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2010年11月27日 (土)

ずたボロからの生還

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 朝食の用意ができるのを静かに待つ「ちち(仮名)」さん。本当は早くしてくれとキャンキャン言いたいのでしょうが、こちらで飼い主がカメラを構えているのが気になって、ご飯どころではない様子です。

 久しぶりに、我が家の2頭を購入したペットショップに行きましたところ、いわゆる「赤」い柴犬が2頭、飼い主募集中でした。見るからにおっとりとした、しかし体は相当に大きくなりそうな男の子と、それより先に生まれているのに小さくて華奢な体で、そのくせ元気だけは有り余るほど、という女の子。我が家の2頭と同じ光景でした。元気だから、なんて理由で犬を迎えると後悔することになります。

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 1年前の記事 で紹介したセーラーのミランダ。毎月27日は仏壇の日だということですから、数日前の紹介したペンと並べて記念撮影。黒い軸に金色の帯、どちらも見事な仏壇萬年筆です。

 昨年の今頃、神戸の老舗文具店でのペンクリニックに来られていた川口師にミランダをお見せしたところ、懐かしがってくださり、まぁ暇があったら見といてあげよう、ということでお預けして早1年。まず修理していただくのは無理だろう、と思っていたということもあり、お預けしたことすら忘れかけておりました。

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 軸の写真の中央付近が白っぽくなっているのは、接着剤が付着しているためで、ここだけではなく、あちこちに接着剤がついている状態。極めつけはペン先とペン芯、さらにはその二つを組み合わせたユニットと首軸との間も接着剤で固定されていたのです。

 首軸にライオンズクラブの会章が彫られているぐらいですから、元々のオーナーはそれなりの方だったのでしょう。壊れたのを見てもったいないと思って補修を試みられたのでしょうか。あるいは、元のオーナーの手を離れて、人の手から手へと移る中で、接着剤で塗り固められたのでしょうか。

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 いずれにしても、パッと見はどこも壊れていないようでいて、実際には萬年筆の命であるペン先にインクを送る部分がダメになっているという恐ろしい品。これはもう、当時の箱とセットでディスプレイものにするしかない、と諦めておりました。肝心のペン芯など、補修用の部品がすでにない、という状況で、根気よく修復を試みてくださった川口師に感謝、です。

 誤解のないように付け加えておきますが、川口師のペンクリニックに持ち込んだら何でも治してもらえる、というわけではありません。道楽がてら、暇があったらいじってみてください、という、WAGNERでいうところの生贄だったのです。壊れたペン、ボロなペンをなんでもかんでもペンクリニックに持ち込んではいけません。

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 このように、紙の上に置いただけでインクが出るようになりました。柔らかめのペン先でゆったりと書くことが出来ます。インクを出す、ということにかけてはなかなか他の人の追随を許さない川口師ですが、接着剤まみれからインクが出るようになったのはまさに奇跡です。

 よく見るとあちこち傷だらけのペンですが、これもまた味わいです。どういう人に使われていたのか、誰が、何を思って接着剤まみれにしたのか、など、見るたび、使うたびにもの思うペン、というのもおもしろいものです。

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コメント

それ、現場で見ました。

あのペン芯でインクが出るのはすごいです。
ただ、インクを入れての持ち運びは厳しそうですね。

ところで、プロフィットFL、やばいですねえ。

 ひろなお さん

 司法試験向けプロフィット、ご覧になりましたか。大﨑の金属部分がコーティングも含めて凄くいい感じですね。これはやはり、EFあたりをチューニングしてもらって使う、という感じでしょうか。見本のFも凄く良かったですね。

 この天冠のマーク、今のと違うんですね。全体が真面目な印象なのとギャップがあって、なんだか可愛いです。

モノを作る方、職人の愛情と言いますか。
本当に良いお話ですね。
ホロッとしました。

 るり千代 さん

 これ、セーラー萬年筆ですから「錨」なんですね。なんでも川口師考案の図案だとか。

 Ikonta さん

 いや、実にありがたいことでした。自分がやってもらって言うのも何ですが、こういう激しく壊れたものをペンクリニックに持ちこむのはやめましょう、ですね。

へ~、この天冠のマークは川口さんが考案されたのですか!
それは知りませんでした。
これの銀軸タイプは実用にしております。
細字が良い加減に出てきますね。

 二右衛門半 さん

 銀軸、いいですね。私も狙ってるのですが縁がありません。

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