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2010年6月

2010年6月30日 (水)

ハーフタイム

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 何か落としたんでしょうか、じっと下の方を見つめる「ちち(仮名)」さん。「あ、落ちてもたっ!」みたいな顔してますが、落としたのはほかならぬ自分。飼い主に遊んでもらおうと、実にいろいろ考えるものです。

 この直前まで、口元にしわが寄るほど思いっきり噛みまくっていて、その表情を見ると、やっぱり犬やなぁ、噛まれたら洒落にならんなぁ、という感じでした。いかに飼い主に忠実で、優しくしてくれていることか、ということを実感します。

 今年も半分、終わってしまいました。今週末、7月2日は折り返しの日で、正午が1年のちょうど真ん中になります。実に早いですね。ぼんやりしていたら、暑い暑いといいながら気がついたら長袖の服を着ていた、ということになるのでしょうね。
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 Bicの筆記具詰め合わせ。けっこうラインナップが充実しているんだな、という感じです。この中の1本1本を使っていても、特にBicだ、と意識することもないでしょうから、知らないうちにお世話になっているのかもしれません。

 筆入れほしさにこのセットを買う、ということですね。Bicといえば普通に思い浮かべる、オレンジの胴に青いキャップのボールペンを模した筆入れ、実際に手にしてみると使いやすいものではありませんが、色と形、それがすべてですね。
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 ボールペンを忠実に形どっています。知らずに筆入れだけを見ると、小人さんが帽子をかぶっている姿だろうか、などと思ってしまいます。セットに入っている筆記具をすべて入れた状態で、まだ少し余裕はあるものの、これ以上入れてしまうと出し入れするのが難儀そうです。

 私の場合、字を書くということが本当に少なく、こういうセットを持っていても活用する機会は少ないので、ただちょっと変わっていて嬉しいから持っている、ということになってしまいます。娘にでもあげた方が筆記具にとっては幸せでしょう。
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 期末テストも終わって、ここから夏休みに向けて怒濤の学期末進行。テストの採点、成績の算出と、帰れない日々が続きそうです。ちょっとフラフラ気味で帰宅したとき、犬たちが出迎えてくれるのがとっても大きな癒しです。
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2010年6月29日 (火)

描きたい気分 

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 お得意のアゴ枕で鼾をかいて眠っている「くま(仮名)」さん。自分の寝姿が、それも鼾をかいているという解説付きで世界に発信されているとは、文字どおり夢にも思っていないことでしょう。

 こういう写真を撮っていつも思うこと、それは、写せていないなぁ、ということ。目で見たものと写真とが全く違うのです。腕が悪いのはもちろんのことですが、それだけでもなさそうです。絵を見ると、その場にいるよりもその場の風景を見たような気になる、そういう感じがしないのですね。絵を描くのは大の苦手で、未だに幼稚園児にも負けるような絵しか描けません。そうであればこそ、写真を撮っても・・・ということなのでしょう。
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 ただいま、定期テストの真っ最中。生徒たちは3時間ほどのテストを終えて帰ってしまい、部活動もありません。中学校では滅多にない、教師がじっくりと仕事に取り組める午後です。日が暮れるまで部活動をしていて、日が暮れてから自分の仕事に取りかかる、という日常からすると、夢のようなひとときです。

 たいていの人は定時に退勤するこの日、私は段取り悪くテストを作っておりました。どうしたことか、今年は特別支援学級の数学と社会の授業も担当しているのですが、これにもしっかりテストがあります。受け持っている生徒は3人で、社会と数学、それぞれの生徒に合わせた授業をしているので、テストの方も完全にその生徒にあわせたもの。授業の時の様子を思い出しながら問題を作るのですが、「あぁ、絵が描けたらなぁ」と思うのはそういうときです。
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 文字だけで意味がわかるようにするのはなかなかたいへんなこと。ましてや特別な支援が必要な生徒を対象にしているのですから、絵が描けたらものすごい力になるはずなのですが、私の描いた絵では全く意味が通じないでしょうし、第一、描けるわけがありません。

 ササッと絵を描いて、こんな色鉛筆で色をつける、そういうのに憧れます。他校へ異動して特別支援学級を担任することになった人に餞別として贈ろう、と購入したものですが、担当している生徒は多動で、とてもじゃないけれど落ち着いて絵を描いているどころではない、という話でしたので、別のものを贈りました。結局、この巨大な色鉛筆(ケース)は私の手元に残ったのです。
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 絵の描けない私でも、こいつはオブジェとして悪くないな、と思います。色鉛筆の芯の色も、国産のものとはまた違った、何とも言えない色合いです。不利を承知で丸軸ではなく三角軸にしてありますが、この太い三角軸が意外に握りやすい、というのも新しい発見でした。

 握り心地の良い色鉛筆を握りつつ、何か描いてみたいなぁ、とは思うのですが、私の場合、人物はもとより、風景や静物、何一つ描けそうにありません。目の前の犬をスケッチしていたら、豚の形をした蚊やりにしか見えない、という具合です。何より、今日の段取り、明日の予定、そしてこの先の人生、何一つ絵が描けないということが最大の問題なのかも知れません。
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2010年6月28日 (月)

使える?使えない?

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 なぜかトイレをかぶって横たわる「ちち(仮名)」さん。鼻先を突っ込んで持ち上げ、立てかけたトイレの横で寝ているうちに、トイレが倒れてきた、ということのようです。これではせっかくのトイレ用トレイも使えませんね。

 先日の yy day in Namba では、たくさんの方と愉快にお話しすることができ、魅力的な萬年筆に目を楽しませてもらいましたが、もう滅多なことではペンは買わんぞ、という気持ちを強く持っていたおかげで、散在せずに済みました。その代わり、変なモンオークションでは変なモンを手に入れ、あちらの方、こちらの方にお土産をいただくなどして、帰宅時にはけっこうな大荷物を抱えておりました。
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 札幌、大丸藤井セントラルの漆塗り鉛筆!です。漆塗りの軸には花びらが散らされ、お尻というか、頭というか、モノによっては消しゴムがついている部分が金粉で豪華にまとめられております。削るのもったいないなぁ、などと言いつつ、反対側の端を見ると、しっかりここも漆で塗り込められていて、このままお箸にも使えそう、と思わせる仕上がりです。
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 いかにも使えそう、とは言っても、こんなものでご飯を食べたら一食もたずに剥げてしまうでしょう。世の中には何でもあるんやなぁ、という話のネタとして、しっかり保管して時に見せびらかす、というのが現実的な使い方でしょうか。

 昨年の暮、iPod Touchのために、そしてほとんどのページが規制されて閲覧もダウンロードもできない職場でネットワーク環境を確保するために、これしかないと手に入れたイーモバイルのPocket WiFiですが、屋内では窓際でないとなかなか電波を掴まないので、ほとんど役に立たない状況。そんなところへバッファローのモバイルWiFiルータが発表されたので、発売を待ちわびておりました。
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 気になるのはその大きさですが、実際にはポケットに入れておいてもそれほど気にならないレヴェル。電池のもちもよく、何より電波の掴みが違います。当たり前ですが、ドコモの携帯電話が使えるところなら問題なく通信できます。

 残念なのはVoIP不可ということで、sKypeなどには使えないこと。けれども、せっかく買ったWebカメラもほとんど活用していない状態ですし、私にとっては大きな問題ではありません。
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 蓋を開けてみると、中身はほとんどが電池、という感じですが、Poclet WiFiほどではありません。Pocket WiFiは気がついたら電池がなくなっていた、という感じでしたが、モバイルWiFiルータはけっこうもつように思います。

 その代わり、PCなどのUSBポートからの充電には二股の給電ケーブルが必要です。しかし、付属のクレードルにのせて使っている限り、電気の心配は要りません。そのあたりも大きなアドヴァンテージです。
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 ためしにモバイルブースターから充電してみましたが、この場合も二股ケーブルが必須のようです。したがって、使えるのはL2ASのみ、ということになります。外出中に、iPod Touch もPocket WiFiもともにLow Batteryになって、2台同時にモバイルブースターに接続しながら使う、ということもありました。電池のもちがよいのでこういうケースは減ってくると思われますが、しばらく運用してみないと何とも言えないところです。

 これからの薄着の季節、カメラ、モバイルWiFiルータにモバイルブースター、そして付帯するケーブル類、それらをまとめて持ち歩くのは、鞄を持ち歩く習慣のない私にとってなかなかにたいへんなことです。それでも、ソフトバンクにお金を払うことなく、ほとんどどこでもネットにつなげられるというのは大きなメリット。いろいろと工夫してみるのもまた楽しいものです。
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2010年6月27日 (日)

三十六計

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 実に変な寝姿の「くま(仮名)」さん。なにゆえ餌鉢をかぶって寝ているのか、詳細は不明です。詳細不明と言えば、かの有名な檀道済の「三十六計逃げるに如かず」で知られる三十六計の中身も何であるのかわからないのだそうです。

 yy pen clubの変なモンオークションに、これまた変な萬年筆が出品されたので、内覧会の折に間近で見てみました。なるほど、クリップなしでキャップもおまけ程度、にもかかわらず胴軸には派手派手な竜の浮き彫り装飾が施された、ジンハオの萬年筆。私にとって、1本たりとも所有したことのない中華萬です。
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 家具と人間以外なら、足のついているものは何でも食べる、と言われるかの国。そういえばイタリアもそういう傾向がありそうで、美味いものをたらふく食べている国の工業製品には「変なモン」が多い、という傾向を見いだせるように思います。

 ポケットにモノを入れたり座ったりしてはいけない。シルエットが台無しだ・・・と言い切るアルマーニのスーツ。人や物を運びたければイヴェコのトラックでも買うが良い、というフェラーリ。さらには「ただの棒」となる確率が異様に高いと言われる萬年筆。中国の人たちもイタリア同様、おいしいものをたっぷり食べてますから、この先、どんなオモロイ萬年筆を出してくるか、目が離せませんが、現時点では中華萬に興味のない私。このときも、あ、そのおまけが欲しい・・・と口走って皆さんに笑われてしまいました。
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 檀道済のそれとは違う、兵法三十六計が書かれたミニ竹簡です。兵法三十六計自体、けっこういい加減だとか、これで戦うと負けてしまうとかいわれておりますが、そんなことはどうでも良くて、小さくくるくるっと丸められてペンと一緒に箱に入っている、そこに萌えてしまったのでした。

 人はヲタクになるのではなく、ヲタクに生まれるもの。したがって、ヲタクをやめることはできない。朝から参加してくださった姫路のFさんとそんな話をしていたのですが、それってまさに私のことですね。心底、納得してしまいます。
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 中華萬は欲しくないなぁ、という気持ちが出てしまったのか、オークションでBidするときも、「竹簡に○○○円!」などと叫んで「萬年筆もついてくるんでね、捨てて帰らないでね。」などと諭されていたようです。

 とにかく手に入れた以上、どこかで使ってみなければなりませんが、短く小さなキャップはねじ式で、クリップもなく、握る胴は竜の浮き彫りででこぼこしているという、なんとも使いにくそうなもの。実際に握ってみたら・・・いえ、やっぱり私には合いそうにありません。結局のところ、竹簡を広げたり丸めたりして喜んでいるだけです。
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 じつはヤボ用が入って、日曜日というのに1日学校で過ごすことになってしまったのですが、家に帰るとこういうモノを見て、優しく愉快な1日を振り返ることができる、その意味では幸せな休日でした。このパワーでまた1週間を乗り切れそうです。

 最後になりましたが、yy pen clubのページ、鋭意更新中です。もう少しお待ちくださいませ。

2010年6月26日 (土)

また、やりましょう

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 まるで獲物を引き寄せるかのように、長男の手に前脚をかけて引き寄せる「ちち(仮名)」さん。彼女の本名が何というのか、実際に対面しで希望された方にはお伝えしておりますが、当てずっぽうがたまたま当たった、ということでもない限り、彼女の本名はわからないでしょう。その点はもう一頭の「くま(仮名)」さんも同じです。本日も、ヤッター万さんには実名をお教えしましたが、そういうところで小さな喜びと感動を覚えていただければ幸いです。

 本日の yy dey in Namba は、おかげさまで大盛況。優しく愉快に、そして楽しく終了いたしました。主催者側発表を漏れ聞くところによりますと参加者数は40名ほどであったとのこと。2次会の方も30名近くのご参加をいただきました。

