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2012年3月 6日 (火)

1261回目

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 変な顔の「くま(仮名)」さん。彼女のせいではなくて、カメラのせいですが、長女にはこんな緊張感のない姿をいくらでも撮らせるのです。

 今年で1261回目となるのが、東大寺二月堂で行われる修二会。俗にお水取りといわれるものです。天平勝宝4年(752年)に始められて以来、一度も途絶えることなく続けられてきたもので、東大寺がある限りはいつまでも続く「不退の行法」です。ありがたいことにご縁があって、この行が行われている二月堂の中に入らせてもらうことができました。

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 お水取りといえば誰もが思い出すのがこの光景。いわゆるお松明ですが、これは毎晩、練行衆が上堂する際の明かりとして焚かれるものです。参籠宿所から二月堂への石段を登る際に足下を照らした後、二月堂西側の舞台の上で振り回されます。これで大方火が消えますので、お堂の裏側に回って火を消し、再び石段を降りたところへと戻されるのです。この松明はそれを担ぐ人々が毎朝手作りしています。

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  修二会は毎日、練行衆がお昼ご飯を食べる「食堂作法(じきどうさほう)」のあと、お昼の1時頃から日中(にっちゅう)、日没(にちもつ)と行が続き、 午後7時ごろ、この松明に先導された練行衆が上堂して、初夜の行が始まります。修二会の中心となるのは、ご本尊に向かって懺悔をすることです。練行衆が私たちを代表して懺悔をし、それをもって世の中の平安を祈ってくださるもの、と考えても良いかと思います。途中、練行衆がお堂を退出する「手水」と呼ばれる休憩を挟んで半夜、後夜、晨朝と、計六回の悔過作法(けかさほう)が繰り返されます。

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 お松明が終わった直後の二月堂周辺の様子です。昨今は毎晩ものすごい人出になりますので、危険防止のため周辺は真昼のような明るさです。写真左が有名な良弁杉で、写真右の階段の下あたりで降り注ぐ火の粉を浴びると、この一年幸せになると信じられているのです。松明の燃えかすを持ち帰ってお守りにする人も多いのですが、手に入れるのはそう簡単なことではありません。

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 二月堂の一番外側にある「局」と呼ばれる部分には誰でも立ち入ることができますので、行法が行われている様子をうかがうことは可能です。ただ、それでは声を聞くのがやっとで、実際にどのような動きで、何が行われているのかというのはわかりません。今回はたまたまご縁があったのでもう一段中に入れていただくことができ、有名な五体投地など、目の前で拝見することができました。

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 「青衣の女人」で有名な過去帳の読み上げは5日と12日だけですが、今日は走りの行方が行われますので、8時頃にお堂に入ってからずっと、12時頃までこもっておりました。練行衆が須弥壇の周りを走りながら、ひとりずつ外へ出てきて五体投地をする、それが終わったところで、お香水をもって出て来られて、これを授かることができました。半世紀もの間運だけで生き抜いてきた私らしい、非常にラッキーな出来事でした。

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 お水取りが終わると春になる、と奈良ではいわれております。今日は奇跡的に暖かい夜でしたが、普通は寒風吹きすさぶ山の上にある二月堂で深夜に行われる行。窮屈だし、苦しいし、痛いし、何より体力的に大丈夫かと思えるハードな内容ですが、日本の、そして世界の平和と安寧を願って、これから先も東大寺がある限り続けられていくのです。もうそれだけでありがたく、頭が下がります。合掌。

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