Farewell・万年筆コレクション
ん、なんなの、今頃。そう言っているかのような「くま(仮名)」さん。宅配便のピンポンに反応したところです、と言いたいところですが、彼女は今や、ピンポンぐらいでは反応しません。玄関前を猫が走り抜けたときなどは何でわかるんだろうというぐらい敏感に反応するのですが・・・。
アシェットコレクションズジャパンに電話して、万年筆コレクションの3号と4号を送ってくれるように頼みましたら、「だいたい3~4週間でお届けします」という衝撃のお答。あまりのことに思わず「えぇ~っ」と電話口で叫んでしまい、それならもう一度、何軒か書店を廻ってからにします・・・と告げました。
「し、しばらくお待ちください」と電話の向こうの女性、慌てた様子で電話を保留。待つことわずかに数十秒。「ただいま、担当者と上の者に確認をとりまして、特別に、至急お送りする許可を取りました。週明けにはお届けできますが・・・」とおっしゃるのでお願いしてしまいました。
実際、金曜日の午前11時に電話して、私がガンダムを見に行っている間、つまり土曜日の昼頃には配送されてきたのです。何というスピード。けっして恫喝したわけでもないのにこの速さ。その根性で刊行を続けることはできなかったのかと思うと残念です。
このシリーズ、厚みの大半を占める「箱」におまけの萬年筆が収納されていて、残りわずかな厚みが記事になっております。箱の中には毎回、定期購読を募る案内が入れられておりましたが、4号にそれはなく、代わりに休刊のお知らせとお詫びが書かれた紙が入っておりました。公式にはあくまで「休止」なのですね。
1号の「パリ」、2号「ニューヨーク」に続いて第3号は「フィレンツェ」、第4号は「ブエノスアイレス」というペンがおまけについてきました。
このうち3号付録のフィレンツェのみがネジ式キャップで、他は嵌合式。さらにフィレンツェのペン先は繰り出し式です。
この繰り出し式、猛烈に違和感を感じます。ペン先を出すために胴軸をツィストするのは、カートリッヂを交換するために胴軸を外すのに近い感覚です。ぐりぐりと2回転半も回す間、精度の低い感触が手に伝わってきて、ペン先が胴軸とソリッドにつながっていて、筒の中で回転している・・・というのがよ~くわかります。ここまでチープな感触、100均でももっとマシなもん売ってるで、って感じですね。
基本は同じで、目先を変えながら60本。総額118,200円。私の性格からすると最後までいってたでしょうから、ここは大いに節約できた、と喜ぶべきでしょう。負け惜しみとかではなく、4本で済んで本当にホッとしております。
市場が成熟すると変なものが出てくるということから、これも萬年筆を取り巻く状況がよくなってきているのだと解釈すべきなのかもしれませんね。まぁ、Blogのネタとしてはありがたかったですし、続いていればさらに突っ込みどころ満載だったはずですから、その意味では残念ですね。
こういった試みは、これからもまた出てくるでしょう。そのときはまた、凝りもせずお付き合いしたいと思っております。
« お台場ガンダム・LAMY編 | トップページ | カマンゲリヲン »
こんなのが60本も溜まったら、邪魔に思えますねぇ。
これで総額118,200円だと、やっぱり高く思えますね。
ブログのネタとすれば、安いものかもしれませんが・・・
投稿: su_91 | 2009年8月 5日 (水) 21時23分
su_91 さん
このシリーズ、2週に1度で記事がこのボリューム、要するに読むところがないのです。当Blogからリンクさせてもらっているところを1日分読むより内容が少ないように思えます。これを60回集めてもたいした分量ではないと思わされます。
投稿: つきみそう | 2009年8月 5日 (水) 21時47分
まあ4号で終わって良かったのでしょう。
あまりにも万年筆、記事ともにクオリティーが?で、たぶんブログのネタとして成立するのも、その辺が限界だったのではないでしょうか。
投稿: ペリカン堂 | 2009年8月 5日 (水) 22時10分
色々なところで休刊の話が出ているのですが、例の定期購読者へのプレゼント、万年筆ケースについては書かれていません。どうなったのか、他人事ながら気になります。
昔、粗悪なカストリ雑誌というのは、3号でつぶれるといわれましたが(カストリ=粗悪な酒を3合飲むとつぶれたことから)、このような雑誌が四号まで出たというのは、付録の万年筆のおかげというところでしょうか。
投稿: Bromfield | 2009年8月 5日 (水) 22時15分
ペリカン堂 さん
今回も3号付録の萬年筆がひどい出来、というだけで記事の内容には触れてもいません。記事作成に努力された方がいらっしゃるのもわかりますし、出版して流通させることは大仕事ですから偉そうにいえませんが、まぁ残念な企画でした。誕生以来、あちこちで紹介されていたものの、そのほとんどは突っ込み。2号以降の紹介はほとんどなかったのではないでしょうか。
投稿: つきみそう | 2009年8月 5日 (水) 22時21分
Bromfield さん
結論から言いますと、コレクションボックスもコンバータも幻になった模様です。
定期購読者には2号といっしょにコレクションボックスが送られる、みたいな表現が、確か1号にはありました。そして3号とともにコンバータも送られると。しかしながら、一般的には9号まで買って毎号についてくる応募券を9枚集めて送ると・・・ということでしたから、とりあえず9号あたりまで続けば送られてくるんだな、という理解でした。
休止のお知らせにもその件は一切触れられておりません。電話で休止の確認をしたときも「はい、休刊です。お代は2号までしか引き落としませんのでご安心を。」のみでした。
投稿: つきみそう | 2009年8月 5日 (水) 22時26分
御愛嬌で楽しまれる、つきみそうさんは関西の一回り大きい夢待ち人さんなのでは?(笑)
投稿: 夢待ち人 | 2009年8月 6日 (木) 07時14分
へぇ、繰り出し式なんてのがあるんですね。
私の持っている繰り出し式と較べてみたいものです(笑)
投稿: 二右衛門半 | 2009年8月 6日 (木) 08時06分
夢待ち人 さん
これ、中京地区で試験販売しなかったのはある意味正解だったと思ってます。所得その他で日本の平均というか標準というのが静岡らしいですが、これに毎月4000円は正直もったいない感じですしね。
夢を持つということはしかし、本当に難しいけれども大切なことだと思いますね。
投稿: つきみそう | 2009年8月 6日 (木) 08時34分
二右衛門半 さん
操り出し式はおもしろいです。ペン先と胴軸が一体で、その外側にフリーに回転する首軸がついている、というイメージ。機構を簡単にするにはこれしかなかったのでしょうね。
投稿: つきみそう | 2009年8月 6日 (木) 08時36分