 北は北海道、秋田県から、知る限りでは西の広島県まで、全国各地からおいでくださった方々、ありがとうございました。おかげさまで大いに盛り上がりました。変なモノオークションも実に変なモンばっかり出品され、これまた変な人たちに落札していただきました。おかげさまで会場代が払えました、と主催者一同、感謝しておりました。
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 鳩サブレで有名な鎌倉は豊島屋さんのグッズ、流鏑馬(やぶさめ)シャープペンシルです。数ある豊島屋さんのお店の中でも、鎌倉の本店に出向かないと買えない、というところがポイント。リンク先にあるハトカーを見送って、こちら流鏑馬を落としにかかり、「激戦!」の末、GETいたしました。誠にすみません。

 胴軸をよく見れば鳩サブレが描かれておりますので、豊島屋の鳩サブレ関連商品、というのも納得できますし、鎌倉幕府の置かれていた土地柄、流鏑馬というのもいいところをついております。ちなみにこの「邪魔な」ヘッド部分は、取り外してチョロQの要領で走らせることができます。
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 ハートを射貫こうとしているところがまたニクいですね。ここにハートが描かれているのを見てから、最初の写真をごらんいただくと、余計に妖しさが増します。

 射貫かれるのはハートだけにあらず、でして、このシャープペンシル、ノックすると親指の腹が実に痛いのです。馬上の武者が髪を結っている関係で、ノックボタンのてっぺんがやや尖り気味になっているからです。
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 流鏑馬、ということばかりに気をとられていて、あとからじっと見ると、馬上の武者も鳩なのでした。それを知って余計に気に入ってしまうあたりが変なモン愛好家だと「誤解」される理由なのかもしれない、と思ったことでした。

 なお、yy day in Namba の様子については、yy pen clubのページでお知らせする予定です。

2010年6月25日 (金)

Cupmen2

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 写真を撮る人ではなく、遊んでくれる人の方をじっとみつめる「くま(仮名)」さん。こういうときの優しげな目が可愛らしい、と親ばかな飼い主は思います。

 いよいよ月曜日から期末試験、という忙しさの中、職場で開かれた呑み会に参加。小規模な宴でしたが、実に楽しいひとときを過ごしました。この流れでyy day in Nambaも楽しく盛り上がりたいものであります。
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 呑んで盛り上がると帰りの足が心配、ということで、たいていはクルマで出かけて、運転代行で帰ってきます。さて帰ろうと駐車場に戻ってきたところ、お隣にえらいクルマが停まっておりました。

 RRを自分で運転して呑みに来る人、ということと、ナンバープレートがソロ目系、ということで、できれば隣に車を停めたくはない、と思うようなタイプの人かも知れません。走っているところは何度か見たことがありますが、こうして停まっているのを間近で見ると、実にデカいですね。負けてられないので、遠近法を使ってエスカルゴをでかく写しました。
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 Xmen、Xmen2という流れと同じく、Cupmen2、登場であります。なんでも、初代のCupmenたちがずっと俯せなのを気の毒に思って企画されたモノだとか。今回は仰向けで、土手に座って語らう若者のように、上半身をそらしてうしろに手をついております。
 
 なるほど、楽そうやなぁ、と思ったものの、よく考えてみるとそうでもなさそうです。カップ麺の蓋をおさえるためにかなり体を反らしているので、手や腰が痛くなるんじゃないだろうか、と心配になります。
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 つまるところ、新色追加のついでにポーズもかえてみました、ということでしょうか。やはりこういうモノは、最初に出たのが一番ですね。ヒットしたので続編を、ということになると、なかなかオリジナルを超えることは難しいようです。

 その点、26日のyy day in Nambaについては、最初のも凄く良かった、とぴうところをめざしたいですね。そして、そのあと開かれたのもそれぞれにすばらしい、という風になることを期待しております。変なモンオークションなど、あまり出品するモノがありませんが、皆さんと一緒に楽しめれば、と思っております。
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2010年6月24日 (木)

経済効果・下

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 ご存じ、せんとくん。駅のコンコースに置かれている、ほぼ等身大?のフィギュアです。近鉄の主要駅には必ずといってよいほど置かれていますので、対面された方も多いことでしょう。大量に注文が来たのでバックオーダーを抱えるほどだったそうですが、このせんとくんを見るたび、さる方を思い出してしまいます。

 並べて見比べたら、いや並べてみるまでもなく、実は全く似ていないのですが、同じイメージを感じてしまいます。ご本人には失礼な話ですが、お話ししてしまいました。まぁ、「アホか」という、いつもの反応でしたが・・・・・。せんとくんがペンクリやってたら、角が当たって痛いことでしょう。
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 さて、いろいろあったけれど結局は公式キャラクターとしての地位を不動のものにしている感のあるせんとくん。反対のための反対、なんていうのは好きではないので、天の邪鬼な私ですけれど素直にせんとくん支持派です。

 話題のせんとくんカプチーノ。近鉄系の喫茶店、チャオプレッソで供されております。暑い季節になって、アイスカフェラテも仲間入り。要は白く泡立てたミルクの上に、ココアパウダーでせんとくんの顔を描く、というもの。どうやって作ってるのだろう、というのが一番興味のあるところでしたので、お願いして写真を撮らせていただきました。
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 写真右上に見えているのがせんとくんテンプレート。せんとくんの顔の形に穴の開いた金属板です。カプチーノのカップ、アイスカフェラテのグラスに蓋をするようにこのテンプレートを置いて、その上からココアパウダーを振りかけるのです。そう聞くと「そんなん、誰でもできるやん」と感想を述べる人がほとんどですが、どうもそうではなさそうです。

 私がお願いしたとき、カウンター内には妙齢の女性が3人働いていらっしゃいましたが、「せんとくんお願い」の声に「はいっ」と返事をする女性は一人だけ。パウダーを振りかけるだけとはいえ、ちゃんと上手下手があるようです。
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 肝心の所は動きが速くて撮れずじまいでしたが、こんな感じで作ってくれます。ふりかけられて飲み物の上にのっているココアパウダーと同じぐらいの量がテンプレートを置くお皿に溜まってしまうのは仕方ないところでしょう。

 発売当初は店員さんも不慣れで、けっこう失敗作も多かったという話ですが、今回は3人分すべて見事なできばえ。って、3人も連れだってせんとくんの顔のついた飲み物を飲みに来るなんて、どうかしてます。
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 3つ並べてみると、それぞれに表情が違います。右下、カフェラテのせんとくんは非常にくっきりとした男前に仕上がっております。ただ、カフェラテは氷が入りますので、コレが浮いてきてせんとくんの顔を破壊するという悲劇が起こります。

 そして、せんとくんを眺めていて気づく、重大な問題。当たり前ですが、これ、飲んだら顔が崩れてしまうのです。その辺を逆手にとって、顔を崩して遊びつつ飲む、という飲み方を提案いたします。
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 せんとくんの「叫び」です。せんとくんのあごの方向から注意深くすすっていけばOKです。これで2口ぐらい飲めます。一方のアイスカフェラテは、スプーンを巧く使って飲むことで、「こぶとりせんとくん」ができます。いかにも鬼にこぶを引っ張られているような感じ。あるいは、掃除機でほっぺたを吸われているところでしょうか。

 だんだんに飲み方が大胆になっていって、あぁもう顔の原型とどめてないな、というところになったら、思い切ってぐるぐる混ぜて「ウルトラQカフェラテ」・・・・・って、もう意味わかりませんね。
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2010年6月23日 (水)

飛騨高山

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 寝床にしているクッションを咥え、目を剥きながら振り回している「ちち(仮名)」さん。少したつと、飼い主が拾ってくれるのを期待してポロリと落とします。拾ってケージに投げ入れてやるとまた咥えて・・・・・と、延々同じことを繰り返すのです。

 先月末に修学旅行の引率で訪ねた飛騨高山。さるぼぼが名物で、コンビニエンスストアオリジナルのものまである、というので、巡視をかねて探して歩いたのですが、班行動をしている生徒には遭わないわ、ファミぼぼは見つからないわで、成果はさっぱり。飛騨のさるぼぼ、京都のくくり猿、奈良の身代わり猿といえば庚申さん。このあたりは、二右衛門マスターの専門分野です。
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 そうこうするうち、観光中の外国人夫婦が商店街で買ったシンプルなお弁当を歩道に座って食べているところに遭遇。レストランに入るなんて、コストパフォーマンス的にあり得ないのだろうな、などと文化の違いを感じつつ、見つけたのがこのクルマ。

 建設会社のショウルームに展示されているもので、この会社が創業した当時に活躍していた生コン車(の同型車?)だそうです。私と同い年なのかぁ、と感動しつつ、あちこち写真を撮ったのですが、いかんせんこの車1台がやっと収まるようなスペースに展示されているので、全く引きがとれす、全体像が写せませんでした。
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 かつての中島飛行機が分割されてできた富士重工業と富士精密工業。現在の天皇陛下が皇太子時代にお乗りになっていた縁でプリンス自動車となったのは精密の方。名車スカイラインを産み出した会社です。

 名前だけですが、今お世話になっているディーラーも社名にプリンスが入っております。そういう日産車びいき、プリンスファンとしては、富士重工業がトヨタ系になってしまったのは何とも残念なこと。せめて、フィアット傘下のフェラーリ、ランチアのごとく、トヨタ臭のしない車づくりを続けて欲しいと願いたいところですが、TVCMひとつとってもトヨタ系になってから「落ちた」ように思いますし、あまり期待できそうにありません。
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 このショウルームにはそのほかにも、生コンクリート関連の道具類など、各種資料が展示されておりました。こういうおもしろいところを見ないで生徒たちはどこ見て回ってるんだろう、と思いましたが、考えてみれば修学旅行も最終日。必死になってお土産を買いあさっているに違いありません。生徒たちにとっては、お土産もひとつの自己主張、自己実現の手段ですから、力が入るのも当然です。

 そうなると、おじさんも自己実現のために・・・・・なんて言い訳しながら、昭和の雰囲気が色濃く残る商店街を徘徊。相変わらず生徒たちには出会えなかったのですが、それよりもっとよいものに出会ってしまいました(失礼)。
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 萬年筆が筆記具として数多く使われていた時代、お仕事用ということでいわゆる「仏壇萬年筆」の方がよく売れたようです。実際、古い文具店に残っているものなどは、カラー軸の方が多いようです。

 グリーンの胴軸を持つプラチナのポケットタイプ。写真とは違って、翡翠のような、よもぎ餅のような、そんな緑色です。隠れミドラーなので、こういうのは大好き。ササッと保護して、キャップをとってみると、ものすごいフーデッドニブなのでした。色より何より、そちらの方が大きな収穫でした。このタイプは初めてです。
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 インレイも入っていますし、偶然であったにしては上出来な獲物。雨の中、生徒にも出会わず、一人寂しく歩き回った飛騨高山の街でしたが、この1本で思い出深い街となりました。

2010年6月22日 (火)

経済効果・上

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 座敷に座ってこちらに微笑みかける「くま(仮名)」さん。後に見えるビニール袋を引きずっていて叱られたので、こちらへ寄ってきて愛想をしているところです。飼い主は主に妻が使っているPCの前に座って記事を更新中でしたが、このかわいらしさに思わず振り返ってパチリ。このあと、抱きかかえておぉよしよし、となったのでした。

 今週土曜日は、第1回の yy day in Namba です。週末はこれにほとんどのエネルギーを割くつもりですので、いつもの週末出勤はできません。 開けて来週月曜日には期末テストですので、金曜までに問題を完成させておく必要があり、加えて金曜の夜は宴会。いつものんびりしている私にとっては泣きそうになるほどのタイトなスケジュールです。ここ数日はあっさりした記事でお送りします。
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 観光都市でありながら観光収入が落ち込み続けてきた奈良市。新幹線で京都まで来れば、そこから奈良まで40分足らず。東大寺の大仏など主だったところを見て回って夕方には京都へ戻って宿泊、というパターンが多いので、人出の割には奈良にお金が落ちないのだそうです。そんな奈良市、奈良県にとって、平城遷都1300年祭の経済効果はけっこう大きなものといえますし、これまでのところ、予想を超える人出だそうで、ご同慶の至りです。
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 ファンシー文具売り場でよく見かける、動物その他をかたどったゴムバンド(輪ゴム)。ついに奈良オリジナルのものがでました。奈良県花、奈良市花であるナラノヤエザクラ、親子の鹿、五重塔、大仏さんに、奈良市の南隣、大和郡山市の名産である金魚。コレを見ると、奈良の名物ってあんまりないのだなぁ、と思い知らされます。

