じゃぽな
遊んでくれなきゃ、いたずらしちゃうぞっ! という声で、目が覚めました。ハロウィンの晩、子供たちは訪ねてきませんが、室内の犬たちがやかましいのです。
「くま(仮名)」さんは、さすが3歳犬、彼女本来の性格もあって、ほとんど吠えることはありません。一方で、「ちち(仮名)」さんは、動物病院の待合室でも「どんな大きなわんちゃんが鳴いてるのかと・・・」と居合わせたお母さんに言われるほど、元気にやかましく吠えたてます。早く大きくなって、もう少しおちついてもらいたいところです。
ハロウィンといえば、カボチャをくりぬいた「ちょうちん」です。夏が終わると、あちこちの店先にハロウィングッズが並び、まだまだ暑いのになぁ、と思っているうちに長袖の服が恋しくなって、気がついたらハロウィンが終わっている、という感じです。
数年前のこと。街を歩くといやでも目に付くこの「ちょうちん」を見るたび、次男(末っ子)が「あっ! じゃぽな!」と叫ぶのです。あまりにも「じゃぽな」がヘヴィーローテーションされるので、「じゃぽな」って何? と聞くと、「あのな、かぼちゃをな、くりぬくねん。ほんでな、なかにな、ろぉそくいれるねん。おばけやで。」と。保育園の英会話クラスで教わったジャック・オー・ランタンが、小さな耳に じゃぽな と聞こえていたのです。
以前、英語圏にある日本人学校へ赴任した知人の子供が、外遊びから帰って「赤って英語でウレッっていうんやで。白はワイやで。」と話したというエピソードを思い出しました。小さな子供は耳から入るんですね。だから、すんなり話せるようになるんでしょう。
私は英語が話せません。以前、天誅組で知られるJR五條駅のホームで、夫婦げんかをしているラテン系のご夫婦に出会ったことがありました。奥さんが旦那を責めていて、旦那は弱々しく反論している様子。あまりにも旦那さんが気の毒ですので、思わず声をかけてしまいました。
「べらべらべらべらべら・・・・・」何言うてはるのか、さっぱりわかりまへん。が、どうやら、旦那が奈良へ行く電車はこれ、というので乗ったら、こんなところへ来てしまった、ということらしいです。
喧嘩はスペイン語ですが、私には英語で話しています。「まぁまぁ奥さん、ちょっと落ち着きなはれ。」って英語で言いたかったのですが、それは無理。路線図を指さしながら、hereが五條、これがNara stationなので、take that trainして、この駅でchangeして・・・・・とやっていると、旦那さんに笑顔が戻りました。元気になった旦那さん、息子が遊んでいるニンテンドーDSライトを指さし、「New?」と聞いてきます。「いえ~す、にゅうえすとっ」と胸を張る私。「このおっちゃんにDSライト見せたげなさい。」「パパ、英語わかるん?」「んなもんわかるわけないやろ。」
やがて、「Thank you」と、奈良方面へ向かう電車に乗り込んで行ったご夫婦。「そらやっぱり、外国の人困ってたら、助けたらな・・・」と、訳のわからない様子の子供に言う飼い主でした。
では最後に、「じゃぽな」と同じ色のものを。先日ご紹介しましたPILOTの色彩雫シリーズ「夕焼け」を、ペリカンのM320オレンジ軸に入れてみました。黒く透けているのは吸入機構なので、オレンジ色のインクを入れたからといってきれいに見えるわけではないのですが、書いてみると悪くないですね。軸の色とインクの色とを揃えるというのも、やってみるとなかなか楽しいものです。おっさんが人前でこれを使うと、軸は派手、なおかつオレンジ色のインクが出てくる、ということで引かれてしまいそうですが・・・。
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