レディ
「まぁはしたない」というお姿でお昼寝中の「ちち(仮名)」さん。ケージに脚を引っかけて寝るのが具合が良いみたいで、好んでこうしておりますが、びっくりして飛び起きるときなど、脚が抜けなくて「きゃんっ」ってなことも良くあります。
我が家の犬は2頭とも雌です。いつの頃からでしょう、ペットの性別を男の子、女の子というようになったのは。私が子どもの頃は、「これ、どっち?」「おんた(雄)」「めんた(雌)」なんて言っておりました。一般的にもオス、メスただったはずです。この変化、どうも、ペット業界の陰謀っぽい感じがします・・・。
人間の女性は、成長して社会に通用するようになると「レディ」になりますが、犬の場合はどうなのだろう、と考えておりました。雄でも雌でも、う゛ーっと唸りながらおもちゃと遊んだりしておりますし、見た目も含めて、人間ほど性差が感じられないように思います。けれども、この犬は雌じゃないか、と感じるポイントは、表情が少し優しいとか、所作がおっとりしているとかいうこと、そして何より、その大きさであろうと思います。
人間でも、男性はでかくてごつくて、女性は小柄で華奢、というイメージ(だけ)があります。最近は控えめなで小柄な男性や、スポーツなどで鍛えて立派な体格の女性などもあたりまえになっておりますが、少し前までは前述のステレオタイプなイメージがあったように思います。おっさんである私なんかは、未だに大柄な女性を見ると「おおっ」なんて思ってしまいます。考え方が古いのですね。
大好きな萬年筆ブランドであるシェーファーも、その黄金期においては同じような考えだったのではないかな、と。代表的でそのものずばりなのがPFM。Pen For Menなんて、あごをなでて「う~ん、マンダム!」なんて言いながら手紙を書いているチャールズ・ブロンソン、っていうイメージ。インクは入らないくせに太くてでかい、そんなアホさ加減もおっさんにぴったり。
一方で、女性向きというラインナップがレディシェーファー。写真は642というタイプで、金属製の胴軸とキャップには菱形の模様が彫り込まれております。キャップをした状態で全長135ミリ程度。この時代としては普通の大きさで、特に小振りということもないように思うのは、私が日本人だからでしょうか。
一見、何の特徴もなさそうな小振りなペン、レディシェーファー。0エリアのど~むさんのようにハマっている人がいるのは、これのせいではないでしょうか・・・と勝手に決めつけているのが、このペン先。ちっちゃいのに、思いっきり、です。
先日、WAGNERの集まりでお会いした某文具店主によると、「誰や、修理に出したペンを落としといて黙って返すのはっ!」っていうクレームを寄せたお客さんがいたという、この反り具合。先端が反っているところを写したカタログ写真を必死で探してやっと納得してもらったそうですが、さもありなん、ですね。ペン先に正対して写真を撮ると、(事故で)折れ曲がってしまったよう写ります。でも、この反りのおかげで、何ともいえない書き味が実現されていると思うと、ますますシェーファーに入れ込んでしまうのです。
こいつは海外ものですかね?
ここまで反っているのは国内にはなかなか転がっていないはずですよねー。
そりゃークレームも来るというもんです。
60-70年代までのウォーターマンなんかも小振りの軸が多いですけれど、社長が女性だったのと関係があるのかなー?
投稿: 二右衛門半 | 2009年1月26日 (月) 08時15分
二右衛門半 さん
たしかに、反り具合がエグいです。そう思ってみなくても、ペン先の光の反射具合ですぐに「曲がってる」とわかるあたりがなかなかです。
前オーナーは日本の方。リサイクルショップ経由での入手で、元箱もありましたがペーパー類がなく、海外購入か輸入ものかも不明。ファガール親子の頃のものか、あるいは孫が買い戻してからのものか・・・。
投稿: つきみそう | 2009年1月26日 (月) 09時05分
いや~このレディーはよ~反ってみえますなぁ~こうして拝見するとエレガントでなんとお美しいことでしょう~惚れ惚れ致します。
投稿: 夢待ち人 | 2009年1月26日 (月) 15時31分
夢待ち人 さん
お風邪の具合はいかがですか。医者にかかれば2週間で治るが家で寝ていると治るのに14日かかると云われる万病の元。滋養と睡眠につきますね。
軽いペンですが、この反り具合のおかげでしょうか、いい書き味です。古い時代の「豚ペン」なんかは、云われるほど反っておらず、お辞儀の角度が極端に浅いために反っているかのように見える、という、ちょうど高速道路で路面の傾斜を見誤るのにも似た感覚ですが、レディシェーファーはどれもこれもよく反っております。
投稿: つきみそう | 2009年1月26日 (月) 18時40分