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2008年10月 2日 (木)

ピーナッツ

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 漫画「ピーナッツ」の連載が始まったのが、1950年の今日。主人公より有名な脇役にして、六甲アイランドの名犬チャーと同じビーグル犬のSnoopyは、少し遅れて10月4日から登場したそうですが、Charlie Brownともども、今日が誕生日ということになっているそうです。犬小屋の屋根で仰向けに寝たり、バリケードを移動させて突破したり、ビーグル犬って器用なんですね。

 高校入学直前、購入した英語の教科書に、Charles Monroe Schulz と彼の作品 Peanuts がとり上げられていました。同じ中学出身で、ちょっと気になっていた女の子が、「あ、ピーナッツや」と声を上げたのを聞いて、ほぉ、あの漫画、スヌーピーとかチャーリーブラウンとかではなく、ピーナッツって言うんや、と知ったのを、今でも鮮烈に覚えています。
 その女の子は、たいへんに美しく、勉強もスポーツも良くできたのですが、とっても気が強くて、男子生徒には敬遠されていました。彼女とは対極に位置していた私ですが、なぜかよく話が合い、気の強い彼女に叱られたり軽蔑されたりすることがなかったので、周りから不思議がられておりました。
 ちなみに、左利きでもない私が、右腕に時計をはめているのは、その子が左利きだったから・・・、なんていったら、あまりにもできすぎた話になってしまいますね。

 で、そういう話に引っかけて、1950年頃の萬年筆が手持ちの中にないか、と探してみると、かろうじて1959年製のPILOTウルトラスーパー500というのがありました。
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 手前の方が1959年製ウルトラ・スーパ500で、奥の方は、PILOT創立77周年記念として突如?復刻販売されたPILOTウルトラです。どちらも嵌合式キャップですが、奥の復刻版ウルトラは文字通り「パッチン」キャップで、キャップをつけはずしすると、ものすごく気密性の高そうな音をたてます。写真でも首軸のところに段差があるのが見られます。対して元祖ウルトラスーパー500は、どこにもラッチがない、するっと定位置まで挿しこんでおしまい、という、モンブラン74みたいなタイプのキャップです。どちらも、スプリングの仕込まれたLAMYのようなクリップを備えています。

 あと、キャップリングの太さが違い、吸入方式も別物ですが、どちらも漆塗りで、握るとよく手になじんでいい感じです。素材こそ、元祖は樹脂製、復刻版はブラス製という違いがありますが、両者とも、金属パーツを取り付けた部分やペン先の部分と漆塗りの部分とが同一平面になるよう、少し削って(掘り下げて)から漆を塗っているそうです。実に手が込んでおります。

 手に持った感じは、復刻版の方がずしりと重くていいのですが、ペン先は中字。対して元祖の方は、やや軽いものの細字のペン先がついていて、書いてみると好みの文字。両方のいいところを合わせた1本があれば、と思うものの、見た目が同じで書いてみるとまるで違う2本を持つ幸せ、というのもありかな、と。
 ちなみに、ペン先の形が形ですから、鬼のように硬いのですが、インクがスムーズに出るのでとても書きやすいペンです。

 そのペン先、シェーファーのインレイタイプや、ウォーターマンのエドソンに対しても「控えおろう、このペン先が・・・」と言えそうな、すさまじい造形です。使っている金の量でペンの値打ちが決まるなら、間違いなく偉いペンだといえるでしょう。

 このペンを初めて見た人は、ほぼ例外なく、「わぁ、金色で塗ってあるやん」などとおっしゃいます。でも、首軸にそっと爪をたててスライドさせると、コツんと継ぎ目を感じることができます。
 神戸元町のPen and message.では、このペンを持っている人が2~3人出入りしていることが確認されております。ぜひ試してみたい。。。という人は週末が狙い目ですが、試して欲しくなってしまう可能性も否定できませんので、あくまで自己責任で・・・・・。
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コメント

あーうー、このペンは両方とも全然縁がありません。
1本は入手しておいても損はないとかねがね思っているんですがねー。
うらやましい。

 二右衛門半 さん、こんばんわ。

 はい、持っていて損はないペンです。ミュー90のノリで、ぜひもう一度、復刻をお願いしたいです。復刻当時の定価が6万円で、本当は10万円ぐらいが採算ライン、という話だったそうですから、今出ると飛天やら螺鈿朱鷺なんかと同じ値段、あるいはそれ以上になるかもしれませんね。

先生に譲って頂いたこのウルトラのおかげで国産万年筆の(特にパイロットの)素晴らしさに目覚めました。これからはこのペンをたくさんの人に書いてもらって国産万年筆の良さを感じてもらいたいものです!日曜日には出没したいですが、仕事の関係でちょっとまだ未定です。自分としては蒔絵などの素晴らしい高価な万年筆も良いですが、ちょっと昔のカスタム67、72或いは現行の72 742などの普通の万年筆に惹かれます。

たがみ たけし さん、ご無沙汰してます。

 あの当時、会話によく登場したウルトラマン、ペンと一緒に写してみました。

 提出するような書類に書き込むとき、ペリカン・トレドより500円のPILOTのデスクペン。かっちりした文字が書けます(泣笑)。

ええなー、欲しいなー、羨ましいなー(´¬`)
ぜひとも欲しい一本です、と言ってもそんじょそこらにごろごろ転がっているペンでもないので後は出会いなんでしょうけれども。。。

あまりにもデフォルメされたウルトラマンとバルタン星人ですね!気がつきませんでした!

自分は書類やら書く時は横書きの書式であれば、舶来モノの万年筆で(一番使用頻度の高いのはラミーサファリのEF)、手紙などの縦書きには国産モノを使うようにしてます。仕事ではウルトラマンとキャップレスですし、あと雑記にはカスタム67のコースや823などでしょうか!しかし国産万年筆が増加の一途を辿っているため通常のメモ書きもわざと縦書きにして記入する羽目に陥ってます(笑)!

近いうちに銀ブラの予定がありまして・・・超危険な内容ですね。

>そのペン先、シェーファーのインレイタイプや、ウォーターマンのエドソンに対しても「控えおろう、このペン先が・・・」と言えそうな、すさまじい造形です。使っている金の量でペンの値打ちが決まるなら、間違いなく偉いペンだといえるでしょう。
えーっとですね…。シェーファーのインレイタイプ?Watermanのエドソン?(11月に125周年記念発売!で欲しい)…に対して控えおろう、ですか?どっかの誰かさんが持ってる…。その誰かさん、どちらも気に入っている(特に後者)ので、こんなペン見ると「心から欲しい!」というのは疑いないですね…。

>神戸元町のPen and message.では、このペンを持っている人が2~3人出入りしていることが確認されております。ぜひ試してみたい。。。という人は週末が狙い目ですが、試して欲しくなってしまう可能性も否定できませんので、あくまで自己責任で・・・・・。
確認しないでください!また餌食に…。

 たがみ たけし さん

 ええ心がけですねぇ・・・。縦書きは苦手で、横書き以上に下手な字だったのですが、最近、縦書きの方がしっくりと・・・。でも、トレドで縦書き、なんですが。

 達哉ん さん

 そういえば、125周年、まだシルエットクイズ状態ですね。どういう風に違うんでしょうか・・・。
 PILOTミュー90っていうペンを手に入れましたら、キャップトップに人工宝石が・・・。ご参考に。
 帰省したら元町へ、が合い言葉ですよ。

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