは、さる達人にお見立てをお願いしたもの。老眼ゆえ、繊維の流れ方とか、何より大切なペン先の状態など、全ておまかせ。特にペン先は、字幅よりも素性、ということで選んでいただいたものです。

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 こうしてみると、緑の方が「繊維」という感じが強いですね。今でも十分に「茶」色ですが、今後、それがもっと深くなっていくのだとか。この先、使い込んでいく中で、どのように熟成していくのか楽しみです。

 

2010年10月27日 (水)

色、いろいろ

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 おやすみ中の「ちち(仮名)」さん。直前まで目を閉じて頭を垂れていたのですが、飼い主が近づいたのに気づいて目を開けたところです。彼女は眠いときとそうでないときとの態度の差が顕著で、眠たいときは本当に動きが鈍いので、逆にそれが可愛らしく感じられます。

 ものは言いようで、普段の様子がそれだけ「凶暴」だということになるのかもしれません。2番目の子が最初の子より活発、というのは、人間だけではないようです。

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 オマケとしていただいたエルバンのカートリッヂです。ヨーロッパ(ショート)タイプのカートリッヂを使うペンなど、ほとんど持っていないのですが、その他のオマケと比べると一番マシだった、というだけのことでこれを選択。お店がどういう色をチョイスして送ってくれるのか、というのも興味のあるところでした。

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 ムーンシャドウとかグリヌアージュなんていう変な色が混じっているのに喜んでしまう私。まず使わないのですけれど、それだけに、お金を出して買おうとも思いませんから、おもしろがるにはちょうど良かった、というところです。

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 まずは緑・青色系統。アイビーグリーン、ライトグリーン、そして、今回唯一の青系統、忘れな草ブルーです。写真を撮ってから、あ、ビィオレパンセもあった、と気づいたのですが、とりあえずこの3缶。エルバンはフランスだけあって、青系統の色は充実しておりますが、その中からのこの3(4)色でした。

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 赤色の他、赤っぽい、茶色っぽい、という4缶。定番ともいうべきオペラレッド、しっかり入っておりました。ビルマの琥珀、とか、ティエラデルフィエゴとか、まず一生使わんだろうなぁ、というような色も入っておりますが、このあたり、好きな人にはたまらない色なのかもしれません。

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 ヴィオレパンセはやっぱり青系統ですね。このへん、ヘンタイ系統の色かもしれませんが、薄墨系のいろということで意外と使う場面があるのかも、と思います。

 最近、とにかく横着になってきていて、いろんな色をとっかえひっかえ萬年筆で楽しむ、ということがなくなってきました。マメに手紙を書くとか、日記や雑記をたくさん書くとか、そういうことがありませんので、結局は黒か青のインクで実用ばっかり、ということになります。

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 国産でも、PILOTやセーラーのインクのネーミング、なかなかに興味をそそるものがあります。特にセーラーの季節限定ものなんかは、名前だけで色を思い浮かべるには知識と教養が必要です。

 目で見た色もさることながら、色の名前、そこにいちばん興味が向いている自分はやっぱりヘンタイなのだろうか。インクの缶を見つめながら、そんなことを思った晩秋の夜でした。

2010年10月26日 (火)

四百年筆

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 お散歩に出かけようとする「くま(仮名)」さん。暗闇の中でのストロボ撮影で、文字通りの白黒写真。胴輪の赤い色がワンポイントです。

 今日はほぼ一日、奈良町から奈良公園界隈を歩き回っておりました。まだ紅葉には早いのですが、吹き抜ける冷たい風に飛ばされて、舗道の上で枯れ葉がかさかさと乾いた音をたてておりました。秋を通り越して、一気に冬が来たかのような感じがいたしました。

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 白黒の世界といえば墨と筆。そのどちらも、奈良の伝統産業です。奈良筆の老舗として有名なのがこちら、あかしや さんです。こちらの写真はその本社の入り口付近を撮ったもの。郵便受けとの対比でもおわかりいただける、大きな筆の形をした看板です。

 伝統的な筆ばかりでなく、けっこう革新的な製品も生み出しているこの会社、この入り口を入るとショウルームがあります。奈良市内、薬師寺や平城宮跡からもそう遠くない場所にありますが、バス路線もありませんし、初めての方ですとまずたどりつけないことでしょう。

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 探求心旺盛な方は、奈良に来られた折に訪ねてみてください。難点は、奈良に住んでいる人でもこの会社、この場所を知らない人が多いことでしょうか。別に人里離れたところでもないのですが、観光地から完全に切り離された場所であることは確かです。

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 反対にこちらは観光地・奈良のど真ん中。大乗院庭園です。この写真の奥、木立の向こうは奈良ホテルの敷地。写真左手のずっと奥の方には猿沢池や興福寺があります。この庭園、前の道路からは全く見えません。奈良ホテル入り口の南、福智院交差点に地味な造りの記念館があって、嬉しいことに入館無料。入り口を入ってすぐにこの絶景が望めます。

 そして、館内で100円を払うと、このお庭に出ることができるのです。建物にはただで入れて、そこから出るのに100円、というのが「変なモン」的でもおもしろいものです。

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 館内には茶室が設えてあるのですが、これ自体がアートで、変なモンです。ALPHAと書かれたふすま。金銀のふすまに「あ」「ん」と書かれてますが、これはA to Zということなんだそうです。右の黒いふすま、向こう側にΩの文字がありました。

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 ALPHAのふすまの奥に座って、庭園の方に向かって撮った1枚。3つある低い机のようなものもオブジェです。茶室といいながら、中は広すぎるほどですが、変なモンがあふれていながら不思議と心落ち着く空間でした。

 ここから東へ向かって坂を登ると破石町という交差点があって、そのあたりからが高畑界隈。志賀直哉が暗夜行路を書き上げた旧居などがあるエリアです。ここにも、実はとっても変なモンがあるのです。

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 いわゆる「奈良のピラミッド」です。これもまた、初めて奈良に来る人にとっては見つけにくいものでしょう。破石町(わりいしちょう)バス停のすぐそばで、以前ご紹介したことのあるみりあむという喫茶店もこの近くにあります。

 ここから東南の方角には入江泰吉先生の作品を収蔵している奈良市写真美術館や新薬師寺、白毫寺などがあります。東の方へ坂道を登ると、ささやきの小径の入り口に至ります。平城遷都1300年フェアもあと2週間ほどで終わりますが、奈良へ行くなら、晩秋から春までの間、これがいちばんだと思います。

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 興福寺では、中金堂再建の工事が進められていて、その代わり、ということなのでしょうか、五重塔の初層など、普段は見られないところが公開されています。そのうち、WAGNER奈良大会、なんての開催できたらおもしろいかも、なんて思うのですが、萬年筆より筆を使う人の方が多かったりして・・・・・。

2010年10月25日 (月)

みずうみのほとりにて・2010秋

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 おい、痛いないんか?と聞いてやりたくなるような寝方をしている「ちち(仮名)」さん。柴犬の魅力はなんと言ってもこの「むくむく」なところだと思います。これだけ食い込んでいても、彼女自身はそれほど痛くないのでしょう。それより何より、換毛で抜けた毛が凄いです。

 小学生だった頃に飼っていた「ペス」という犬は、柴犬のようなシルエットの日本犬ベースと思われる雑種で、これもむくむく。馬鹿でかい土佐犬をノーリードで散歩させている難儀なオバハンが近所にいて、ある日のこと、案の定うちの「ペス」の首筋にそいつが噛みついてきたことがありました。もうアカン、死んだ、と思いましたが、まさかの無傷。やっぱり「毛」というのは凄いのですね。

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 木之本駅方から見た高月駅。踏切の中に一瞬立ち止まっての撮影。私は「いい写真を撮るためなら列車の1本や2本止めても平気!」なんて心がけの極悪非道な撮り鉄とは違いますから、この程度がやっとです。で、この踏切のすぐそばに、興味をひく立て看板を見つけました。

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 この看板の脇を進むととても立派な図書館があり、その前にある運動広場には、異様にひょろ長い竿が建てられておりました。

 高月駅を降りたとき、あたりののどかな景色に不釣り合いな大きな声が聞こえたので、おぉ、ShenさんイヴェントのMCやってはるんや、と勝手に納得してたのですが、別人がアンプを通して玉入れ大会の実況をやってらっしゃる声だったのです。

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 今にも終わりそうな感じでしたので、慌てて木立の間から望遠でおさえた1枚。なんでしょう、この違和感。玉入れっていうと、もっとほんわかムードのものというイメージがあるのですが、これ、皆さん必死です。息を切らして投げてます。なんなんでしょう、この雰囲気。

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 玉入れが終わってお片付けをしているところですが、左手に有線放送のスピーカーがついた電柱が見えます。遠近感を考えても、明らかに玉入れの竿の方が高いですね。

 誰でしょう、こんなアホな玉入れをやろうと発案したのは。すばらしいです。すばらしすぎます。自分が思いつかなかったということが残念でなりません。

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 入るわけがない!!、って、そら、確かにそうでしょうけれど・・・・・。何個かは入っているのを見ましたので、参加された皆さん、なかなかの実力者ということになりますね。はるばるやって来ましたが、こんなにも変なモンを見せていただけただけでお腹いっぱいです。その上、おいしい牛丼までいただけたのですから、もうメタボ街道まっしぐらですね。

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 高月町にいたのはほんの1時間半ほどだったのですが、ムチャクチャ濃いひとときでした。Shenさんにはお忙しい中をかまっていただいて、この牛丼。そして、とびきり変なモン。さらにそのあと、国宝に指定されている一木造りの十一面観世音です。皆さんもぜひ、高月町へ行きましょう。ゆっくり時間をとって、ぶらぶら歩いてみて回るのが良さそうです。

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 そぼ降る雨の中、こんな風情のあるお寺。いいでしょ。今回のプチ旅行では、「鉄」な収穫もたっぷりだったのですが、とても紹介しきれません。丹念に報告していると、みずうみのほとりネタだけで1週間はかかりそう。ぜひぜひ皆さんも、秋深まりゆく湖北をお楽しみください。

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2010年10月24日 (日)

みずうみのほとりまで・2010秋

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 寝ているところを起こされて、なぁに、ってな表情の「くま(仮名)」さん。家族が休みで家にいると、やはり情緒が安定しているように思います。辛抱強いとはいえ、柴犬だって寂しいのでしょう。

