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2009年8月22日 (土)

いつきのみや

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 長女の夏休みの宿題に「体験に基づく歴史レポート」という、なんとも掴みがたいものがありました。はなはだ曖昧な「歴史的な体験」ですが、長女は最初から「女房装束(十二単)を着る」と決めていたようです。

 高級肉牛で知られる松阪と伊勢神宮のある伊勢市のちょうど真ん中あたり、三重県明和町。近鉄山田線のその名も斎宮駅のすぐそばにいつきのみや歴史体験館があります。

 7、8年前、当時小学生であった長女とここを訪ね、「十二単を着てみよう」というPOPを見て即申し込み。がらんとした館内の様子に、競争相手もいないだろう・・・と思っていたのですが、いざ体験、という直前に入って来た中年の女性客が「私も着たい私も着たい私も着たい」と雄叫びを上げ、くじ引きに持ち込まれて負けてしまいました。

 こういう時の気持ちを「けったくそ悪い」(自転車とは何の関係もないのです)といいます。阪神が優勝したかのごとくくじ引き勝利を喜ぶおばさんを置いて立ち去ったのですが、娘は「また今度・・・」と言い続けておりました。その思いが「歴史体験レポート」という課題を与えられて再燃した、というところでしょう。
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 私たち親子のような思いをした人がクレームをつけたのか、女房装束を試着する体験は無料から有料へ、そして事前予約制へと変わっておりました。娘はお盆過ぎまで部活動に明け暮れていて予定が入らず、数日前に「今度の土曜日からは空いてる・・・」と言い出したので即電話。無理とは思いますが・・・と聞いてみると土曜の午後の分が空いている、とのことでしたので、急遽伊勢行き決定、という次第です。

 今日は朝から、地域の方や保護者の皆さんに来ていただいて、生徒とともに校内の美化活動をする、という恒例行事の日。あらかじめ刈ってあった草をや木の枝などを集積場所へ運ぶべく、私はトラックの運転手さん。夢中になって作業をしていてふと気づいたら午前10時。10時45分の電車で伊勢へ向かうというのに!

 自宅へ電話をかけて長女と次男に駅まで来てもらい、自分は大急ぎで着替えて車に飛び乗って、無事駅のホームで合流。本当に私の人生、いつでも自転車操業です。
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 馬子にも衣装とは良く言ったもの。2人がかりで着せ付けていただいて、歩くのも補助してもらってようやくこの台の上に登っております。立ち姿で記念撮影の後、百人一首の世界ですね・・・などといいつつ座り姿へ。坊主めくりで喜ばれる「姫」です。ちなみに私たちのルールでは「蝉丸」は坊主扱いですが、皆さんのところではいかがでしょうか。

 背後に掛けてある着物は無料で自由に羽織ることができますし、そのほかにもさまざまな「平安時代体験」が出来ます。ぜひ一度お出かけになることをおすすめします。
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 写真を撮りまくっておりましたが、娘が「暑い、重い」と汗をかきながらブゥブゥ言いますので体験終了。紐をゆるめ、ストンと落とすように着物を脱いで無罪放免です。そうして脱ぎ捨てられた着物の山を「ぜひ撮ってください」とスタッフの方。そう、これこそがかの有名な「も(裳)ぬけのから」なのだそうです。

 そういえばここ数日、あまり萬年筆が出てきておりませんね。ここは犬のBlogなのですが、折に触れて萬年筆や変な文房具などの話題も扱う、という方針ですので、娘の筆入れから出てきた一本をご紹介します。
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 いわゆる金魚柄の萬年筆。1978年創業の台湾リーガル社製です。鉄ペンでヨーロッパタイプのショートカートリッヂという、いかにもほぃほぃと造りましたという感じのペンですが、けっこう真面目に造られているようで、書く機能については問題ありません。

 いわゆる十二単も、かさねの色目といって1枚1枚の着物の色の組み合わせが大切にされたとか。金魚柄などのマーブル模様も、微妙な色が入り交じって綺麗に見える、というものです。このペンの場合、一つ一つの色が落ち着いた感じで、キラキラした金魚柄にはなっていません。パッと見の綺麗さはありませんけれど、普段から使うならこれぐらいの方がいいのかもしれません。
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 哀れなこの金魚柄、2本買いましたが、妻に渡した一本は行方知れずで、娘に渡したこちらはインクも入れずに座敷牢状態です。安かったので買った・・・というのがいけなかったのかもしれませんねぇ・・・。