 まぁシカたないなぁ、とおみくじを引いてみると、小さな幸せ、小吉でした。さて、忙しいこの1週間、小さな幸せを見つけることができるのでしょうか。
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 忙しいのだ、といいながら、こんなつまらないものを買ってくるというのはすなわちお出かけしているということです。そんなヒマがあったら仕事しなさい、と言われそうですが・・・・・。

 平城遷都1300年祭のメイン会場にほど近い西大寺の前を通りかかると、せんとくんをあしらった1300年祭ののぼりが山門前に立っておりました。
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 奈良の仏教関係者は、仏さんを思わせる容貌に鹿の角なんて、これは冒涜だ、とせんとくんを非難し、なーむくんなるキャラクターを作ったほどですのに、これは・・・・・という感じです。ちなみに、せんとくんが1300年祭のキャラクターに決められた経緯が不満、とする市民団体(だったかな?)は、ご存じ、まんとくんを登場させております。

 ええ大人がそんなことで揉めんでもよろしいがな、と言いたくなりますが、話題作りとしては大成功だったといえるでしょう。次回は、せんとくんで話題作り、ということで木曜日にお送りします。





YouTube: 平城遷都1300年祭マスコット 新たに「なーむくん」が登場


 

2010年6月21日 (月)

月見草

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 ケージの外に放り出してしまったおもちゃに前脚をかけてくつろぐ「ちち(仮名)」さん。体のサイズがそうさせるのか、自然と寝転んだときには前脚がケージの外に出ます。眠たかったせいか、何ショットも撮影したのですがクンとも言いませんでした。

 今日は夏至。この日の日没から翌日の日の出までの「夜」は、一年で一番短いのです。だからといって、1年中でもっとも日の出が早い日というわけでも、日没が遅い日というわけでもないそうです。

 今日、6月21日の誕生花が月見草。一般に月見草と思われている黄色い花はオオマツヨイグサなどで、本来の月見草というのは夕方に白い花を開いて夜の間に咲くから「月見草」なのです。真っ白な花は月が傾くにつれて次第にピンク色に変わっていき、夜が明ける頃にしぼむのです。
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 「富士には月見草がよく似合う」と太宰治に書かしめたのは、本当の月見草ではなく、黄色いマツヨイグサであったとされています。一方、おそらくはその一節にインスパイアされて出たものと思われる「王、長島が向日葵ならば、ワシは夜咲く月見草」という野村克也さんの言葉。ここでいう月見草が本当の月見草。夜に咲く白い花のことでしょう。

 全日本三日坊主協会会長の私ですが、ハンドルネームに限ってはNifty-Serve時代からずっと変わることなく「つきみそう」です。太宰も好きなら、野村克也氏も大好き。漢字で書くとそのままなので、あえてひらがなで「つきみそう」としたのですが、そのせいか女性と間違われることも多く、リアルタイム会議(懐かしい言葉!)などでは男性諸氏がたいへん優しくしてくれる、などということもよくありました。
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 花伝書が教える「秘すれば花」というのは、日本の伝統的な文化です。パーカー51のフーデッドニブ、LAMY2000のアルマジロのしっぽみたいなペン先なども、「秘すれば花」でしょう。本当にペン先があるのか?と疑ってしまいそうな外見と裏腹に、なんとも豊かな書き心地。たとえそれが普通のレヴェル+αであったとしても、ペン先がほとんど見えない分、書き手の感動は大きなものになるのです。

 にもかかわらず、なぜか存在するパーカー51のデモンストレータ。キャピラリーフィラーの61についてもデモンストレータがあるようですが、インクを入れたらどんな感じになるのでしょうか。このペンも、試し書きまたはある程度の実用に供されていたのでしょう、あちらこちらにインクのあとが認められます。
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 意外と大きなペン先が隠れていたんだなぁ、というのが第一印象。不器用なので、ペンの分解やペン先の調整などには手を出しません。したがって、ペンの内部がどうなっているか、ということもめったに見ることがありません。

 フーデッドニブの実態と、バキュマチックでどんどんインクが蓄えられていく様子などを見ることができるのも、デモンストレータなればこそ。営業マンが顧客に説明するために使う、といった目的で作られたものなのでしょう。「秘すれば花」どころか、見せてナンボ、のペンですね。
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2010年6月20日 (日)

父の日

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 ペロリと舌を出した「くま(仮名)」さん。食卓の舌に入り込んでうろうろしていて、何かお相伴にあずかったのでしょう。

 そうですか、世間は父の日ですか・・・・・というお父さんも多いといわれているこの日。母の日は赤いカーネーションで、父の日は白いバラ。世の萬年筆好きなお父さんたちは奥さんや子供たちからすてきなペンをプレゼントされているのでしょうか。我が家の場合、プレゼントせんでもナンボでも持ってるやろ、ということでそれはありません。お父さんは一日、犬たちと一緒に寝て暮らしておりました。

 そもそもこの犬はなぜ「くま(仮名)」なのか。それは先代の犬が「クマ(実名)」だったからです。小学校3年生で担任していただいた先生に、子犬が生まれたけどいらないかと聞かれて、是非ください、ともらってきたのが初代の「ペス(実名)」でした。4頭いるうち、1頭だけ、もらったおやつ(ゴボ天だったと思います)を茂みの奥まで運んでいって食べたのが印象的で、この子、と決めた、その光景を今でも鮮明に覚えています。
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 「ペス(実名)」は雄で力が強く、これを散歩に連れて行くうちに腕力がついて逆上がりができるようになった、という、ちょっと信じがたい話もあります。非常に賢い犬で、食パンが大好物。台所の外につないであったのですが、「今朝はパンにする?」と母が聞く声を合図に壁をガリガリ、というほどでした。

 当時は、残ったお味噌汁にご飯やおかずの残り物を入れて炊いたものが犬の餌。食べてはいけないネギ(当時はそうとは知りませんでした)だけをしっかりよけて残していたのは、今思うとさすがでした。

 この「ペス(実名)」が、中学3年で受験目前という冬の夜、散歩の最中に何度も何度も立ち止まって振り返り、私の顔をじっと見るので、どうも変だなと思っていたのですが、翌日の朝10時頃、母に看取られながら逝ったのでした。そのとき4回鳴いた、というので、きっと家族の一人一人に挨拶していったんだろう、などと勝手な解釈をしておりますが、間違いではないかもしれません。
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 そのとき、亡き父が「ペス(実名)」の小屋を即日取り壊したことが印象に残っています。きっと、家族で一番彼を愛していたのが父だったのでしょう。彼もそのことはよく知っていたのか、父のいうことは大変によく聞いておりました。子供心に、こんなに世話してるのにほとんど家にいない父のいうことばっかり聞くなんて・・・・・と思っておりましたが、犬は家のリーダーが誰か、よく知っているものなのですね。

 時は流れて、社会人となった私。まさしくパラサイトで、母が長期にわたって入院していたこともあり、炊事洗濯、すべて父と妹に面倒を見てもらっておりました。やがて母が逝き、初めての異動。そこに迷い込んできたのが「クマ(実名)」でした。あまりのかわいらしさに思わず連れ帰ると、大喜びの妹と、非常に不機嫌な父。けれども、結局はこの「クマ(実名)」も、一番かわいがったのは父でした。

 そもそも父の日とは、お父さんに男でひとつで育て上げてもらったことに対する感謝の気持ち、それが起源なのだそうです。ですから私などは世間の誰よりも父の日に一生懸命になるべきですのに、父が存命中はほとんど何もした記憶がありません。ラジオが好きでよく聞いていた父に、当時最新鋭のコンパクトなラジオを贈ったことがありますが、それとて結局、自分が良いと思ったものを贈ったのに過ぎず、きっと父には使いにくかったことでしょう。
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 高倉健さんや、ゴルフの杉原輝雄さんなど、寡黙(なイメージ)で、自分のことよりまず人のこと、みたいなイメージがある人が好きです。実物にあったことがないので、それらは勝手な思い込みでしかないのですが、どうしてそんな人に惹かれるのか、それはやはり、父がそんな人だったからだと思います。

 実に15年以上も病床にあって、わがままを言うこともなく、ただただ静かに寝ていた父。ぐぅたらで、わがままで、やりたい放題。子供の近くにいると悪い影響しか及ぼさないような私と正反対で、最も遠い存在です。隔世遺伝、などといわれるのが本当のことであると信じて、息子や娘には良き父、良き母になってもらいたい、そう願わずにおれません。

 犬をかわいがっているとき、あぁ、父はこうではなかったな、と思うのです。目に見える形は素っ気ないのだけれど、注ぐ愛情の豊かさ、深さは、私などとうてい足下にも及ばないほどのものであったことから、改めて父の大きさを思い知るのです。 

 犬を愛した父。そして私が運営しているのが犬のBlogということで、今日は犬づくしでお送りしました。
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2010年6月19日 (土)

太宰は・・・

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 外は雨。お散歩に連れて行ってもらえない。みんな家にいるのに誰も遊んでくれない。アホくさいから寝てこましたろ、というわけでもないのでしょうが、ひっくり返って寝ることを覚えた「ちち(仮名)」さんです。

 一番弱いお腹を隠すかのように丸くなって眠るのが普通の犬ですが、我が家の犬たちはずっと室内犬だからなのか、警戒心に乏しく、気がつくとこうやって寝ております。「ちち(仮名)」さんも、「くま(仮名)」さんを見習ったのでしょう。最近では、寝ながら餌を食べる技を体得したようです。
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 またも出ました変なモン。今回は印鑑フォルダーです。とはいえ、スティックのりや一部筆記具などもしっかり抱えてくれる頼もしいヤツです。先日ご紹介しました「アウト」は次男のお気に入りになったようで、さまざまなペンをとっかえひっかえ挿してもらっております。

 朝から降り続く雨の中、昨日セットアップを仕掛けておいた件の音のでないPCを見に職場へ行ってみましたが、世の中そんなに甘くない。やっぱり黄色い?マークのままでした。
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 今日は桜桃忌。「太宰は”はしか”」などと言われます。確かに、中学から高校にかけての時期、太宰治の作品をたて続けに読んでいたことを思い出します。勉強しているふりをするために読み始めたものでしたが、やがて太宰そのものにハマってしまったあたり、まさしく「はしか」でした。Rimg0571_4

 思えば中学生の頃から、お年玉はいつも萬年筆に化けておりました。社会人になってからはワープロ専用機を、さらにはPCを買いあさり、その流れはやがてPDAへ。ちょうどニュートンがコケた頃のお話です。今、iPhoneやiPadが大成功を収めているのを見ると、我がことのように嬉しくなりますが、反面、自分が大切にしていた宝物を誰もが手にしてしまっている、という寂しさも感じます。

 今、萬年筆趣味の世界に足を踏み入れている、あるいは踏み入れようとしている皆さん、どんどん欲しくなって急激に本数が増えていく、それは「はしか」です。そして、大人のはしかは命にかかわることすらあるのです。どうかご自愛、自重なさってください。一応、どの口が言うとんねん、と突っ込まれることを覚悟の上でアドヴァイスを献じておきます。
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 緑の革カヴァーの上にピンクのプラチナ・グラマー。桜桃忌ですから、一応それらしい色合いで設えてみました。2本の内訳はもちろん、萬年筆とボールペンです。

 先の印鑑フォルダーにも抱かせて撮影したのですが、金色に輝くクリップに我が身が写ってしまうという初歩的なミスをやらかしたのでボツ。
そういえばカメラ関係もはしかにかかったことがありますが、今以上に薄給だったことが幸いしたのと、DPEに出すことすら面倒臭いという性格ゆえ、あまり深みにハマルことなく自然治癒しました。撮影技術が未熟なままなのもそのせいでしょう。
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 現在、ボールペンの方は妻が使っております。芋虫のようだ、と嫌われることもあるグラマーですが、ピンクの軸であれば少しは感じ方が変わるようです。

 そのうち、ギルサンズを手に入れて、グラマーと記念撮影をしてみたいものです。きわめてまともな萬年筆でありながら変なモンでもあるグラマーシリーズ。書き味を求めるような萬年筆好きにはあまり受けそうにないペンです。しかし、もし復刻されたら、中高生あたりにはけっこう受けそうな気がするのですが・・・・・。
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2010年6月18日 (金)

出る?出ない?

