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2009年4月 1日 (水)

トレドの日・4月

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 この子だけならとっても可愛いのに、「くま(仮名)」さんのおるところに来たのが不運やなぁ、というのは妻の言葉。先入観なしに見れば白くてかわいい柴犬です。ただし、雄犬なみのガタイが少しかわいらしさをスポイルしておりますが・・・・・。

 鉄などのベース素材に金線を埋め込んでいく、フィリグリーとも共通の難易度の高い細工がオリジナルトレドの特徴、ダマスク技法。エイプリルフールに人をだますのとは桁が違う難しさです。現在のトレドは掘っているだけとはいえ、高度な技ものであることに違いはありません。

 スターリングシルヴァーのボディに彫られた、羽を広げたペリカンたちは、比較的まるい眼をした柔和な表情。ウルトラマンみたいに吊りあがった眼ではありません。そう、目じりが下がるのは、私たちにとってはたいへんうれしいことなのです。
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 大変に手のかかる生徒。先生ところのあいつが何をした、これをしたと、毎時間のように寄せられる苦情。結構シャレにならないこともやらかすので、そんな夜は家庭訪問。玄関先に出てきたヤツは、学校でのウルトラマン顔がうそのように、目じりが下がっているのです。学校で暴れるのを抑えにかかると、それこそ吹っ飛ばされるのですが、家を訪ねると温和ないい子。力量のなかった私には、家でヤツと対話するのがやっとで、そんな関係が卒業まで続いたのでした。

 そういう生徒が卒業するとなると、まず心配されるのが卒業式。金髪にしたり特攻服を着たりと、とんでもない姿で登場して式をぶち壊すのではないか、と心配されるわけです。明日が卒業式という日になっても、ヤツは金髪でひどい服装のまま。完全に浮いており、とにかくあいつを式に出すな、という指令が主任から出るほどでした。

 満開のモクレンが夜目にも白い、とても寒い夜でした。家を訪ねると、ヤツは少しだけ吊りあがった眼で出てきました。
「卒業やなぁ」
「ん?・・・わかってるがな」
「そうか。ほな、頼んだで」

 春の陽を受けて、シルヴァーのボディはモクレンにひけをとらないほどの輝きを放っておりました。もらいもので申し訳ないのですが、と差し出されたトレド。彫りではない天冠は、むしろよく合っているように思います。pfニブのスムーズな書き味を楽しみながら、時折手を休めてペリカンの丸い眼を見るとき、ヤツとは繋がっていたんだなぁ、という思いを強くするのです。
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コメント

人を育てるというお仕事は大変ですね、お察しします。今の子供たちは力ばかり入って素直になるのが苦手なようですし・・でも人はみな[わかってよ~]って生きる動物、聞いてあげたりわかってあげるだけで安心して素直になれるのに、心配ばかりして、そんな環境が少なくなった若者も可哀想な気がします。4月はトレドの日か~不景気だから大きな声では言えませんが着々とトレドの日は近づいているように想います(笑)

電車ん中で教育関係者であろう近くの人が話していたのを脇で聞いた話ですが、近頃やとブラジル人新入生が多いという問題があるのですね。
6人の入学生の内、4人がブラジル人という公立小学校がある、という話がされていて、ヘェーと思いました。
先生はホンマに大変やぁー。

 夢待ち人 さん

 力が入っていて素直になれない、う~む、とっても素晴らしい表現です。表現だけでなく、中身が深い。心にとどめさせていただきます。
 夢待ち人さんにとってのトレドの日、早く訪れるといいですね。意表を突いて11日あたりに・・・。


 二右衛門半 さん

 北勢など工場が多いところではやはりそういう状況も多くなってくると思います。毎年秋には、日本語を特別に指導しなければならない子どもがいるかどうか、なんて調査が来ますね。英語、中国語、スペイン語その他、講師が付くこともあります。

 でも、言葉の壁よりも習慣の壁の方が大きかったりすることもありますから、どちらにとっても大変ですね。

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