サインはV
前脚のようすがなんともかわいらしいので、思わずパチリ。撮影者と「くま(仮名)」さんとの間には、居住スペースとトイレスペースを隔てる仕切り戸があるのですが、これをそっと開けてもカメラを向けても動こうとしないあたり、かなり眠かったようです。
降っていないと思っていたら、音でわかるほどの突然の大雨。今日は一日、そんな天気の繰り返しでした。これだけ派手に降られると、いよいよ梅雨明けか、と期待してしまいますが、今年は例年になく梅雨明けが遅くなる見通しとか。じっくり降ってくれるなら水不足の心配もなくてよいのですが、短期集中で降る雨は災害の元になるばかりであまりありがたいものではありませんね。
名作、PILOTのVペンです。直液式Vシリーズ、万年筆タイプのペン先で書き味新鮮、ということですから、萬年筆ではない、ということでしょう。実際、「普通の人にとっては」インクを使い切ってしまえばそこでおしまい、です。
インキ出を一定に保つハイコントローラ、書き出しからすらすら、を実現するATTシステムなどが採用されている、なかなかハイテクな筆記具です。基本的なところがしっかりしておればこそ、今に続いているのでしょうね。
この箱、箱です。落書きがあってもこの箱です。もっと言うなら、箱に書かれたコピー。「サインはVペン」です。何とすてきなのでしょう。元ネタはもちろん、アタックNo.1人気にあやかって二番煎じを狙ったとも言われている「サインはV」のはずです。
少年でしたから漫画の方は見ませんでしたが、tんもってドラマは見ていた記憶があります。とっても意志の強そうな、言い方を変えれば怖い顔をした主人公をやってる人が「岡田可愛」さんで、子供心にも「う~む、これが可愛いのかぁ・・・・・」と悩んだ記憶、それだけが鮮明に残っております。
まだやってます。箱の裏側にまで「サインはVペン」です。しかし、いつの頃かは知りませんが、サインはV、なんて書けた時代に1本200円というのはけっこうお高いものだったのではないでしょうか。
書いてみればスムーズなのはよく知っていますから、何も旧いものをわざわざ買うこともなかったのですが、やっぱりこの箱です。実際、よほど大量に使うのでもなければ個人でこの箱ごと買う人はそう多くはなかったでしょう。そう考えると、お店の人に対して「サインはVペン」って言いつつ売りなさいということだったのでしょうか。この辺のことは、考えるよりN御大に尋ねた方がよっぽど速くて正確なのでしょうけれど、あぁでもない、こぅでもないと、いろいろ想像するのも楽しいものです。
引っかかりもなく、するすると書けるペン先。PILOTお得意の特殊合金ペン先です。ひっくり返すと見えるペン芯はフラットでつるんとした外観。この中に、ハイコントローラやらATTシステムやらが内蔵されているのですね。
本当にすごい製品というのは、マニア受けするものではなく、マニアが見向きもしないようなものであろうと思います。そういう意味で、このVペンは間違いなく名品。息の長さもそのことを証明しているといえるでしょう。
とても旧いものですが、この箱の中に入っていた10本のうち、書けないものは2、3本。これもまた優秀さの証明といえるでしょう。これが500円で手に入れられるのですから、旨みが少なくなったとはいえ、まだまだオークションもすてたものではありませんね。
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コメント
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范 文雀 の方が好きだったよ。 (ジュン サンダース)
投稿: マオぢい | 2010年7月18日 (日) 01時34分
マオぢぃ さん
美しきチャレンジャー。あれも良かったですね。
投稿: つきみそう | 2010年7月18日 (日) 02時51分
范文雀(はん・ぶんじゃく)って、49%女優と言われていましたね。1970年ごろ。
49% = 半分弱 ということで・・・
投稿: pelikan_1931 | 2010年7月18日 (日) 05時32分
Vペン、今でも愛用しています。
万年筆入門用には最適であると同時に、かなり書き味も優れものだと思います。
メーカーは万年筆とは言っていないようですが、万年筆そのものだと思います。
投稿: ペリカン堂 | 2010年7月18日 (日) 06時46分
pelikan_1031師匠
おぉ、それはウマい。大人ですねぇ。
大阪万博の頃はまだ萬年筆も触ったことのない小学三年生。かの有名なお嬢と同じ年頃とは思えない洟垂れのガキでしたから、そんな高尚なギャグわかるわけもありませんでした。お笑いと言ったらコテコテの吉本新喜劇、でした。
投稿: つきみそう | 2010年7月18日 (日) 09時29分
ペリカン堂 さん
本当に息が長く、良くできた製品ですね。そのまじめさとこの箱のギャップがまたすばらしいのです。
投稿: つきみそう | 2010年7月18日 (日) 09時29分