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 ゆったりとくつろぐ「くま(仮名)」さん。週末を迎えてヘロヘロの飼い主から見るとうらやましい限りです。梅雨入りしてまもなくの大雨でお散歩にもいけず、寝るしかないでしょう、っていうところでしょうか。こうして撮っていると、「あ、またかまってもらっている」とばかり「ちち(仮名)」さんが騒ぎ立てます。白と黒という色だけでなく、性格も対照的な2頭です。

 来週に迫ったyydayに向けて、腐海の底に沈んだ変なモンを見つけておかなければ、と思うのですが、今日もまたPCの診断で時間をとられてしまいました。ネットワークに繫がらない、というのですが、設定が悪いのかハードウェアが悪いのか、はたまたネットワークそのものが悪いのか。PCだけ持ってこられたので、ドライバがあたっているか、TCP/IPの設定はどうか、というあたりを見る程度しかできません。ノートPCですので、職場では固定IP、自宅ではDHCPなんていうオチだろうとは思うのですが・・・・・。
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 加えて、同僚に頼まれて手に入れた中古デスクトップPCのセットアップ。こちらは順調に進んだものの、どうしてもオーディオ関係のドライバがあたりません。チップセット内蔵のAC97なのですが、PCメーカーのサイトでも提供されていないし、ベンダーからも手に入れられません。

 これにハマってしまって、もう少し、もう少しと粘っているうちに日付が変わってしまったので断念。少々旧いPCなのですが、あえてVistaのインストールディスクを入れてセットアップ開始。そのまま帰ってきました。Vistaや7なら、あるいはOSが持っているドライバで何とかなるかも、という淡い期待からです。せっかく手に入れたものの、このままでは役に立ちません。
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 役に立ちそうにないものをもう一つ。この消しゴムです。太めの鉛筆で消しゴムも大きめ。これは便利というところですが、実はこれ、ボールペンなのです。ほとんど飾りとしてついている消しゴム、一応使えますが、鉛筆で書いた文字をボールペンのお尻についた消しゴムで消す、という行為は何とも間抜けです。

 ボールペンの方は青インクで、太字系ということもあってなかなか滑らかに書けます。見た目が無意味な割にはけっこうまともなボールペン、というあたりが資格十分ですので、yydayの変なモンオークション出品決定です。モノがモノですから1円スタートでしょうね。
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 ちょっと離れてみると、太めの色鉛筆にしか見えません。そういうところがまた、話のネタ、話題のきっかけとしてよろしいかと思います。こういうモノを媒介にしてどんどん会話が弾む、楽しい集まり。yyday は、そんな集まりになるはずです。

 件のPCはさっぱり音が出ないままですが、この鉛筆形のボールペンは消しゴムをノックすると芯が出ます。ただ、勢いよくノックすると、消しゴムの周りにある金属製のパーツにあたって親指が痛いので、優しくノックするのがコツ(っていうほどのもの?)です。入手したのは大阪心斎橋のフラナガンさんでした。
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2010年6月17日 (木)

yy pen club

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 飼育係の長女よりも優しくしてくれる長男に向かって、さかんに手招きをする「ちち(仮名)」さん。彼女にとって人間と遊ぶというのは噛むということとほぼ同義ですので、何とか長男の手をたぐり寄せて噛んでやろうと躍起になっているのです。

 「おいでおいで」つながりで、この場で告知をさせていただきます。

 来る6月26日(土)に開催される yyday in Namba に、ふるってご参加ください。萬年筆という無機物を媒介に、血の通った人たちが心を通わせ合う、本当にシンプルで心温まる、あぁ来て良かった、と思える集いにすべく、世話人一同、あれやこれやと準備をすすめているところです。

 この会のお世話をさせていただく yy pen club のWebページも立ち上げましたので、ご笑覧いただければ幸いです。
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 どうでしょう、この看板。とってもいいことが書いてありますね。これから焼肉屋を始めようとする人が肉の切り方も知らない、なんていうのは大げさとは思いますが、来る6月26日の yyday(難波大会)のコンセプトも、この看板に書いてある通りなのです。

 すごい萬年筆を持ってる人ばっかりが集まるところへ、国産の、しかも普及品しか持ってない自分が行くのはちょっと・・・・・なんて思っていませんか。それこそ杞憂というものです。ひとたび会場に入ったら、天井が落ちてくるんではないかと思うほどの喧噪ぶり(みずうみの方から来た人だけのせいではありません。為念。)。みんな思い思いにわいわいがやがや、萬年筆の話題をきっかけに、いろんな話題へと、どんどん話が弾んでいくことでしょう。
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 こういう、変なモンを見せ合って笑い合うのも楽しいものです。まずカップからしてとっても妖しい。キティちゃんのようでキティちゃんでない、いわば「キティちゃんのパチもん」ですが、変なのはそれだけではありません。

 どこがおかしいのか、おわかりになりましたでしょうか。アホか、これ、スプーンまでパチもんやんけ、ボケっ!と、某親方筋の人にシバかれてしまいそうです。カップの方はケーキの空き容器ですが、スプーンの方はこれだけで立派な商品。しかも、関西人なら絶対に手を出さない、ちょっと信じられない値段で売られているものです。
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 このスプーンのお値段が知りたい方、ぜひ難波大会にご参加ください。ミニペントレでは、オークションに出しても、このスプーンの半分以下の値段でも落札されないような、そんな「二右衛門半」な萬年筆も登場することでしょう。手持ちのペンを誰かに買ってもらう、というだけでなく、ペンを交換してさらに世界を広げる(さらに深くのめり込む、とも言うらしいです)というのが基本的な考え方なのです。

 焼き肉屋さんの看板には、小さな子供が・・・・・と書かれています。「できるだけ小さいうちから萬年筆持たせんしゃい」、とは、私の妻がペンクリニックで神様からいただいたお言葉。参加費はお一人2000円ですが、ご家族で来られる場合は1世帯2000円。百貨店の屋上で子供を遊ばせるよりよっぽど経済的です。

 さらに、萬年筆の楽しさに目覚めた子供たちは、ペンを使いたくて仕方がなくなって、しっかりノートを書くようになり、その結果、学力も伸びる、といいことづくめになるかもしれません。大人も子供もそれぞれに楽しめる会になれば、と思っております。

2010年6月16日 (水)

パァ~ン!

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 そんな姿勢で、ホントに寝た気がするの? と聞いてみたくなるような姿で寝る「くま(仮名)」さん。彼女の頭があるのはトイレスペースで、本来ならトイレシーツが敷かれているべきところ。それを引き剥がしたのも彼女なら、そこへ頭を無理矢理持って行って寝ているのも彼女。犬は狭いところが好き、と言われますが、妙に納得してしまいます。

 今日はツェツェバエに襲われることもなく、退勤するまで意識を保っていたのですが、事件は、日付が変わらないうちに帰ろう、と支度を始めたときに起こったのです。

 耳をつんざくパァ~ンという音、そして何かが焦げるような匂い。向かいの席で仕事をしていた同僚のPCがフリーズ。調子が悪い、PCの背面が異様に熱い、などと言いつつシャットダウンしようとしたとき、電源部がお亡くなりになったのでした。
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 実はこのPC、産休に入っている同僚の所有物。職場復帰するその日まで可愛がってあげてね、と託されたものでした。偶然にも今日、その持ち主が職場に来ていたのですが、あぁ、出産したら見事にお腹がへこむんだなぁ、と、当たり前のことながら不思議な思いで見ておりました。PCも持ち主の元気な姿を見て安心したのだろうと思います。

 電源部が壊れた、それもやや特殊な構造のPCというのは、本当に厄介なものです。セレロン1.2GHzのCPUにメモリも256MB、いかに事務系ソフトしか使わないといっても、お世辞にも快適とは言い難いものだったことでしょう。特殊な電源部を探してきて取り替えるとか、お金を出して修理するとか、そういったことを一切考えることなく、即座に廃棄処分と決定いたしました。同じような一体型で、もう少しまともな性能のマシンを見つけて、出産祝い代わりにプレゼントしよう、ということになったのです。
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 問題は内蔵HDDに蓄えられたデータですが、気がついたらマシンをひっくり返してネジを回しておりました。こういう状況では、HDDを取り出してデータを吸い出すしかありません。

 外装を取り外してHDDに手をかけると異様な熱さ。HDDの基板がいかれてしまっているのではないかと心配になるほどです。何でこんなに熱いのか、とよく見れば、通気口がホコリに塞がれておりました。常時高温で稼働していた電源部がついにこときれた、というわけです。
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 おうちのPC、大丈夫でしょうか。PC内部はまともな状態でもけっこうな高温になります。加えて通気口がふさがり気味となれば、まともに動けという方が無理というものです。

 とりあえず、いつものようにUSBで外付けにしてデータのサルヴェージ。幸いなことにHDDは無事で、パスワードがかけられているということもなかったので無事に全てのデータを回収することができました。

 今日受け取った知人からの手紙にも書かれていたことですが、もの皆ついえる季節ということで「ついゆ」、そして梅雨となったとか。梅雨入りしたとたんに潰えてしまったPCが残してくれた教訓は、日々是BackUp、でした。
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2010年6月15日 (火)

刺された?

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 大きな欠伸をする「ちち(仮名)」さん。真っ暗な部屋の中で、とりあえず撮れた1枚。ノイズだらけですが、知られざる犬の生態、みたいな感じでなかなかおもしろいです。同じ状況で「くま(仮名)」さんを撮ると、ピントを合わせることもできません。やっぱり白い分、光をよく反射するのですね。

 白い犬と言えばソフトバンク。昨日の夕刻から始まったiPhon4予約のせいでしょうか、どこのショップも人であふれておりました。もしすいていたら予約しに行っていたでしょうから、その意味ではラッキーだったのかも知れません。人が多いといえば、なぜか当Blogをご覧いただいた方、普段は1日あたり500人ほどのところ、なぜか800人ほど見に来ていただいておりました。何だったんでしょうか。
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 この日の記事でも触れたのですが、娘のために手に入れた中古の携帯電話。「おまかせロック」されてしまったのを今日まで放置してあったのですが、ダメ元でどこもショップに持ち込んでみました。「おまかせロック」などで検索しますと、皆さん相当に難儀されているようです。しかも、「あんたが盗ったんじゃないのか?」みたいな雰囲気になって凄く嫌な思いをした、という報告も多数あったので、正直、気が重かったのですが、結論から言うと、非常にすんなりとロックを解除してもらうことができました。

 まずは本人確認から始まり、入手した経緯、ロックがかかった時期や状況などについて「事情聴取」が行われます。一通りの情報が集まった時点で、「おまかせロック」をかけているドコモの担当部署に連絡して照合が行われます。待つこと5~10分で、ドコモの担当者から電話が入り、ここで直接お話をして、再度、いろいろと聞かれます。

 私の場合、入手した経緯そのほか、比較的わかりやすい話だったせいもあるのでしょうか、非常にスムーズにことが進みました。意外だったのは、どうしてロックがかけられたのか、ということについて、やんわりと教えてもらえたことです。ドコモの方ではこの携帯電話、最初の購入者が紛失したことになっており、保障サーヴィスによって新しい電話機が交付されたためにロックがかけられた、ということのようです。
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 自動車を盗まれて保険で新車をもらった場合、元の車が見つかればそれは保険会社のものになります。携帯電話についても同様なのですが、その点を説明していただいた上で、「善意の第三者である」ことを理由に、携帯電話はそのまま保持、使用していても良い、ということになりました。さらには、今後、(意に反して)おまかせロックがかけられることはない、というお墨付きまでいただきました。

 この件に関しては、中古の携帯電話が普通に売買されているという状況と、にもかかわらず事故が多いということを勘案して、ドコモとしてかなり頑張ってくれている、という印象です。携帯電話は名義変更の手続きをしない限り、最初に購入した人の名義になっているわけですから、慎重な取り扱いになるのは当然と言えば当然。今回の措置は、ある意味、そこを曲げて何とかしてくれた、ということになるかと思います。大きな顔をして「こうしてくれて当然」なんてことではない、ということを強調しておきたいと思います。
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 最近、夕方になると強烈な睡魔に襲われて、気がつくと眠っていた、なんてことがよくあります。ひょっとしたら職員室にツェツェバエが潜んでいて、刺されたのかも知れない、と思うほどの眠さです。あ、そろそろ来るな、という時刻になると、椅子に座っていないで歩き回るなどの予防策を講じてはいるのですが、ひょいっと座った瞬間に寝てしまったりするので危険です。けっこう太っていて鼾をかきますから、おそらくはSASだろうとは思うのですが、忙しくしていると起こらない、ということから、半分以上、怠け病なのでしょう。