 ラブラドール・リトリバーなんかは、図体に似合わずものすごい甘えん坊だとか。我が家のように昼間誰もいない家では、そういう犬種は飼えませんね。

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 昨日の夜からつぶやきまくっていた人たちの本日のQTHを拾ってみますと笑えます。札幌、横浜、松本、名古屋、広島、滋賀、兵庫、奈良・・・・・。その席上、今日は滋賀県伊香郡高月町の商工会が主催するイヴェントがあって近江牛の牛丼が振る舞われる、という話が出ました。

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 牛丼を持っているのは、伝説の近江商人Shenさん。朝の6時過ぎからイヴェント会場に出てきていろいろと準備に携わってらっしゃったそうですが、無情にも昼過ぎから雨が降り出しました。そしてその雨の中、律儀にも牛丼を食べにやってきたのが撮影者というわけです。

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 地元の方が日頃練習を重ねてらっしゃるフラダンス。妙齢の女性たちがおへそを出して踊ってらっしゃるので、気恥ずかしくてそばまで行って撮ることはできませんでしたが、皆さん雨の中、熱心に鑑賞されている感じがおわかりいただけるでしょうか。演じてらっしゃる皆さんは庇の下にいらっしゃるので大丈夫です。

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 お隣の虎姫町はお約束のタイガース系。会場ではこのほか、滋賀県が誇るサラダパンも多数販売されていたとのことでしたが、撮影者が到着したときにはすでに売り切れたあとでした。最近、滋賀県湖北方面へいってもなかなか出会えないんですね、これが。

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 このあたりは、市町村合併で間もなくみんな長浜市になってしまうということですが、それがとても残念に思われます。京都から新快速で90分。湖北というと何となく寂しいイメージを持ってしまいますが、このイヴェントを拝見する限り、ここらへんの人はみんなShenさん?というほどにお元気でした。

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 ちょうど北陸線高月の駅に近づいたあたりで雨が降り始めて、あぁこれでは会場に行けないかも、と思っていましたら、駅舎の中にある観光案内所ですばらしいものを発見。おかげで無事会場にたどり着くことができました。

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 ここ高月町には国宝の十一面観音があるのですが、そのお寺が渡岸寺。その他にもお寺がたくさんあって、皆さん信心深い人ばかりのようです。何といっても駅前のこの大きな灯籠(かな)。

 Shenさん、いつもこの駅を利用するたびにこれ見てらっしゃるんですよねぇ。人の迷いの海は深い。そうですか、だから向こうへ渡れるように背中を押してあげるのですね。今日はたいへんお世話になりました。

2010年10月23日 (土)

銀座は遠く

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 暗い部屋の中、深夜に帰宅した飼い主を見上げる「ちち(仮名)」さん。一度はボツになった写真ですが、今日はそうも言ってられませんので採用。白い犬はきれいです。

 北海道犬カイ君兄妹の活躍もあって、最近は白い犬が人気だそうですが、「これ、しゃべらないからいらない」と子供に言われて保健所に連れてくる親がいるなどという話を聞くと、この国はこの先、馬鹿ばっかりになっていくのだろうか、と思わずにはいられません。

 そういう私も、今日はアホな1日を過ごしました。地域の方を講師に迎えて授業をしていただき、それを地域の方にも公開する、オープンスクールという試み。とかく世間一般にイメージの悪い学校というものを、より真実に近い姿で知っていただくこと、そして、学校ってそんなに悪いモンじゃないな、と思っていただくことが目的です。

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 朝一番に洗濯機がご臨終。帰ってきたら速攻で買いに行こうと言う妻に、今日は帰りが遅くなるのよ、と答えて出勤。午後4時前までしっかりお仕事をして、1時間だけお休みをもらってさようなら。平城遷都1300年祭のお客さんでごった返す西大寺駅から車中の人となって、なぜか日が暮れる頃には名古屋駅に着いておりました。

 それにつけても、携帯電話というヤツは怖いですね。みずうみの悪魔より恐ろしいかもしれません。近鉄の列車を待つ間に新幹線の予約をしていて、列車が来たのに気がつかず、危うく乗り遅れるところでした。Twitterにハマっている人が身近におりますけれど、それだともっと危ないのではないかと思います。

 無事にたどり着いた名古屋で、現地の人や遠方の人を交えての宴会。こういうのを代償行為と言うのでしょう。本当なら銀座へ行きたかったのだけれど、とてもじゃないがたどり着けそうにない。ならばと栄を目指したものの、あと一歩及ばず名駅での宴会となりました。

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 そして今、コインランドリーでの待ち時間を使っての更新。銀座へ行けなかったのでせめても、とPILOT74の伊東屋スペシャルなのです。あぁ、八蛮のベルギービール、呑みたかったなぁ、などと思いながらの更新です。

 この個体、一度はTWSBI Diamond530にペン先を奪われたものの、うまい具合にドナーが現れ、再度の移植で本来の姿に戻ったもの。ご同慶の至りです。

 洗濯機を買いに行けないので、帰ったら洗濯しに行くよ、と約束したので仕方ありません。それでも、24時間営業のコインランドリー、けっこう人の出入りが多いのに驚かされます。皆さん、本当にお忙しいんですね。

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 ということで、支離滅裂ですが、この数字は何と読むのでしょう、ということで今日はおしまい。悪筆というか、自分勝手というか、何も考えてないというか、数学の解答用紙にこんな字を書いてたら問答無用でペケにしちゃる、と思ったとたん、あ、採点しなくちゃイカンのだ、と思い出しました。こんなときに限って、厚手の洗濯物の何と多いことか。早く帰りたい・・・・・。

2010年10月22日 (金)

気づきのきっかけ

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 両の前脚でお顔を覆ってごにょごにょしている「くま(仮名)」さん。鼻のあたりがかゆかったのでしょう。これほどの抜け毛であればあちこちかゆくなるのも無理のないところです。

 今日は朝から夕方までずっと人のお話を聞く、というのがお仕事でした。こういうのを経験するたび、生徒ってすごいことやってるんだなぁ、と思います。じっと座って話を聞くっていうのは、拷問に近いですね。私たちも考えなくてはならないところです。

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 お昼の休憩が1時間半もあったので、現在開催中のやまと花ごよみのメイン会場にほど近いこちらのレストランでお昼ご飯。もとは行政が造った施設で、そのせいもあって飲食店は閑古鳥。現在の民間業者が入ってから、けっこうお客さんが入るようになった様子で、ご同慶の至りです。

 こんなに大きく美しく成長しているのになぜに竹に入っているのか、という突っ込みは無しでお願いします。ここ広陵町は、かぐや姫伝説のその場所だ、と主張する市町村のひとつ。そのせいもあって、普通は平安朝の国風、十二単姿で描かれるかぐや姫ですが、奈良朝の唐風な姿になっております。

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 かぐや姫、月、砂漠と連想してきて、こちら、ペリカンのM640サハラです。自然の景観シリーズで手持ちはこの1本のみ。ナイアガラ、エヴェレストあたりは今ひとつピンと来ませんし、ポーラーライトに至っては「ネギ」の一言。あと、インディアンサマーは少し気になるものの、ヘンタイとしてはこの軸に彫り物というのが外せません。

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 このサハラを手に入れた頃は、ペン先は柔らかいのがエライ、ぐらいに思っていた時期でした。もともとついていたバイカラーのニブは、紙に降ろすとコツンというほど硬い感じで、しかも、ペン先から字が出てくる感じのしない、いわゆるピントの合わないものでした。

 それが嫌で嫌で、でもサハラの見た目は捨てがたく、ならばペン先交換じゃ、となった次第ですが、そういうことをする中で、何も柔らかいだけがすべてではないのだな、という当たり前のことに気づいていったわけです。

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 あぁ、これは嫌だなぁ、ということがきっかけとなって、けっこう大事なことに気づく、というのは良くあること。これを大切にしないと、その先はないわけです。

 さて、明日は土曜参観。じっと座ってお話を聞く、というパターンでは、退屈なのも当たり前。それだけでは、いくらいいお話をしても頭に入りません。午後は専門家による講演も予定されているので、そちらも参考にしながら、辛くない授業、というのを追究していきたいものです。

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2010年10月21日 (木)

じゃっかん

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 「ふせ」の姿勢でこちらを見つめる「ちち(仮名)」さん。この直前、そしてこの直後、彼女はケージの縁に手をかけて立ち上がっておりました。視線の先には、プリンを持った長女がいます。そして彼女は、長女の「じゃっかん!」という声に反応して、ほとんど反射的にこの姿勢をとるのです。

 社会人となって最初に赴任した職場には、社会科担当の「まつもと先生」がお二人。お一人は吹奏楽部の顧問で、職員室の座席が私の真後ろ。ゆえに一本釣りされて、私は吹奏楽部の顧問となりました。ファーストネームの漢字から、この人は「ベンさん」でした。

 もう一人の「まつもと先生」は、「ベンさん」と対照的な細身で、段取りの良さは世界一なのではないか、と思わせるところも「ベンさん」と対照的。教室でも職員室でも、しょっちゅう「若干・・・・・」と口にされることから、「じゃっかん」と呼ばれていました。

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 こちらは、若干どころか相当にデカいプリン。某コンビニエンスストアのマークが入っておりますが、別の系列でも同様な商品が扱われていますので、ちょっとしたブームなのかもしれません。

 すくってもすくっても、プリンのプリンたるゆえんである「キャラメル」が出てきませんから、長女曰く、これを食するのには相当な精神力が必要になるそうです。

 ベンさんやじゃっかんさんと同じ職場で3年間を過ごしたのですが、「新しい仲間です」と紹介された私を見て、ヴェテランの先生方は皆、「こいつは3ヶ月もたんやろなぁ・・・・・」と思ったそうです。当時の私は、柔らかなプリンのごとき「紅顔の美青年」だったということですね。よっぽど華奢で弱々しく見えたのでしょう。

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 今の職場にも、大学を出たばかりの同僚がいて、それを見る私は「しんどそうやなぁ・・・・・」と思ったりしています。置かれている状況その他、あの頃の私にそっくりなのですが、さて、この先どうなっていくのでしょうか。

 素材としては私なんかよりよっぽど優秀な人なので、あとは経験を積むだけ。その経験を積む前にポシャってしまってはもったいないですね。

 うちの業界では、精神的に苦しんでやめていく人が急増しているのですが、そのほとんどがまじめで仕事熱心な人。意外と、私のようなちゃらんぽらんな人間ほど平気な顔して生き残っているのです。これも、少し前に流行った「鈍感力」なのかもしれませんね。

