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2013年2月11日 (月)

専門用語

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 夜中に飼い主がケージの扉を開けたので、どんないいことがあるのかしらと期待をこめて尻尾を振る「ちち(仮名)」さん。暗いところで広角25ミリ相当、ストロボ使用という条件でこんな風に撮れるのですね。なかなか気高くもおバカな、言うことを聞かないカメラですけれど、お顔がでかく、尻尾が透けて写る面白い1枚を吐き出してくれました。こういう、偶然こんな風に撮れた1枚、というのは、ヘボカメラマンならではの楽しみです。

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 よくよく見ておいてください。このペンこそは、かの有名な「コテ研ぎ」という言葉を産み出した1本なのです。パーカー75のデッドストックを手に入れたぁ!とはしゃいでいた某鞄職人さんが、「筆記角度養成ギプス」として世に送り出した、恐るべき1本なのです。このペンを握って縦書きで文字を綴ってくと、うっとりするような最高の書き味です。しかし、それはわずか数文字の儚い夢にすぎず、すぐに紙を切り裂く悪夢のようなガリガリ感へと変わるのです。

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 いったいどんな風に研げばこういう感じになるんだろうと、ロクに使えもしないのにいつも持ち歩いているルーペを取り出して、カッコだけはいっちょまえに覗いてみた私は、それまでの乏しい経験の中では見たこともない形状のペン先に出会いました。でもそれは、どこか懐かしさを感じさせる形でもあったのです。

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 鏝です。「うなぎ」ではありません。「こて」です。こいつは焼き半田鏝で、普段は真っ赤に焼かれてお仕事をしています。鞄職人さんの工房を見渡すと、これに近い形のものもありそうな感じです。亡き母はアートフラワーなんていう趣味をもっていたので、いろんな形のこて先が家にありました。

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 今も残る「こて研ぎ」の痕跡は、間近でこのペンを手に取った人だけが見られる楽しみとしておきましょう。昨日六甲アイランドを出たこのペンは、兵庫県民会館から奈良県まで行って一泊し、なぜか比叡山にお参りしてから、本日夕方に持ち主の手に戻りました。長旅お疲れ様でした。できることならその豆餅、ひとつ私にくださいな、などと思いながら、今頃は餅主いや持ち主の手元でゆっくりやすんでいることでしょう。

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コメント

懐かしいですね、コテ研ぎパーカー。こちらに来られてみえましたか?思えばこの時点で道は大きく分かれる貴重な体験。もうやらないと常識に身を置くか、それなら見ておれとヘンタイ道をまっしぐらされるか?所謂人生の分岐点なのかも知れません(笑)

神戸ではお世話になりました。
今度はランチ時に巨大から揚げを・・・
あっでも、チキンカレーが・・・

そういえば、今回もル・ボナーに
行けなかったんですよね自分
次回の神戸大会では
伝説のコテ研ぎパーカーが見たいものです。

 夢待ち人 さん

 今回の調整はインクフロー改善が主なものだったそうで、それなら名古屋のお爺さんに・・・っていう選択肢もあったかもしれませんが、余計にえぐいコテにされるかもしれないので遠慮なさったのでしょう。

 私などは自分の不器用さと目の悪さをわきまえて、常識人の方に進みました。けれど、身の周りには、日常必要な調整ぐらいなら出来るという常識人はいっぱいいますなぁ。

 関船 さん

 ま、チキンカレーだとお店で会計してる頃にお腹がすいてくるでしょうから、次回は巨大からあげ何本行けるか、なんてことに挑戦してみますか。

パーカー75の球状ペンポイントはどの筆記角度でもそこそこの筆記感が得られるのがメリットだと思っているのですが、鏝研ぎにするとそれが真逆の方向に行ってしまいますね。尖った仕様は趣味のアイテムとしては有りだと思います。

 すいどう さん

 鏝研ぎした本人は、「ダメなの? なんでぇ?」なんて言っておりまして、調整師と呼ばれる人たちは「絶対にしちゃダメ」と言ってます。そして、周りの人たちはそれをネタにして遊んでおります。まさに趣味の世界です。

 すいどうさん、どの筆記角度でもと仰せのことが、ペンを立てる、寝かせるという意味でしたら、その通りと思います。

 しかし左右にひねる場合にはこの限りではなく、筆記可能なポイントは、あくまでもスリットの延長線上にしかありませんでした。

 何しろまん丸なので、僅かでもずれればインクが出てきませんから、とても書きにくいです。眺めているだけなら、まん丸で愛嬌があってカワイイですが。

 一方、鏝研ぎを何故絶対にしちゃいけないか、私にもその理由が分かりません。筆記角度が絶対に変化しない人ならば、その角度で研ぎ上がっている以上、これ以上ない書き味であるように思えるんですがねぇ...

 monolith6 さん

 筆記角度が絶対に変化しない人、というのはなかなかレアな存在かもしれません。縦書きする場合を考えてみますと、自分自身の腕が同じ位置にあって、紙がベルトコンベアのようにスクロールしてくれるならば、容易にそのようなことも実現可能と思われます。腕の各関節が変幻自在に動いて、まるで出前バイクの吊り荷台みたいに常にペン(とペン先)を一定の位置、角度に保てるような人というのは、凄いと思いますけれど、本当にいるのかなぁ、という感じですね。

 この個体に当初施された「鏝研ぎ」は、筆記角度を一定に云々といった生やさしいものではなくて、左右に振っても前後にずれても紙を裂くという激しいものでした。紙と接するすべての面がスイートスポット、という感じでしたので、あぁ、これはもう、紙をスクロールさせる機械(机)を作った方がいいな、と思ったものです。

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