 それにしてもこのペンスタンド、「アウト」という商品名が笑わせてくれます。シェーファーのデスクペンを挿してみましたが、文字どおり、アウト。細身のボールペンか何かでないと挿しておけないようですね。

2010年6月14日 (月)

かっぷめん

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 「鬼に金棒」のクッションがお気に入りで、ひたすら舐め続けている「くま(仮名)」さん。犬がさかんに舐めるときはストレスがたまっているのだ、とも言われますが、彼女の場合はあてはまらないようです。

 ストレスよりも心配なのは彼女の後ろ脚。赤くなっているのはどこか出血しているんじゃないか、と思うのですが、別に痛がりもせず、お医者さんに診てもらっても異常はなさそう、という診断。そうは言っても気になるので、セカンドオピニオンをいただきに、今度、別のお医者さんに診てもらおうと思っております。
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 で、犬よりもストレスがたまってるんじゃないか、と疑われている飼い主は、やはりどこか病んでいるのでしょう。今頃になってこんなものを手に入れてしまいました。糖尿病で立派なメタボなのに、こんなもの手に入れて(ということは使って)いる場合ではないのですが、基本的にこういうものが好きなので仕方ありません。

 好きなポイントその1は、なんと言ってもネーミング。女性の方には申し訳ないのですが、彼らの名はCupmen。名前からしてちゃぁんと複数形になっているところに敬意を表して、カラーバリエーションを揃えてみました。
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 iTunesで音楽を流しつつ記事を書いているのですが、こんな訳のわからんものを扱っているせいでしょうか、先ほどからThe BeatlesのRevolution 9が流れております。この曲、中学生の頃に初めて聞いて「なんじゃこらぁ!?」でしたが、久々に聞いてもやっぱり変ですね。まぁ、嫌いではないのですが。。。。。

 気温が高いので、いかに絶品といえど得正のカレーうどんはパス。いや、実に美味いのですが、寒い時期しか手に入らないので温存することにして、同じ会社のカップヌードルカレーを作ってみました。
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 カップヌードル系にはちゃんと蓋をおさえておくためのシールがついておりますが、あれを上手に使えるようになるまでには修練を要します。シールでおさえたつもりでも、ちょっと目を離した隙にこんな風に蓋がめくれ上げっている、ということが結構あるものです。これは、キャベツや麺を流さないでUFOを作れるようになるのと同じぐらい難しいことだと思います。

 そんなとき、強い味方になってくれるのがCupmenです。ポンとのせておくだけで大丈夫。あとは、時間だけを気にしていればよいのです。堅めが好きな人は時間を短めに、たっぷりお湯を吸って伸び気味になった重たいのが好きな人は時間を長い目に。気をつけることはそれだけです。なんと楽なのでしょう。ひょっとしたら小池さんのお家にもあるのかも知れません。
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 このCupmen、発売されてからだいぶ経ちますが、けっこうな人気商品となってしばらく品薄でした。最近、需要が一回りしたのでしょうか、ようやくあちこちで手に入るようになりました。重すぎず軽すぎず、絶妙な重さ。カップラーメンの容器の縁にしっかりと陣取ってくれる安定感。こういうものこそ、一家に人数分備えておくべき変なモン、と言えるでしょう。

2010年6月13日 (日)

兄弟姉妹

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 顔が輝いている、というのはこういうのを言うのでしょうか。階段に前脚をかけてこちらを見た「ちち(仮名)」さん。置きピンなのですが、そこから見事に外れてくれたのと、慌てて手ぶれしたのとで、見ていると目が痛くなってくる写真です。それでも、あまりにいい表情なので今日はこれで、となった1枚です。

 今日は雨降りで、お散歩が不十分。なので、「くま(仮名)」さんはリヴィングで、「ちち(仮名)」さんは玄関ホールで、それぞれドッグラン状態にしてあったのです。そうこうするうち、虫眼鏡の入っていたパッケージを見つけた「ちち(仮名)」さんが、「あれ欲しい!」とねだっている、その瞬間のお姿なのです。
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 PILOTのカスタムレガンス。今は大丸大阪店の北館となったそごうの大阪本店、その12階にあった三省堂で広沢師のペンクリニックが開かれた折に手に入れたのと思います。閉店セールで何もかも大幅に割引かれて販売されておりましたが、ペンより何より、ペリカンの萬年筆をかたどったランプ、お店を閉めるんだったら譲って欲しいなぁ、とバカなことを考えていたのを覚えています。

 同じものは、近所でいえば神戸三宮のナガサワ文具センター、PenStyleDenにもあるのですが、そちらは設置して数日で内部の電球だか蛍光灯だかが切れてしまい、しかも修理できない状態なのだそうです。
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 守口の京阪百貨店で川口師がペンクリニックをされているので表敬訪問を、と思っていたのですが、大叔母が亡くなりましたので急遽取りやめ、そちらへお別れに行ってまいりました。享年97歳、まさに大往生です。父方の祖母、母方の祖母の妹にあたる人で、安らかな寝顔を見ていますと、先に行っている2人の祖母のことが思い出され、やはり姉妹だなぁ、と実感いたしました。

 普通ですと今宵がお通夜で、明日が告別式となるのですが、死後、献体すると決めておりました大叔母の場合、枕経、お通夜のおつとめ、さらには引導の儀式まですべてを、今夜のうちに済ませました。明日の朝、病院から迎えに来ていただいて、次に大叔母が戻ってくるのはその使命を終えてから、ということになります。
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 こういうときでないと顔を合わせることもないのですが、そうした機会があるたび、あぁ、みんな歳をとったなぁ、と実感いたします。大叔母は生涯独身でしたので、最後は叔父の一人が中心となって面倒を見ておりました。ですので今宵はごくごく近しい者だけが集まってのお別れ。血のつながりの濃い者ばかりですので、当然ながらみな「似て」おります。

 材料の選定を誤ったのではないかと思われる茶色のまだら模様のカスタム。銀座教会へ懺悔しに行ったのにサタンに魅入られてしまった1本です。もう一方のレガンスも同じような模様だと思っておりましたが、並べてみるとその差は歴然。でも、別々に見ていると同じように思う、というあたり、兄弟姉妹という感じがいたします。
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 実は今、変なモンのネタがけっこうたまってきているのですが、やはり今宵は落ち着いた雰囲気でいきたい気分です。献体して、これからも「仕事」が続く大叔母。幼い日、お盆に帰省すると可愛がってくれた大叔母。97歳ですから歳に不足はありませんが、どうぞ安らかに、と願わずにはおれません。

2010年6月12日 (土)

相対性理論?

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 後ろ脚を投げ出し、床にアゴをつけて、玄関の方をじっと見続けている「くま(仮名)」さん。あのドアの向こうに出ればお散歩。気持ちいいだろうなぁ、なんて思っているのでしょうか。

 今日は名古屋からのお客様を連れて神戸方面を徘徊しておりました。もうちょっと効率的に、上手に回ることができれば良かったのですが、例によってヘボな道案内ですので、あっちへ行ったりこっちへ行ったりと、時間ばかりかかってしまいました。にもかかわらず、お土産までいただいてしまいました。たいへん恐縮です。
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 今日は萬年筆をご紹介するつもりでしたが、ちょっと身辺が騒がしいため、ササッと更新しておしまいにいたします。無事に帰ってくるようにという願いの込められたおまんじゅう。出しているのは、名古屋の老舗、青柳総本家です。

 誰もが思うことは、この箱、子どもにやったらお面にして遊ぶやろうなぁ、ということ。そう思いながら箱を開けてニンマリ。蓋の裏は、どうぞそうやって遊んでくださいという説明書になっております。しかしながら、あまりのかわいらしさに切り刻むのはもったいない、などという声も出ておりました。
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 分度器ドットコム、ル・ボナー、そしてPen and message.と回る予定でしたが、いきなり分度器ドットコムリアル店舗がお休み。下調べぐらいしていけよ、と突っ込まれること必定です。仕方がないので「あんばい」でお蕎麦をいただいて、ル・ボナーへ向かいました。

 やはり主人不在ということに危機感を覚えているのか、迷犬チャーの吠えること吠えること。しかしながら、準店員のFさんご夫妻が来られたのでホッとしたのか、ようやく静かになりました。静かにお昼寝をするチャーの周りで、訪欧中のボンジョルノ松本氏を心配する会話で盛り上がり、気がついたら3時半を過ぎておりました。
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 たしかこの時期、Pen and message.の営業時間は午後4時までのはず、と六甲アイランドからタクシーを飛ばして元町へ。予想していたことではありますが、いつもの顔ぶれが揃って歓談中。閉店予定時刻を過ぎていたにもかかわらずコーヒーをいただくこともできましたし、委託ケースもそれほど危険な状態ではありませんでした。

 WAGNER神戸大会に来られた遠来の方で、ル・ボナーや分度器ドットコムへ行ってみたいとおっしゃる方を何人かご案内しましたが、順番を間違えてはいけないのです。最初に分度器ドットコムへ行く、というのがポイントです。いかに魅力的なモノばかりとはいえ、非常に狭い店内に凝縮されていることもあって、そうそう長居はできません。どう長く見積もっても30分以内にはお店を出ることができますので、それからル・ボナーを目指せばよいのです。これを逆にすると、ル・ボナーだけで時間切れになってしまいます。
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 なぜか長居をしてしまうル・ボナー。ボンジョルノの帰国後に訪ねると、お土産話で盛り上がることは確実ですから、ますます長居をしてしまうことでしょう。

 銀座を歩いている萬年筆(または筆記具)愛好家の時計は早く進むという、いわゆる「銀座相対性理論」を勝手に提唱しているこの私。一般化することは不可能と思われるこの理論ですが、どうやらル・ボナーには適用できそうです。

2010年6月11日 (金)

細く長く

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 お散歩から帰ると、ぞうきんで足を拭いてもらう。これは室内犬ならではの儀式です。柴犬の場合、足のトラブルがけっこう多いなどといわれますので、そのチェックも兼ねております。

 ケージに戻されると、すかさずぞうきんを咥えて振り回すのが「ちち(仮名)」さんの日課。人が近くにいるときには、わざとケージの外へ落としてじっと顔を見ます。その顔にやられてぞうきんを拾い、遊びの相手をさせられてしまう、というパターン。「くま(仮名)」さんがぞうきんなど見向きもしないのと対照的です。
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 ミツビシ、ユニボールシグノ。同僚からのいただき物です。極細のゲルインクボールペンで、だいたいどこの文房具店でも売っているところを見ると、けっこう固定ファンが多いのかもしれません。

 ただ、何も考えずにシグノを買うなら0.5ミリあたり。細いのが欲しい人でも0.38ミリでしょうが、こいつはヘンタイな0.18ミリ。何でこんなに細いのだ、と思わせられる細さです。
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 実際、試し書きと称して意味不明なグルグルを書くようなケースでは、あまりの細さに「インク薄いのか?」と思ってしまうほど。小さなスペースに丹念に文字を書き込んでいくような用途に特化しての細さなのでしょう。

 老眼が進んできた身としては、そんな小さな文字は読めませんし、書くこともできません。ごく普通の大きさの文字であっても、込み入った漢字などはほとんど「勘」で点画を埋めているという状態。いただいたものの、自分が使う場面は想像できません。
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 結局のところ、このケースというか、筆入れというか、入れ物の方が何かと使えそうな感じです。次男はこういうモノが大好きですので、いずれとられてしまうことでしょう。

 本体よりもおまけに釣られてしまう、そんな子どもでした。グリコのおまけはもちろんですが、永谷園のお茶漬け海苔のおまけにも結構やられておりました。小さい頃は髭のシールでしたし、安藤広重の東海道五十三次のミニチュアなんかはコンプリートした記憶があります。思えば、昔から何かを集めるのが好きだったのですね。
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 何事にも夢中になりやすい性格で、その分さめやすいのですが、萬年筆趣味に関しては実用から入って、途中お休みもありましたが結構長いこと続いております。惜しむらくはいろいろバタバタでお休みしていた時期。この期間に、けっこういい萬年筆がリリースされているのです。あの当時、リリースされたものを普通に買っていたら・・・・・と残念に思うことしきりですが、考えてみればこの先、いいペンが出ないというわけでもありません。これから先も、けっこういいペンと出会えることでしょう。シグノ同様、細く長く、ということでしょうね。

