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2009年4月25日 (土)

謎の文字

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 雨で散歩に行けなかったせいでしょうか、飼い主の帰宅後、いつまでも遊んで攻撃を続ける「くま(仮名)」さん。ケージを開けてやると、寝転んでネットサーフィン中の飼い主のところまで突進。べったりくっついて満足そうにしておりました。その様子を寝たままの姿勢で捉えたショット。横顔ながら、「くま(仮名)」さんの満足そうな様子がうかがえるかと思います。

 なぜか手元に3本もあったAURORAの85周年記念REDですが、そのうちの1本が本日めでたく嫁いでいきました。犬屋敷から猫屋敷へのお輿入れ、ということにしておきましょう。
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 AURORAの例に漏れずたいそうなBOXには、このようなラベルが貼られており、何やら記号のようなものが4つ、手書きされております。カタカナの「ム」や数字の「3」らしきものはわかりますが、あとの2つはいったい何を表しているんだろう、というのが疑問でした。

 おおかた、検品した人のサインとかそういうものなんだろう、と思って箱の中にあるブックレットを見ますと、そこにも同じ謎の文字。手書き感あふれるものなのに、コピーしたかのように正確に同じものが。同一人物の手によるものということでしょう。
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 この期に及んで、鈍感な私も気づきました。何のことはない、限定1919本のうちの何本目か、という番号なのだな、と。それでも、あまりにひどい文字なので半信半疑、ルーペを取り出してペンのキャップリングをのぞいてみると・・・・・良かった、ここにはちゃんと「読める」数字が刻まれておりました。正直、ここも謎の文字だったら、それは味なんてものではなくて、はっきり言って嫌です。
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 このペンに恋い焦がれた人を何人も知っておりますし、そういう人たちが結局はあきらめきれずに手に入れてしまったことも風の噂に聞いております。神戸方面には、このペンを持つ人たちで構成される「赤部(あかぶ)」という秘密組織すらあると聞いております。魂を鷲摑みにして離さない魔性のペン、それがこの85周年REDなのです。

 書き味とかバランスといった面では、同じAURORAの中でも一つ前の80周年の方が数段上、という話もよく聞きますし、このペンのバランスは自分には合わない、といって手放した人も知っております。事実、恋い焦がれて手に入れて、インクを入れたものの、肝心の書き味はさっぱり、というふうに感じる人も多いようです。

 苦労して手に入れたけれどこりゃダメだ、と手放すことを決意して、最後にもう一度、と握ってみると「おぉっ、ええやんかぁ」となって離せなくなる。そういうところも魔性のペンたる所以です。単にペン芯にインクがなじむまで暇がかかる、というだけのことらしいのですが・・・。
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 キャップトップの部分も個体差の激しいところ。リングの形がいびつなものがけっこうあり、カボーションの色合いも濃い赤から透明に近いものまでさまざま。私が常用している個体はそのままでもAURORAの文字が読めますが、この個体はストロボを焚いてようやく全部が読めるという状態。さらには、キャップリングの文字なども個体によって字体が違う・・・などというあり得ない説も、赤部ではささやかれております。天才的なイタリア人ですが、それ故に画一的なものは作れない、いや、作らないのだ、ということにしておきましょう。そういえばこのペン、綺麗に写すことが難しいことでも知られております。夢待ち人さんやル・ボナー松本さんのところに掲載されている写真は、ものすごく綺麗ですので、ぜひ探してみてください。
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コメント

N°0849のレッドです、とうとう一本お嫁入りされたそうで、おめでとう御座います。このレッドは今も大切な一本ですね、試行錯誤してようやく自分の好みのペン先に気がついた時期でもあり、レッドが持つ品の良い色気に魅了され海外でようやく見つけて初めて海を渡って来たレディです。レッドがきっかけでたくさんの方にも知り合う事も出来、まるでパーティーにエスコートした飛びっきりな淑女って言った所でしょうか・・赤系はいろいろありますが彼女は私にとっていつもパーティードレスを着て私に若さを忘れさせない特別なレディー(N°0849)かな・・

 夢待ち人 さん

 名古屋で初めて、REDをエスコートした夢待ち人さんにお会いしたのでしたね。私がそのときお連れしていたREDは、神戸の鞄屋さんで幸せに暮らしておりますマダムモニカです。

うーむ、この手のものはなかなかうまく撮影できませんよね。
実物はむかーし店頭に並んでいるのを見たような覚えがありますけれど・・・、よく覚えていません。
ぱいたんさんに見せていただいた中にはいっていていたと思いますが、他があれだけ凄いと埋没してしまってイマイチ印象が薄い。。
そんなに人気があるんですな。
どちらかといえばこの手のペンは河岸違いなのであまり見ていない方です。
でも、凄い。。。

アウロラのこの赤軸の魔力の虜になるには自分はまだ修行が足りません!今もう少し、いやかなりの時間が必要でしょう(笑)!

書いて見なけりゃ分からないモンですよね、万年筆は!しかしイタリアの万年筆はそんなものは二の次とばかりに(いえ、その中には書き味も素晴らしいものもありますよ!)素晴らしく綺麗な軸の万年筆を次々とリリースするので、あえてそちらの方は見ない様にしてます!

 二右衛門半 さん

 そりゃあの うるはし の中にあれば、少々の美麗さではかすんでしまうでしょうなぁ。

 件のシェーファー、その筋(どの筋だ?)ではその書き味が評判です。あの硬さが良い、という萬年筆らしからぬ評価を受けております。困ったことに、こいつは筆圧かけてガシガシ書くべし、なんていう矢からも出てきて・・・。私はいたわっております。

 たがみ たけし さん

 元町のお店の例のケース、最近は中身が寂しいのですが、こいつが充実してくるとなると必ずや出てくるのがREDです。しかし、滞在時間は異様なほど短く、今までこのなかにじっとしていたのを見たことは1度だけ。他は世間一般の目に触れずにケースをかすめていったものばかりです。

 いかがです?赤部?

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