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2010年11月 9日 (火)

白衣の天使だから

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 いくら呼んでも顔を上げてくれない「くま(仮名)」さん。仕方がないので、カメラだけをケージの中に入れて適当にシャッターを押した1枚。オートフォーカス、AEというのは実にありがたいものです。変にあれこれ考えるよりまともに撮れている気がします。

 今日は校区内の小学6年生を招いての体験入学の日でした。わずか30分ですが、小学生たちに中学校の授業を体験させるのですが、狙いはずばり、「うちに来てね」です。私立や違う校区の公立校ではなく、校区の中学校へ。これが当たり前のことのようでいて当たり前ではないのです。

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 中学校は40人で1クラス。生徒が200人なら5クラスですが、201人なら6クラス。当然、先生の数も増えます。先生が減ると、先生も大変ですが生徒にとっても不幸。良い学校にしようと思ったら、まずは少数精鋭ではなく人海戦術ですから、とりあえず生徒を確保しなくてはいけません。この業界には珍しく、「営業」の考え方で臨まなければならないわけです。

 となると、魅力的な授業をしなければなりません。多少あざといぐらいに「おもしろいっ!」と思わせるような授業をしないと、簡単によその中学校へ逃げていってしまいます。わずか30分で、この学校の生徒になりたい、と思わせなければならないのです。

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 先の写真のような巨大電卓など、目をひく小道具を用意して、いつもの白衣姿で教室へ。「数学の先生なのに、どうして白衣着てるんですか?」と聞いてくれたらしめたもので、「白衣の天使だから」と答えるのです。

 上の写真は、自作の「等積変形説明模型」です。中芯のないトイレットペーパーを中心部まで切り込んで広げたもので、これを使って円の面積の求め方を解説する、というのが本日のお題です。

 まずは適当な色画用紙を黒板に貼り、縦と横の長さを大きな定規で測ります。ややこしい寸法が出てくるので、「計算大変やなぁ~」などといいつつ、教卓の中に隠しておいた巨大電卓をさりげなく取り出すと、「でかっ!」の声。いけてます、つかめてます。

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 さらにはその画用紙を対角線で半分に切って、「面積はいくら?」と問えば、先に求めた長方形の面積の半分の数字を口々に叫ぶ小学生たち。これで、底辺かける高さを2で割ると三角形の面積が出る、ということを確認します。

 おもむろにトイレットペーパーを見せて、断面が円であることを確認し、円の面積を求める公式を問えば、これまた「半径かける半径かける3.14」と元気な声。中には、2乗だとかパイだとか、生意気なことをいう子もいて、正直邪魔ですけれども、さりげなくほめるなどしてフォローを入れていきます。どうしてそうなるの、と聞いても、「そう覚えろといわれたから」と言うばかりです。これはとっても好都合な展開になってきました。

 小学生の目の前でトイレットペーパーを切ると、「もったいなぁ~い」「先生に怒られる」などの感想。切ってすぐには綺麗な三角形にならないので、「今、切ってるね。これが料理番組だったらこのあとどうなるの?」と問えば、「できたのが出てくる~」の声が出ます。

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 しめしめ、と思いながら、「はい、そうですね。」と、あらかじめ作っておいた三角形を取り出して、ここでも拍手。ノリのいい小学生たちだったので大助かりです。丸いままのトイレットペーパーの一番外側、1周分の長さを切り取ったものを三角形の前に置くと、当たり前ですが底辺と同じ長さ。こんなことにも「おぉ~」と感動してくれるので、この仕事はやめられません。

 三角形の底辺の長さは円周と同じ。円周は半径の2倍に円周率をかけたもの。半径かける2かける3.14です。そして、三角形の高さはもとの円の半径。底辺かける高さ割る2、という式にこれを入れて、式を整理すると、見事、半径かける半径かける3.14となります。

 算数は覚えること、できるようになることが中心だけれど、数学は考えることが何より大切。それが算数と数学の違いだよ、と締めて、ちょうど時間となりました。学園ドラマでは一番の嫌われ者になりがちな数学の先生。少しはポイント稼げたかな、と思いつつさようなら。あとは、一人でも多くの小学生がうちに入学してくれるのを待つだけです。

