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2012年8月12日 (日)

老山白檀@万年筆博士

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 やや愁いを含んだ、あるいは夢見るような、いずれにしてもトロンとした目が印象的な「ちち(仮名)」さん。そういえば昨日の岡山でも、宴会で隣になったIkontaさんから実名は何かと聞かれました。犬とはいえ女の子ですし、ネット上に本名を晒しまくる恐ろしいストーカーにつけ狙われるかもしれませんので、(仮名)です。

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 もうずいぶんと前、ペリカン堂さんに、「いい加減に正式な名前をつけてあげなさいよ。」なんてご忠告いただいたりもしました。案外、そういう意味での(仮名)だと思ってらっしゃる方も多いのかもしれませんね。ネット上ではなく、WAGNERの会合その他、リアルでお会いした方には命名の由来も含めて本名を明かしております。見かけましたらぜひ尋ねてください。関西方面の方、次回9月15日は元町の兵庫県民会館です。大阪、京都からも意外に近いですよ。

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 召喚されてしまいましたので、本日はこちら、憧れの「万年筆博士」謹製萬年筆のご紹介です。3年前、職場の慰安旅行と日程が重なって迷ったあげく、鳥取や松江を訪ねる旅に出て、そのときに万年筆博士の三代目から「今度、これで作ります。私がやります。」と教えていただいたのが老山白檀を使った萬年筆でした。

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 当時、1952年に入社されて萬年筆造り一筋にやってこられた田中晴美さんの引退が取りざたされていて、田中さんがいなくなったら博士もおしまい、なんてことを平気で言う人が結構いたものです。萬年筆趣味の世界で結構影響力のある人たちがそういうことを言うものですから、天の邪鬼な私のこと、「何が何でも三代目の作品を!」となるのは当然の成り行きでした。

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 タイミング良くお邪魔したので偶然にも見せていただくことができた試作品は、白檀の木地の色そのままで、目に痛いほどの香気を放っておりました。冬場など、上着の内ポケットにこのペンを忍ばせておけば、体温で暖められて香気が立ち上るでしょう、なんていうお話を聞いて、なんとすばらしいのだろうと夢想してしまったのを覚えています。その2年後、WAGNER鳥取大会に参加したときにお店に寄らせてもらい、注文したのですが、実はそれが「最後の1本」だったそうです。運が良いというべきかどうか・・・・・。

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 削りだした軸やキャップに汚れ防止のために無臭柿渋を塗ってから拭き漆仕上げとする、という話は伺っておりましたが、実際に使用されることを考えての安全策でしょう、当初構想されていたものよりしっかりと「塗装」されていますので、期待したほどの香気を放散しているわけではありません。香りに鈍感な私などには「無臭」とすら思えますが、キャップや同軸の内側から立ち上る香気に注意を払うと、さすが白檀、という良い香りがいたします。使わないときは白檀を削ったときに出た粉で作った香り袋と一緒に箱に入れて保管しておきましょう、ということです。

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 先日のWAGNER岡山大会へ持って行って見せびらかした中では、田中さんよりもかっちりした造りとも思える、などという感想も聞かれました。若いスタッフもいますし、これからも万年筆博士はいいペンを産み出し続けてくれそうです。何より、発注の際に作られる「カルテ」がすごいもので、よほど繊細な筆記感覚の持ち主でもない限り、滅多とダメ出しはないでしょう。師匠も指摘されているとおり、ペン先を見ると相当なコテ研ぎですが、そこは萬年筆屋さんですから、鞄屋さんのコテ研ぎとは別のものです。

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 またもや、分不相応なすばらしい萬年筆を持ってしまいました。極端に悪筆な私に使われるのですから何とも気の毒で可哀想な萬年筆です。この歳になるといくら練習を重ねても字が上手になることはないでしょうから、せめてこの萬年筆を使うときぐらいは心を落ち着けて丁寧に書くことを心がけたいものです。これで写経をするというのも良さそうですが、そうなるとブルーブラックを入れてしまったのは失敗だったかもしれませんね。

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コメント

なにか他の方と誤解されているようで(笑)
最初はワンコの名前まで仮称というのはと思いましたが、
私もならって仮称にしておき、後になって良かったと思い
ました。

万年筆すばらしいですね。これでがっつり書けそうです。

 ペリカン堂 さん

 えっ、そうでしたっけ。たしかあれはペントレ、もしくはその前のフェンテあたりのこと。階段を降りながらそういう会話を交わした、というところまで記憶にあるのですが。

 とにかく初対面の時から、犬好き萬年筆趣味人がほかにもいた、と喜んでいたのを覚えております。

 とにかくいいですよ、これ。万年筆博士、また1本、となりそうなのが怖いところです。

まさにこういうお顔をしていると、ちちさんは三木のり平師匠ですなぁ。

 くーべ さん

 なぜか我が家で生き物を飼いますとこの手の顔のが混じります。ウズラを飼っていたときもこういうのがいて、藤村志保と名付けておりました。ま、妙に長いということなんですが。

カトウセイサクショカンパニーのセルロイド万年筆を1本所有していますが、それも常時プンプンと薫ってくるものではないですね。ただキャップを外した時や首軸を外した時にフワッと薫ってきます。この白檀もそんな風にふとした思いがけないタイミングで書き手を癒してくれるペンなのでしょうね。何とも羨ましい名筆です。

 すいどう さん

 あぁ、あのセルロイドからの樟脳の匂い、アレも何とも懐かしく、いいものですね。そう、ちょうどセルロイド萬年筆の匂いをかぐのと同じです。

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