2010年6月10日 (木)

寝てました

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 帰宅すると、ガレージに車を入れて玄関のドアノブを引く。普通はこれで家に入れるのですが、今日は珍しく施錠されておりました。犬の散歩から帰ったら施錠しなさい、とやかましく言っていても、施錠されていたためしがありません。自分で鍵を開けて家に入るのは、家族が誰もいないとき、あるいは、全員が寝てしまっているときです。

 治安のいい国で暮らしていることに感謝しつつ居間に入ると、犬たちも治安のいいことに感謝しつつ寝ておりました。とっても安らかな寝顔です。「ちち(仮名)」さんは飼い主の帰宅に気づくとすぐさま騒ぎ始めますが、「くま(仮名)」さんは知らん顔です。
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 昨日から引っ張るこのネタ。早川徳次さんが開発したシャープペンシルがアメリカで大当たりとなり、社名にするまでになった、というのは筆記具を趣味にする者なら誰でも知っているお話。

 大震災で工場が焼失してから大阪に移って電機メーカーとなり、昭和17年に早川電機工業なりました。その後、もっと早くにシャープ株式会社になったと思っていたのですが、調べてみると昭和45年のこと。それまでは早川電機工業だったのですね。もうひとつのシャープ電機株式会社というのは、おそらく販社ではないかと思いますが、ご存じの方いらっしゃいますでしょうか。
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 これだけネタを振ったら、これが出てくるのは当たり前ですね。写真の上の方が1983年にプラチナ萬年筆によって復刻された0.7ミリの芯を使う「繰り出し式鉛筆」で、下の方はその10年後に作られたボールペンです。このときのシャープは0.5ミリ芯を使うように仕様が変更されています。

 見ていただくとおわかりのように、使わずにしまい込んであります。せっかくいい具合に黒ずんでいるのに、使っていると自然に磨きがかかってしまうかもしれないから、というのが使わない理由ですが、その甲斐あって、前回ご紹介したときよりも硫化が進んでおります。添付の取扱説明書には、硫化して黒くなるから時折布で磨きなさいと書かれておりますが、そんなもったいないことはできません。
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 勉強や仕事にガンガン使うのでなければ、0.7ミリというのはなかなか良い太さ。0.9ミリの方がもっと良いぞ、という方もありますが、太さと細さのほどよい妥協点として、0.7ミリが気に入っております。

 繰り出せばススッと芯が出て、しまうときもスルッと収まります。メカニズムの信頼性に不安を感じないところは復刻版ならではのメリットです。お尻を開けて胴軸の内部に予備の芯を収納しておき、必要なときに1本取り出して口金のところから入れる、ということになります。
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 一方のボールペンも、大きさやデザインは一緒ですので、口金の部分を観察するか、芯を出してみるかしないとそれとはわかりません。シャープペンシルとボールペン、ということで一緒に持ち歩いたりすると、使うたびに取り違えてしまいそうです。

 前回これを紹介したのが一昨年の暮れでしたが、当時の記事をみるとどれも短めです。だらだら長く書くのが癖になっていることを反省しつつ、今日はもう寝ることにいたします。

2010年6月 9日 (水)

座談会

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 え、何? 私ですか? と言っているように見える「ちち(仮名)」さん。目(鼻)の前にカメラを突き出されて、思わず上の方へ目をそらしたところです。おとなしい感じがするところからもおわかりのように、これは眠たい状態。覚醒レヴェルが低いときには、別の犬かと思うほどに動きの鈍くなる彼女です。

 過去、12年の長きにわたって勤務した職場が、今年、創立40周年を迎えます。そこで、歴代の卒業生による座談会を開いて、その様子を記念誌に掲載しよう、という企画が持ち上がりました。話の流れで、何となく司会者に指名されてしまった私。出会ったこともない人たちが思い出を語るのをとりまとめて、予定されている結論へともっていく、という、何とも難儀なお役目です。それこそ、え、私ですか? という感じです。
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 座談会の様子はICレコーダーで記録しておいて、あとからテープ(?)起こしをします。相当古いレコーダーですが、音声はしっかりと拾っております。むしろ、思い出を語るということで話があっちへこっちへと飛びまくるので、そのまま文字にしても何のことやらよくわからない、ということの方が問題といえば問題です。

 例によって片付けの苦手な私のこと、我が家にICレコーダーがあるはず、と思ってから現物を見つけるまで、あっちこっちとかき回して大騒ぎでしたが、おかげでおもしろいものを見つけることができました。まさに怪我の功名です。
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 It’s a SONYならぬ、These are SONYSです。両者の間にどれほどの歳月の差があるのでしょう。カセットテープが普及する前は、こうした小さい巻きのテープを使うポータブルテープレコーダーが使われておりました。テープをセットしたら端を引き出し、いくつものリールやキャプスタン、ヘッドなどの間をとり回して、空のリールにセットする、その様子を手品を見るような思いで見ていたことを思い出します。

 開けてびっくり、このテープは新品未使用。他にも何本か、録音済みと思われるテープが出てきました。惜しむらくは再生する環境が失われていることですが、これほどの長い年月、書棚の引き出しに眠っていたものですから、きっと転写などしてロクに聞けないものになっていることでしょう。
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 テープを収めた箱の裏側には、録音再生時間についての表記があります。テープの走行速度によって、あるいは片道か往復かによって(当たり前ですが)録音時間が異なるのです。これまた、かつてオーディオ青年だった私にとっては萌え萌えな内容です。2トラサンパチ、なんていう言葉が普通に飛び交っていた時代を過ごしてますから、これを見て、懐かしぃなぁ、と大喜びです。

 中学生だった頃にはまだこのテープを使うレコーダーが生きてましたので、I am The Walrusのコーラス部分を逆回転させると「ポールが死んだ」と聞こえる、なんていうのを本気で試したりしておりました。残念ながら当時の私たちの英語力では、何度聞いてもそういうフレーズは聴き取れませんでしたが・・・・・。
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 ごそごそやっていると、SHARP製のテープなんてものまで出てきました。上手な保存の仕方、というのを読むと、それとは全く異なる環境で幾星霜を過ごしたテープに申し訳ない気持ちでいっぱいなります。

 こういうものが出てくるということは、私の親父も新しい物好き、今で言うガジェット好きだったのかもしれません。このSHARP製のテープ、外箱の裏側には興味深い表記があるのですが、長くなりましたのでそれについてはまた後日、ということで。

2010年6月 8日 (火)

極太・滑らか

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 この角度ですと少しわかりづらいのですが、明らかに肥満体の「くま(仮名)」さん。この姿勢の時に前脚を握り、降りられないようにするとたいへん嫌がります。体が重いので、立った姿勢を長く続けることができないのです。

 しかしながら、悪いことばかりでもありません。たっぷり栄養をとってゆったり暮らしていますから、たいしてブラッシングもしていないのに毛艶は抜群です。私にはわかりませんが、萬年筆にハマっている人がよく言う、プラチナ顔料黒インクのぬめぬめ感、っていうのはこういうものなのでしょうか。
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 筆記具が滑らかに走ることは、とても気持ちの良いことです。けれども、私のように筆記具を思うようにコントロールできない人間にとっては、それも良いことばかりではありません。よく調整された万年筆と非常に滑らかな紙という、ある意味最高の組み合わせで手紙を書こうとして、数行書いたところで諦めたことがあります。適度な引っかかりというか、抵抗感というか、そういうものが私には必要なようです。

 ボールペンでも、ジェットストリームのボール径の大きなものなどですと、もはや萬年筆は不要なのではないかと思わせるほどに滑らかに書けますが、その滑らかさが災いして、私には意味不明な文様を残すことしかできません。
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 そうは言っても、滑らかに書ける、と聞くと手を出してしまうのが哀しいところ。シュナイダーのその名もスライダーメモ。いかにもするすると気持ちよく滑りそうなネーミングにやられて、黒、青、赤の各色を入手してしまいました。仕事中、ボールペンはけっこうよく使うのですが、いざというときに書けるものが手元にないことが多いのです。普通の事務用ボールペンなどは、ひょいっと誰かに持って行かれてしまうのですね。

 これくらい目立つものであれば、どこかへ持って行かれてもすぐに見つけ出せます。教員の世界には文房具ヲタクが少ないので、変わった筆記具なんて周りの誰も持っていない、ということもあります。
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 いいですねぇ、ViscoGlideテクノロジー。粘りけがあって、しかもよく滑りそうな感じが出ています。事実、速書きしてもインクが途切れることはなく、非常に滑らかに書けます。ただ、書き出しで筆圧が低めだと、少しかすれるときがありますが、それも最初の一画だけ。これより出にくい油性ボールペンはいくらでもあります。

 滑らかに書けるのはインクそのものの特性だけではなく、ボールが大きいことにもよるのでしょう。誇らしげに表示されたXBという文字。太字ヌラヌラ派の皆さんにも是非お試しいただきたいと思います。
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 キャップにはたいへん立派なクリップがついていますが、この小さなキャップをいちいちポストする人は少ないと考えたのでしょうか、胴軸後部には転がることを防ぐための突起が設けられています。キャップを閉めておけば転がるはずがありませんし、筆記中にペンを置いて一休みという場面でもじっとしていてくれます。目立ちませんが、よく考えられているところです。

 しかしながら、水性ボールペン並みの油性ボールペンになれてしまった今となっては、やはり粘り気が邪魔に感じられます。こういうモノは完全に好き、嫌いの世界ですから、このペンはやはり、ネットリ系が好きだ、という方にお奨めかと思います。
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2010年6月 7日 (月)

分かれてます

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 かわいそうですが、我が家のリビングにはいろんなものが出してあるため(片付いていない、と普通は言うらしい)家族がいない日中は犬たちをケージに入れておかざるを得ません。モノを壊されたりするのは諦めるとして、変なモノを食べたりして犬に危害が及ぶことの方が心配です。

 そういう意味もあって、我が家の犬たちは図体の割には大きなケージに済んでいます。トイレ用のトレーを奥スペースが別室になっているタイプですが、何せ犬ですから、こういう狭い空間が大好き。おとなしくしてると思ったらトイレスペースで寝ております。そして、寝返りを打つタイミングでぐぅ~っと体を伸ばして、写真の「ちち(仮名)」さんのような姿になるわけです。
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 我が家の犬は2頭。我が家でこれより数の多いモノと言ったら、家族の数だけあるお茶碗とかお箸、3泊4泊の旅行に行っても大丈夫なだけの肌着など。ひょっとしたら、食器棚のお皿よりも萬年筆の方が少しだけ多いかもしれません。

 タイプ別に言うなら、最大勢力は二右衛門半(普通名詞)な万年筆たち。ご本家二右衛門マスターから拝領したペンまであります。その次にくるのが、あ、おもろいやんけ、と軽いノリで手に入れてしまったPOPな萬年筆たち。そのほとんどが鉄のペン先を持つものです。写真の4本もそのグループで、BicのEasy Clicという製品。あと1色追加してくれたら、ゴレンジャーの装備品になれたのにと思うと残念です。緑はモスグリーンというか、カーキというか、そういう落ち着いた色調ですし、黄色がないのも不思議です。ひょっとしたら本国にはあるのかもしれませんね。
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 首軸の造形から、学童用、あるいはそれを視野に入れた製品であることが伺われます。個人的に一番人気なのがパープルですが、透明感が綺麗と感じられるブルーもよろしいです。目立つのは何といっても赤ですが、渋い抹茶のようなグリーンにも心惹かれます。

 結局4本も仕入れましたので、それぞれ別の色を入れて採点用に使おうと思っておりましたが、そちらはすでにロットリングのサーフが頑張っております。何より、ヨーロッパ(ショート)タイプのカートリッヂ専用、というところが採点用には不向きです。
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 ペン先と首軸にはBicボーイが刻まれています。アップにするとわかるように、けっこう雑な作りです。それでも、手に持って痛いなんてことはありませんし、実用上何の問題もありません。日本にはまだ本格的に入ってきていないようですが、こういった細かいところの仕上げも日本市場では問題になってしまうのかも亜しれません。