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コメント

私の小さい時、どういう風に理解したかというと、、
(たぶんちゃんと学校では習って無いのでなんか雑誌に
説明があったと思う)
円を扇形に何枚かに分割して、(4枚位から、32枚位?)
それぞれの扇形を上下互い違いに並び替えて、長方形状の
ものにして、
上下が波で、全体が長方形に近い平行四辺形。
その長方形もどきの縦が半径で、横がほぼ円周の半分で
実際に縦かける横で面積を計ったと思います。
これの良いところは円周率が3.14..と面積が同時に分かる。それと実際に面積から導きだされた円周率がだんだん
3.141なんかに近づいてくると言うのが良いです。
128枚位なら、ほぼ長方形かな?(そんなんシンドイだけ)
最近はNTカッターから円周に切るコンパスもどきもあるし、子供には自分で切らすか、すでに切った扇形の何種類かを紙に張り付ける作業をさせ、その後メジャーで面積を
実際測定させると思います。
面積の計算もそれぞれの扇形の面積がほぼ半径x(円周/分割枚数/2)x分割枚数で計算できて、良いと思います。
説明むずかしいなあ。

 マオぢぃ さん

 実はその教えていただいている方法で説明するFLASHアニメが教科書会社のHPにあるのです。あと、身近なものでは、骨の本数が多い傘を使う、ってのも考えたのですが、これだと切り刻むことができないので。

 一般的には、マオぢぃさんが教えてくださっている方法で説明するのが普通です。小学校でそれをやってるかもしれないので、あえてヘンタイな方法をとりました。ウケ狙いで(笑)。

私が扇形を使った方が良いと思うのは
円周率が実際に計算できて、分割数が多くなるほど
精度が上がってくる点です。
分割数を上げると、ある数値に近づいてくるけど、
その数値はちゃんとした綺麗な数値ではない。
そこで、最近パソコン10台かな?で計算したニュースを
紹介して、5兆けた以上の数値の一部を見せて、無理数の
理解に結びつけると言う事です。
それと、扇形の実験では生徒各自が出来るために印象が深いとも言えると思います。

 マオぢぃ さん

 その通り。だからこそ、小学校でやっているはずだったのですが、都合でやってなかったのです。それ聞いて、それなら私も扇形でやれば良かったかな、と思いました。

 小学校も結構忙しいので、「こうなるんですよ、覚えなさい」で終わることが結構多いみたいです。

小学校も中学校も大変なんですねぇ、ホント
 どうも公式丸覚え教育が行き届いていて、今回つきみそうさんやマオぢいさんの説明を聞いて「そういやこんな話あったかなぁ…」と感心しきりです
 数学得意だったはずが、今じゃ何年生まで教えられるんだろう僕、と心配になったともぞーでした

 ともぞー さん

 マオぢぃさんは本当に凄いと思いますよ。この人が教えたら数学好きな子が増えるでしょう。私なんかよりよっぽど向いてます。

 数学得意な人が上手に教えられるというのは、実は珍しいことなんです。野球で名選手必ずしも名監督にあらず、っていう、アレと同じなんですよ。

褒めたって何も出ないよ。
まあ、座布団一枚どうぞ!

 マオぢぃ さん

 褒めただけで座布団出てきた・・・・・褒めながら呑ましたらもっとエエもん出てくるかもしれん・・・

そう言えば、高校生物の教員だった父親が数学を教えていたことがありました。
数学の出来が悪くて苦労したらしく、生徒が躓くところが判っているから、俺が教えた方がテストの点は取ることが出来る と豪語していました。

確かに点数は取れていたのですが、本当に身に付いていたのかしら??

 きくぞう さん

 1.先生の説明が理解でき、2.練習して他人に説明できるほどになり、3.テストで○をもらえる答をかけるようになる、この3ステップが揃って点数がとれるようになるのです。

 数学苦手だった人が教えるのは意義あることと思います。かくいう私もそのクチですし。

そうだそうだ、ほとんどは一番で解ったと誤解してます。
未だに娘がそれだから、困ってます。
はよ嫁に行け > 予定の無い上の娘。

 マオぢぃ さん

 行ったら行ったで泣くくせに・・・。

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