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 世の中、夜型主流になりつつあるのでしょうか。夜遅くまで起きていて、お腹が空いてしまう。けれども、そこで何か食べると健康に悪いし、実際、朝起きたときにお腹が重たい。そういうところを狙って、こんな製品が出てくるのでしょうが、こんなのを食べながら夜更かしするより、さっさと寝てしまった方がよっぽどいいですね、体にもお財布にも。

 そうは思いつつも、今夜も新聞配達のバイクが走るまで頑張ります。早く寝て早く起きるのが理想なのですが、だらしない私は寝てしまったら最後、ぎりぎりまで起きることができない性分。結局、草木も眠る時間にだらだらと残務処理をするというパターンが続いています。

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 紅顔の美青年であったあの頃、「じゃっかん」先生の驚異的な段取り力を見て感動していた私ですが、残念ながら感動だけに終わってしまいました。その数百分の一でも自分の力として身につけることができていたなら、今頃はもっと涼しい顔で毎日を過ごせていたのに、と思うと残念でなりません。

 水は低きに流れるもので、気に入らないことがあると無断欠勤してしまうこともあったベンさんが大好きで、ベンさんと一緒に行動していた私。今や、ベンさん以上にだらしないおっさんに成長してしまいました。

 私が大好きだったベンさんの「ベン」は、そう、なぜか「勉」なのです。

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2010年10月20日 (水)

われながら・・・

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 おいしそうに水を飲む「くま(仮名)」さん。これを撮りながら、あぁ今日は一杯の水も飲んでないわ・・・・・と苦笑する飼い主。泥縄どころか、いつも泥棒が逃げてから縄をなっているような私の仕事ぶり、いい加減何とかしないといけません。

 とりあえずやらなければならないことは片付けた・・・・・と思ったら、新たな仕事を発見。いえ、新たなんてモンではありません。前々からあった仕事で、単に締め切りが近づいたというだけの話です。

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 定点観測的に、スネークウッドの定規とボールペンを観察してみました。 幸いなことに、定規の方は2枚とも割れておらず、ボールペンの割れも大きくなっておりません。

 どちらも工房「楔」の永田さんの作品ですが、ここは木のおもしろさ命の工房ですから、「割れますよ、木ですから」とあっさり言ってしまいます。割れようがどうしようが、木としておもしろく値打ちがあればよいのです。

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 工房「楔」が製作した萬年筆に蒔絵を施したものが販売されているのを見て、真っ先に思い出したのも、蒔絵で木肌が見えなくなること、そして、割れたらどうするんだ、ということでした。

 お店の一等地に美術館並みのディスプレイをされておりましたが、どんな人が買うのか、何本ぐらい売れるのか、なかなか興味のあるところです。興味のある方はpen and message.さんにお問い合わせください。見るだけでも圧倒されます。

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 フェンテの集いも近づいてきましたが、忙しいのとは別の理由で不参加の可能性が大。でもそれもまた良かったのではないか、と思うほどに、やり残したことが山積している状態です。たとえば今日、ぽ~んと車にはねられでもしたら、周りの人に迷惑かけるだろうなぁ、と。せめて一通り片付けてからでないと、ね。

 そうは言いつつ、こうやって更新もできているうちはまだまだ余裕があるということでしょう。本当に忙しくなったら、ネットサーフィン(死語!)なんてしてる時間があるはずもなく、ましてや記事書いてるなんて考えられません。追い込まれてバタバタ、というのに慣れてしまっていることがいちばんの問題なのでしょうね。

2010年10月19日 (火)

余裕があると・・・

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 お、立ってる、こっち見てる、今や!とシャッターを切ったら、なぜかその瞬間に動いてしまう「ちち(仮名)」さん。あとコンマ5秒でも動かずにいてくれたら、と思うことしきりですが、生き物ですから仕方のないところです。

 むしろ、余裕がなく、とっさにシャッターを切ったときの方がバッチリ撮れていたりするものです。入念に準備をして一瞬にかける、っていうのがいちばん良いのでしょうね。

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 あまりの忙しさに、Weblogを更新する時間も惜しいほどですが、ここまでの長い人生で2年以上も続いたことなんてひとつもない中、これだけは毎日更新を続けてますので、そこら辺に転がっていた萬年筆をパチリ。これもたしか、バケツに1杯、の中に入っていたとかでいただいたものだったと思います。

 DIPROMATブランドの細身のペン。外装はスターリングシルヴァーです。キャップリングにはしっかりとW-Germanyの刻印があります。

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 何でそんなに忙しいのかというと、生来の無計画さ、横着さのせいなのです。今週末には中間試験だというのに、まだ問題が未完成。こういう抜群に便利なソフトがあるので、すぐにできるやろ、と多寡をくくっていたのが失敗の元。

 このソフトを使えば、問題作成の作業自体は驚異的に楽になるのですが、問題を考える、ひねり出すというところまではやってくれません。 ありきたりでなく、できるだけお洒落な問題を、なんてスケベ心を持ちますと、余計に問題が出てきません。

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 このペン、実にいい具合に「黄色く」硫化している最中で、できるだけ触らないように、某社長の目に触れないようにしているものです。クリップの造形がさりげなく「ひとひねり」してあるところが気に入っております。

 できれば試験問題にも、おぉ、こう来たか、と言わせるようなひねりを入れてみたいものです。たとえ解けなくても、おもしろい問題だったなぁ、と思ってほしいものです。

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 クリップに比べ、ペン先はごくごく平凡。切り割りがしっかり左右非対称なあたり、国産じゃないだろう、とは思いますが、油断はできません。

 DIPROMATというブランド自体よく知りませんし、キャップの天冠部にあるロゴマークもどういうものかさっぱり、です。こういうものは、公開することで「○○なんだよ」と教えていただくのがいちばんです。

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 さて、お遊びはこれぐらいにして、試験問題作成に取り組まなければ・・・・・。

2010年10月18日 (月)

ごろんと

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 ごろんと寝っ転がっている「くま(仮名)」さん。飼い主が帰宅したときに一通り愛想をすると、あとはこんな調子。ビニール袋のカシャカシャという音、ベビーチーズのアルミ箔を破る音でもしない限り、起き上がろうとはしません。

 実りの秋、天高く馬肥ゆる秋。ようやく天が高くなってきた感じで、長袖で過ごしても暑さを感じないようになりましたが、まだまだ上着を着ると暑い、と感じてしまいます。あんまり暑がりなので、私が入店するとまず第一にエアコンの設定温度を下げてくれるお店もあったりするほどです。肥えてるからだ、とも言われますが、痩せていた昔から暑がりでしたね。

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 秋を感じさせてくれるものの一つ、サツマイモ。屋外で立っているだけで汗がにじんでくる5月、せっせと伏せた蔓が、こんなに立派な芋をつけてくれました。実際にはこの3倍ほど収穫できております。

 こうしてゴロンと転がっている芋を見て、あrえ、最近使ってないなぁ、と思い出したのがシェーファーのルックオブレザー。いいペンなのですが、他のも使いたいから、としまい込まれていたはず・・・・・と探してようやく見つけ出しました。

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 革巻き風のボディはブラスに何かを塗っているのか、あるいはエッチングのようなことをしてあるのか、いずれにせよ、見た目はなかなかうまくレザー調にしてあります。レガシー・ヘリテージの派生モデル的なものですから、同じ書き味ですが、握り心地はけっこう違います。

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 親方調整のこのペン、細めの字幅ですので実用性は満点。奈良のような田舎では、いまだに古いジェットブラックなんてカートリッヂが売れ残ってたりしますので、濃くなっているリスクは覚悟の上で使ってみようかと思っています。

 古くて濃くなっているカートリッヂ、粘度が上がっていて案外気持ちよかったりして・・・・・。

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 ルックオブレザー、という名前から、これをやってみたかった、という1枚。ホンマもんの革を貼ったペンと並べての記念撮影です。

 こうしてみると、なかなかどうして、革してますね。手触りも堅くてバンと張った革の感じがしますので、「これ、革貼ってあるんやで」と言いつつ手渡したら、案外コロッとだませるかもしれません。

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 そしてお約束、ガチガチなのに書き味がすばらしいというペン先。私の妻は、萬年筆と言ったらオープンニブでなくっちゃ、という人なので、こういうペン先は嫌いなのだそうです。

 外観から「萬年筆らしくない」などと言う人も多そうですが、いっぺん書いてみれば、何と萬年筆らしい書き味であることか、と感動すること請け合い。やみつきになってしまいます。やっぱり、「関西人には(関西人でなくても)粉もんとシェーファー」なのです。

2010年10月17日 (日)

もちこたえたっ!

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 格闘の末、首輪にリードをつけられて、それでもまだ抵抗中の「ちち(仮名)」さん。手順としては、このあと首輪に手をかけて彼女を抱き上げてケージの外に出す、ということになるのですが、どうもその抱きかかえられるのが嫌でたまらないらしいのです。

 家族が食事をする食卓に近い側に寄ってくるので、トイレの関係でどうしてもこのようにケージを置かざるを得ず、出入り口をふさいでしまっているためなのですが、彼女自身がそのことに気づいていないのがいちばんの問題かもしれません。

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 二右衛門マスターがこの日の記事で取り上げていらっしゃった雑誌「すごい文房具」です。記事を読んで即座にamazonをのぞいてみると残数1。すかさずポチッとやって本日到着いたしました。

 ぺらっとした雑誌1冊におなじみのamazon段ボール。流通コストを削減するためにそうすることが最適解であるとは知りつつも、このぐらいのもの封筒で送ればいいのに、とため息が出ます。もったいない感が強すぎます。

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 手に入りにくい雑誌で、内容を知りたいという方も多いようですが、さすがにすべては紹介できません。この雑誌を売っている側として「まぁゆるそうか」となるぎりぎりの処を狙って、少しだけご紹介しましょう。まずは巻頭特集、2010すごい文房具、の目次です。

 ホントはダメなんですよ、こういうことをしては。立派な著作物なんですから。これが原因でこのWeblogが炎上して休止に追い込まれるかもしれませんね。そうなったらすみません。おせわになりました。さようなら、です。

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 でも、ここを見てくださってるのは1日あたりせいぜい500人程度ですので、たぶん大丈夫でしょう。写真の男性がいくつ文房具を身につけてるか、なんて記事もありました。両手両足の指の数ほど身につけているそうで、なかなか興味深い内容です。

