ななめ
お母さん、それなぁに? と潤んだ目で見上げる「くま(仮名)」さん。例によって親ばかで「お、かわいい」とばかりおっとりカメラでパシャッとやりましたので、激しく斜めになってしまいました。
この直前まで、彼女は目を瞑って寝ていたのですが、妻が菓子パンを食べ始めたのを察知してムクッと起き上がり、お座りをしてこの目です。犬の体に悪いと知りつつ、少しちぎって与えてしまう妻。無理もありません。その気持ち、よぉくわかります。
大礼拝堂の上で、汝の目の前のペンを愛しなさい、という声が聞こえたような気がして保護してきたPILOTカスタム。軸はベコベコと痩せており、リングもフラフラ動きます。さらには吸入機構が動かない、と良いところなし。とりあえずお風呂に入れてみましたら、積年のインク?と思われるものが出てきました。こうしてみると美しいです。
ちなみに、ペン先のところにある豆の絵みたいなものは元々のお皿の模様で、ペンで書いたものではありません。あ、アップにして気づきましたが、首軸先端のリング、メッキ剥げか腐食か、見苦しいことになっていますが、これも年輪です。
ペン先ペン芯を引っこ抜いてお湯を入れ、吸入機構内部を洗浄しようと考えましたが、良く構造もわかっていないのに思い切ったことをすべきではありませんので、しばらくお湯につけておきました。
少しずつお湯の色が濃くなっていきます。ピクリとも動かなかった吸入機構のボタンに、少しずつ「ガタ」が出てきて、ついには気持ちよくストロークするようになりました。やはり、インクが糊の働きをしていたようです。
とどめ(?)として、しばらくロットリング・クリーナーに浸けおいて、ネット閲覧をしている間に意識を失いました。ええ歳して2日も東京を歩き回るとやはり堪えるようです。
やがて意識が戻ったので、怖い怖いロットリングクリーナーから引き上げてペンを水洗いし、今日はここまで。ここから先は修理に出して専門家に診てもらおう・・・・・と、内部の水気を切るためにプッシュボタンを押しましたら、出るわ出るわ、普通の濃さのインキ並みの水が出てきました。想像されるイメージは、ヘドロのようなものがペン芯にまとわりついている光景・・・・・。もう少し力を入れれば、ペン先が抜けて、すっきりお掃除できるのでしょうけれど、壊してしまいそうなので今日はここまでにしておきます。
« フェンテの集い2009・その2 | トップページ | PTA役員 »
名品は時間をかけて蘇るですね、あれだけの品ぞろいの中、珍品をすぐに発見される処はさすがですよ。やはり東京は時代を超えて欲望を試される所なのかも?礼拝堂があるわけが判ったような判らないような・・です(笑)
投稿: 夢待ち人 | 2009年10月27日 (火) 08時11分
濃縮還元ですね。
投稿: su_91 | 2009年10月27日 (火) 08時49分
夢待ち人 さん
これが完品であれば親方のもとへ嫁いでいたことでしょう。これれにはインク窓のないタイプがあるそうで、それだと本当の珍品ですが、このタイプは少ないながらも見かけます。
投稿: つきみそう | 2009年10月27日 (火) 11時06分
su_91 さん
最近はそういうジュース見かけなくなりましたね。吸入機構をいくらポンピングしてもインキが満タンにならなかったのですが、一晩水につけおいた今ではきれいに吸入できます。やはり、芯に何か詰まっていたのかもしれません。
投稿: つきみそう | 2009年10月27日 (火) 11時08分
もし、軸が駄目ならペン先だけ移植って手も有りですね〜しかしオリジナルに勝るモノ無しなので凸凹の軸でもそれはそれで愛着が出てくるのでしょう〜綺麗に掃除出来れば、案外そのままでも充分なのではないでしょうか?
投稿: たがみ たけし | 2009年10月27日 (火) 14時24分
たがみ たけし さん
これはやはり、PILOTの誇るペン先ですから大事にしないとね。変なモンが好きなので固定式の吸入機構も気に入っております。
投稿: つきみそう | 2009年10月27日 (火) 15時56分
うちにも同じのがあります、また同じように浮いていますね。
インキ窓のない、もっと稀少なタイプで状態のいいのと交換するよと、声をかけていただいたこともありましたが、やはり私としては少々やれているぐらいが使いやすいのでお断りさせていただきました。
まったく病気ですわ。
うちの方では見かけはともかくかなりな重症でしたので師匠に手を入れていただいて使えるようになりました。
つきみそうさんのところの個体は、どうやらそのままで使えそうな感じですね。
よい買い物をされて良かったですね。
投稿: 二右衛門半 | 2009年10月27日 (火) 16時04分
二右衛門半 さん
初めのうちは十分に吸入しないので困ったなぁというところでしたが、現状は透明な部分すべてがインクで満たされるほどです。
うむ、私だったら窓なしに飛びついていたことでしょう。
投稿: つきみそう | 2009年10月27日 (火) 19時02分