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2011年2月23日 (水)

証書書き

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 ひっくり返って寝ている「ちち(仮名)」さん。全身の様子を公開すると彼女に叱られそうですので胸から上だけです。でも、容易に想像できますね。

 彼女は警戒心が強い普通の柴犬なのですが、すぐそばにいる「くま(仮名)」さんがこういう無防備なポーズで寝ているのを見て覚えたのでしょう。

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 皆さんの手元に、中学校の卒業証書はありますでしょうか。字をよく見てもらえばわかるように、中学校を卒業したことを証明する書類ですから、大切に保管されているはずです。私の場合は・・・・・さて、どこへ行ったのでしょうか。

 卒業証書の準備は11月頃から始めます。まずは住所氏名と生年月日、名前の表記の確認から。さまざまな事情で通称と本名を使い分けている生徒もいますし、最近は元号が嫌だから西暦で、という希望も少なくありません。

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 一連の確認作業が終わる頃、市の教育委員会事務局から卒業証書の枚数についての照会が来ます。元号表記が何枚、西暦表記(元号抜き)が何枚、それぞれ必要であるか、校長氏名の表記は間違っていないか、等々。この回答に基づいて卒業証書が配布されるのです。

 私が若かった頃は、卒業証書が届くと達筆な先生(主に国語担当)が「失踪」したものでした。授業もせず、校内の一室に閉じこもって、ひたすら卒業証書に日付や名前を書き入れるのです。しかし、最近では1枚100円程度で外部に依頼する学校がほとんどのようです。

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 書き上げられた証書に、巨大な飾り判、校長印、台帳と照合した割り印を捺してできあがりです。新聞紙を敷き詰めた上にタオルを置き、その上に証書を置いて、大人二人がかりで飾り判を捺します。判を証書に押しつけたまま、別の人が証書の下敷きになっているタオルを引き抜くと、印面がこんもり盛り上がる、という技も、若き日に教わりました。ちなみにこのタオル、10人ほど捺すとボロボロになります。

 こんもりと印泥が盛り上がった証書は重ねることが出来ないので、広い部屋に1週間ほど放置して乾かしたものです。当時は、3年生の2学期ともなれば毎日半日授業でしたから、こういうことも出来たわけです。

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 この飾り判や校長印もあらかじめ印刷しておく学校が増えていて、伝統の技も絶えようとしています。「誰かが」作った証書に、最後に割り印を捺し、台帳と読み合わせて誤記がないかを確認する、ただそれだけになりました。楽は楽ですが、あじけないものです。

 卒業証書に名前などを書く、これは大変に気を遣う作業であろうと思いますし、そういうことが出来る人を無条件に尊敬してしまいます。あまりに字が下手なので公文式の習字教室に通おうかと調べてみたら、一番近い教室の先生が本校の卒業証書を書いてくださっている方でした。そんな字でよく教師やってるなぁ、などと言われたらかないませんので、結局習字の練習に通うのは断念したのでした。

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 こういうペンを使って、基礎から字の書き方を練習し直せば、少しはきれいな字が書けるようになるのでしょうか。自分の性格を考えると、おそらく無理だろうという気がします。字は人柄を表すなんていう怖い言い方がありますが、それでいくと私なんかは猛烈に卑しい人柄ということになります。実際、自分の書いた字を見るたびに情けない気持ちになります。

 それでも、字の練習をしようとはしない。逆に、そういうちゃらんぽらんなところが自分を助けているのかもしれない、と最近思うようになりました。ストレスからおかしくなってしまう先生が増えていますが、ちゃらんぽらんな分、私は鬱になったりしないですんでいる、そのことに感謝しなければ、と思っています。

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コメント

 証書に名前を書いたことはありませんが、スキー修学旅行で使うゼッケン(名字)を学年全員分書いたことはあります。字が揃っていたほうがよいだろう、ということで約300人分を一人で書きました。やはり1、2枚は書き損じしたと思います。
 ゼッケンなどその場かぎりのものですから、気楽なものです。あとに残るものに字を書くのは、相当なプレッシャーでしょうね。昔の証書を引っ張り出して見てみます。

こんもりの理由はそれだったんですね。
どうやったんだろうって思っていたんです。
つかえがとれた気分で嬉しいです。

卒業証書といえば名前が間違っていた事の方が多いです。
注意事項が多すぎるんですよ、旧姓は。
先生達何度も手間かけてごめんなさい、と言わなくちゃ。

証書入れの筒と言えば藤井寺市役所の北にある
山田紙管ですね。(以前テレビで見たことが有る)
大量の紙管要るなら八尾にあるメーカー(日本一のシェア)紹介しまっせ。
社長が同窓だから。 椰子の実石鹸も、、、

 るり千代 さん

 小さな頃から精進してきれいな字を書けるようになって、その特技のせいで卒業証書の名前書きというしんどい仕事が回ってくる、というのはどう考えても不合理です。ある程度、本人が特技を活かして楽しくできる、という感じであればまだ救いはあるのですけれども。

 究極は毛筆風に打ち出せるPC+プリンタ、ということになるのでしょうけれど、変わった漢字も多いので難しいですね。

 大阪のオバチャン さん

 朱肉、それも印泥ですから、放っておいてもある程度は盛り上がるのですが、より一層「盛る」ための工夫がいろいろとあるようで、私が教わったのはその一例だそうです。でも、今やほとんど伝承されていないんですよね。

 マオぢぃ さん

 ありがとうございます。参考にさせていただきます。あの筒とかはPTAからの卒業記念品扱いなので、秋には業者が決まっていますね。そして本校はバインダー形式です。筒だと式の最中に下に落としたりしてうるさいので。

へ~、そんなご苦労もつゆ知らず、ボケーッとしておりました。
先人の努力に多謝!

 二右衛門半 さん

 どんな分野でもそうなんでしょうね。やる人はうまくいって当たり前なので必死にやり、やってもらう人はそれを意識しない、それがうまくいってるから世の中回ってるんでしょうね。

僕が通っていた中学は、45人の16クラスというマンモス校でした。本文を印刷して、名前と卒業番号と印だけだったような気がしますが、筆耕していたかなぁ。

ちなみに、現在勤務する公園のイベントで開催したフォトコンテストの賞状は、全て印刷した上に 押印しています。朱泥を使うのが面倒くさいので、不通の朱肉にしています。

 きくぞう さん

 いやたいていそんなものだと思います。名前に生年月日、卒業証書の番号が筆耕で、卒業の日付は印刷か筆耕かが分かれるところでしょう。

 今や、印鑑も印刷してあるのが主流ですね。

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