 名画のタイトルをパロッたり、学術論文的にまとめたりと、なかなか内容も工夫されていて、単なる羅列的な文房具紹介でないところもいいですね。この雑誌、買って損はありません。勉強になります。

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 個人的には、幼い頃、ほしくてほしくて、それでも買ってもらえなかった多機能筆箱、この記事に食いついてしまいました。鉛筆を挿しておく部分がサンダーバード2号の発射台さながらに持ち上がったりとか、一体どこが蓋でどこが底なんや、っていうアレです。

 親の職業が教師で、家計が貧しかったというのもありますが、象が踏んでも壊れないというアーム筆入れをいとも簡単に壊してしまったりした私のこと。ややこしい筆箱持たせたら授業そっちのけで遊ぶに決まってる、というのが親の考えだったのでしょう。

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 出てますねぇ、この世界の著名人たち。高畑さんがまだ学生だった頃、自費出版というか、自分でコピーして作り上げた「文具カタログ」ってのを買った記憶があります。おぅ、がんばれよ、ってな感じでしたが、ここまで立派になられるとは。まさしく「栴檀は双葉より芳し」ですね。

 私の文具に関するお悩み、それは何といっても、「すごい文房具」に出てくるものがどれもこれも新鮮でないこと。あぁ、これ知ってる、これも見た、っていうのは当たり前で、かなりのものが家の中のどこかにあるはず、と思いながら読み進めていくうち、なぜか哀しい気持ちになります。変な文具を買って浪費していることへの強い反省ですね。

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 それなのに、もう巻末という処でこの特集。なんですかこれは。とっても危険なので、禁書にすべきですね、この雑誌は。幸い、この週末は毎年恒例の「集い」に参加できそうにないので、残念ではありながら胸をなで下ろしているところです。

 法事が終わってから神戸へ足を伸ばし、閉店間際のお店に駆け込んで青いペンを見つめていたのですが、犬が2頭もいるし、何より金魚がいるんだからイルカは飼わんぞ、と持ちこたえて参りました。えらいぞ、自分。

2010年10月16日 (土)

酸いも甘いも

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 帰宅した飼い主をじっと見上げる「くま(仮名)」さん。実に可愛いです。これが猫であれば、フンとも言わずに知らん顔、というイメージ(偏見)があるのですが、実際にはどうなのでしょう。犬2頭でもたいへんなので、この上猫を飼うなんて気は毛頭ないのですが・・・・・。

 それと、猫というのはどうも「飼う」というよりは「その辺にいる」というイメージがあります。偏見なのでしょうけれど、どうにも冷たい感じがします。やっぱり犬のように帰ってきたら嬉しそうにしてくれるのがいちばんです。

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 いろいろあった末に、新ブランドと漢字まで作ってしまったこちらのお店。個人的には、たぶんこのお店が正統なのだろうな、とは思いますが、親がいなくなってから兄弟でごちゃごちゃ、っていうのはどうなんでしょうか。

 店頭にある品は通信販売も取り置きもできない、と断られて、それならと飛行機に乗って買いに来た人がありましたので、道案内をかねて迎撃してまいりました。新幹線からとび降りてお散歩中だったどこぞの社長さんや、毎日利用している駅で思わず目的地とは反対向きの列車にとび乗ってしまった親方さんとも遭遇するとは、奇遇としか言いようがありません。

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 皆さん、実に旺盛な物欲をお持ちです。この記念撮影をする頃にはお日様も頂点を過ぎておりましたので、物欲の次は食欲。お腹も空いたことだし手近にあるこのお店は・・・・・とおすすめするも、いや、ぜったいに元祖、本店でないと嫌だとおっしゃるので、おぼろげな記憶を頼りにご案内・・・・・は見事に失敗。目的のお店へは、9の字を描きながらなんとか到着いたしました。

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 あっ、この暖簾、誰かがつぶやいてた、と思った方、きっとそれは偶然です。ここは創業230年の老舗。この屋号は初代の名前からとられたものだそうです。今や、京寿司だけを出しているというのは、京都市内でもここだけなのだそうです。

 ここは祇園切り通し。ですので当然、このお店の名物は「おみやげ」。うめだ阪急とか、新幹線京都駅コンコースなんかでも手に入る「鯖寿司」ですが、是非一度、お店で食べてみたい、などと我が儘を言う旅行者の希望を叶えるために、豪華数千円のお昼ご飯です。

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 普通は、鯖寿司と巻き寿司が二つずつなのですが、よっぽど鯖寿司を食べたそうな顔をしていたのでしょう、女将さんが「鯖寿司増やして巻き寿司減らしましょか」と気を利かせてくださいました。しかしながら、個人的には巻き寿司がおいしかったので、これはまた出かけなくてはなりません。

 甘いものは別腹、などとよく言われます。旅行者は必ず食後に甘味を・・・・・などと言う人ですし、親孝行したいから買って帰る、などという人もいましたので、京都市内をさらに北上。何とか売り切れる前に出町「ふたば」の豆餅をGETいたしました。

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 ぶらぶらと歩いて出町柳駅へ。うまい具合に喫煙できる喫茶店を見つけましたので小休止。となりは貸し自転車屋さんなのですが、そこになんともVOWな張り紙を見つけました。

 果たしてどのあたりにあるのでしょうか、ちょっと怖かったので、店番のお兄ちゃんに聞くことができなかったのが残念です。

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 珈琲を飲んでいるうちに、お目当ての電車が来ましたので、まぁどうぞ、と皆さんを誘って車中の人に。やっぱり出町柳まで来たらこれに乗らないと、というわけです。

 叡山電鉄が誇る観光列車、きららです。混雑していましたので車体の写真はパス。エンブレムだけご紹介しますので、京都にお越しの節は是非ご乗車ください。

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 この叡山電鉄、運賃がけっこう高めに設定されているので、京都で一番高い電車、などと陰口を言う人もいます。出町柳から鞍馬まで往復してほぼ1000円。でもまぁ、沿線風景など、それだけの値打ちはあるかもしれません。

 我が一行は3つめの一乗寺で下車。とっても二右衛門半(普通名詞)な本屋であると自信を持っておすすめできる「けいぶん社」にご案内。皆さんヘンタイですので、そこそこ満足していただけたようで何よりでした。

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 このまま呑んだくれる、という展開も予想されたのですが、お散歩中の人や明日は長距離ドライヴだ、というような人もいましたので日暮れ前に散会。お土産をかねて買ってみたお赤飯が大当たりで、家族とともに幸せな夕食を楽しみました。

 今日の名言は、某社長のつぶやいた「親が泣いとるで。」に決定。遺した息子3人が同じ通りに店を並べているのは、本来なら喜ばしいことであるべきなのですが・・・・・。

2010年10月15日 (金)

マメなヘンタイ、無精なヘンタイ

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 背後の壁に押しつけられながらも抵抗を続ける「ちち(仮名)」さん。この直前まで、彼女は楽しくおいしく朝ご飯。飼育係の娘が、その隙に首輪にリードを取り付けようとしたところでこの騒ぎです。

 「くま(仮名)」さんは首輪をしておらず、散歩に行くときもケージの扉を開けるとスタスタと玄関まで歩いて行って、飼い主が胴輪をつけてくれるのを待っています。一方の「ちち(仮名)」さんで同じことを試みると、家中を走り回って収拾がつかなくなるのです。

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 冬服のシーズンになったので、落ち着いた感じで使ってみようか、と思い立って、中屋のライターモデル、ポータブルを出してみました。1年近く使っていなかったので、本人としてはきれいに洗浄して保管してあったつもりでした。

 溜塗りの軸、少しは変化したかなぁ、と思って袋から取り出してみましたが、やはり使わずにおいてあるだけでは何の変化もないようです。

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 何より不審なのは、使用済みカートリッヂが挿さったままになっていること。おかしいですねぇ。これはひょっとすると、某国の諜報部員が、対立する組織に追い詰められ、処理に困った使用済みカートリッヂを軸の中に隠しておいた・・・・・ということなのでしょうか。

 もしそうであるなら、このカートリッヂには何か重大な秘密が隠されているのかも。他にも、壁に掛けられた絵の裏とか、便所の水洗タンクの中なんかも調べておいた方がいいかもしれません。

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 冗談はさておいて、このままではかわいそうなのでさっそく洗浄。国産のペンに国産のインクですから、半年やそこらおいといた位では何ということもありません。きれいに洗うと、さて、次はどんなインクを入れて使おうか、ということになります。

 個人的には青を入れたいのですが、仕事で使うなら黒ですね。その方が使用頻度が高くなります。現状、職場の引き出しには師匠が「あえて硬めに」調整されたという細字のM800が入れてあって、書類書きに使っておりますが、さしあたってこのペンと交代させるのが良さそうです。

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 M800の細字とプラチナの中字、だいたい同じように使えそうです。けれども、M800にはそのまま職場の引き出しに常駐していただいて、スーツの内ポケットに青インクを入れた中屋、というのも良さそうです。

 そのように持ち歩けば、いい具合にこすれて、溜塗りの良さが出てくることでしょう。今のままでは、いかにも「使わずにほっときました」という感じです。肉眼では気づきませんが、マクロ撮影してみると糸くずというか、細かいホコリがいっぱいです。

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 やはり、萬年筆をコレクションするならばマメにメンテナンスをしなくてはいけません。師匠や関西の親方など、お手本とすべきマメなヘンタイが身近にいらっしゃるというのに、私は何と無精なヘンタイであることでしょうか。

 これではまるで、「毎日使ってまして、絶好調ですよ」と言いながら固体化したインクが(切り割りの中にも)こびりついているペンを差し出して調整してもらおうとする某氏のようなものです。人はそれを、「二右衛門半(普通名詞)」と呼ぶのです。

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2010年10月14日 (木)

ちょうどいい大きさ

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 大好きなピカチュウと一緒に眠っている「くま(仮名)」さん。ピカチュウをケージに入れてやると、「ウゥ~ッ」とうなり声を上げつつ噛みまくり、振り回しまくり、なのですが、それが一段落するとこうして抱き枕のようにして寝るのです。

 やはり、犬にも好みの大きさ、というものがあるのでしょう。彼女にとって、このピカチュウが非常にいい大きさで、これを見るともてあそばずにいられない、という感じなのだろうと思います。

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 PILOT製ショートタイプ萬年筆のツーショット。下はスターリングシルヴァーのキャップを持つエリート、上はその名もPILOTショートという普及価格帯の萬年筆です。

