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2018年4月 9日 (月)

歳月

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 こうして気持ちよさそうに眠る「くま(仮名)」さんを見ていると、彼女が我が家に来た頃のことを思い出します。正座している(別に悪いことをしてさせられていたわけではありません)飼い主の膝の上に抱かれていて暴れ、床の上に着地したとたんに脚が痛いときゃんきゃん泣き叫び、病院にまで連れて行ったことや、夜、家族がみな寝てしまうと寂しがってくんくん鳴いていたことなど。そんな彼女も、もうおばあさんというべき歳になりましたし、飼い主も定年退職まであとわずかというところまで来ました。

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 この春、定年を待たずして退職した妻の筆入れから出てきたものたち。素直できれいな模様の材には目もくれず、難しい表情の材ばかりを選んで作品を作る永田さんの作品たちです。手前の花梨材でできたカッターナイフは、同じものを複数購入して、今も私のデスクで活躍中です。思えば、このころは妻と二人、休日になると遊びに出かけていた、実に気楽な時代でした。今は仕事に出ている子供たちがまだ学生だったというのに、なんと呑気な親であったことかと反省するも、時すでに遅し、です。

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 もともと素直な表情の材は少ないのですが、妻はそれでも比較的素直な木目のものを選び、私は入り皮のあるものやら変な杢のあるものなど、わざとおかしなものを選ぶ傾向がありました。やはり、自信がない人間ほど変なものを選ぶのだろうと思います。

 今、改めて妻のチョイスしたものを見て、あぁこれは永田作品にしては素直な表情だな、と思います。私だったらこういう模様のものは選ばないはずです。

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 黒檀でできた定規と、おそらくは黒柿であろうと思われる材で作られたシャープペンシル。WAGNERの関西地区大会が神戸で開かれるようになったのもこれらの作品群を買い求めた時期で、件のお店には「わしゃ群れるのは嫌いだ!」なんて言いつつお店で群れている、アンチWAGNERな人たちが結構溜まっていたものでした。

 この先、どんどん老いぼれて動けなくなっていく私ですから、もう、何も増えていくことはないのでしょうけれど、あの頃、こういうものを追い求めてふらふらと遊んでいたことは何かの肥やしになっているのでしょうか。

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