 実用品としてこれを使う場合、特徴的なインク補充が面倒臭い、というのは大きな欠点です。しかし、そもそもそれを狙って作っているのですから、そういったことを喜ぶヘンタイさんがターゲットに入っていることは確実です。
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 少しだけ力を入れると、胴軸が後にスライドして、そこからパキッと折れ曲がるのです。何というか、アントノフ輸送機のお尻を跳ね上げて大きなモノを積み込む時のような、そんな姿です。

 折れ曲がった胴軸後半には、カートリッヂがしっかりとはまり込む金属製のフォルダーが仕込まれています。カートリッヂの先端部、ペンの槍にささるところを、リング状の金具でしっかりと保持するようになっております。
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 カートリッヂを入れるには、乾電池を入れるよりも力が必要です。そして、使用済みのカートリッヂを取り外すのにもけっこう力とコツが必要です。その製品名から、使用済みのカートリッヂが簡単に外れて、新しいものをカチャッとはめ込んで筆記続行、というイメージを持ちますが、実際には慣れが必要。ちょうど、シェーファー・イントリーグのコンヴァータを付け外しする感じに近いように思います。

 こんなのを実用していたなら、わざと人前でインク交換をしてみたくなることでしょう。いわゆるイチビリというヤツで、関西人である以上、誰にでもその気はあるのです。

 新しいカートリッヂを用意したら、おもむろに軸をパキッとやって、周囲の反応を探りながら、慣れた手つきでからになったカートリッヂを外します。そして、ぼんやり見ていたら気づかないほどの早業で新しいものを入れ、カチャッと元に戻して何食わぬ顔で筆記を再開するのです。
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 ただ、触っていて思うのですが、そんなことを何度もやっていたら壊れるんじゃないか、と思わせるほど、このペンは少し華奢な感じがいたします。結局、おもしろ半分にゆったり使うのが向いているのかもしれません。

2010年6月 6日 (日)

カワ・イイ

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 騙されて(?)笑顔を撮られた「くま(仮名)」さん。撮影者は写真の左側にいて、右手を大きく伸ばしてカメラを持ち、置きピン状態で「おぉい、くま(実際には実名を)!と呼びかけています。何だろうと顔を向けたところでパチリ、です。

 食卓の下で暗いので、合焦のために赤い補助光が出ます。これを感じると絶対にレンズの方を向きませんので、前もって合焦させておく必要があるのです。苦労(というほどではありませんが)の甲斐あって、ちょっと可愛い表情が撮れました。
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 これ、ホントにいい革使ってるでしょ、ね、だから、カワ・イイ、んです(しばしの沈黙)というのは、東京銀座、北欧の匠で日常的に見られるやりとり。先日お邪魔した折には、なんと成川さんの奥様が「これはね、ほら、いい革使ってますでしょ、ですからね・・・・・(思い出せない)」なんていう場面があって、思わずこちらから「カワ・イイんですよね」と言ってしまったのですが、いい革を使っているのは何もハンスオスターだけではありません。神戸、六甲アイランドのル・ボナーさんは、いい革しか使っていないのです。

 この日の記事で紹介されている名刺入れ。左はそれより前のロットで、右のものが横幅を少し広げ、容量を変えずにより薄く仕上げた今年の新作です。鍵束と一緒にポケットに入れたりしているので、グリーンのブッテーロは傷だらけ。とても恐ろしくて、クリスペルカーフなんて持ち歩けません。革製品をお手入れしながら大切に使う、なんていうのは、無精で不注意な私には無理なことなのでしょう。

 そうは言っても、傷だらけでもそれなりに味わいの増した名刺入れ。普段の仕事ではまず名刺など必要のない稼業ですので、もっぱら萬年筆関係の寄り合いに行ったときに「まいど、こういうモンです」と配り歩く、そのためだけに使っております。

 右の方は、ちょっと問題があるので・・・・・と、鞄を買ったときにおまけにいただいたもの。確かに、未使用でありながら、フラップが歪んでおりますね。さらには、広げた状態で背の部分を見ると、何というか、たるんだようになってしまっています。
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 組み上げを担当された職人さんと、もうすこし詳細な打ち合わせをしておくべきだった、とおっしゃってましたが、本当に微妙なものなのですね。小さいものだけに、細かなところが余計目立ちます。

 でもまぁ、ハンス・オスター的な考え方をするならば、名刺入れの外側を見るのは閉じている状態で、広げた状態では内側を見るわけですから、これはこれでOKなのじゃないか、とも思います。これでも十分に高品質ですからね。イタリア大好きで現在訪欧中のボンジョルノですが、そういうところはなかなかドイツ的、日本的ですね。
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 こちらはシュランケンカーフでつくられた同じ名刺入れ。私のように傷だらけにしてしまう人には、この革もひとつの選択肢でしょう。ブッテーロのバン、と張った感じとはまた違う、柔らかな質感も魅力です。

 ル・ボナー、分度器ドットコム、pen and message.店主不在のこの3店をひやかして激励して回る、という計画も果たさぬまま、ごろごろして過ごした週末でした。今月末には難波大会が控えており、そこにぶつかるように期末考査が予定されております。

 テスト前というと生徒だけが大変なように思われがちですが、実は一番ヒィヒィ言っているのは問題作成担当の先生かも知れません。頑張って早めに問題を作り上げて、心置きなく難波大会を楽しみたいと思っております。ご用とお急ぎでない方、ご近所お誘い合わせの上、ぜひご参加ください。きっと、思い出に残る楽しい大会になるはずです。

2010年6月 5日 (土)

文化の継承

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 じっと一点を見つめる「ちち(仮名)」さん。彼女の視線の先では、妻や娘がプリンを食べているのです。きっと甘い匂いがするのでしょうね。食べているのは京都へ出かけたついでに買ってきた100年プリンとかいうものですが、ここで驚きの事実が明らかになったのです。

 娘の「常識」では、プッチンプリン以外のものはカップに入った状態のままスプーンですくって食べるもの、だったようです。ですが、プリンと生まれた以上、例の甘ぁ~いシロップを頭にいただいて人前に出たい、それこそがプリンの正しい姿なのだ、と思っているはずです。

 そのように優しく諭す私に向かって、(お父さんと同じ世代の)お母さんだってカップのまま食べているではないかと抵抗する娘。えぇいならぬわっ、と皿を引き寄せ、カップを逆さにするが早いかプリンとカップとの境目にスプーンを挿し込むと、「あぁ~」という娘の落胆の声をBGMに、プリン様は文字どおりぷりんとお皿の上に鎮座されたのでした。
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 いやはや何とも、実に神々しいお姿です。これぞプリン。こうでなくてはいけません。と、悦に入りながらも、ふと思いました。そう、娘に罪はありません、悪いのは親である私たちなのです。

 家族というのは社会の最小単位。安らぎの場であると共に、社会生活の基礎を学び、身につける場でもあるのです。プリンの正しい食し方も知らない、と嘆く前に、正しい食し方を教えたのか、と自問すること。親としてはそこが大切です。

 私たちが親から教えてもらったことは子ども達に伝えていきたいので、年中行事はもちろん、食事その他の習慣についても、我が家ではこうするのだ、と押しつけてきました。子ども達にしてみれば、何とも窮屈な家庭であり、面倒な親であることでしょう。
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 でも、それこそが文化を継承していくということなのだ、と信じてやるしかありません。親が子どもに遠慮したらおしまいです。私の生業は、そのことを日々実感させてくれます。こりゃしんどいな、と感じる生徒の家庭では、ほぼ例外なく、親が子どもに気を遣いすぎています。子どもには気をつけるべきであって、気を遣うべきではないのです。

 我が家の子ども達、上の2人は萬年筆に近づこうとしません。まぁそれはそれで賢明なことだと思いますが、そう毛嫌いしなくても良いのに、とも思います。末っ子は対照的に「まんねんひつ」が大好き。おそらく、最初に萬年筆で書いたときに、周りの大人がわぁわぁ言ってくれたという体験によるものでしょう。
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 そんな息子が喜ぶかな、と入手したものの、しばらく行方不明になっていた「くみたてペン」です。万年筆やボールペンではなく、PILOTご自慢のフレフレメカを持ったシャープペンシルを組み立てよう、というものです。

 個人的には、組み立てなんぞどうでも良くて、シャープペンシルを校正する各部品の名称に興味をひかれます。へぇ、これはこういう名前なのか、ってな感じですね。
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 総じて、何の変哲もない名前です。シャープペンシルの部品にしゃれた名前をつける必要などなく、区別がつけばそれでよいのですから当然です。プロが使う道具がシンプルなのと同様、その素っ気なさがまた「プロっぽくて」いい感じです。

 こうして自分で組み立ててみると、シャープペンシルをはじめとする筆記具への興味も深まるでしょう。子ども達は将来の顧客ですから、そこに焦点を当てた商品開発というのは大切だと思います。あまり儲からないでしょうが、筆記具をはじめとする文具の組み立てキットが各メーカーで企画されたらいいのにな・・・・・と思いますが、PL法もあるこのご時世、なかなか難しいことでしょう。
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 ところで、プリンを食べながら娘が指さした紙片。そこにはプラチナという文字がありました。彼女が買ってきたシャープペンシルの替え芯が「オレーヌ」だったからです。これ、萬年筆の会社とちゃうのん?と聞く娘に、おぉ、こりゃひょっとして、そのうち萬年筆を使ってみたいと言い出すかもしれないなぁ、とわずかな希望を感じ取ったことでした。

2010年6月 4日 (金)

同工異曲

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 昨夜は飼育係の体調が悪く、結局お散歩に連れて行ってもらえなかった「くま(仮名)」さん。かわいそうだからあとで連れ出してやるか、と思いつつ、気がついたら朝になっておりました。別段忙しくもないのに、最近また突然死することが増えてきております。

 ここのところ、ご近所の無線LANが優勢で、そちらの電波ばかり拾いに行くので、肝心の我が家のLANがうまくいかない、という状況が頻発しております。こうなるとルータやPCも再起動して・・・・・と手間ばかりかかるのですが、いろいろと設定を変えてみてもどうにも「相性」という部分が壁になってうまくいかないようです。すっきり安定動作するルータのお奨め、ありますでしょうか。
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 こんなの好きでしょ。録画しておいたから・・・と同僚が渡してくれたのは、2月17日に放送された番組。CPRMと明記してあるあたり、著作権関係もいい加減にしない彼らしいところです。徳光和夫さんが伊東屋を訪ねていろいろな商品の説明を受ける、というのが前半の主な内容。ビクーニャやらフリクションなどのインクの話、そこそこ突っ込んで紹介されています。10Bや10Hのヘンタイな鉛筆が出てきて、おぞましい予感を感じていると、予定通りパーフェクトペンシルが出てきます。

 あぁこれ、ヘンタイ方面についても取り上げてびっくりさせる企画か・・・ならば、と思っていたら、万年筆のコーナーではどヘンタイのクローネまでいっておりました。この危ない流れは、何と北欧の匠のソファで重鎮たちが語り合う、というR15指定してもよい映像へ。でべそ会長、めだかさん、画伯など5人がソファに。そこへ成川さんが現れて、駄洒落こそ出なかったもののヘンタイなペンを見せびらかす、という内容。予備知識無しでテレビ見た人は、どう思われたんでしょうか。あぁ、あの輪の中に入りたい、と感じたら危険水域ですね。

 後半は川窪万年筆店。同店独特の、手作りとしか見えない、何とも味のある萬年筆が製作される様子が収録されております。こういう番組を見た人が「万年筆は文化」というところに共感してくだされば良いですね。
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 先日の鞄の中身、まだご紹介していなかったのがこちら。電球をかたどった修正テープ、これはよくあるパターンです。BICあたりはヒヨコとかそういうのを出してますし、特段珍しくもないというところですが、なんで電球の形なのか。大方、修正テープの形状から電球を連想したんでしょうね。非常に素直な流れです。

  可愛い動物のボールペン、ちゅうことは、このヒヨコらしきもののほかにもヴァリエーションがあるのでしょうか。見るからに書けない長さですから、蓋を取ったら伸びるのね、と容易に想像できてしまうあたり、もう変なモンともいえません。だんだんとレギュラー品に近づいてきている感じです。
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 そう、かつてご紹介しましたヴィレッジヴァンガードとサークルKサンクスとのコラボ、ヱビスビールのおまけになったボールペンと同じです。ジェットストリームが出ると他社も滑らかな油性に走る。文具に限らず、工業製品の世界ではよくあることですが、これは作っているところ、あるいは地域が同じなのでしょう。おそらくは中国の人が信じられないような安い賃金で働いた成果なのだと思います。