 キャップを閉めた状態でほとんど同じ長さのこの2本、キャップをとって筆記状態にしても同様なのですが、見てわかるように、キャップの大きさが違います。

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 各社から出されていたごく普通のショートタイプより凝った機構を取り入れてはいますが、その割にはそんなに短くなっていません。しかし、そのわずか1センチほど短いということが、じつは大切なのかもしれない、と思い至りました。

 今は更衣の時期で、生徒たちが夏服から冬服へと衣替えをしています。女生徒の胸ポケットから生徒手帳が少しはみ出しているのを見て、どうしてこんなに浅いのだろう、と思っていたのですが・・・・・。

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 以前Palmを使っていたときも、シャツの胸ポケットに入るサイズ、というのは誇大広告やなぁ、と思っていましたが、体格のいい欧米人のシャツならば、すんなり入る大きさであるはずです。

 そう考えると、総体的に小柄な女生徒の制服についている胸ポケットが小さめなのも、服全体のバランスを考えると当たり前です。ここに長いペンを挿そうとすると、まずクリップがすべて入らない、ということになるでしょう。

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 何も女性だけではなく、男性だって、小柄な人の着るシャツは小ぶりで、ポケットの寸法も小さいはずです。ならば、わずか1センチ弱であっても「より短く」という需要があるのは当然のことでしょう。

 ものは試し、と、小学生である次男の服の胸ポケットに挿してみると、当たり前ですがショートサイズでもはみ出しまくりで、これ以上小さいとクリップがかからない、というほどです。当たり前のことだけれども改めて認識すると「ほぉ~っ」という感じです。

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 30年ぐらい前なら、中学入学のお祝いに、といって萬年筆を贈られることも多かったでしょうが、今や、ポケットに萬年筆を挿している中学生、なんてほとんどいません。そして、全体的に体格も向上していますから、余計にこのような萬年筆の需要はないのでしょう。

 それでも、キャップをとるだけで軸がスッと伸びる、その一瞬だけのためにこの萬年筆を持ち歩きたいな、などと思ってしまう私。中学生の時には、制服の内ポケットに長い萬年筆を挿していたのを思い出しました。

2010年10月13日 (水)

生成り

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 ながながと寝そべる「ちち(仮名)」さん。「くま(仮名)」さんがお散歩に行っている間、玄関ホールでおもちゃを投げてもらって遊んでいたので、ちょっとヘバっております。

 彼女を見て「わぁ、きれい、真っ白!」などといわれる方が多いのですが、彼女はそれほど白くないのです。いわゆる「生成り」というのが一番近いでしょう。明るい目にした方が見やすいので、写真に補正をかけているため、真っ白に見えるのでしょう。

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 生成り、というところから連想したのが、オーガニックデザインの巨匠、ルイジ・コラーニのデザインによるボールペンです。

 手前の赤いのがペリカンNo.1、奥にある白いのが同じくNo.2です。ボディサイドにノックレバーがあるところは共通で、ふくらんでいるところとしぼってあるところを入れ替えてみました、というような感じです。

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 けったいな形で、安っぽい樹脂製ですが、けっこう人気があり、No.1の方はたくさん売れたようです。

 No.2はあまり人気がなかったとも聞きますが、ペリカンらしく見えるのはNo.2の方ではないでしょうか。これを胸ポケットに挿しているところを横から見ると、しっかりペリカンです。クリップの形が、首のように見えなくもありません。

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 個人的にはへそまがりなのでNo.2、といいたいところですが、やっぱりNo.1の方がすんなりと受け入れやすい感じです。クリップなどに金属パーツを使ったコンビモデルですと、けっこう上等な感じも出ますし、普通に使えそうです。

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 一方、不人気らしいNo.2ですが、じっくり見ていくと悪くない形です。No.1と同様、見た目の不思議さと裏腹に握りやすい形です。

 どちらのペンも、すでに廃盤品であり、リフィルの供給に不安があります。アレが使える、これもいけるといった情報が交換されているようで、それだけ、このペンが数多く出回っているということなのでしょう。

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 こうしてみると、やっぱり、No.2の方がペリカンらしい〔クリップ)の形をしていますね。

2010年10月12日 (火)

「発見」

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 カメラを向けるとそっぽを向いてしまうので、視線の先で長男がおやつらしきものをちらつかせてくれている間にパチリ。カメラが気色悪いのでしょうか。動物写真家なんて人たちは、どうやってあんなすばらしい表情を撮るのでしょうか。

 無理矢理明るめに補正して、やっと目がどこにあるかわかるようになりましたが、反面、何か作り物っぽい、不自然な感じになってしまいます。黒くて動きが速くて、なおかつカメラが嫌いな生き物を撮るのは本当に難しいですね。

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 特に何がめでたいわけでもありませんが、紅白の萬年筆を並べてみました。今日はコロンブスが新大陸を発見した日、とされていますが、「発見」された方にとっては迷惑この上ない話です。一説に彼はジパングをも目指していたとか。アメリカ大陸をアジアだと思い込んでいたぐらいですから、到達する可能性は無に等しかったでしょうが、もし彼に「発見」されていたら、日本もエライ目に遭っていたかもしれません。

 もっとも、ショートタイプ萬年筆というすばらしいものを世に出した日本人のこと、2、3隻の船でコロンブスがやってきたとしても、そう簡単に思い通りにはさせなかったことでしょう。極端なナショナリズムは危険ですが、もう少しだけ、自分たちと自分たちの国に誇りを持ってもいいのではないでしょうか。自分を大切にしない人が他人を大切にできるはずがないのですから。

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 14Kで3000円は安い、なんてのは今だから思うことで、当時の3000円はそれなりのお値段だったのでしょう。大阪千里で万国博覧会が開かれた1970年、教員であった父の月給が5万円でした。

 それより5年ほど前、ガマ口に入れてあった5000円札(もちろん聖徳太子)をどこかに落としてしまった母は、首をくくろうかと思い悩んだといいます。それ以来、母は死ぬまでガマ口を使うことはありませんでした。よほどショックだったのでしょうね。

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 先生に「でも」なろうか、先生に「しか」なれない、といいつつ職に就いたデモシカ先生が社会問題となる中、だいたい薄給だからロクな人材が集まらないのだ、と田中角栄さんが人材確保のための法律を作ってくれました。おかげさまで、小学校の後半あたりから、我が家の暮らし向きも普通のおうちと同じぐらいになりました。

 今のトレンドは、公務員の待遇を悪くすることです。公務員を叩くと票につながるので、政治家さんはみんな、公務員の労働条件を劣化させることに心血を注いでいます。そんな時代に、あえて教員を目指そうとしている若い人を、私は無条件に尊敬します。

 薄給で仕事がキツいというのは今時どんな仕事でも同じですが、そこに身の危険まで乗っかってくるのにもかかわらず、あえて飛び込んでいこうとする姿勢が尊いではありませんか。でも、そんな人はまさしく「奇特な」人、すなわちヘンタイなので、そうそう数がいるわけもありません。

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 どんな仕事だって厳しいものだし、必要な仕事だから存在するのです。ダラけた公務員や勉強しない教員は要りませんが、しっかり仕事をする人たちには官民問わずそれなりに処遇する社会であってほしいと思いますね。

 3000円の萬年筆の話題から、なぜか天下国家を論じてしまった・・・・・って、そんな大層なことでもないのですが、働けど働けど・・・・・なんて人が増えている現状、何とか打開する手を誰か「発見」してくれるといいのですが。

2010年10月11日 (月)

ひょうたろう

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 ちょっと珍しいアングルで撮れた「ちち(仮名)」さん。こんなにおとなしくしている横顔を撮れるなんて奇跡、ということでもなくて、実は彼女、お食事中なのです。微妙にブレているのも、彼女がしっかりアゴを動かしているからです。

 骨に鶏のササミを巻いたおやつをもらって、喜んで食べているのですが、このおやつ、かの名犬、ル・ボナーのチャー氏は骨だけ残してしまうそうです。何ともったいない。彼女たちなら、バリバリと2、3分で食べてしまいます。

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 近鉄全線週末フリーパスの旅も3日目。2日目、3日目と妻子を連れての旅ですので、どうにも行動範囲が狭くなってしまいます。私一人なら、食事も休憩も無しでダァ~っと乗りまくってしまうのですが、そういうわけにもいかないからです。

 今日は、妻の意向も取り入れて、手近に吉野へ。橿原神宮前から明日香村を抜けて山間部に入り、吉野川に沿って走る近鉄電車は、大和上市駅を出ると90度向きを変えて吉野川を渡り、終点の吉野駅へ。3面4線の乗り場を覆う大屋根が改札口につながるところです。モダンな駅もいいのですが、こういったレトロな駅も大好きです。

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 近鉄最新鋭の16600系特急車のシングルアームパンタとレトロな大屋根。いい感じです。このときはまだ気づいていなかったのですが、このカメラのレンズ、「ちち(仮名)」さんに舐められていたのでした。ファインダーをのぞくカメラならあるいは気がついたかもしれないのですが、老眼で小さな液晶を見ても、画面の隅がボヤけていることには気がつきません。

 駅前から、吉野大峰自動車が経営する吉野山ケーブルという名前のロープウェイ(変なの)に乗ると、ひとつ手前の吉野神宮駅からクルマが登ってくる道に出ます。そこから山の上に向かって坂を上り、黒門、そして銅鳥居(かねのとりい)を過ぎると、金峯山寺蔵王堂の仁王門が見えてきます。

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 拝観料1000円、というのに驚きつつも、せっかく来たのだからと納めますと、拝観券やパンフレットの他に、このような護摩木がついておりました。これに願いを書いて納めますと、毎日焚き上げてご祈祷してくださるそうです。

 さらには、お堂に上がるところで「靴を入れてください」と渡されたナイロン製のトートバッグ。金峯山寺のロゴマーク入りで、そのままお持ち帰りください、ということでした。高いどころか、大丈夫かいな、というほどのサーヴィスぶりです。

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 吉野山へ行ったらお土産はこれで決まり、というひょうたろうの柿の葉寿司。吉野山には柿の葉寿司の名店がいくつかありますが、個人的にはこのお店の酢飯の味が好みです。

 亡くなった祖母は柿の葉寿司つくりの名人と言われていたのですが、その理由というのが、鯖を非常に薄くそぎ切りできたことでした。このお店の鯖も、祖母のものと同じく薄く切られています。これはなかなかできることではありません。

