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2018年3月 4日 (日)

The Writing Shop

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 本当に生きているのか、と一瞬疑ってしまうほど、周りの刺激にも全く反応することなく眠り続ける「くま(仮名)」さん。ワンコは寝ているときでも耳を動かし、何か感じるとぱっと起きるものですけれど、我が家のワンコたちからはそういう緊張感はあまり感じられません。何の心配もなく眠っていられる家であることを喜ぶべきなのでしょう。

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 義理チョコなどをいただいてしまうと、この時期、気の利いたお返しを、などと柄にもないことを考えてしまいます。写真の和菓子はお日保ち当日中ですから、そういった用途には向きませんが、京都へ行くと必ずといってよいほどこのお店をのぞいてしまいます。

 卒業シーズンということで、卒業証書を持った女学生と、在学中に愛読していた本でしょうか。老舗の八橋やさんが作るこのシリーズの中で、これまで食べたことのないものです。

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 こだわりのお店です。京都市中京区蛸薬師通富小路東入る油屋町1410、といういかにも京都らしい所在地です。お隣は自転車屋さんで、上はマンション。最寄り駅というと、四条烏丸、あるいは四条河原町あたりでしょうか。革製品のC.O.U.さんへ行くついでに寄るというのもよさそうです。河原町通りから蛸薬師通に入って京極でクランクしてとにかく西へ行くと見つかります。

 ここでは、じっくりとお店の方のお話を聞くのがよさそうです。吟味された紙が並び、それに書くのに適した萬年筆は、やはりイタリアの職人にオーダーして作ったもの、というのが基本ですから、自分がいかに気に入った萬年筆を持っていようが、好みの紙があろうが、そういうことを白紙にしてお話を聞く、ということが、何よりこのお店の良さを味わうことになると思います。「半」なんてとんでもないことです。

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 お願いして撮らせてもらった三角形のノート。革と紙で装丁されていますが、表面の革は手の脂を吸って妖しく熟成されています。そして、奥に見えるのは売り物。どれもみな一品ものなので、まさしく一期一会。以前、生まれて初めて「北欧の匠」にお邪魔したときに、たまたま在庫していたでべそモデルのペンケースに遭遇してしまったように、私は品薄なものにもよく遭遇してしまうという運の持ち主です。

 この三角形のノート、紙も革も無駄になりやすいので職人には嫌がられるそうですが、お客さんには大好評。でも、わたくしの場合、これを手に入れても、おそらくは何も書くことができずに終わるでしょう。既成のペンでもいいけれど、このお店を通してイタリアの職人に注文したペン(お値段は軽くトレドが買えるほど)が出来上がるのを待ち、恋焦がれてやっと届いたペンで書く、なんて最高ですよとお店の方はおっしゃってました。そういうのもまた、私にはとても無理なことです。

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 とても素敵なお店ですが、私は二度とお邪魔することはないように思います。萬年筆でも紙でもインクでも、お店の人と対等にお話しできるほどの見識や自信がある人。あるいは白紙の状態でいろんなものに感動し、受け入れられる素直な人。そういう人にお勧めします。

 京都の人はイケズで嫌い、なんて言ってる人は、合わないかもしれませんねぇ。京都の人ならではの、揺るぎのない、しっかりとした価値観。孫子の代まで使えるようなものを作って売るんだという感じ、そういうものが満ち満ちているお店と私には感じられました。

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