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コメント

お嬢様の十二単衣姿、「馬子にも衣装」などと仰っておられますが、成長の過程を回想されながら、目を細めて御覧になっておられる父親としてのつきみそうさんを想像しております。我が娘にも、それなりの年齢になった時には、一度は着せてやりたいと思っております。

次回、お嬢様が装われる伝統装束は、文金高島田に白無垢でしょうか。

いや〜、娘X2を持つ父親としては、非常に興味を持ちました。
娘に着させようとすると、嫁が「私も!」と勘違いの最上級のような雄叫びを上げそうな気もしますが、、、
(サイトの案内だと、ファミリー版もあるようですね)

ちなみに、蝉丸は「坊主」扱いでした。

 Bromfield さん

 小学生の時に無料の方を羽織った写真で、お月さんみたいな顔をして笑っているのと比べると「おおきくなったなぁ」と実感します。

 私の妹にそっくりなので、法事なんかで集まったときには間違えて声をかけそうになったり・・・。

 ちゅうことで、やはりお相手は萬年筆愛好家がいいのか、そうでない方がいいのか、どっちでしょう・・・。

 foolsbook さん

 そう、家族で着てみるっていうのもありますね。私自身が写真に撮られるの極端に嫌な人なのであり得ないのですが。よくある、何かの記念に写真館で撮ってもらうのより面白いかも。撮ってくれる人の腕前は普通なので、何となく甘い写真なのが残念です。

 やはり蝉丸は全国どこでも坊主なのでしょうか。

そういや源氏物語に着込みすぎて廊下を這っている女房の話がでていましたね、着物だけでもかなりの重量がありそうです。
万年筆なら軽いので良いですが。。。
蝉丸については最近、百人一首をしていないので忘却の彼方です。

 二右衛門半 さん

 この場合で5枚ほどの重ね着です。本当に単衣を12枚も着込んだら「たおやかな」女性には堪えられんでしょうな。

 調べてましたら、持ち札が少ない方が勝ち、という坊主めくりのルールもあるようで、そこでは坊主が出ると喜ばれるようです。

なるほどー、「も(裳)ぬけのから」はコレなんですねぇ。
十二単といいますが、やっぱり季節によって枚数を調整するようですね。

すみません、坊主めくりはやったこと無いです。
でも、こういったゲームは地方それぞれでローカルルールがあるものですよね。

 su_91 さん

 後ろに引きずっている「裳」は、基本的に部屋から出る時にはつけていたそうで、大変ですね。

 百人一首という名前も知らず、あれは坊主めくりだと思ってました。なんで字だけ書いてあるツカ湾札があるんだろう、なんて・・・。

十二単、美しいですね。
お嬢様の念願がかなって良かったです。

私の母は日本舞踊をしておるので、舞台があると大変な衣装を身にまとうことになります。
カツラも付け、あれだけ舞うのは「格闘技」だと思います。
昔の方もさぞ大変だったのでしょう。。。

十二単より早く本番で白無垢が着たい私です。

あ。「蝉丸」我が家も坊主扱いです。

 聖祥 さん

 日本舞踊、大変でしょうねぇ。娘は普段着の上に白い襦袢のようなものを着て、その上に着付けてもらったのですが、一人では歩くことすらできませんでした。

 あの日、私の妻も立ったり座ったりするたび、仲人さんに手を引いてもらっておりました。白無垢もなかなか侮りがたい重さと動きにくさであろうと思います。披露宴で供された豪華なお料理、妻はまったく箸(フォーク)をつけませんでした。ぎゅうぎゅうに縛られていて食事どころではないそうです。羽織袴の私は草履の上で足が滑って歩きにくいのが難儀でしたが、女性に比べたらそんなもの、難儀なうちには入らないのでしょう。

 と、脅かし放題ですが、みんな手助けしてくれますので安心して早く白無垢着て角隠してくださいね。

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