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2014年8月23日 (土)

真夏の三都物語

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 これからお散歩に出かけようという「くま(仮名)」さん。人間と同じく、ワンコにもおっさん臭い、おばさん臭い仕草というものがあるそうで、これなどはその典型だともいわれています。すなわち、四つ脚で立ったまま後ろ脚でお腹の辺りを掻く、というもの。彼女はお腹の辺りを掻くのが癖みたいになっていて、ことあるごとにこうして掻いています。かといってそこら辺に何か寄生していたり炎症になっていたりということもありません。哀しいことに、最近では妹分である「ちち(仮名)」さんまでもが同じような掻き方をするようになってきました。

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 静かなたたずまいでありながら、凄みをも感じさせる、「職人の道具」。一見するとミシンの仲間のようにも見えるこの機械で、革を「割る」のです。鞄などに最適な厚みに仕上げられている革を、あえて薄く漉く、その目的はもちろん、萬年筆に巻くためです。

 今日は真夏のWAGNER京都大会でしたが、結局のところ私が会場で過ごしたのは最初の2時間ほどでした。お昼前に会場を出て神戸の人工島へ向かい、お願いだけして会場へ戻ってくるつもりでしたが、職人の技に見とれて工房で2時間近く過ごしてしまいました。

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 ル・ボナーの一日でも話題になっていた、よりあい光洋さんの唐揚げ弁当。本日はただの唐揚げではなくて、甘辛いソースをかけていただくタイプのものでしたが、そのままで食べてもおいしい唐揚げですから、ソースをかけると倍以上おいしいわけです。使われている野菜は基本的に有機野菜で、とても自然でおいしく、好き嫌いの激しい私でも残さずいただいてしまいました。こちらのお弁当で800円。店内でいただくと、同じ値段でお味噌汁などもつくようです。

 噴水の中で子どもたちが水遊びをしているほかは、本当に静かな人工島ですが、職人さんの技を間近で見て、おいしいものを食べてと、WAGNER会場にいるのと同じ、あるいはそれ以上に充実した時間を過ごしました。

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 二つに割られた革。これは茶色の黒桟革。個人的には、萬年筆に巻くにはこれが一番かなと思います。表面にはけっこう凹凸が見られるのに、それは塗り重ねられた漆によるものなので、こんな風に薄く漉いても「穴」があきません。円筒形の萬年筆に巻くのですから、薄い皮の方がよりフィットするのは当然の話です。

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 こちらは薄く漉いた革に両面テープを貼り付けた状態。ところどころ、革に「穴」が空いているのがわかります。これをそのまま巻き付けると、萬年筆の軸の色が見えてしまいますが、それをうまく処理してしまうのが職人の技というものです。実際、革のつなぎ目はともかく、この「穴」の部分から軸の色が透けて見えることはありません。

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 そして、ここが何より大切なところです。軸に貼り付けた革が重なっている部分をカッターナイフで切ります。したがって、革巻きを施した萬年筆の軸にはカッターナイフで切った筋傷が残ります。革巻きに惚れ込んで、その状態でずっと育てていこう、使っていこうという覚悟がなければ、革巻きなどお願いしてはいけないのです。

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 この日、お誕生日を迎えられたボンジョルノ。萬年筆系でおつきあいをいただいている口の悪い連中は「えっ、ボンジョルノが仕事してる!」なんて言うのですけれど、これ、お願いしますと言って机の上に並べられた4本の万年筆をあっという間に仕上げてしまうその姿には凄みが感じられます。何よりこれ、どことなく日本人離れしていて、実に絵になるお姿です。

 奈良から京都、神戸、そして京都。会場に戻ったのは夕刻で、すでにWAGNER1次会は終了ずみ。そこから2次会、そして奈良県内での3次会。オッサンたちの暑い熱い日でした。

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コメント

会場までの詳細なお写真と説明、ありがとうございました。
お蔭様で迷わず到着することが出来ました。

また、お暑い中長時間かけてお持ちいただいた皮巻きペン、
本当にありがとうございます。
きちんとお礼を申し上げず大変失礼いたしました。
どのインクを入れて楽しもうか、今ニヤニヤしながら考え中です(^-^)

若い職人さんだと、かなりの方まで自前で革鋤機を持っておられる方は少ないようです。さすがにボンジョルノさんですね。

ヨーロッパに行くと、若くて、禿げてもいないのにスキンヘッドの方が多くて、十分そちらの方で通用するのではないでしょうか(笑)

 ぽー さん

 手にとってみられて、いい感じでしょうか。その革を漉くところからしっかりと見届けて参りました。緑色の軸だからと言って、なにも緑のインクである必要もなく、鉄板な実用インクを入れてガシガシ使う、なんていうのもありかも。

 ペリカン堂 さん

 この機械、見せてもらっていると実に面白いです。そして漉かれる方の革も「なまもの」ですから、同じように設定していてもやるたびに微妙に結果が違ったりします。職人さんが「割る」と表現されるのがよくわかる作業です。

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