 ただ、ヱビスのおまけはまだしっかりとした作りで、引っ張らないと軸が伸びませんでしたが、このヒヨコさんはキャップを外しただけでビローンと軸が伸びます。一応伸びきったところで固定はされますが、心配したとおり、筆圧が強く立て気味に持つ人の場合はすぐに収納状態になってしまいます。というか、このボールペン、先端がホンの少ししか出ておりませんので、立てないと書けません。
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 関西方面では、本日4日から分度器、ル・ボナー、P&Mの三店主によるヨーロッパ旅行がスタート。それぞれのお店は少々寂しいことになっているかと思います。そうなると覗いてみたくなるのは、どうしようもないひねくれ者の性ですね。

2010年6月 3日 (木)

長いようで短い

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 笑っている顔をばっちり捉えてやろうとして、しっかり横を向かれてしまったショット。カメラの方でさっさとシャッターを切ってくれるのでまだ写っていますが、完全に失敗です。「くま(仮名)」さん同様、「ちち(仮名)」さんも写真を撮られるのが好きではないようです。

 この手の表情、「笑っている」などといいますが、口を開けてハァハァするので自然にそうなりがちですし、こういう表情をすると飼い主が嬉しそうにするのを学習して・・・・・という話もあります。実際、犬は笑うんでしょうか。好きなところを撫でてもらってとても気持ちよいときなど、口を歪めて何とも言えない表情をするのが「笑っている」のではないかな、と思っていますが、こればっかりは犬に聞いてみないとわかりません。
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 詳細不明のプラチナ・ショートタイプ。胴軸もキャップもステンレス製、ということで手に入れたのですが、持った感じ、それほど重みを感じません。同じ小さいなりでも、他社の金属製ショートタイプはもう少しずしっと来る感じがしますが、重さを量ってみるとほぼ同じ。きっと、わずかなヴァランスの差がそう感じさせるのでしょう。

 「そう感じる」というのはとても大きいことだと思います。今週はさまざまな書類の提出期限が迫っていたり、同じセクションの人に割り振ったはずの業務が全くできていないことが判明してそのリカヴァーをしたりと、バタバタしていたせいでしょうか、実に短く感じました。

 子供が保育園にお世話になっていた頃、木曜の夜から金曜にかけて、実に緊張感あふれる時であったことを思い出します。早いときは水曜の夜あたりから鼻水をすすり始めて、木曜の夜あたりになると相当「来て」おります。親にできることといったら、あと1日何とかがんばってやぁ、と祈りつつ、早めに寝かしつけることだけでした。
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 たとえば営業職の人にも、担当のお客様というものがありましょうから、そう簡単に休むわけにはいかないでしょう。私の業界ではそれ以上に代わりがききにくいのが現状です。教科書の順番通り、ロボットのように教えていることは希で、それぞれに工夫を凝らしていろいろやっていますので、同じ教科の担当者であってもホイッと代わりを務めることは難しいのです。

 そういうわけですから、子供が熱を出したといってもそうそう簡単にお休みをもらうわけにはいきません。子供にとってのおじいちゃん、おばあちゃんが近所にいて、しかも日中は家にいる、という恵まれた環境の人でない限り、しんどそうにしている子供を奮い立たせて無理矢理保育園に預ける、ということになってしまいがちでした。そうして預けられた子供から、また別の子供へと「伝染って」いく、そのことに良心を痛めつつ、まぁしかたないなぁ、と。
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 ショートタイプですが、なにやら妙に長いインレイが入っております。こういう変なモノがまだまだどこかに転がっているはずですので、週末が近づくと「土日は部屋の片付けをしよう」と決意するのですが、週明けになっても散らかったまま、ということが何ヶ月も続いております。

 はたして、この週末は長く感じられるのか、それとも、何もしないうちに気がついたら月曜になってしまっているのか。できれば有意義に過ごしたいものですが、どうなりますことやら。

2010年6月 2日 (水)

旨いもん無し?

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 胴輪をつけてもらって、さぁ、早く行こうよ、と長男を見上げる「くま(仮名)」さん。彼女ぐらいになると慣れたもので、飼育係の長男がケージの扉を開けるとササササッと玄関めざして歩いて行きます。そして三和土に下りて、胴輪をつけてくれるのを待つのです。

 今日はそこに写真撮影が入ったので、胴輪をつけたのに何でドアを開けてくれないの? となったわけです。10枚以上撮って、何とか使えそうなのがこの1枚。本当に写真嫌いなワンコです。
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 左の小さいのは、渋谷の東急ハンズで見つけて妻に買ってもらったもの。おそらくは10年以上前のことだったと思います。気に入ってどこへ行くにも持ち歩いていたのですが、それほど日がたたないうちに、先日中身をご紹介した鞄を見つけてしまい、思わず追加購入してしまったのでした。

 新しい鞄を買ってしまうと、嬉しくて使いたくて仕方がありません。小さい方の鞄は、中身をすべて取り出して、革クリームを塗って「しばらく休んでてね。」とクローゼットの中へ。新しい鞄に必要なものを詰めて、さっそく翌日から使用を開始しました。そして、事件は、その夜起こったのでした。
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 リビングルームの片隅に置かれた鞄を見てしきりに首をひねる娘。当時、まだ小学生だったでしょうか。それだけでは足りないのか、鞄の方へ歩み寄って、しげしげと観察しています。曰く、「この鞄、大きくなった?」

 これを聞いた父親が答えて曰く「そうやがな。ゆうべな、コンビニでおにぎり買うて入れてあったんやけど、寝る前に出しとくの忘れててん。そやから夜中に食べよったんやな、鞄が。ほんで、朝起きたらこんなに成長しとったんや。おまえもしっかり食べて早よ大きなりや。」

 娘は目を丸くしながらも、「え~っ、鞄っておにぎり食べるん?!」と言ったきり、何事か思案しております。ひとつ年上の兄は、その傍らでニヤニヤするばかり。まぁ、鬼は動物園にいるのかと聞いたほどの娘ですから、文字通り半信半疑だったのでしょう。
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 そんな娘も大学受験を目前に夜遅くまで勉強する歳となりました。ささやかな応援の一環として買って参りました、「奈良のかすてぃら」。カステラの中に、こし餡またはつぶ餡が入ったお菓子です。平城遷都1300年祭に燃える奈良県。旨いもん無し、と言われるのがよほど気になるのか、必死になっていろいろなお菓子やお料理などをひねり出してきております。

 とうとうここまで来たか、と感心してしまうのは、ついに産学協同でお菓子を作ってしまったこと。しかも、これに協力した大学が、名門中の名門、奈良女子大学というあたり、気合いの入れようが半端ではありません。「奈良のかすてぃら」はその第1弾だったのですが、満を持して放つ第2弾がこちら、「奈良の桜くっきぃ」なのです。
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 開発/販売元は祥楽というお菓子屋さん。聞いたことないなぁ、と思って調べると、法隆寺のすぐ近くで昔から商売をされている菓子問屋さんのプロジェクトでした。

 スワロフスキーがあしらわれたキーチェーンがついているのも、奈良らしからぬお洒落な感じですが、中身は酒粕と桜の花の塩漬けという、およそお菓子にはなりそうにないものをクッキーと組み合わせてあり、奈良らしくていい感じです。知らない人も多いようですが、奈良はなかなかの酒処で、おいしいお酒がたくさんあるんですよ。
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 正倉院、とか、シルクロード、とか、そんな言葉が想い起こされる模様の袋に入っていますので、なりは小さくても奈良のお土産としてのインパクトも十分。少々お高い感じもしますが、クッキーだけではなく、スワロフスキー付きのキーチェーンも含めた値段だと考えるとまぁまぁ許せるかな、というところ。食べてなくなるものと形の残るもの、そのどちらも奈良のお土産です、っていうところが巧いですね。

 奈良はまた、筆や墨の産地でもあります。これでオリジナル萬年筆やインクなんかが企画・製作されていればもっと良かったのになぁ、と思いますが、今までのところそうした情報は掴んでおりません。平城遷都1300年の今年、まだ半年残っておりますので、どこかが企画してくれるなら、1本ぐらいは応援するのですが・・・・・。
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2010年6月 1日 (火)

まん

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 眠たくて仕方がない、という表情の「ちち(仮名)」さん。こういうものは家族の間でシンクロするようで、私も妻も欠伸ばっかり、目に涙をためながら、突然死しそうになるのを何とかこらえて犬の写真を・・・・・と下りてきて撮ったもの。飼い主が眠たければ犬も眠たい、というのは非常に都合の良いことです。

 昨日の夕刻、突然、妻からの電話。隠れて萬年筆買ったとか、そういうやましいことはないので、少しどきどきしながら受話ボタン。通話の内容は何ということはない、模造紙を大量に買って帰ってくれというものでした。

 あれ、さてはナガサワ文具センターへ行く予定がバレていたのか、と思いつつ、出張の帰り道、私の街では一番頼りになる文具店で模造紙の在庫をすべて買い占めてから、電車に飛び乗り神戸の街へ。1時間強の道のり、ウトウトと実によく眠れました。
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 模造紙といえど、大量にあるとかさばって、とても持ち歩けたものではありません。妻は徒歩通勤ですので、今朝は模造紙ともども妻を職場に送り届けるところから。そこで懐かしい顔に出会い、しばしの歓談ののち、私の職場へ向かいます。

 これは少し遅くなったかな、と思いつつ、何とか遅れずに到着・・・・・と、門の前で交通事故に遭遇。ブラインドコーナーをノーブレーキで回り込んできた自転車と乗用車との衝突事故です。自転車の高校生はコンクリートの擁壁へとはね飛ばされ、肩の骨を折りましたが、持っていたバッグが擁壁と頭との間に入って頭部の損傷は免れたそうです。
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 いや、実に恐ろしい。いつもと同じ時刻にここを通っていたら・・・・・と思うとぞっとします。まさしく、これまでの人生を運の良さだけで生き抜いてきた私なればこそ、というできごとでした。

 そういえば昨日も、神戸について、まずは文具も扱っている手芸屋さん、ユザワヤで用事を済ませてから、ナガサワ文具センターへ行きますと、何と、棚卸しのため臨時休業しているではありませんか。これだけネットを使っているのだから事前に調べていけば良さそうなものですが、それができる私なら今頃もっとお金持ちか大物になっていたことでしょう。

 しかし、ここでも幸運なことに、Pen Style DENは営業中でしたので、写真の萬年筆、レドゥンを無事手に入れることができました。まだまだあるだろうと多寡をくくっていたのですが、飛ぶような売れ行きで品切れ間近ということを先週末に聞いて、その場で取り置きをお願いしたものです。

 私が購入した時点で残り1本。実に危ういタイミングでした。あの日、よく売れていると聞かなければ、そのまま手に入れられずに終わっていたことでしょう。これもまた、ラッキーだけで生きてきた私の人生そのものです。
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 一見、セーラー定番のマルーン軸と見分けがつきませんが、これはバーガンディーなのだとか。今後の販売予定なしとされる、軸と同色、バーガンディーのインクが付属します。会計をお願いしている間に、実際に文字を書いて見せていただきましたが、実にいい色です。このペンはすでにあちこちのBlogなどで紹介されておりますが、インクの色がいい、という声が多いようです。

 このペンは好評につき、ことによると追加生産などもあるかもしれませんが、今回の限定48本だけの特徴、それがキャップに素捺しされたPenStyleの刻印。気をつけてみないとわかりませんが、オーナーだけを満足させてくれるポイントです。
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 ナガサワのオリジナル萬年筆である証、風見鶏の刻印もしっかりと継承されていますが、これまでにリリースされてきたものはロジウムメッキなどがほとんどで、このペンのように金色のペン先に刻印があるのは少数派なのだとか。

 そういえば、今年はナガサワ創業128周年。何か記念ものが出るでしょうか。そして、130周年には何をやってくれるのでしょうか。三宮センター街にもお店があった頃には、大都市なのに意外と洒落た文具店がない大阪を飛び越えて、よく「変なモン探し」に通ったナガサワ。これからも魅力的なオリジナル萬年筆を出し続けていただきたいものです。
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 「あげまんの女」という映画がありました。アンラッキーなときには「まんが悪かった」と言い、巡り合わせを改善するために呑みに行ったり遊んでみたりすることを「まん直し」などと言います。ここ数日の一連の出来事、まさしく、まんが良かった、としか言いようがありません。

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