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 柿の葉寿司のネタは鯖に限ります。百歩譲って鮭まで。右の方、ぼやけつつも柿の葉が鮮やかな列がありますが、これが鮭。次男が鯖を食べられないので、40個入りのうち10個を鮭にしてもらったのです。

 本当なら、明日までおいてから食べたいところですが、留守番をしてくれていた上の子たちも楽しみにしていたことでしょうから、今夜は柿の葉寿司!です。あっという間に40個が消えました。

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 食べたあと、無性に水が飲みたくなるようなお寿司はいけません。その点、ひょうたろうの柿の葉寿司は「大丈夫だ、問題ない。」といえるものです。

 奈良県吉野郡吉野山のひょうたろう。柿の葉寿司の賞味期限は3日ですが、電話注文で宅配してもらうと到着日とその翌日の2日間。できたてよりも、1日2日おいて食べるのがいちばんおいしいのです。

2010年10月10日 (日)

風呂屋の煙突

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 首がだるくなりませんか?と聞きたくなるほど、じっと見上げている「くま(仮名)」さん。何が悪いのか、最近、私の使っているブラウザで記事を書いていると、リターンキーひとつで記事が全部消えてなくなる、という現象が多発していて、今日もすでに2回、完成間近の記事が消えました。

 こまめに保存しなくては、と思った瞬間に消えたりするのでタチが悪いのですが、IEだけは使いたくない、と、気を取り直して、Operaで今日3回目の更新にチャレンジ。同じ日の記事なのに、書くたびに写真も内容も変わるなんて、ほんとうに行き当たりばったりな私には呆れるより他ありません。

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 平城遷都1300年祭のメイン会場最寄り駅、西大寺駅西方の踏切を渡るだんじり。名にし負う開かずの踏切ですので、渡る方も必死です。写真奥の方が奈良線の布施(大阪)方面、右奥の方が京都方面へ向かう線路です。

 本日は妻と次男を連れての近鉄乗りまくり。23000系伊勢志摩ライナーで賢島へ向かいます。この車両が登場した頃は、まさに「近鉄特急バブル」でした。今や、相当に緊縮されているとはいえ、それでも近鉄特急、全席指定の有料特急がこれだけの本数運転されているというのは、他社に見られない特徴です。

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 料理番組も真っ青、2時間弱の乗車で賢島に到着したところです。6編成ある伊勢志摩ライナーの半数が停車中です。子連れですので、駅のそばにある志摩マリンランドへ。いきなり見ず知らずのおばさんに株主優待券を買ってくれと頼まれて、結果、少し安く入場できました。

 浮いた分で豪勢なお土産。脂ののったサンマです。おいしそうやろ、と娘に見せると、「これ、プラって書いてあるで」と怪訝そうな顔。それもそのはず、このサンマの中には、つぶつぶのチョコレートが詰まっているのです。

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 普通の家族連れなら、このあとは晩ご飯を食べて早めに家に戻るところですが、今日は乗りまくり。賢島から四日市まで北上して内部線に少しだけ乗り、帰りは伊賀神戸から伊賀鉄道に乗って伊賀上野の市街地へ。名店でおいしいお肉をいただいてからの帰宅です。

 相当な強行軍ですので、次男はヘロヘロ。鈴鹿帰りのお客さんがたくさんいたので、今日もまた、小幅ながらあちこちで電車が遅れておりました。空いてるきれいな電車が来たから、とか言って私たちの席に座らないでほしいものです。

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 レッドブルが1-2フィニッシュしたから赤い時計、なのではありません。黄色いお馬さんが見えるとおり、これはアロンソが3位に入ったことへのお祝いです。

 明日もまた、意味もなく近鉄電車に乗りまくる予定ですので、今夜は、天井に映し出した跳ね馬を見上げながら眠りにつくことにしましょう。さて、明日はどこへ行こうかな。

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2010年10月 9日 (土)

宇治急

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 笑っている、といわれる表情の「ちち(仮名)」さん。犬は賢いので、こういう表情を飼い主が喜ぶことを知っていて「笑う」のだそうです。

 家族全員が食卓についていると、みんなが「くま(仮名)」のそばにいる、という状態になるため、激しく鳴き叫ぶ彼女。ですが、近くに家族の誰かが来ると、こんな嬉しそうな表情で迎えてくれるのです。

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 体育大会もあって長かった一週間が終わり、ようやくたどり着いたと思った週末は大雨。モップスの名曲そのままの土砂降りです。それでもこの週末は、こんな切符を買い込んでの近鉄三昧です。

 関西の鉄、それも近鉄系となると、「うじきゅう」という言葉の響きに感じるものがあるはず。大阪上本町からの近鉄大阪線、青山峠を越えて山田線に入り、終点宇治山田までを駆け抜けるのが宇治急。現在の停車駅は、かつての区間急行に近く、その意味では戦前から続く宇治急は現在の快速急行ということになるのでしょうが、やはり「宇治急」というのは特別なのです。

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 その昔、青山峠を越えられる車両は直通車とよばれ、主に名張以西を走る区間車と区別されていました。昭和5年に登場した名車2200系などは、その時代にあって150キロワットの電動機と電気制動を備え、平坦部では110キロ以上で爆走し、急勾配の連続する青山峠の上下を苦もなくこなす、まさしく花形車両だったのです。

 今や、どんな車両でも「宇治急」になれるのですが、今日乗った宇治急は嬉しいことにL/Cカーでの運行。欲を言えば5200系に当たりたかったところですが、ロングシートで行くよりはよほど雰囲気が出る旅でした。

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 伊勢中川を過ぎたあたりから、ガクンと速度が落ちたので、音楽を聞くのをやめて車内放送を聞いてみますと、宇治山田から先、鳥羽までの区間で運転を見合わせているとのこと。実際、私の乗っていた列車も伊勢市駅に進入するところでストップ。その先の宇治山田駅で折り返し可能な3本の線がすべて埋まっているためです。

 ここで、宇治山田から次の五十鈴川までの間ならほとんど高架区間で浸水もないだろうし、五十鈴川まで回送して折り返せば・・・・・なんてことを考えてしまうのが鉄の悲しいところですが、安全確保のための規定には少しの例外も許されませんから仕方のないところです。

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 宇治山田駅のコンコースにもけっこう水が流れ込んだようで、床下からポンプで排水したあとがあったり、駅員さんたちが長靴を履いていたりと、なかなかたいへんそうな様子でした。

 こういうことになると、必ず登場するのが「どうしてくれるんや親父」ですが、今回はその亜流で、「どないすんねんコラ!チンピラ」ってのも多数涌いて出ておりました。髪の毛は染めまくり、耳やら鼻やら唇やら、考えられる限りの場所に輪っかをつけて、アメリカの囚人ばりに肛門より下で穿いた汚らしいジーパン。人を外見で判断してはいけないというものの、こういう若い連中は苦手です。駅員さんや乗務員さん、ほんとお疲れ様でした。

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 線路だけでなく、道路も一部冠水していたようで、バスやタクシーで鳥羽方面へ向かうことも難しい状況。さらにその先、伊勢湾フェリーも強風のために欠航していたようですが、そうこうするうち、運転可能なところまで水が引いたようで、ちょうど到着した賢島行き普通列車が乗客を降ろした後、試運転の幕を出して鳥羽方面へと出発していきました。

 これはもうすぐか、ということで、イチビッって賢島まで行こうと決断。宇治山田駅のホームでは、若い女性を10人ほど連れたおじさんが、「放送が聞こえないからみんな困ってるんだよぉ~」と北関東なまりで駅員に詰め寄っておりましたが、なぜか耳の遠い私には運転再開の放送がよく聞こえましたので、わめき散らすおじさんの横をすり抜けて列車に乗り込み賢島へと向かいました。

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 通常の2倍以上の時間をかけて賢島駅に到着。列車の発車案内と時計の示している時刻とを対比してご覧ください。これを撮影していると、「えらいこっちゃぁ~」などと言いつつ控え室から乗務員さんが飛び出して来ました。突然、18時30分発の特急は定時運転、という指令が来たようです。

 これを逃すとしばらく電車がなさそうなので、とりあえず私も飛び乗りました。所定の点検を済ませて出発したのが18時35分頃。なんやかんやで22時頃に帰って参りました。関係の皆さんには申し訳ない話ですが、目的地も時間も決めていない気ままな「乗り鉄」にとっては楽しいひとときでした。

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2010年10月 8日 (金)

クアトロって4・・・

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 ゆったりとくつろぐ「くま(仮名)」さん。子供の頃、私の周辺では、こういう模様の犬を喜ばない傾向がありました。今ではマロ顔などといって可愛いとされる目の上の模様、これを四つ目と言いました。また、足先の毛色が白いのを白足袋と言って、そういう犬は弱いのだ、などとも言われたものです。

 当時、犬といったら番犬として外で飼うものでしたから、可愛らしいとか美しいとか、そういうことは二の次だったのかもしれません。余裕が出てきて初めて、変わったものを喜ぶ、ということになるのでしょう。

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 半年ほど前にも取り上げたこのクアトロ。これも、余裕があればこそ手を出してみようかというペンなのかもしれません。最初の1本でこれが唯一、なんて人は少ないのじゃないか、とも思いますが、そもそも萬年筆はメインの筆記具じゃないから、ということであえてこれだけを持つというのも、アリ、なのかもしれません。

 3本並べられて、どれか1本あげると言われたらどれがいいでしょう。写真が下手なのでよくわかりませんが、実物の見た目は軸色の鮮やかな赤がいちばんです。

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 同じ条件でストロボを焚いて撮ると、黒とワインレッドは傷だらけなのがわかります。販売時のタグが残っていることからもわかるように、赤はデッドストックです。

 ところがこの3本、赤だけが鉄ペンで、他の2本は金ペン。ついているタグを信じれば、鉄ペンでも5000円ですから、けっこう上等なペンだったのですね。

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 さてこうなってくると、軸色、ペン先のバリエーションがどれくらいあったのか、製造時期による違いなどはないのか、などということが気になってきます。この3本、現在はどれも使っていません。かわいそうだからお嫁に出して、とも思いつつ、いろんなタイプをコレクションするのも楽しいなぁ、などと考えてしまうあたりが、ヘンタイであり、二右衛門半(普通名詞)であるということなのでしょう。

 何よりこのペン、名前が名前ですから、3本というのは収まりが悪いですね。せめてあと1本揃えて・・・・・なんてことを考えるから、使いもしないペンが増えていくんでしょうね。

