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2014年4月 9日 (水)

知らなければ・・・

 当Blogには、まともな中身や信頼するに足る内容などは一切ありません。きっと作成者が馬鹿なんだろうな、まぁしょうがないなと諦めて、暇つぶしにお楽しみいただければ幸いです。

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 赤い舌を出して水を飲む黒い犬。黒い文字盤に赤い振り子の時計。「くま(仮名)」さんと同様、時計の方もこの家では2代目です。いつか、自分の家にあの時計をかけたいね、と妻と言い合っていた若い日。その時計は近所の雑貨屋さんの壁でずっと買い手を待っていました。実家から、先代の「クマ(実名)」さんを引き取るために今の家に越してきたとき、まず思ったのは時計のこと。すでに相当長い間、買い手を待ち続けたイタリア生まれのその時計は、箱もどこかへ行ってしまっていましたが、とにかく、我が家のリヴィングに収まったのです。

 白と黒の対比が美しかった時計でしたが、何といってもイタリア製。信頼性が高いはずもなく、やがて動かなくなってしまいました。普通の時計では満足できなくなっていたので、ネットで探しまくって、ようやく同じメーカーのこの時計を見つけたのでした。

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 東の野に炎の立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ と彫られた石です。ここは奈良県宇陀市の「かぎろひの丘」です。かの有名な 阿騎野 ですけれど、いまはただ、小高い丘の上が公園になっていて、そこにこのような歌碑が建っているだけです。しかも、丘の上とはいいながら、周囲には立木があるために、さほど眺望がよい場所でもありません。旧暦11月17日に当たる日の早朝には、このばしょで「かぎろひを観る会」などという催しもあるようですが、実際、かぎろひがどのようなものかもよくわかっておらず、それらしいと思われるものすら滅多に見えないそうです。

 なんでこの歌碑のある場所を訪ねたのか。実は、今日は勤務先の入学式でしたが、私は何人もの人に叱られて、けっこう気分がめいりました。なので気分転換を、ということもあって、午後から休暇を取ったのです。私の勤務先は、校門から体育館が見えないのですが、入学式開式の時間を過ぎると、受付を撤収してしまいますので、遅れてきた人には式場がどこかわからないのです。結果、広い校内をあちこち歩き回ってようやく式場にたどり着いた人が、式場入口に立っている私に鬱憤をすべてぶつけてこられるわけです。私の勤務先では、これまで式場の外に立つという習慣がなかったそうで、遅れてきて迷う人がいるということ自体、誰一人思いも寄らなかったということでした。シュレーディンガーの猫どころではありません。そういうことはない、と認識されていたわけです。

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 「かぎろひの丘」にのぼったとき、ちょうど警ら巡回中のお巡りさんと出会いました。写真に写っている女性たちは、「ここがあの、阿騎野なのね!」と盛り上がっておりましたが、おまわりさんはといえば、「なぁんもないところでしょ。ほんとに。」と申し訳なさそうに何度も何度もおっしゃってました。4500首以上にのぼる万葉集の歌の中でも、とりわけ有名なこの一首。けれどもそれが詠まれたと言われているこの場所は、本当に何もない、なんでもないところなのです。勤務している場所とはいえ、いちおう「地元」の人であるおまわりさんにしてみれば、遠方からわざわざ来てくれる人に申し訳ない、という気持ちになるのも無理からぬことかもしれません。

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 この「かぎろひの丘」から15分ほども歩けば、今やこのあたりでは一番の観光スポットとなったこちらの桜に出会えます。大坂の陣で活躍した又兵衞なる人物が、後に僧侶となってこの地で余生を過ごした、ということでこういう名前が付いているとも言われます。NHKの大河ドラマでオープニングに登場するまでは、たいして有名でもない、あぁ道の向こうにきれいな桜咲いてるなぁ、ぐらいの存在だったのですが、今や観光バス用の駐車場まで整備されているほどのスポットなのです。 

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 平日であっても駐車場に入る順番を待つ車が道路にあふれておりますので、休日などは近づくことも諦めざるを得ないほどです。そのへん、地元や近所、何度か訪れている人間ならば、メインの道を避け、けっこうひょいひょいっと近づけますので、近いうちに又、ライトアップされた桜も見に行ってみようかと思っています。桜そのものもきれいですが、木蓮や桃が一緒に咲いていますので、より一層きれいなのも人気の理由なのかもしれません。これも結局、知らなければそれまで、なのですけれども。

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コメント

シンプルできれいな時計ですねえ。
どちらのものなのでしょうか?

国文なのに、万葉集だと思い出すのにずいぶんと時間がかかりました。いや、知識がないので、思い出してもなんの意味もないのですけれども。

最近聞いた話ですが、このお歌、本当はどう読むのが正しいのか議論があるそうです。ご存知の通り万葉集は万葉仮名で書かれていますが、原文では「東野炎立所見而反見為者月西渡」となっているそうです。助詞がありませんし、漢字もなんと読むのかはっきりしません。昔は「あづま野のけぶりの立てる所見てかへり・・・」と読んでいたそうですし、原文には「西」の字があるのに訓には出てこないのも腑に落ちません。小学校の国語の授業で習って以来「綺麗な歌だなぁ。昔の人もこういうことを思ったのだなぁ。」と思っていましたので、この話を聞いた時は少しショックでした。このお巡りさんには黙っていた方が良いでしょうね。

 闇船 さん

 これ、イタリアのREXITEというメーカーの時計です。
今のところ、あの事務机なんかの会社、ITOKIが輸入してくれているようで、そのせいもあって安定供給されているようです。壊れてしまった黒と白のモデルも、今なら簡単に手に入ります。問題はお値段ですね。私が買ったときの3倍ほどします。国産なら大型の金ペンが買えます。

 Polnolunie さん

 たしかに、きれいすぎるのですね、この歌。柿ノ本人麻呂自体、聖徳太子と同じように、一人の人ではないとか、そもそも人ではないとか、いろいろいわれていましたし。

 ま、どんなものでもネタにしなければ、っていうのはBlogと同じなので、この地元に文句は言いますまい。

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