トライデント
飼い主が帰宅したので目だけ開けて挨拶する「くま(仮名)」さん。人間でいえば中年を過ぎた彼女、いろんなことがわかってきたのでしょう。こういうのを落ち着いたというのか、諦めたというのか。
先日、「ちち(仮名)」さんのケージを掃除をする間、外に出して遊ばせていたのですが、コレがやたらとくっついてくるのです。お気に入りのおもちゃで遊んでいながら、飼い主に体をすり寄せてくる、そういうのが無性に可愛く思えます。もっと時間を作って犬たちとも遊んでやらなければなぁ、と改めて思ったことでした。
萬年筆に限りませんが、その趣味にハマりかけたときに、ガーッと一気に盛り上がる時期があります。萬年筆でいうと急に本数が増える時期ですね。およそ自分が手で書く文字という文字をすべて萬年筆で、などと愚かなことを考えてしまったりするのもそういう時期の特徴です。
萬年筆では無理、とされている複写紙への記入。それすらも萬年筆で、となったときに、Dニブだとかマニフォールドだとか、そういうこともお勉強しつつ、では実際どうなのか、と。萬年筆握ると反射的(笑)に筆圧が下がるので、そういうペンを使ってもうまく複写されない可能性が高いように思います。
セーラーのトライデント。名前からすると海の日あたりに紹介すれば良かったかもしれませんが、それはそれで海の神さんも困惑されるでしょう。ご存じ、3枚のペン先を合わせたヘンタイ萬年筆です。
コレの特徴は何といっても萬年筆らしくないこと。こいつを初めて手にすると、ほかのペン同様、わくわくどきどき、恐る恐るペン先を紙に落とすのですが、2秒後には思いっきり筆圧をかけてみて、5秒後にはペンを置く、そんな人が多いのではないでしょうか。世にガチニブと言われるペンは数あれど、こいつの剛性感は半端ではありません。これが自動車のドライヴィングインプレッションであれば満点をもらえそうです。
まぁ話のネタに1本あっても良いかな、という感じのこのペン、ルーペで先端を見ても球らしきものは確認できませんし、あったとしても邪魔なだけでしょうね。ぐっと筆圧をかけても大丈夫、ということだけが取り柄で、書き味を云々するものではないのでしょう。コレが萬年筆らしい書き味を持っていたなら、各社から似たようなものが出てきて、萬年筆の1ジャンルとして定着していたはずです。それでも、こういうものを発想し、実際に作ってしまうあたり、いかにもセーラーらしくて良い感じですね。
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それだ、それだ!
そのトライデント! 私がだまされたと思った万年筆!
確かにカーボンコピーはできるが、それも中途半端!
書き味の良いクロスのボールペンの方がよっぽど
使い勝手が良いと思う。
あのとき、先の太いの(あるかどうか知らないけど)
あれば、良かったかも。
私の髪の毛は某ふっと吹かれるような髪では無いよ。
(ずっとマシ)
投稿: マオぢい | 2010年5月 8日 (土) 09時45分
マオぢぃ さん
だまされた・・・・・まぁ一生懸命考えた製品なのでしょうけれど、
萬年筆と考えるとダメダメかもしれませんね。
これ、ボールペン以上に固い感じがしますね。インクが出てきて
その分滑ると思うのですが、実際にはそうでもなく、できの良い
油性ボールペンの方が滑らかな感じがします。
投稿: つきみそう | 2010年5月 8日 (土) 10時20分
これでは書き心地そのものが悪そうですね。
ペン先がローラーボールになっている万年筆の親戚みたいなものがありますけど、あれの書き心地は水性ボールペンと同じようなものなのでしょうか。
水性ボールペンはリフィルを交換することで、ボールが磨耗して性能が低下するのを防げますが、万年筆のカートリッジリフィルを使うペン先だけがローラーボールのペンは、ある程度使うと本体が逝ってしまう仕様なのでしょうか・・・。国産では、こういうタイプのペンは見かけず、ペン先自体が万年筆と同じペン先となっていますね。
投稿: くーべ | 2010年5月 8日 (土) 21時39分
くーべ さん
いかに何でも、ペン先のボールがすぐに駄目になるようなことは
考えにくいですね。まぁ凄い筆圧で書き続ければ別ですが。
萬年筆のカートリッヂを使う水性ローラーボール、ヨーロッパ製の
ものを使ってみたことがありますが、普通に水性ボールペンです。
ただ、インクがローラーボール用には作られていないでしょうから、
長いこと使うとどうなのでしょうね。
投稿: つきみそう | 2010年5月 9日 (日) 03時44分