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2010年10月 7日 (木)

三連休は脱出

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 首だけで体重を支えている(ように写っている)「ちち(仮名)」さん。彼女の視線の先にあるものは何でしょうか。それが食べ物であれば、このあと、大きくのけぞるような姿勢をとってワンワン吠えます。りっぱな成犬ですが、まだまだ食べたい盛り。家族が何か食べているのを見逃しません。

 一方の「くま(仮名)」さんは、少々のことには動じません。天神さんにお参りに行くと目にする牛の象みたいな感じで、いつもドテッとしておりますが、こちらのチーズだけは特別。冷蔵庫常備品で、ちょっと小腹がすいたな、とアルミ箔をむいていると、 痛いほどの視線を感じます。見えないところでやっていても無駄で、結局はつぶらな瞳で見つめられるのに耐えられず、少しヘツられて(意味わかりますか)しまうのです。

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 遠目に見ると、蒲焼きか、干物を焼いたか、などと思えるこれ、私が「くま(仮名)」さんにとってのチーズ並みにハマっているもの。洛北フレンチ、という調理パンです。

 その名の通りフレンチトーストで、上手に調理すると外はパリッと、中はフンワリ、という夢心地。フレンチトーストを食べるためにあちこち遠出をするほどの大馬鹿ものですが、不覚にもこの商品の存在を知りませんでした。

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 先日、鞍馬へ行きました折に、駅前で行われていた移動販売。ブルージェ洛北というパン屋さんですが、写真の食パンの左、何もないところにデ~ンと鎮座している(はずの)ものが洛北フレンチです。3~4時間ほどの販売時間ですが、人気商品だけあって早くに売り切れるようです。

 買い求めますと、車内に持ち込んで温めてくれます。冒頭の写真は、お取り寄せした冷凍物ですが、いろいろ試してもなかなかこのワゴンで食べるほどにはおいしくできません。鞍馬の緑の中で食べるから余計においしいのかもしれませんが・・・・・。

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 人気商品なので、作っても作っても、という感じらしく、ネットショップで申し込んで届くまで1週間ほどかかりました。実店舗は京都市内岩倉にあるようですが、けっこう駅から離れているようです。この三連休、少し気合いを入れて訪ねてみようかな、などとも思っています。

 この三連休、両陛下が奈良に来られているので、県内はどこも厳戒態勢。他府県からもたくさんの警察官が応援に来られていますし、両陛下が向かわれる先々で交通規制が行われますから、奈良で遊ぶ、っていうのはダメです。身動きがとれません。

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 体育大会も無事に終わりましたので、さて、どこへ遊びに行きましょうか。珍しく事前にあれこれ考えているので、かえって危ないかも・・・・・結局、計画倒れで3日間家でゴロゴロ、なんてことになるのかもしれません。

2010年10月 6日 (水)

シャキーン

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 長々と寝そべる「くま(仮名)」さん。いつものことながら、実に器用に敷物で枕を作っております。ペットショップの子犬たちを見ると、少し高くなったところにアゴを乗せてねている仔もけっこういます。幼少の頃からそうなのですから、犬というのは枕をして寝ることを好むものなのかもしれません。

 あまりに机上が汚いので、仕事をするためにチョコチョコとものをどけていましたら、懐かしいものが出てきました。

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 メモはとらないわ、鞄は持ち歩かないわで、出先で何かに出会っても記憶するしか手がない私ですが、そんなに高性能なメモリを積んでいるわけでもないので、何かの拍子に記憶が飛んでしまう、なんてことはしょっちゅうでした。

 そんな私は、HP-100LXを長く持ち歩いておりましたが、もう少し軽くて小さいものを、ということでPalm Vxにリプレイス。IBMのWorkPadなんてものもあった時代で、日本語版のPalmが存在しておりました。

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 でも、幸せな時代は長く続きません。ほどなく日本語版のPalmはSONYのCLIEだけとなりました。CLIEもなかなか魅力的ではありましたが、そこはヘンタイですので、本家に限る、という変なこだわりを見せてしまったのです。

 Palmのようなシンプルなマシンでも、CPUが高性能になると動作もきびきびとしてきます。元来スピード狂の私ですので、今のより速い、となると買い換えてしまう、ということを繰り返して、最後はTungsten Cという最速のpalmまで行き着いたのでした。

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 そのTungsten Cの手前が、こちらのTungsten T3。デザイン的にはこのふたつ前のTungsten Tが好みでしたが、結局スピードの魅力には勝てませんでした。

 このTungsten T系列のマシン、何といっても伸びるのが特徴です。買ったばかりの頃は、意味もなくシャキーンとやっていたことを思い出します。

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 こちらが標準の状態。スロットにささったスタイラスをポンと押すと頭が飛び出してきますので、指でつまんで引っ張り出します。

 で、必要があれば(笑)本体、スタイラスともに伸ばすことができるのです。表示部を広くすること、スタイラスを持ちやすくすることが目的で、そういうデザインになったのでしょう。

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 ギミックですね。まさしくギミックです。実際、いろいろと設定しなければならない部分もありましたので、積極的に広い画面を使うことはあまりなかったように思います。スタイラスも、伸びるといってもわずかでしたので、結局は別のスタイラスを使うことがほとんどでした。

 すでに、Palmなんか持たなくても、携帯電話で事が済む、という時代になっておりました。単に私が携帯電話であれこれやるのが好きでない(実はできない)だけだったのです。

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 その後、暇つぶしに音楽でも聴こうとiPod nanoを持ち歩くようになり、度重なるTungsten Cの液晶割れもあって、現在のiPod Touchに落ち着いたのです。より軽く、より薄く、より便利にはなりましたが、ヘンタイ度はググッと下がっています。

 100LXやPalmには、実用以外の部分でわくわくするような何かがありましたが、iPod Touchはそれとは違う雰囲気です。うまく説明できないのですが、ヘンタイ度が低いことだけは確かなようです。

2010年10月 5日 (火)

たのしい工作

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 珍しくカメラに正対して写る「ちち(仮名)」さん。なにやら汚い指が写っておりますが、これを餌代わり?にひょこひょこ動かして気をひきながら顔のあたりにピントを置いて、ふと顔を上げたところをパチリ、といきました。きょとんとした顔がいい感じです。

 一通り揃ってくると、もう萬年筆いらんねん、なんてことを言い出す人がいます。このところ、中部関西方面でそういう人が増えてきているようで、私も感染してしまった模様。いやホンマ、もう、萬年筆いりまへん。よっぽど珍しいのとか変なモン以外は、ね。

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 こいつは、この日の記事に出てきた萬年筆。もともとはキャップも胴軸も真っ白でしたが、鉄ペンということもあってか、かれこれ1年以上、使われずに放置されておりました。コンヴァータに入れてあったPILOTの赤インクもすっかり干上がってしまい、本格的に洗浄しなくてはいけません。

 こういう状態のペンをごっそり抱えていれば、二右衛門半(普通名詞)に認定してもらえる可能性がありますので、我こそはと思う方は遠慮なく名乗りを上げてくださいませ。

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 で、現状はこういう状態です。この記事に登場する我が儘なおぢさんの一人として、不器用なのにチャレンジ。こういう風に写すのがいちばんよろしいのです。

 先の記事には、一度革を貼ったら元には戻せない、ということが書かれておりますが、こいつは元に戻せるように革を貼れないか、とやってみたものです。しかし、少しのことにも、先達はあらまほしき事なり、というのを実感する結果となりました。

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 革の合わせ目がしっかりとスジになっております。こうならないように、この部分は両側の革を重ねるように貼った上をカッターナイフで切るのです。そのとき、胴軸やキャップにカッターの刃の跡がつきますから、革を剥がしても元のようにはならないよ、とボンジョルノは教えてくださったのです。

 このペンの場合、カッターで切らずに仕上げるべく、きっちりの寸法よりやや小さめに切った革を貼っているのです。革をぐいぐい引き伸ばして継ぎ目が目立たないようにしたのですが、時間が経つとこの通りです。

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 クリップの上の方もこの通り。壁紙が剥がれたようになっている部分があります。細かいところの仕上げが雑な証拠です。でも、この革を剥がし、残った糊をきれいに取り去れば、元の白いペンに戻せます。それだけが唯一のメリットといえるでしょう。

 それであっても、こうした作業はとても楽しく、もっと貼るペンないかなぁ、なんて探してしまう始末。中古品で前のオーナーの名前が入ってる、なんてペンがあれば、こういう加工もいいですね。そうやって、変なモンばっかりが増えていくのです。

2010年10月 4日 (月)

割れると・・・

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 のけぞったような姿勢で,それでも気持ちよさそうに眠る「くま(仮名)」さん。遊んでもらえそうなときと、飼い主がご飯を食べているとき以外は、たいていこうやって寝ております。こうしてみると、デーモン閣下のような白い顔が強調されるとともに、鼻先が短いこともわかります。

 こうして実がなっているのを見て、花が咲いていたのを見落としていたことに気づきました。9月のあの暑さで、外に出るのもいや、なんて言ってたせいでしょう。しっかりと重たいワタの実です。

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 花は淡いクリーム色で、時間が経つとピンクになります。気がついていれば生徒に見せてやれたのにとおもうと残念です。高温多日照、降水量も多くないと育たないのに、こうして実がなる時期に雨は禁物、という、なかなかに難しい作物です。

 けれども、雑草まみれの畑で夏の間放って置いてもこうして実がなるのですから、なかなかタフな植物であることも確かです。発芽させるのが難しいという問題はあるものの、学校向けの植物の一つです。

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 ワタの実を割ったものではありません。温泉卵を割ったものです。お店でちらっと見て、おぉえぇやんか、と買ってきた商品。じっくり見ると大間違い、というお粗末がこちらです。

 卵は半熟に限る、という私ですので、お店でパッケージをちらっと見て、ササッとかごに放り込んだのですが、落ち着いてみると「アホちゃうか」というほどの粗忽ぶりです。

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 半じゅく半蔵、という商品名だけで買ってますね、これは。よく見ると、いやよく見なくても、この面だけで3箇所も「おんせんたまご」と書いてあります。英語圏の人でもわかりますね。

 清く正しい半熟卵は、温泉卵とは似て非なるもの。白身はしっかりと固まり、黄身はとろ~りとしていなければなりません。白身がずるずるの温泉卵とは違う食べ物なのです。

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 悔しかったので、半熟卵を食べるときのように殻をむいてみました。これだけでもすでに白身が落ちそうになっています。この小さな開口部に入るようなスプーンがあったので、清く正しい半熟卵と同じように食べたのですが・・・・・おいしかったです。

