にじゅうにきん
寝返りを打ちつつ、にゃあにゃあと声を上げる「くま(仮名)」さん。丸まって寝ていたかと思うと、少しずつひっくり返っていき、その状態に飽き(?)たら左右に体を揺すります。おもしろいので写真を撮ろうと駆けつけると、体を揺する反動でひょいっと起きてしまいます。
最近は帰宅したら部屋の照明も落ちて、犬たちもぐっすり寝ている、ということがほとんど。撮影しようと部屋を明るくするのを合図に起きてしまうので、ぱっと見たおもしろい姿、というのがなかなかおさえられません。
売られていたときには何とも思わなかったのに、今になってみると・・・・・というペンのひとつ、プラチナのポケットタイプ、22Kです。「にじゅうにきん」と読まれることが多く、「K」の意味は案外知られておりませんね。
宝石で使われる「キャラット」は、イナゴ豆の重さを基準にしたものらしく、1キャラット0.2グラム。金の含有率を示す「K」はカラット。かつては24Kというペン先を持つ萬年筆も売られておりましたが、使っていた人によるとけっこうなガチニブだったそうです。
見た目からして、なかなかに高級な萬年筆として売られていたのではないか、と思われます。尻軸にも刻印があって、22Kを強調していますね。ペン先を上に向けたとき、この刻印もちゃんと上を向くようになっていますが、必ずお尻にキャップを挿して使うポケットタイプゆえ、位置が合っていようがいまいが関係ないのも事実です。
例によって「渋い」「固い」と評される書き味。ところが、うまく調整されると細くてするする、という絶妙の書き味になる、それがプラチナの細字系の魅力でしょう。極細で、なおかつインクが盛り上がるように書ける、そんなペンを触らせてもらったことがありますが、それ以来、そういうものばかりに目が行くようになってしまい、太字でぬらぬら、というのはそれほど魅力的に思えないようになってしまいました。
萬年筆の好みはどんどん変化しますが、細字系が好みなのは変わりません。一番困るのは、500円のデスクペンで書くのが一番快適だということ。それを実感するたび、忘れようと努力する自分に笑ってしまいます。
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コメント
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キャラットの件、まさに「豆」知識、アリガトウゴザイマスw
確かに書き味と価格は別物なんでしょうね。
安くて良い書き味の萬年筆、機能として申し分ありません。
でもそれを積極的に欲しいと思えない自分はなんでしょう?
今の所、答えとしてお釈迦様も色即是空(物自体に価値なし)と言ってますし、その価値は人とモノとの「関係」でしか成り立って無いからと思います。
自分の万年筆の関係は「筆記具」としてより「自分を高みに上げる何か」で成り立っています。
それは女性だったらダイヤの指輪だったり、車好きならイタ車だったりヴィンテージカーだったり…。
とゆーことで「個人の中に持つ価値感こそがアレ(萬年筆)の価値を決めるんだ!」と言い切ってさらなる萬年筆増資詐欺を働くともぞーでした。
(全然説得力が無いって?それは僕のせいじゃなくお釈迦様のせい、じゃないなぁ…)
因みにカミさんだと「価値観」を「所得」に切換えてます、チクショー…
投稿: ともぞー | 2010年5月12日 (水) 09時49分
その24Kのニブが堅いというのが理解できません。
24Kなら本来は柔らかいはずなのにねえ。
使っているうちに金属がだんだん堅くなってくるのは理解できます。
たとえば、針金を何回もグニャグニャ曲げていくとだんだん堅くなってきて、折れてしまいます。それと同じだと思います。(金属疲労とおなじ理由です)
ちなみに宝石のカラットはC,金はKで最近はKの文字を最初に書くようです(K24)
投稿: マオぢい | 2010年5月12日 (水) 11時12分
ともぞー さん
書き味だけでなく、見た目とか、持った感じとか、ことばでは
言い表すことのできない満足感とか、そういったものも要素と
してありますからね。
ただ、値段の高いペンだからからいいとは限らないのも事実。
そこがまたおもしろいところではないでしょうか。
投稿: つきみそう | 2010年5月12日 (水) 12時20分
マオぢぃ さん
確かに素材としての純金は柔らかいですが、それをペン先に
使うためにはある程度の剛性が必要になります。それを得る
ために形状で工夫をするのでしょうが、その結果、むちゃくちゃ
堅くなってしまった、ということのようです。
そういえばK18なんて表示が増えてきてますね。
投稿: つきみそう | 2010年5月12日 (水) 12時22分
500円のデスクペンで書くのが一番快適というのは、単なる貧乏性なのでは。
天はまことうまい采配をなされるものです。
投稿: くーべ | 2010年5月12日 (水) 20時39分
24Kの万年筆は経験ありませんが、23Kのものなら一本持ってます。
まあ金の含有量より、厚みの方が柔らかさに寄与する気はしますね。
総じて18Kより14Kの方が柔らかいメーカーもありますしね。
投稿: su_91 | 2010年5月12日 (水) 20時40分
くーべ さん
うむ、一理ありそうですが、萬年筆趣味の人は貧乏性の人ほど
ものごっついぺんを買ったりしますから当てになりません。
私の手元に結構すごいペンがあるというのもその傍証です。
筆で上手に字を書くような人は、書き味のよい萬年筆を評価
する傾向にあるように思います。
投稿: つきみそう | 2010年5月12日 (水) 21時54分
su_91 さん
そうそう、あの23Kもけっこう堅いですね。やはり厚みと形状、
これが大きいようです。
14Kでうまく作られたペン先がベストなのでしょうね。
投稿: つきみそう | 2010年5月12日 (水) 21時55分