処暑残念
まだまだ残暑が厳しく、お散歩に行って帰ってきたときは、もう死にます、みたいな風情の「くま(仮名)」さんですが、エアコンの効いた室内で一日寝て過ごしていると文字通り涼しい顔です。
あごの下を撫でられてまんざらでもない感じながら、顔をやや上向きに、おとなしく座っている様は「楚々とした・・・」という表現がぴったり。あまりピンと来ませんが、今日はそろそろ暑さがやわらぐ日、という処暑。台風襲来の特異日だそうですが、今年は肝心の台風発生がほとんどありません。
一度は手にしてみたい、と思いつつなぜかもっていなかった1本。ものの弾みで手に入れました。熨斗紙のついた筆記具の箱、中身はセーラーのプロフィット3です。最後の数字がなければ萬年筆ですが、こいつは3とついているので3機能筆記具。赤と黒の油性ボールペンに0.5ミリ芯のシャープペンシルという、廊下に落ちていても中学生でも拾わないというありふれた筆記具です。
届いた包みを開けて、最初に目に入ったのが熨斗紙。箱の中を探すと保証書があり、しっかり3月の日付が押されていました。入学や就職などのお祝いにいただいたものの、全く使わないのでオークションに、というものだったのでしょうか。
黒いボディに銀色のトリム。こういう配色のプロフィット萬年筆はあまり見かけませんが、このペンの金色トリムというのも暑苦しい感じです。何よりこのペン、パッと見は高級そうで、手に取ってみてもずしりと重く、お、これはいいかも、と思うのですが、次の瞬間に裏切ってくれるのです。
3機能の切り替えは、尻軸付近にある各機能の表示を上にしてノックする、という方式。これで1センチ近くボディが縮むのですが、その縮み方が「グニョッ」という感じで、節度感が全く感じられません。押し込んでいくと、底をついてからホンの少し戻るのですが、これがカチッと止まると上等な感じになるのに、と思うと残念。さらには、ノックすると動く胴軸後半の部分が常にガタガタしていて、ペンを振ると中でリフィル同士がぶつかり合う音がよく聞こえます。
ブラスで軸を作って、ずっしりした感じを出していながら、機構的には安いんですよ、とわかってしまうところが残念ですね。何事もコストとの兼ね合いですから仕方ないのでしょうけれど、これはこれとして、もっていると嬉しくなるような複合筆記具を出して欲しいなぁ、と思います。ただ、メーカーの名誉のために書き添えておきますが、ボールペンのリフィルについてはなかなかの書き味です。
もうすぐ新学期。夏休み中に生活リズムが狂いまくった生徒たちが、いきなり朝早く起きて学校に出てくるなんて、悪夢としか言いようがありません。保健室はさながら野戦病院のような状態になるのでしょう。夏休みが終わりかけているのはとっても残念。そして、まだまだ暑いのと、期待して手にしたプロフィット3の造り、どちらも少々残念ですね。
振るとかしゃかしゃ言うのは振り子式の複合ペンの宿命ですな。
だったらレバー式でも入手されますか?
ペンシルならいいのありまっせ?
投稿: 二右衛門半 | 2010年8月24日 (火) 07時33分
二右衛門半 さん
振り子式でも、もう少し静かなのはいくらかありますね。こいつは本当に安っぽく感じられます。
レバー式はメカメカしくて良いですね。レバーの動きが渋ければ渋いほど、なぜか良い感じ、と思ってしまうのはすでにヘンタイなのでしょうね。
投稿: つきみそう | 2010年8月24日 (火) 09時38分