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 これで白身がしっかりしていれば言うことなし、なんですが、こいつは温泉卵。温泉卵に身持ちの固さを求めるのは酷な話です。

 殻をすべてむいてしまっても卵の形をしていて、それでいながら黄身はしっかり柔らかい。そんな清く正しい半熟卵にはなかなかお目にかかれません。何より我が家には、黄身は固めに限る、というボールペン派がたくさんいて、油断していると目玉焼きですら黄身が粉のようになるまで焼かれてしまうほどなのです。

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 で、肝心のワタの実ですが、こんな風に割れてきます。このように実がはじけることを開絮(かいじょ)と言いますが、この「絮」という漢字自体、「わた」という読みがあるのだとか。

 たくさんの種を蒔いて、育ったのはこの一株だけ。でも、何の手入れもしなかったのに、人知れずこうして実をつけてくれたことに感謝、です。

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 この実がはじけたとき、折悪しく雨が降ったので、指でつまんで固めたワタ菓子みたいになっています。たっぷり雨が降らないと育たないワタですが、収穫時期に雨は禁物。ですからワタの産地というのは、そういう具合のいい気候の場所がほとんどなのです。

 そういうことも含めて良い教材になりますので、毎年のように育てているのですが、いつまで経っても下手くそなまま。反省し、それを次に活かさない限り、何事も実になりませんね。

2010年10月 3日 (日)

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 クッションと一体化して熟睡中の「ちち(仮名)」さん。どこまでがクッションでどこからが犬なのか、よくよく見ないとわからないほど「ぴったり」です。

 20年前の今日、ベルリンの壁崩壊から1年を待たずに東西ドイツの統一が実現し、ドイツ連邦共和国が成立しました。第1次世界大戦後のヴェルサイユ条約でドイツに課された賠償金も、この日、全額の支払いを完了したそうです。

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 萬年筆ヘンタイにとって、ドイツ統一といえばこれ、かもしれません。東西ドイツの統一を祝して限定発売された、20Cバイカラーのペン先を持つM800です。

 木製のボックスには、萬年筆の他、シーリングワックスとスタンプのセットが収められています。同梱されているグリーンの紙片には、ドイツ統合の記念萬年筆であることが記されていますが、その裏面には、シーリングワックスになじみが薄いことに配慮してか、その使用法が印刷されています。

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 では、スタンプは一体どのような印面なのか・・・・・ということは、わざわざ書くまでもなく、当然のように天冠と同じペリカンです。

 でも実際、封蝋をよく使うかの国の人が、こんなスタンプを使うものでしょうか。それとも、これは日本など封蝋をあまり使わない国向けのパッケージだったのでしょうか。このあたり、ご存じの方がいらっしゃいましたら是非ご教示ください。

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 東西ドイツ統一記念のペンですが、キャップリングの刻印はW-GERMANYでした。このペンにはPILOTの色彩雫シリーズ、朝顔を入れておりましたが、ある日のこと、ペンケースから取り出してみると、クリップの土台になっているインナーキャップが割れておりました。

 その件に関しては、この日の記事 にも書いておりますが、ペリカン日本法人のすばらしい対応に感動いたしました。結果、統一ドイツにふさわしいGERMANY刻印のキャップリングを持つペンに生まれ変わったのです。

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 統一20周年の日に20Cのペン先、うまいことできた話やなぁ、と写真を撮ると、なぜか14Cという刻印が写っております。よくよく考えてみれば、キャップもノンオリジナルになったことだし、と、20Cのペン先はビッグトレドに移植したのでした。

 それではあまりに切ないので、2年前の今日アップした写真をもう一度。20Cはさぞかし柔らかいんでしょうね、などとおっしゃる方が多いのですが、そう感じたことはありません。個体差があるでしょうから、断定的なことは言えませんが、書きやすいことは確かながら、柔らかいというのとは違うように思います。

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 統一20周年を迎えて、旧東西ドイツの経済格差もけっこう改善されてきてはいるようです。ドイツに限らず、ヨーロッパ諸国の自信たっぷりの進み方と比べて、我が国は何と情けないことでしょうか。このままでは、20年先、日本という国がなくなっているかもしれません。

 中国の自治区に成り下がって、さまざまな弾圧を受ける。萬年筆ヘンタイであることがバレると自己批判を求められて再教育・・・・・なんてことにならないように、しっかりしないといけませんね。

2010年10月 2日 (土)

Mantis

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 敷物をよせて作った枕に顔を埋めてまどろむ「くま(仮名)」さん。本当に気持ちよく寝ているときには、ビニール袋をカシャカシャやる音とチーズを包んでいる銀紙を開ける音以外には反応しません。

 こんな時に、おぉ可愛いねぇと触りにいくと、くぅんくぅんと迷惑そうに鳴きながら手を舐めにきます。犬はストレスを感じたときにも舐めるそうですから、気持ちよく寝てるのに邪魔せんといてよ、ってな感じなのでしょうね。

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 そいつは、私たちが車に乗り込んだときにはすでにそこにいたのです。もともと飛ぶ力があることだし、遠いところへ連れて行くよりは家の近くに、と振り落としにかかったのですが、アクセルを踏み込んでも、ツルツルと滑るフロントフードの上で微動だにしません。それどころか、不敵な笑みを浮かべてこちらを見ているではありませんか。

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 結局、食事をする店までついてきて、へっ、車っつってもたいしたことねぇな。虫一匹振り落とすこともできゃぁしねぇ・・・・・とハードボイルドな感じで勝利のポーズ。敬意を表して記念撮影しましたが、なかなか渋くってダンディなお姿ではありませんか。

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 見なよ、お月さんがきれいだぜ。それと、どうもここは暑くっていけねぇ。もうちょっと涼しくて、よく見えるところでお月さんとご対面、といくことにしよう。おぅ、あんたら、飯喰いに来たんだろ。なぁに、俺にかまうこたぁねぇ、早く行ってかっこんで来いや。

 ゆっくり、良く噛んで喰うんだぜ、とカマキリさんに言われたような気もしましたが、ちょっと変な中華料理屋での夕食。鶏の唐揚げ、豚の唐揚げが絶品で、そのままでもいけますが甘酢タレをつけて食べるとご飯が進みすぎていけません。糖尿持ちにとっては命が削られるお店です。

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 よくよく考えるとこのカマキリさん、けっこう大きな体をしてましたので、メスだったのかもしれませんね。だとしたら、私たちが食事をしている間、オスをとって喰うことを考えながら月を見ていたのかもしれません。

 ちなみにこのカマキリさん、無事、私たちと一緒に自宅に戻って参りました。ご安心ください。

2010年10月 1日 (金)

打って、研いで、また打って

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 とっても眠たい時間に突入してしまった「ちち(仮名)」さん。これだけカメラが近くに来ても、少し目玉を動かすだけです。オフラインでお会いすると、拙Weblogをお読みいただいている方には「ちち(仮名)」さんファンが多いように感じます。

 実際、こういうときは思わずヨシヨシしてやりたくなるのですが、そんなことをしたら最後、ガバッと起き上がっていつもの凶暴な彼女に戻ってしまうのです。犬は見かけによりません。デーモン小暮閣下みたいな顔をした「くま(仮名)」さんの方が、よっぽどおしとやかで優しい性格なのです。

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 先生でない人が一度はやってみたいものの一つが「採点」なんだそうです。シャッ、シャッとマルやペケをつけていく様は、傍目にはいかにも楽しく、気持ちよさそうに見えますが、実際やってみるとそんなに楽しものでもありません。

 私の職場ではマルやペケをつけていくのを「マル打ち」、最後にマルの数を勘定して得点を出すのを採点、と言い分けていますが、特にこの「採点」が面倒。数学の先生なのに何でこんな算数間違うの、なんて思いながらイライラとやっております。

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 久しぶりに姿を現したカスタム823、さぞすばらしい書き味、と思ったら、かなりさび付いているように感じました。答案用紙の横に模範解答をおいて、両方を見比べながら採点していくのですが、その横にサンドペーパーを置いて、少し打ってはスリスリ、また打ってはスリスリ、と、傍目には採点していると言うより遊んでいるようにしか見えない作業を続けておりました。

 マル、ペケ(斜線)のほか、解答欄が空白ならブタのしっぽのようなペケを打ちます。いずれにしても、左下から右上に向かう線を書くことが多くなるので、萬年筆にとってはかなり過酷な使われ方ではないかと思います。そのせいなのかどうか、他人様のペンを試筆させていただくときなど、思わずそんな線ばかり書いてしまいます。

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 普通は「わずかに引っかかりがあった方が良い」と思っている私ですが、採点に関してはヌラヌラが良いと思っています。でもけっしてドバドバではいけないのです。解答用紙が更紙の場合など、ドバドバでは使い物にならないからです。

 さらには、元々字を書くのが下手なものですから、マルやペケの打ち方も一定しておりません。ブタのしっぽにおいてそれが顕著で、解答欄によって上からかいたり下から書いたり、とさまざま。そのどちらでも気持ちよくなるようにしなくてはいけません。私の技量ではそこまでいけませんが、ストレスを少なくする程度のことはやりたいなぁ、と。

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 そんなこんなで、打ったりスッたり、時々ルーペをのぞき込んだりを繰り返しているうち、なぜか気分が悪くなってきて、思わず畳の部屋へ行ってゴロン。普通にやれば1クラス30分もあればできる採点に1時間以上かけた揚げ句にこの有様です。

 以前、WAGNER神戸大会で多数の萬年筆を調整をされた関西の親方が、2次会では何とか正気を保っていたものの、3次会では席について「ウーロン茶」と注文した瞬間に意識不明となり、気がついたと同時に会がお開き、なんてことがありました。

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 そのときは単に「お疲れなんだなぁ」と思っていただけでしたが、自分のペンを触っているだけでもこれだけしんどくなるのですから、他人様の大事なペンを何本も診るなんて、調整師の仕事というのがいかに過酷なものであるのか、少しだけわかったような気がいたしました。

 萬年筆は刃物、というのは祖母ではなく師匠のお言葉ですが、こうしてしばらく塩漬けになっていたペンを久しぶりに使ってみるとそのことが実感されます。せめて、バッチリ調整していただいたペンをさび付かないように研ぎながら使える、ぐらいにはなりたいものですが、なかなか道は険しそうです。

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